友の会読書サークルBooks

本の紹介「うんちみたいな むしがいた」

「うんちみたいな むしがいた」伊藤知紗著、福音館書店かがくのとも2016年6月号、389円+税


【注意】本の紹介は、それぞれの紹介者が自らの判断によって行なっています。他の人からの意見を取り入れて、変更をする場合もありますが、あくまでも紹介文は紹介者個人の著作物であり、サークル全体や友の会、あるいは博物館の意見ではないことをお断りしておきます。
 もし紹介文についてご意見などありましたら、運営責任者の一人である和田(wadat@omnh.jp)までご連絡下さい。
[トップページ][本の紹介][会合の記録]

【冨永則子 20161028】
●「うんちみたいな むしがいた」伊藤知紗著、福音館書店かがくのとも2016年6月号

 はっぱの上に鳥のうんち! あれ? うんちが動いた!? 外敵の目を誤魔化し身を守ることを「擬態」といい、鳥の糞に似せることを「鳥糞擬態」という。鳥の糞に自らの姿を似せて暮らす“うんちむし”は、あまり動かず目立たない。虫といえば活発な動きをするチョウやトンボなど、大きくて綺麗なものに目がいくが、自然界には、もっと多様な生き物がいることに気づかせてくれる。でも、虫は鳥の糞を見たことがあるのかな? どうして自分が鳥の糞みたいだと分かるのかな? 不思議だなぁ…。
 絵本としては、中表紙からお話が始まり、起承転結、三回の繰り返しと定石通りの構成。王道過ぎて面白みに欠ける。文章の一部に話し言葉が混じって統一感がない。虫を食べにきた鳥の種名が何処にも(解説文にも)明記されてないのはいただけない。

 お薦め度:★★★  対象:虫取り網を振り回したがる小さい子に
[トップページ][本の紹介][会合の記録]