日記風覚え書き

2005年7月8月、9月

(2005年1-3月4-6月


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2005年9月30日 博物館で働きたいなら

今日は、大学生相手に、博物館の活動や学芸員の仕事を紹介した。最後に、博物館で働きたいならどうしたらいいか、勝手な助言をしてみた。再録してみよう。狭い経験に基づく独断なので、当てはまらない博物館があってもご容赦を。

●学芸員として働きたい場合
募集がきわめて少ないので、きわめて困難。どうしてもなりたければ、
 1.大学院に進んで、ある専門分野の一人前の研究者になる。
 2.研究者の就職先の一つとして、博物館学芸員を考える。
 3.少しでも学芸員になる可能性を増やすには、博物館活動や市民サークルの活動などに積極的に参加して、普及教育面でのキャリアを積んでおく。
 ※学芸員資格は、関係ないことがしばしば。

ただし、これは中規模以上の多くの自然史系博物館の話。こうした館では、学芸員を研究者として選考・採用する。学芸員資格は歯牙にもかけないことが多い。まあ、能力を保証する資格ではないので。

●学芸員以外として働く場合
普及教育や資料収集保管などの仕事の口は、探せば意外とある。ただし、常勤は少ない。低賃金のアルバイトでもよければ。
 1.公募されない場合も多いので、日頃から博物館の活動に積極的に参加するなどを通じて、博物館や学芸員と親しんでおく。
 2.接客ができる、経理に強い、標本が扱える、などなど求められそうなスキルをつけておく。
 3.明るくはっきり話ができて、子どもの相手ができる。というのはけっこう重要。

これまた中規模以上の多くの自然史系博物館の話になるが。学芸員は研究者としての訓練は積んでいても、教育者としてはまるで素人。はっきり向いてない奴も多い。そんな中で、児童教育の専門能力(けっして知識ではなく実戦力として)はけっこう求められてると思う。

ちなみに小さな博物館では、研究者としてではなく、公務員として学芸員が採用されることが多いように聞き及ぶ。その違いはというと、研究などの能力ではなく、学芸員資格という看板と、公務員試験をクリアする学力が重視されるということ。真に専門知識があるのが採用されるわけではないので、採用されてから大変。

小さい博物館だからこそ、何でもこなせる幅広い専門知識がいるのにね〜。


2005年9月29日 日本一長い神社の名前

きのう、明日香村の飛鳥川沿いに歩いた。日本一長い名前の神社なるところにも立ち寄った。

飛鳥川上坐宇須多岐比売命神社

漢字の数にして一番多いという意味か? とにかく長い。フィールドノートに地名を書くだけで嫌になる。

さらに名前だけでなく、階段も長い。その上、各段が短くて急斜面。足を踏み外して下まで落ちていきそうで怖い。
注意しながら階段を上ってみると、横から来るまで来れる斜面が付いていた…。


2005年9月27日 クマの皮と戯れる

土曜日に、なめし液に浸けてあった皮を、広げて干した。それからの3日間、毎日皮と戯れる日々が続く。

柔らかくてきれいななめし皮を作るのに必要なのは愛。愛に必要なのは時間。というわけで、時間がかかる。
愛が足らずに放っておくと、皮は固くなったり、カビが生えたり。とにかく短時間でも、毎日遊んであげるのが肝心。

でも、クマ1頭、シカ1頭、アライグマ1頭、タヌキ2頭、テン1頭と戯れるのは、なかなか大変。けっこう汗をかくし、握力がなくなり、二の腕が筋肉痛。腕に筋肉がついて、痩せられるかも知れない…。

とにかく、着ぐるみにすべくクマとは重点的に戯れる。けっこういい感じになってきた気がする。


2005年9月26日 スズメバチ2匹との闘い

矢田丘陵の東側をウロウロした。道端のクヌギに樹液がでてるらしく、チョウやスズメバチが来ていた。ハチ屋への土産にスズメバチを採って帰ろうと思いついた。スズメバチ分布図に入れてくれるだろう。

持っていたザックをおろし、水網も画板も置いて、毒瓶を持って接近。毒瓶の口を開けて、樹液をなめてる(かじってる?)スズメバチの上にかぶせる。

へへへ、捕まえたった。

捕まったスズメバチは毒瓶の中でブンブン言ってる。すると、それを聞いたのかもう1匹のスズメバチが飛び立ってこっちに向かってくる。

生意気な! はたき落としてくれる。と思ったけど、画板が手元にない。毒瓶の中のブンブンいう音に反応しているのか、妙に攻撃的な感じで近づいてくる。

ちょっと怖くなって、少し逃げた。
追ってくる〜。

ダーッシュ。でも追ってくる〜。

さらにダーーーッシュ。やっといなくなった。

あー怖かった。今年一番速く走ったに違いない。これからは、スズメバチとは1対1でのみ闘うことにしよう。

それにしても、スズメバチの羽音は、仲間を動員する効果があるらしい。毒瓶置いて逃げたらよかったのか?


2005年9月25日 訪問記:和歌山県立自然博物館

海南市に鳥を見に行った。完全にふられた…。時間があったので、自然博物館に寄った。管理棟に入ったことはあるのだけれど、展示室に入るのは初めて。

入口の外にニタリクジラの全身骨格が置いてある。寛骨が太い!

入館料は、460円。窓口で買って、ドアを通って、すぐに改札。二人も職員がいるのは無駄。

入ったとこには、大阪で捕まったアリゲーターガー2匹(岸和田産と大和川河口産)、和歌山で捕まったミズオオトカゲとカミツキガメ、ウシガエルが生品展示してある。移入種問題に力を入れているという印象を受ける。
その横には、ヘビ類やトカゲ類の生品も展示してある。おじさんがヘビに餌をやって見せているし。なぜか爬虫類にも力を入れているらしい。おじさんは、ヘビの話はするけど、移入種問題は語らない。

展示室は2つに分かれている。全体の約2/3を占める第一展示室は、ようするに水族館。大きな水槽に小さな水槽。和歌山県産の魚類や海産無脊椎動物、そして淡水生物も含めて、いろいろと展示してある。ゴイシウミヘビがかわいい。棘皮動物がけっこう充実しているように思った。

一番印象的なのは、さわれる展示。トビウオやタチウオなどなどの樹脂でつくった柔らかい模型がたくさん展示してある。なにより驚いたのは、鰭がちゃんと付いている! トビウオの鰭なんか、大阪で展示したら3日と保たないと思うのに…。
もう一つのさわれる展示も印象的。磯を再現したようなオープンな水槽があって、「自由にさわってください。捕まえた動物は元の場所に返してね」とかって書いてある。遠慮なく、ムラサキウニをはがしてきて、水の外に置いて、水の中に逃げ帰るところを観察したり。アミメハギを捕まえてタイドプールに入れたりしてみた。どうもこんな悪さをしてるのは大阪人だけで、他の人はあまりさわってないし、いじめてもない。オープンな水槽の中にはゴミも入ってない。

オオサンショウウオの水槽には「オオサンショウウオにとっては、別にせまくないんだよ」。オオウナギの水槽には「お腹を上にしていても具合が悪いわけじゃないんだよ」てな説明がついている。きっと何度も来館者に指摘されたんだろうな。

第2展示室は、普通の自然史博物館の地域展示室。ちょっと狭い。なぜか陸貝と寄生性の貝に力が入っていた。担当者の趣味か?

