【森住奈穂 20170616】
●「カラス屋の双眼鏡」松原始著、ハルキ文庫
日々の暮らしを「退屈だなぁ〜」「楽しいことなんか何もない」と思っている人に、この本を読んでほしい。「この世の中ははありとあらゆる生物が、ありとあらゆることをワチャワチャやっている世界」。そのことに気がつくと、なんだか断然楽しくなってくるのだ。たくさん登場する身近な生きものたちは、すべて著者の体験を通して語られる。アテレコが抜群で、とっても楽しい。「アリに天かす」はすぐにマネができる。「ハトにバタピー」はちょっと勇気が必要かも。「トカゲにひざまくら」は難易度が高いけど、成功すると幸せだろうなぁ。今日から実践できる、世界を楽しく見る方法が満載の書。ジュウシマツを飼いたくなってしまった。
お薦め度:★★★★ 対象:もやもやしているひと