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本の紹介「野鳥売買メジロたちの悲劇」
「野鳥売買メジロたちの悲劇」遠藤公男著、講談社+α新書、2002年11月、ISBN4-06-272163-5、800円+税
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【中条武司 20060214】
●「野鳥売買メジロたちの悲劇」遠藤公男著、講談社+α新書
私たちの身近で野鳥は飼われていないでしょうか。その鳥たちはどのような運命をたどって飼われているのでしょうか。カゴの中の鳥たちが、山野で捕らえられて、どのようなルートで売買され、飼われた末にどのような末路をたどるのか、著者は「ドン・キホーテ」となって現場に向かう。そしてわかってくる様々な野鳥売買のからくり。
何十万羽という「雄だけ」の小鳥たちが捕らえられ、愛玩という名で高値で取引される。自然保護や動物愛護という観点からだけでなく、自然に対する人間のエゴがかいま見られる本書の内容に言葉を失う。尻切れトンボの印象がある結末は、鳥たちを開放する戦いがまだ続いていることの表れだろうか。
お薦め度:★★★ 対象:高校生以上、本当の自然を愛する人に
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