全体的に、和歌山県の自然を、和歌山県産の生品や標本で紹介しようとする意図があって、統一感がある。どうしても水族館という印象が強いのはマイナスかも。あと、展示を見る限り、異様に植物の印象が薄かった。


2005年9月24日 メジロの行水

今日の午前中も、長居植物園をウロウロした。この秋は、コサメビタキが多い。エゾビタキやサメビタキもいないかと探したけど見つからず。
キビタキやオオルリは見つかった。が、どちらも茶色い。まあ、コサメビタキと一緒にウロウロしてたりするので、識別の勉強にはなる。

何カ所か、ドバトの羽根が散乱していた。冬に見つかると、オオタカが食べたのかなと思っていたけど、まだオオタカなどタカ類は来ていないはず。誰が食べたんだろう?

小さなミニチュア日本庭園みたいなところの水場に、メジロが来ていた。熱心に水浴びをしていて可愛い。ポチャッと水に浸かって、一度バシャバシャとしては、近くの枝に行って、羽根をふるわす。これを繰り返すこと、10回弱。満足したのか去っていった。もっとゆっくり水に浸かったらいいのに。


2005年9月23日 エンジュの結実

今日は、長居植物園(大阪市東住吉区)で木になっている果実を見て回った。

長居植物園をウロウロするようになって、はや12年目。ずっと果実と鳥をながめてる。で、ずーっと気になってること。

エンジュっていうマメ科の木が何カ所かに植えられているんやけど、年によって果実を付けたり付けなかったりする。それも一年おきに、結実する年と、結実しない年を繰り返す。さらに、樹木個体によって違うことはなく、長居植物園のエンジュはすべて、同じように結実したりしなかったりしているらしい。

なんとなく、なんの根拠もなく、日本中で結実周期がシンクロしてるかのように思っていた。でも、それは間違っていることが判明! まあ、よく考えるとシンクロしてないのが普通のようにも思うが…。

とにかく、同じ大阪でも、大阪城公園では今年結実していることを教えていただいた。大阪だけでもシンクロしてるわけではないのか〜。
じゃあ、この結実周期の2パターンは、何で決まってるンだろう? 場所、個体? 環境、遺伝? シンクロしてる方が珍しい?

とりあえず、あちこちウロウロするとき、エンジュが結実してるかどうか、注意してみようと思う。
もし近所にエンジュの木があったら、結実してるかどうか教えてください〜。


2005年9月22日 初校が帰ってきた

先々週に入稿した原稿が、初校になって戻ってきた。ゲラっていうより、両面印刷して、背表紙まで付けて綴じてあるから、もう本のようになっている。なんか、すでに完成したような感じ〜。

ちょっと嬉しくって、意味もなく持ち歩いてみる。同じようなのを作らないといけない奴に見せびらかす。ほほほ、こっちはこんなに進んでいるぞ〜!

と、一通り喜んでから、現実に引き戻される。ここからの校正が大変…。

まず、組んでからでないとページ割りが確定しないので、ページ欄を空けてあった目次を完成させてみる。これは簡単。次に索引に取りかかって、あえなく挫折。これはかなり手強い…。

手強いのは後回しにして、文章の校正をしてみる。ちょっと手を入れるだけでOK。で、リストの校正。これも手強い…。細かいところは放っておいて、スタイルのチェックだけしてみる。イタリック指定とか左揃えとか、けっこうミスが見つかる。

あー、時間がかかりそう。まだ、元のラベルの確認作業とかあるし。


2005年9月21日 WNVがシベリアに?!

まだ、某鳥学会大会の記憶にひたってる。発表があったわけではないんだけれど、小耳にはさんだところでは、WNVはすでに東シベリアに到達しているんだとか。バイカル湖を越えて?どころではなく、沿海州にまで。

北アメリカに蔓延してても、渡り鳥が日本に運んでくる可能性は極めて低い。むしろ鳥の輸入に注意しなさい。などと言ってたのに、これでは話が違う。

北から日本に渡ってくる鳥が、WNVを持ち込むかも。冬に感染した鳥が日本に来ても、カがあんまり活動してないから大丈夫。かもしれない。むしろ旅鳥として日本を通過していく鳥が要注意か。シギ・チドリ類に、小鳥類かな。

でも、いまどき都心部ではヒートアイランドのおかげで、冬でもカが活動してるんじゃ? だとしたら、大都市の池で餌をもらってるカモなんて危ないかも。

SARSも鳥インフルエンザも気にしてなかったけど、さすがにWNVは怖い。鳥の死体を受け取って、ドキドキする時代になるんだろうか?
鳥の死体があったら送って下さい。とは言えなくなる…。

WNV来て欲しくないな〜。ガセネタでありますように。


2005年9月20日 ◆外来生物法の穴

某日本鳥学会大会では、外来鳥類についての集会もあった。けっこうためになったので、忘れないように書いておこう。

現在、鳥類で特定外来生物に指定されているのは、チメドリ科の4種のみ(ガビチョウ、カオジロガビチョウ、カオグロガビチョウ、ソウシチョウ)。特定外来生物の候補とでもいうべき未判定外来生物になっているのが、この4種を除くチメドリ科全種。
その他、特定外来生物ではないので法的規制はないが、環境省が独自に指定している要注意外来生物リストには、シジュウカラガン大陸亜種、インドクジャク、コリンウズラ、クロエリセイタカシギ、シリアカヒヨドリ、外国産メジロ(ヒメメジロなど)がある。

チメドリ科4種は、日本の林内への定着に成功した鳥として、特筆すべきで同時に在来鳥類群集への影響も懸念される。最近、四国ではさらにヒゲガビチョウというのが定着し始めているらしい。

シジュウカラガン大陸亜種、コクチョウ、コブハクチョウなどは、池などに放されたりしたのが、繁殖していて、場所によっては個体数が増加している。

インドクジャクは、先島諸島でけっこう定着していて、在来生物群集への影響がかなり心配。なんせ地面にあるものをどんどん食べるから、地表性の昆虫相や両生爬虫類への影響があるはず。

コリンウズラは、猟犬の訓練やその成果を競う大会で放されるらしい。ぜんぶ捕まえて帰るならいいのだが、当然ながら逃げ切る個体も出てくる。神奈川県ではすでに定着してるとか。

クロエリセイタカシギは、奈良市の某有名人Uが大量に放したとされるもの。セイタカシギとの交雑によって、遺伝的な攪乱が生じてる可能性が高い。

シリアカヒヨドリは、幸いまだ日本には侵入していないけど、海外では定着して問題なったりしてる。

外国産メジロ、とくにメジロの大陸亜種ヒメメジロは、大量に輸入されて大量に放されてるというが、その実態は不明。国内でのヒメメジロの生息状況も不明。メジロとの交雑状況も不明。わからないだけに気になる。

