大阪府下のため池で繁殖する鳥の調査

調査方法 ・ 分布図


はじめに

 大阪府には、1978年の調べで約13000ものため池があります。これは、兵庫県や奈良県などに続いて、全国6位の多さです。ため池は、淡水環境を好む鳥にとっては、重要な生息環境の一つですが、埋立などでどんどんその数は減っていると思われます。そこで、今の内に、大阪府下のため池での主として水鳥の繁殖状況、及び鳥類の生息環境として重要なヨシ原の分布を調べたいと考え、企画しました。
 大阪のすべてのため池を調べるのは不可能ですが、比較的大きな池は網羅したいと思っています。多くの方のご協力をお願いします。


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調査方法

※対象地:大阪府下のため池(山間部のダム湖や、古墳や城の堀も含む)

※対象種:カイツブリ、カワウ、マガモ(アヒルやアイガモを含む)、カルガモ、バン、オオバン、ヒクイナ、ヨシゴイ、サギ類、カワセミ、オオヨシキリ、及びため池の敷地内のその他の鳥

※期間:2000年(おもに5-7月だが、水鳥の中には、3月から繁殖を始めるものもいるし、秋に繁殖することもあるので、他の季節のデータも加味する)

※方法:
・各ため池について、以下の項目を記録する。

●調査日、調査時間(開始時間だけでも可)、天候、調査者名
●調査するため池の名称と住所(ため池には同じ町内でも同じ名称の場合があるので、注意して後から区別できるようにすること。住所や名称が不明の場合は、地図上に自分なりの記号や番号をふって、後から第三者が参照できるようにする)
●池の敷地内(柵で囲われている場合はその内部、囲われていない場合はおおよそ満水時の水面の範囲)に観察した鳥の種名をすべてリストアップ(水鳥であれば、若干周辺部を含んでも構わない。たとえばカワウやサギ類の場合、ため池の周囲の木にいるのも記録する)。それぞれの種について繁殖に関連した観察(下記参照)があれば、具体的に記入する。
●池の敷地内に生えている抽水植物(ヨシ、セイタカヨシ、ツルヨシ、マコモ、ガマなど水に浸かる範囲に生える丈の高い植物)の成育面積の池の面積に対する割合(大雑把なパーセントで)。1%に達しないが、0%でない場合は、1%未満と記入。
●池の周囲が、コンクリートなど人工物で固められている割合(大雑把なパーセントで)。
●その他、特筆すべき池の状態(打ちっ放しのゴルフ場になってるとか、養魚池になってるとか、ハス池だとか)や周囲の様子を記録。

・一つのため池の調査にかける時間は、とくに定めないが、だいたい一通りは確認すること。また必要と判断したら、同じため池を季節を変えるなどして何度も調査してかまわない。
・池にまーったく鳥がいなくても、記録して報告すること。
・調査結果は、できるだけ速やかにとりまとめ役の和田まで送ること(E-mailでも可、wadat@mus-nh.city.osaka.jpまで)。

※繁殖に関連した観察
◎親鳥が座る、巣材を運ぶ、あるいは卵やヒナのいる巣を確認
◎まだ飛べない状態の巣立ちビナ(水鳥ならば綿羽のヒナ)を確認
◎ヒナへの餌を運ぶ、あるいはヒナへの給餌を観察
◎求愛行動(ディスプレイや求愛給餌)や交尾を観察
◎さえずる


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分布図

カイツブリ ・ カルガモ ・ バン