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本の紹介「きのこ ふわり胞子の舞」
「きのこ ふわり胞子の舞」埴沙萠著、ポプラ社、2011年9月、ISBN978-4-591-12563-2、1200円+税
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【西村寿雄 20111219】
●「きのこ ふわり胞子の舞」埴沙萠著、ポプラ社
表紙は真っ赤なタマゴタケから胞子が舞い上がる。ページをめくるとシイタケから虹色をまぶした糸のカーテンが垂れ下がっている。絶妙な胞子と光の芸術だ。地面から怪しげな煙がわきたっているようなキノコのカーテンがいくページも続く。胞子がゆっくりと拡散されていく様子が手に取るように写し出されている。
ページをくるごとに幻想的な世界が目に飛び込んでくる。キノコから舞い出る胞子がまぶしい。キノコは今までにもたくさん見てきたのに、このように胞子が飛びかう風景にふつうはお目にかかれない。シイタケ(きのこ)は胞子をまきちらすための「かさ」なのだ。この本にある数々の写真は著者の巧みな撮影技術のたまものである。著者は古くからの植物写真家でキノコの習性は知り尽くしての撮影に違いない。
お薦め度:★★★★ 対象:自然好きの子どもから大人まで
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