じゃあ、そんな問題なのは全部、特定外来種に指定すればいいやないか! てなもんだが、なかなかこの法律は面倒、というか穴だらけ。

▼特定外来種に指定するには、被害が生じていることの科学的根拠が必要。
 特定外来種に指定されると、生きた状態での保持・移動が原則禁止、放すことは例外なく禁止。罰則も重め。これはいいことのようで、逆に指定するための敷居を高くしている。
 →特定外来種の下に、放すのだけを禁止するようなランクを作るべきと思う。

▼上にも絡むけど、被害の根拠が必要なので、被害がでていない生物は指定できない。
 つまり、日本に入る前に水際で止めることが実質的に難しくなっている。定着してから除去するよりも、水際で止める方が簡単だし、現実的なのに!
 →未判定外来生物は輸入に少しは制限がかかるから、それを最大限活用するか。あるいは、裏CITESとでもいうべき、侵略的外来種のリストを作って、それはそれで止めないと意味がないやろ。

▼国内移入は入らない。鳥の場合、迷鳥としてでも日本鳥類目録に載っていると入らない。
 島の生態系を破壊しまくってるイタチは入らないってこと。明らかに移入種問題なのに! 鳥では、日本鳥類目録に載っているのでコブハクチョウが入らない。ハッカチョウの扱いにも苦慮しているらしい。
 →これも基準を設けて入れないと、意味がない。迷鳥が日本の鳥ではないとは言わないけれど、日本で繁殖しているコブハクチョウとハッカチョウは明らかに移入。これは法と言うより、現場の判断の問題。

▼家禽や家畜は入らない。だからアイガモやドバトは入らない。
 これの理由はいまいちわからない。鳥合わせでドバトをリストに入れない探鳥会のようだ。そもそも日本に原産種がいる場合、その家禽や家畜を放すのはものすごく問題のはず。
 →アイガモは、マガモやカルガモと交雑しまくっていて、かなり問題が大きい。外来生物法が無理なら、動物愛護法を駆使してでも規制すべき。でも動物愛護法では、野生化した個体の排除はできないんだけど…。

そんなこんなで、問題の多い外来生物法。でも悪口ばかりでは仕方がないので、応援するとしよう。穴をなくす方向で努力するんだ。がんばれ、環境省!


2005年9月19日 東アジアにひろげよう! ハチクマの輪

この連休は、信州は松本市に行ってきた。某日本鳥学会の大会。いろんな話を聞いて刺激を受けに行った感じ。しばらく、その刺激を引きずってみよう。

今回は、タカ特集の学会だったんだそうで、シンポジウムも特別講演もエクスカーションもタカ。
眠いだけの特別講演はおいといて、シンポジウムはいろいろデータが出てきておもしろかった。印象的だったのは、やはりタカの渡りの衛星追跡。

サシバは、日本の中央部辺りから渡りの群れがめだってきて、長野→滋賀→兵庫というコースと、愛知→三重→和歌山という二つのコースが徳島で合流。四国を横断して九州東岸を南下して、佐多岬から琉球列島へ。というのがメインルート。で、先島諸島で越冬するのもいれば、フィリピンまで行くのもいる。

ハチクマも似たようなものと思ってたけど、ぜんぜん違った。メインルートは、長野→滋賀→兵庫で、中国地方を西へ、九州北部を横断して、東シナ海を横切って、中国大陸に行ってしまう。でも、驚くのはこれから。
中国の海岸よりを南下して、インドシナ半島の東頼を南下して、マレー半島をさらに南下。スマトラ島に渡って、個体によってはさらにジャワ島に渡って、さらに個体によってはスラウェシ島を経由して、ミンダナオ島へ。
サシバと一緒にいった方が近い!

春に戻ってくる時もわけがわからない。とりあえずマレー半島までは、秋の逆コースをけっこう忠実にたどる(フィリピンから北上しろ!)。さらにインドシナ半島から中国はけっこう内陸寄りを北上。で、東シナ海を渡るのもいるけど、渡らないとグル〜っと回って朝鮮半島を南下して日本へ、山陰の方を通って東へ向かう。

秋と春のハチクマの渡りのコース上には、ミャンマーとモンゴルを除く、東アジアのすべての国が含まれる。ってことは、ハチクマの保護には東アジア全体の協力がいるってことになる。

ハチクマの輪!


2005年9月16日 骨の撮影 プロの場合

昨日と今日、とある場所で開かれる骨の展示のために、わざわざ東京からプロのカメラマンがやってきて、骨を撮影している。
けっこうアートよりの展示なので、カメラマンもアートよりのような気がする。とにかく、一つ撮るのに時間がかかる。

背景の紙をセットして、照明をセットして、骨を置いたら、撮影開始。かと思うと、さにあらず。骨の周りをウロウロし始める。時にはコロコロ転がり出す。
ギャラリー的には、なにをしてるんだ?てなもんだが、どうやら撮影イメージを作るプロセスらしい。

ものすごーく退屈した頃に、「よし!」てな声がかかる。ようやく撮影か〜、と思ったら、そうは問屋がおろさない。

今度は、アングルや照明の仕方をいろいろ変えて、ポラロイドやデジカメで撮影して、出来映えをながめる。これにさらに時間がかかる。

で、また思いっきり退屈した頃に、ほんとの撮影が始まる。

昼前に到着して撮影プロセスを開始。昼休みをはさんで5時間かかって、撮影したのが5カット…。この調子では2日かけても終わるかい!と思ってたら、その後は少しスピードアップ。でも果たして、今日中に終わるんだろうか?

ところで、時間が驚くほどかかってずっと見てるのは退屈なんだけど、いろんな照明の技が出てくるのは、それなりにおもしろい。わざと影を作って撮影してみたり、下からの透過光で撮影したり、懐中電灯をあちこちから当てて撮影したり。

カメラマンの後ろで、自分のデジカメでも撮影してみた。さまざまな照明のもとで撮影した同じ骨。ちょっと違うけど、さほど違うようにも思わないのは、きっとアート心が足らないからに違いない。


2005年9月15日 ヒヨドリの死体もおくれ〜

いろんな人に、鳥や哺乳類の死体が落ちてたらおくれ〜、と言って歩いている。すると、ちゃんと送ってくれるから、ありがたい。
ただ、多くの人は、“普通種”はいらないんじゃないかと、勝手に自己規制をしてくれる。

昨日、知り合いから電話があった。ヒヨドリの死体を拾ったらしい。たまたま不在だったので他の人が電話をとった。
そこでの一番の話題は、果たしてヒヨドリの死体はいるんだろうか? という点だったらしい。電話をした方も、受けた方もわからなかったとか…。

たしかに、ドバトの死体はいらない。スズメやムクドリの巣立ちビナの死体もいらない。なんせ死ぬほど集まってしまうから。
キジバトの死体もけっこう集まるけど、欲しい。これはそのう内容物とかを調べたいから。
そして、ヒヨドリは。もちろんいる! なぜなら、ヒヨドリは超普通種の割には、死体はさほど手に入らないから。
市街地周辺での鳥の死亡原因No,1は、窓ガラスへの衝突だが、小回りのきくヒヨドリはほとんど衝突して死なない。
キビタキやシロハラの方が、たくさん衝突死するらしく、よほど死体がよく手に入る。

