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本の紹介「クラゲ 世にも美しい浮遊生活」
「クラゲ 世にも美しい浮遊生活 発光や若返りの不思議」下村脩・村上龍男著、PHP新書、2014年5月、ISBN978-4-569-81884-9、1000円+税
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【冨永則子 20141005】【公開用】
●「クラゲ 世にも美しい浮遊生活」下村脩・村上龍男著、PHP新書
入館者数の激減で存続が危ぶまれていた山形県の小さな水族館『加茂水族館』の村上館長と、光るクラゲの研究でノーベル賞を受賞した下村博士との対談形式で、加茂水族館に展示されているクラゲたちが紹介されていく。クラゲを紹介する会話の中で「よく分からない」という言葉がたびたび飛び出す。光るクラゲを研究していた下村博士でも、なぜクラゲが光るのかと問われると「クラゲに聞いてください」と答えるそうだ。クラゲは生態も謎だが存在そのものが不思議!クラゲの浮遊感が写真でも充分に感じることができる。
お薦め度:★★★★ 対象:フワフワしたものが好きな人に、真面目にやってるのに上手くいかないと悩んでる人に
【岩坪幸子 20140916】
●「クラゲ 世にも美しい浮遊生活」下村脩・村上龍男著、PHP新書
この本はおわんクラゲの研究でノーベル化学賞を受賞された下村脩氏とクラゲの展示種数世界一の加茂水族館館長の村上龍男氏との対談とクラゲの写真でできている。対談はおわんクラゲの研究をしていても、クラゲの専門家ではない下村さんに村上さんがクラゲのことについて色々説明するという形で進行する。水族館が存亡の危機から再生して現在の成功につながる話や、寿命の短いクラゲを繁殖させることで常時展示できるようにしたり、あちこちの協力者に捕まえて送ってもらったり、種ごとに育てる、飼うことの違いや難しさを知らされる。それにしてもクラゲの写真にはびっくり。何てきれい。不思議。神秘的。加茂水族館に行ってみたくなった。
お薦め度:★★★★ 対象:クラゲに興味のある人・美しいものを見たい人
【萩野哲 20141021】
●「クラゲ 世にも美しい浮遊生活」下村脩・村上龍男著、PHP新書
片やクラゲ展示で水族館を立て直した館長、片やクラゲのGFP発見でノーベル賞をもらった化学者の対話形式でクラゲをかたる書。生物展示の立場からクラゲのかわいさに閃いた館長と、生物発光の実体解明の過程でクラゲを選択した研究者の、目の付け所の掛け合いが楽しい。その掛け合いよりも多くのページを占める写真が大変美しく、それらを見てページを繰るだけで癒される。
お薦め度:★★★ 対象:クラゲ、水族館、光る生物に興味がある人
【和田岳 20141024】
●「クラゲ 世にも美しい浮遊生活」下村脩・村上龍男著、PHP新書
クラゲの水族館として有名になった加茂水族館の館長と、クラゲから緑色蛍光タンパク質を発見してノーベル賞をもらった学者の対談。館長が、ノーベル賞学者にへりくだり過ぎていて、気持ち悪い。という点を除けば、ノーベル賞学者さんは自分が得意な部分以外は聞き役にまわり、上手に館長からクラゲの話や加茂水族館の話を引き出していて、面白く読める。閉館に追い込まれそうだった加茂水族館が、クラゲのおかげで持ち直した話、クラゲ飼育の苦労話も面白い。
でもなにより、クラゲの画像が美しい。とにかく美しい。とりあえず立ち読みして気に入ったらレジへ。
お薦め度:★★★ 対象:クラゲ好きでなくても
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