そんなわけで、ヒヨドリの死体があったら、送っておくれ。

問題のヒヨドリの死体は、今日到着。確かにヒヨドリ。でも、今年生まれの個体で、尾羽や頭羽は短いし、翼も茶色い。これで、ヒヨドリとわかったとは、なかなかやるな。


2005年9月14日 動物の大きさ

いろんな動物を並べて大きさ比べ。という企画の画像を見せてもらった。各動物の大きさを、図鑑で調べた大きさに合わせて並べてある。はずなのに、図鑑に書いてある大きさを勘違いしてて、とってもおもしろい。

サラブレッドよりアカカンガルーが大きい。
ヒグマが手を伸ばせば、頭をあげたキリンの顔面にパンチできそう。

そんなわけで、図鑑に載ってる大きさの数字の意味をおさらい。

頭胴長=体長:背骨をまっすぐにして、その延長線上に鼻を持ってきた時の鼻先からお尻までの長さ。尾や後ろ足は含まない。

体高=肩高:四つ足で立たせた時の、肩まで(つまり肩胛骨の上端まで)の高さ。

図鑑にはなんの説明もなく、体長とか体高と書いてあったりするから、確かにややこしい。
鳥の全長も勘違いしてる人が多いし。

図の中にはアジアゾウも載ってた。ゾウの体長って、やっぱり鼻を伸ばして、その先から図るのかな〜?


2005年9月13日 DinoPress

もうすぐ「恐竜博2005」という特別展が始まる。
これに合わせて、恐竜物の本を物色中。

DinoPressという雑誌があるよ! って聞いてネットで調べたら、2002年に7号をもって廃刊したらしい。

創刊号の目次を見ると、
「骨から恐竜の年齢を読む」
「爬虫類の骨学(頭部編)」
おもしろそう。

廃刊したとは残念。
恐竜ファンは多いと思うが、こんなマニアックな情報は求めていないのか?


2005年9月12日 サギを医者に連れて行った

昨日、捕まえた。じゃなくって保護したチュウサギは、夜、部屋の中に放して帰った。
朝来てみると、おとなしくしてた。午前中は仕事があったので、そのまま放置。やっぱりおとなしい。

昼から、知り合いの動物病院に連れて行く。再び布袋に入れて、自転車に乗って、電車に乗って。まわりの人はほとんど気付かない。

動物病院で診てもらうと、どうやら翼のケガはたいしたことないらしく、骨にも異常はないらしい。なんか妙な物を食べて、中毒にでもなったのか?
とにかく、預けて帰ってきた。元気になったら放鳥、死んだら標本。

チュウサギがいなくなった部屋は少し寂しい。おとなしいし、見た目はちょっと楽しいし。部屋で飼ったら楽しいかも。
ただ、あちこちに糞をするのが、玉に瑕。


2005年9月11日 サギを拾った

遠目に見たときから、なんか変だな、とは思った。
道端に白いサギがいるが、両方の翼を垂らしている。

もう少し近づいた。やっぱり変。車が通ったのに、逃げない。それにビニールハウスの際を、行ったり来たりしてる。

思い切って近づいてみた。飛んで逃げそうなものなのに、逃げない。逃げない逃げない。2メートルくらいまで近づいたところで、逃げ出した。歩いて…。
それもビニールハウスの方に逃げようとするから、あっさり行き止まり。手持ちの水網をかぶせて、簡単に捕まえられた。

遠目にはダイサギかと思って近づいたけど、チュウサギだった…。
以前、コサギを持ったとき、目をつつかれたので(分厚いメガネをかけていて正解)、頭を固定して、両翼を押さえる。わりと大人しい。

翼にケガをしているみたいだが、骨折しているのかは不明。とりあえず、医者に診てもらわないと、遠からず死にそう。というわけで、連れて帰ることに。布製の手提げ袋の中身を出して、サギを入れる。

そのまま電車の中でもぶら下げて帰ってきた。ときどき動く手提げ袋。他の人はなんだと思っただろう?


2005年9月10日 緑色の球、茶色の球

新しいのはどっち?

今日は富田林方面に、カヤネズミの巣を探しに行った。カヤネズミの巣は球巣といって、大きさはテニスボール大からソフトボール大くらいの球。

草の葉を裂いた丸めてつくるので、草の上に乗ってる。草はたいてい、イネ科。生きた草の先を裂いてつくるので、できたては緑色、やがて茶色になって、そして崩れていく。

3日前の台風の日には、崩れ掛けの茶色の巣が少し見つかっただけやけど、今日は同じ場所で緑の巣がけっこうたくさん見つかった。

台風の後に作りはじめたはずなので、3日もあれば立派な巣ができるんだね。ってことが、わかったわけ。
近所の巣を同じ個体が作ったと仮定すると、3日で2〜3個作ったかもしれない。本当かな?


2005年9月8日 粘るキジバト

庭にキジバトが巣をつくってるけど、どうしようという相談を受けた。
どうしようって、どうしたいん?と思ったら、追い払いたいらしい。じゃあ、追い払えば?てなもんだが、何故か話が進まない。

Q:木の枝を運んで巣をつくっています。どうしましょう。
A:どうもしなくていいです。
Q:追い払いたいんです。
A:巣が完成しないように巣材を落としなさい。そのうち、諦めるはずです。
Q:でも、もう卵があったらどうなります?
A:落ちて割れるだけです。
Q:役所は引き取ってくれないですか?
A:引き取りません。絶対に卵を割りたくなければ、1ヶ月もすれば、ハトのヒナは巣立つので、しばらく放っておきなさい。
Q:ハトの糞は体に悪いと聞きました。
A:体にいいとは言わないが、庭の巣で大騒ぎするほどのことではありません。

こんな感じで第1ラウンド終了。どうしても追い払いたいらしい。でも、なにを相談されてるのかわからない。追い払うなら相談するまでもなく追い払えばいいのに。と、この時は思った。
しばらくして、第2ラウンド開始。

Q:ハトが巣に座り込んでいます。棒で突っついても、逃げません。
A:それはビツクリ。

第2ラウンド終了。キジバト優勢。

ほんとにビツクリ。棒でキジバト自身をつついても、逃げなかったらしい。
造巣から抱卵期間中のキジバトの多くは、巣を人間がのぞいただけで、巣を卵を放棄する。なかには、平気なのもいるけど、棒でつつかれても粘っているとは!

週末に枝をはらうつもりらしい。卵をどうするつもりなんだろう? 第3ラウンドに突入か?


2005年9月7日 強風の河原にて、カヤネズミの巣場所選び

今日は台風がやってくるとの、もっぱらの評判だったが。さっぱり雨は降らず、むしろ天気はいい。そんなわけで、河原に出かけた。

雨は降らないけど、台風は近くにいるらしく、風がものすごく強い。とくに朝方は、油断してると飛ばされるような気がするくらい。
でもまあ、涼しくて気持ちがいいかも。

河原では、カヤネズミの巣を探した。イネ科草本に付いているソフトボールくらいの、草の球を探すわけだが、風が強くて探しにくい。ゆれまくる草の中に草の球があるかどうかなんて、見えるわけがない!

ただ、考えてみると、カヤネズミもゆれまくる草にひっついているのは不都合なはず。巣の中で酔うに違いない。

結局、河原で見つけたカヤネズミの巣は3つ。いずれもけっこう密に生えた草に付いていて、強い風でもさほどゆれていなかった。

風が吹いたらゆれまくる草には、巣をつくらないと見たが、いかがなものか?


2005年9月6日 入稿〜

午前中、ながらく引き延ばしていた原稿(なんと半年も!)を、ようやく入稿した。

基本的にテキストだけなので、一つのファイルにまとめても1MB足らず。昔懐かしいフロッピーディスクというものに入れて渡してみた。

ところで、デザイン系の人は、原稿なりデザインを渡すことを出稿っていうけど。なぜか、我々の文化圏では、完成した原稿を渡すこと入稿と言ってる気がする。どこが違うの? 編集者や発注者に渡すことが出稿で、印刷業者に渡す事が入稿?

とにかくこれで一段落。

校正は、ずーっと先でいいからね。と言ったら、来週にはあがってくるとか…。校正返しでまた粘ろう。


2005年9月5日 川村多実二コレクション

川村多実二っていうと、京都大学理学部の動物生態研究室の初代教授。日本で最初の生態学の教授の一人らしい。活躍したのは20世紀前半から、終戦後すぐくらいまでの間。

その頃の人はいろんな分野に手を出す。川村さんも、もともと淡水生物屋さんのはずが、鳥の本を書いたり、鳥の標本を集めたりしている。

その川村さんの鳥のコレクション(たぶんその一部)の整理をしてるんやけど、1754点もあってなかなか手強い。なにが手強いって、産地がわからない。まずくずした文字が読めないってのもあるけど、当時の地名は今と違ってるからなおわからない。その上、現在の日本だけでなく、樺太、千島、朝鮮、中国、台湾と地域も広い。

とりあえず、ラベルから読みとったけど、どこの事かわからない地名をリストアップしておこう。、
 Urijima
 ウレモ湖
 小松
さて、これからネットで検索だ〜。

そうそう、ラベルにわざわざ死体を拾ったと書いてあったりする。その他は生きたのを採集したらしい。


2005年9月4日 マレーグマのかぶり物

今日は、なにわホネホネ団の活動日。昼からマレーグマの皮を剥いた。

体重48kgの大人のメス。大きめの小学生くらいと思ってたら…。それはさておき。

手足は筒剥きにした。前足にちょうど手が入る。手を入れたら指先のでる手袋みたい。自分の手の甲が突然毛深くなった感じ。

頭もなんとか入りそう。というわけで、綺麗な柔らかい毛皮にして、かぶって記念撮影する予定。そのためには気合いを入れて処理しなくては!


2005年9月3日 羽軸の溝

今日は一日、子ども相手に羽根を見せていた。準備するものは、ドバトの尾羽と風切羽、虫眼鏡、実体顕微鏡、電子顕微鏡。

まず、羽根を配る。羽枝を手で裂いては、元に戻す、を体験してもらう。それから、バラした羽枝を肉眼で見てもらう。虫眼鏡で見てもらう。実体顕微鏡で見てもらう。電子顕微鏡で見てもらう。

ようは、羽枝が小羽枝に枝分かれして、小羽枝の先がさらにギザギザになっているのを見てもらう。小羽枝の先が引っかかって、隣どうしの羽枝がひっついてるんだねー。って話。

そんなことをしつつも、鳥についてのいろんな話をした。飛ばない鳥の羽根の話。水鳥の羽根の話。なぜかアホウドリの飛び立ち方や、家に来るドバトの防除法まで。そんな中での質問。

羽根の裏側の羽軸に溝があるけど、これは何のため?

見てみるとドバトの羽根の裏側には溝がある。羽枝が出ている範囲の根元よりが一番深い。風切羽にもあるけど、尾羽の方が溝は深い。
こんな特徴、いわれて初めて気付いた…。仕方がないので、わかりません、と答えた。

羽根を見るときは、羽軸の形にも注意してみましょう〜。


2005年9月2日 ネコやイヌはやばい?

骨をテーマにした展示の相談を受けた。ってゆうか、受けてる。というのか、おもしろがって協力してる。
どっちかといえばアートよりの展示。自然史系とはまた違った視点や切り口に期待。おもしろいアイデアはパクらせて頂くつもり。

今日は、どんな骨を展示するかの相談をした。

チンは頭骨もチンクシャでおもしろい。いろんなイヌの品種の頭骨を並べたらおもしろそう。けど、イヌやネコは、ペットとしてポピュラーなので、骨を展示するのはやばそう〜。イヌファンやネコファンから苦情が…。

死体の皮を剥いてるシーンを展示したらいいかも。でも、皮むきはあまりにスプラッター。砂場に埋めた骨を掘り出すシーンにしておこう。

ケンタのチキンを買い込んで、骨を組み立てて展示したらおもしろいかも。でも、単なる食べ残しにしか見えないか?

骨の展示には、いろんな自己規制が働くということが、よくわかる。


2005年9月1日 古い標本と戯れる

博物館実習生と一緒に古い鳥の仮剥製と戯れた。ラベルを読みとって、標本台帳に書き写すのだが、これがいうほど簡単ではない。

戦前の標本なので、国内にとどまらず、樺太、満州、朝鮮、台湾で採集したものが含まれる。産地の地名がよくわからん…。

じゃあ、国内の地名ならわかるかというと、昔の国の名前で書いてある。相州、武州、下野。関東の方の国名は、今の何県かすぐにはわからん…。

その上、昔の人は達筆。漢字を崩して書かれると、まるで読めない…。

こうした障害を乗り越えて、なんとか読みとる。まあ、これが初めてではないので、今までの読みとった経験から何とか読みとれる。

どーしても読みとれない場合は、後でゆっくり調べるべく、残して置いた。いったい何時ゆっくり調べるんだか〜。


2005年8月31日 採集人から標本到着

Fさんから、ゆうパックが届いた。中には標本。と称して、お菓子の箱が5つ。

「つばめのたまご」
「えびのたまご」
「飛騨さるぼぼのたまご」
「紀州うみがめのたまご」
「湯のたまご」

昨年だったかにふと思い立ち、「〜たまご」っていうお菓子のパッケージを集めだした。鳥好きというので、けっこう鳥にちなんだお菓子をおみやげにくれる人が多いのだけど、たまたま「〜たまご」というお菓子が集中したので思い立った。

なんとなくボチボチ集めるつもりだったのだけど、知りたいが面白がって、どこかに行く度に探しては買ってきてくれる。
お陰で部屋の中はお菓子のパッケージだらけになってきた…。

なかでもFさんは、調査であちこちに行くもので、その度に探してきてくれる。いわば、お抱えの採集人。
先日も、標本がたまってきたので、まとめて送ります、とのメール。
自前で買って、自前で送ってくれる、すばらしい採集人だ〜。

賞味期限は切れてたりするけど、お目当てはパッケージなので、問題なし。
ってゆうか、中身食べてパッケージだけ送ってもらってもいいんやけど…。まあ、少しは食べたいけど。

採集人の努力に応えるべく、きちんと分類・整理して、収蔵資料目録でも作らないといけないか。


2005年8月30日 原稿の締切が延びた〜

1ヶ月前は、書かなくてはならない原稿を5本抱えていた。今は4本。2本仕上げて、1本増えた。
という話を某知人にしたら、

「で、締切を過ぎてないのは何本?」

と、尋ねられた。鋭い! 4本中3本は締切を過ぎてる…。で、ここんところ、その内1本の原稿への圧力が高まっていた。

本当は3月末締切だったのを、忘れてたフリをして突破。6月末には書くと言ったのも無視してやり過ごす。7月末には書くと言ったのに、もう1ヶ月待ってと泣きついた。
そして、8月末にはどうしても書かなくてはならなくなってしまった。ここで、ようやく重い腰をあげた。他にもすることが山ほどあるので、このくらい追いつめられないとなかなか原稿が書けない。

今日までで、原稿を作る下準備はかなりの程度までできたけど、まだ原稿の形にはなってない。あと数日は欲しいところ。
と思ってた今日、担当者にであった。とりあえず、明日中には仕上げるけど、明日の夜中までかかるから、明日渡すのは無理! と少し逆ギレてみた。
すると、じゃあ来週早々に入稿してください、と言われた。やったー、1週間の猶予〜。

この締切は必ず守ろうと、堅く心に誓ったのであった。でも、今日はもう帰ろうっと。


2005年8月28日 心眼で鳥を同定、でも心耳は…

今日は、鳥の名前を教えて欲しいと、何人かから写真を見せられた。夏休みの宿題らしく、親と子の組み合わせ。熱心にしゃべっているのは、いずれも親の方。子どもがしゃべれよ、と思って子どもに話をふっても、親が答えてる…。

それはさておき、見せられる写真が、なかなか厳しい。小さい、ぼけてる、特徴が写っていないの3拍子そろっているのが多い。
撮影場所と撮影日、撮影したときの様子を聞き出しながら、あとは心眼で写真を見て同定する。もちろん「たぶん…」とか「…の可能性が高い」と、ぼやかすことも忘れずに。

富田林とか、大和川とか、まあどんな鳥がいるのかよく知ってる場所ばかりなので、さほどはずれてはなさそう。

さらに困ったのは、鳥の鳴き声と称する文字列を見せられて、なんの鳥か尋ねられた時。

キョロロロロロ:アカショウビンがいるとは思えない。メジロ?
ピヨー、ピヨー:アオゲラ? ヒヨドリ?
キーキーキー:モズの高鳴きにしては早いので、コゲラの声なのか?
チッチッ:夏の大阪なら、ホオジロ?

こんな調子。うーん、私の心の耳では、とても対応できない…。


2005年8月27日 ツノガイじゃないの?

岸和田市の阪南2区埋立地に行った。勝手に立ち入りはできないことになってるけど、事前に団体で頼めば入ることができる。以前は平日しか入れてくれなかったけど、最近、土曜日にも入れてくれることが判明。さっそく行ってみたわけ。

阪南2区では、ゴミ焼却場を建設中。でも、その他のエリアは草っぱら。そして一部では干潟再生事業も行われていて、この時期のお目当ては一応、シギチドリ類。ただ、都合で今日になったけど、今日は潮が悪い…。

行ってみると、やっぱり潮が悪く、干潟はあまりでていない。石積みや砂地の上にカワウとサギ類。シギチドリ類は4種だけ。

退屈なので、砂地で小さな貝殻を拾う。ここの砂は、なぜか山口県から運ばれてきたものだそうで、大阪湾では見られない貝が見られる。
ツノガイらしき細長い筒状のものがけっこうある。でも、これはツノガイではないという噂。暫定的にツノガイモドキと呼んでみる。

持って帰ってきたので、明日の標本同定会で調べてもらおう!

【追記】
調べてもらったところ、ツノガイダマシというものらしい。貝の仲間ではなく、ゴカイの仲間なんだとか。


2005年8月26日 そーめんうり

そーめんうりと言うと、素麺売りみたい。でも、今日食べたのは、素麺瓜の方。

そういう物が世の中にあるとは聞いていたが、見たのは初めて。食べるのも初めて。なにより調理してるのを見るのが初めて。

輪切りにして、種をとって、茹でること約15分。柔らかくなったののほぐすと、あーら不思議。素麺のできあがり。

味は、どっちかと言えば、イモっぽい? 素麺つゆにつけて食べると確かに素麺みたいだが、塩ふっただけでもおいしかった。

この瓜は、素麺瓜と呼ばれる以外に、素麺南京とか、錦糸瓜とか呼ばれるとか。関東ではなんて呼ぶんだろ?


2005年8月25日 北海道 帰ってきたら マレーグマ

ようやく今朝、北海道から帰ってきた。
北海道は雨ばかり、それでいて蒸し暑い。これでは大阪とかわらん。と思ったけど、やっぱり大阪は想像以上に暑いわ〜。北海道に戻りたい。

帰り道は、苫小牧〜大洗のフェリーと、東京からのムーンライトながら。
台風が来てるという噂があったけど、海の上は波もなく、少ーしうねってる程度で、快適な船旅。ただし、鳥はオオミズナギドリばかり。
ムーンライトながらは6月とうってかわって超満員。予約がとれなかったので、小田原から自由席に乗ったけど、もうギューギュー詰め。幸い、早くに小田原に着いて先頭に並んでいたから、座れた。座れなかった人の中には、ずーっと徹夜で立ってたんじゃなかろうかという人もいた。

で、今日はさっそく行事のつもりだったが、台風のせいで(おかげで?)中止。でも、北海道ボケしてる暇はなく、T動物園からマレーグマが死んだとの知らせ。さっそく夕方引き取りに行く。
マレーグマは、太めの小学生くらいの大きさ。普通の乗用車の後部座席にのるので運びやすい。

ちゃんと北海道から帰ってきた日に合わせて、死んでくれてよかった。しっかり皮を剥いてあげよう。


2005年8月18日 またもや北海道へ行く!

そんなわけで、今日から1週間ほど北海道へ行く。今回は団体行動が中心なのでスケジュールはっきり決まってる。

18日:関空をたって釧路へ
19日:白糠の海岸と釧路湿原、夕方厚岸へ
20日:厚岸の海岸をウロウロ
21日:厚岸の別寒辺牛湿原をウロウロ
22日:霧多布湿原をウロウロ、夜、南千歳へ移動
23日:支笏湖辺りをウロウロ、夜、苫小牧港へ移動してフェリーで大洗港へ向けて出港
24日:フェリーでたっぷり鳥を見て、大洗港へ入稿、夜行列車で大阪へ
25日:朝、大阪着

25日の朝、帰ってきたら、いったん家に戻って、その足で昼からの行事に出発。行事は夜まであるダブルヘッダー。
26日も一日行事
27日はサークルの観察会
28日はまたもや行事

帰ってきてからも忙しそう…。


2005年8月17日 昆虫は人気、鳥は暇

平日は人がいないのが普通なのに、お盆ともなると平日でも日曜なみに人がいる。とは、昨日書いたこと。
今日も、人がたくさん。まだお盆の続きらしい。

人が多いと質問も多いのだけれど、今日は昆虫担当が大人気。その上、昆虫担当がたまたま一人しかいなかったので、大忙しの引っ張りだこ。
同時に2ヶ所で呼ばれて、さらに電話までかかってきてた。電話を切り抜けて、窓口にたどりついた時には、3組が順番待ちしていたり。

鳥担当は暇。持ち込まれた羽根を同定しただけ。コゲラの風切羽だった。
両生爬虫類担当も暇。持ち込まれたミシシッピーアカミミガメとおぼしきカメの卵殻を同定しただけ。


2005年8月16日 お盆の博物館

平日はあんまり人のいない博物館。でも、夏休みになると、平日にもけっこう人がくる。それが、お盆にもなると、日曜日のように人がたくさん!

人が多いと、ショップの売り上げも伸びる。親子連れが多いので、子どもが大好きな物がよく売れる。例年だと恐竜物だが、今年は昆虫物。恐竜の陰が薄れるくらいだから、やはりムシキングの力は強い。

あと、日頃とはちょっと違った本が売れたりする。何年も店頭のに並んでいた本が売れると、とても嬉しい。
最近でいうと3年かけてようやく売れた「野生動物問題」とか。

それなりの研究をして博士号取ったのに、就職口がなくて、ずっとODをやってたのが、ようやく就職できた。という院生をかかえていた研究室の教授のような気分。経験はないけど、たぶん。


2005年8月15日 オオミクリとオニバス

近所の池を自転車でウロウロした。本当は鳥を見てるんだけど、ついでにわかる範囲で、水生植物も見ている。
市街地だらけの地域のため池をまわってるだけだけど、けっこういろいろあっておもしろい。

オオミクリは、大阪府のレッドリストに載ってる植物。大阪府下で知られている産地は、ほんの数ヶ所だったんじゃ? とにかく、産地の一つのため池にも行く。なんのことはない小さな池。
今日はなぜか見知らぬ二人組がいて、オオミクリをデジカメで撮影してた。ここにオオミクリがあることを知ってる人はあまり多くないはず。さらにオオミクリなんぞに興味を持つ人はもっと少ないはず。怪しい〜。とりあえず車のナンバーを控えてみた。

オニバスも大阪府のレッドリストに載ってるんやけど、これはけっこうあちこちにある。今までオニバスが生えてなかったのに、一度水抜きをしたら生えてきたり、ヨシに負けて生えなくなったり。年による違いがあっておもしろい。
今年、オニバスを見たければ、但馬池(堺市白鷺公園)がおすすめ。池は4つほどに分かれているけど、その内の一つがオニバスに覆い尽くされている!
かつてはオニバスなんか生えてなかったのに、数年前に生えるようになって、年々増えてきたと思ったら、今年はすごい。
大きな丸い葉っぱが水面に敷き詰められていて、その間、というか中心? に紫色の花が咲いてる。葉っぱの上を歩けるような気がする。だれか試したりしないかな?


2005年8月14日 大声チャンピオン

昨日と今日、日本各地(といっても大阪から日帰り圏が中心)の博物館友の会が集まるイベントがあった。
いろんな博物館友の会の様子がわかるのは楽しい。が、いろんな人と話をして、ちょっと疲れた。

わかれていろんなテーマで話をする集まり、各友の会のブースに活動紹介、講演会など真面目(?)なのもあり。収蔵庫見学、セミ取り大会などといった楽しい系の企画もある。

今日は、午前と午後の2回、大声コンテストというのがあった。いつもはセミの声の大きさを調べるのに使っている騒音計をもってきて、前で叫んで声の大きさを競う。
で、午前午後を通じての大声チャンピオンは、倉敷から来た年輩の女性だった。ふだんの話し声は、小さく穏やかなのに意外〜。一番やかましいクマゼミ集団の声にもまさる100dB以上だったとか。

てっきり優勝は、地声の大きなI昆虫館のOさんだろうと思ってたが。


2005年8月12日 博物館友の会について語ろう

明日、友の会サミットというイベントがある。そこで、友の会の経営について語るセッションの担当。

会員規模、予算規模、といった友の会の規模の話。
そして、友の会を経営するのに必要なお金や人や場所といった資源を、いかに確保しているかという話。
そこに、博物館がいかに協力しているのか、あるいはしていないのかという話。
なんかをつらつらする予定。

どんな展開をしたらいいかな〜、と考えていると、
・各友の会成立の歴史
・友の会会員のメリット
などなど、どんどん横道にそれていきそう。

わずか1時間半のセッションで、横道にそれたら、もう戻って来れない! はたして、セッションは無事に終わるのか? 興味のある人は来てね〜。

ちなみに、真のテーマは、友の会と博物館の相互依存のつもり。


2005年8月11日 ヘビが捕れたらしい

ヘビを捕まえたから、どうにかしてほしい。って、連絡が入ったので、引き取りに行った。

不思議なことに、人はヘビを見つけると大騒ぎする。さらに、敷地内でヘビを見つけたら、捕まえなくてはと思うらしい。で、なんとか捕まえるんやけど、その後どうしたらいいかわからず困るらしい。
どうする予定もなければ放っておけばいいのだが、退治しなくちゃ、とか思うんだろうか?

行ってみると、予想通りアオダイショウ。大阪市内でもアオダイショウは珍しくもない。長居公園のアオダイショウは、こんな調子でさんざん捕まえられているので、すでに標本は充分。
好きなように処理していいと言われたので、逃がすことにした。でもその前に記念撮影。

まだ幼蛇の模様の残った個体。袋に入れられて、炎天下に置かれていたので、ヘロヘロになっていて、撮影しやすいー。
目がかなり赤くってシマヘビみたいな個体。

撮影している間に元気になってきたので、裏に放す。もう捕まるなよー。


2005年8月10日 地図買うのはちょっと損かも

来週、北海道に行く!
だもんで、地図をいくつもコピーした。

国土地理院の1/25000地形図。北海道のは、関西と比べると幅が短い。ほとんど正方形。
経線で区切ってるから仕方がないけど、北海道の地形図は、関西のよりも明らかに小さい。これで同じ値段というのは(同じ値段?)、納得できそうにない。

沖縄の離島の地図を買うときほどではないにせよ、買うのをためらいそう。
ま、借りてコピーしてるからいいんやけど…。


2005年8月9日 ダニ取り首輪

来週、北海道に行く。釧路市から厚岸町辺り。
6月に下見に行ったけど、けっこうダニがいた。気が付いたらダニが首を歩いてること3度。まあ幸いかまれなかったけど。

今度もダニには注意しなくちゃ。と言ってたら、S学芸員に「首輪型ノミ・マダニ駆除剤」というのをもらった。もちろんイヌ用。
海外に行くときに、某獣医さんにもらったまま、結局使わずにそのまま持って帰ってきたらしい。

中身を出してみると、黄色いプラスチック製の蚊取り線香のような形の物が入っている。
これを首に巻いて歩けというのか?? さすがに少しためらう。2つあるし、腕か足に巻いてみようかな?

有効成分:プロポクスルとフルメトリン。使用については獣医師にご相談の上、獣医師の処方のもとに…、などと書いてある。獣医さんにもらったんだから、構わないんだろうか?

そもそもイヌに害がないなら、ヒトも大丈夫なんやろか?


2005年8月8日 真夜中のセミ拾い

昨日、ってゆうか日付は今日。なーんか疲れて帰る途中。またセミの死骸拾いをしてしまった。

今日は長居公園外のを見つけるべく、長居公園南の住宅街へ踏み込む。
意外とセミの死骸が見あたらない。と、とある団地の公園。樹が少しは生えている。下にはけっこうセミの死骸が!

大喜びで、拾ってはポイ、拾ってはポイ。そして20匹ほどチェックしたのち、マーク付きのセミを発見! 長居公園外では2例目の発見のはず。
疲れも忘れてちょっと興奮気味。まあ、長居公園から200mほどしか離れてないけど。

ただ、冷静に考えると、真夜中の小さな公園でセミの死骸を拾ってる人って怪しい。セミの死骸を握りしめて、嬉しそうにしてるのは、もっと怪しい。
あまり真夜中にセミ拾いをしない方がいいかも…。


2005年8月7日 セミの死骸を見て歩く

7月23−24日に長居公園のセミ約5000匹に標識がつけられた。ってゆうか、セミからしたら、捕まえられた上に、羽にマジックで落書きされた。片方に日付、もう片方に標識者名の暗号+数字。
それから10日ちょっと。その頃いたセミが次々と死んでいく頃合いらしく、落書きされたセミの死骸が次々と届けられている。

届けたらセミ団扇やセミ下敷きがもらえるので、長居公園周辺をウロウロする時には(ってことは、ほぼいつでも)、セミの死骸に注意してる。死骸を見つけては、拾ってみて、羽の落書きを確認。なんにもなければポイ。多くの人が散々探してそうな道でも、落書きつきのセミが落ちてるからおもしろい。

昨日の夜もセミの死骸を拾いながら帰っていたら、親子連れに呼び止められた。ここにセミの死骸がたくさん落ちてるよー。それはチェックしなくてはと、寄っていく。
どうやらセミの死骸収集マニアと勘違いされているようなので、落書きつきのを探してることを説明。落書きつきのセミの死体を自然史博物館に持っていったら、セミ団扇やセミ下敷きをもらえることも宣伝。

なんで、そんなに自然史博物館のことに詳しいんですか? と尋ねられたので、ここぞとばかりに
「わたしら、あそこのもんですねん!」
「…」

その親子連れは、東京から来てたらしい。東京人に京都先斗町のいづもやは、通じなかった。関西人なら大爆笑だったはずなのに…。


2005年8月6日 脳容量を量る

昨日に続いて、中学生がいろんな動物の脳容量を量りにきた。夏休みの自由研究なんだとか。で、手伝わされた。

頭骸骨を出してきて、ビニール袋を入れてから、その中に量を測っておいた細かい砂利を入れていく。大まかな数字しかでないけど、ゾウ、キリン、カバといった大型動物を比較する分には、これで充分。

ゾウはさすがに脳が大きい。でも、カバやキリンは驚くほど小さい。あの図体でヒトの半分以下。オランウータンも小さいな〜。カバレベル。

なお自由研究が発表されるまで、数値はやっぱり公表してはいけないらしい。

明日も来るらしい。


2005年8月5日 骨のお客たち

今日は、骨のところにいろんなお客がきた。

わざわざ東京から2人、大阪から1人、なにわホネホネ団の取材にきた。その他、骨の話をいろいろして、いろいろな骨を見て帰っていった。
クロサイの頭骨に、角を二つのっけてみた。角が異様に大きい。そもそもクロサイの角を所蔵してるとは知らなかった…。

近所の中学生がやってきた。動物の脳容積を測るんだとか。とりあえず、アジアゾウの脳容積を測ってた。
測定方法と測定結果は、これから発表するので内緒だそうな。

骨ってけっこう人気者。


2005年8月4日 セミの死体からアリの大群

現在、長居公園では、大量のクマゼミがマークされて、その行方探索プロジェクトが発動中。

長居公園やその周辺を歩くときは、下を見て、クマゼミの死体があったら、羽根になんかマジックで書いてないかチェックするべし!

標識は7月23−24日にされたんやけど、ちょうどその頃生きてたセミが死ぬタイミングなんだろうか。ここ数日、マークされたセミの死体がどんどん届けられる。自分でも1匹見つけたし。
見つけたら、セミの下敷きがもらえるはず。1枚もらわなくては!

で、今日もまとめて4匹の死体を受け取った。袋に入れて置いておいた。
しばらくすると、辺りを小さなアリが死ぬほど歩いてる。セミの死骸の中に入っていたらしい。仕方がないので、アリをつぶしてまわる。

つぶしてもつぶしてもアリが歩いてる。つぶすのにも飽きた…。セミの死体を部屋に置いておく時は、気を付けよう〜。


2005年8月3日 わんどのボタンウキクサ

淀川は城北のわんどに行った。釣りをしてる奴らを見ながら、水遊び。水が多くて、遊びにくかったが‥。

水につかった道を通って、わんどの本流側に行ってみた。水がよどんでいる場所に、大量のボタンウキクサが浮いていた。

移入種がこんなに大量に! でも特定外来種じゃないらしい。なんで入れないんだ?

ともかくひっぱり上げてみた。いつもは手の届かないため池で見ていたので、じっくり見るのは初めて。
あのキャベツみたいなのが単独で浮いてるんではなく、地下茎みたいなノリで、複数がひっついていた。そして、キャベツの下には、ふわふわのヒゲのような根っこが大量についていた。

他にもスクミリンゴガイの卵塊を確認。釣れていたのはブラックバスにブルーギルばかり。わんどは、移入種に満ちているらしい。


2005年8月2日 植物園でしたいこと

今日は、植物園でしたいことを考えた。

せっかくクヌギが植えてあるけど、樹液とか出てないし、虫が来てなくてつまらない。適当に枝を刈って、台場クヌギに仕立てたらどうかな? 樹液が出たりして。クワガタとかも棲み付くかも!

同じようなエリアを二つ設定して、片方でシカを飼ったらどうかな? シカのいる方は草がくわれて、樹にもディアラインができて、さらにシカの喰わない植物が残る。シカによる環境改変が目で見える! まあ奈良公園に行ったら見えるけど…。

鳥に関して言えば、池の周りに土崖をつくって、カワセミに営巣させたり。池の島にダミーをおいてサギ類やカワウに営巣させてもおもしろいな〜。

植物園だからといって植物を植えてるだけでなく、動物にも配慮したり、動物の存在を活用した企画をしたらおもしろいに違いない。


2005年8月1日 3夜連続ツバメのねぐら

この時期は、あちこちで花火大会があるから、毎日花火を見てる人もいるだろう。
同じく、毎日夕方になると出かけていって、空を見上げているけど、見てるのは毎日ツバメの集団。

というわけで、一昨日、昨日、今日と、3夜連続でツバメの集団ねぐらを見に行った。

一昨日が奈良の平城宮跡で、ツバメが1万羽以上。昨日は東大阪の池島で、ツバメは1500羽ほど。今日は、淀川の豊里で、ツバメは2000羽ちょっと。

ド迫力の平城宮跡がやはり一押し。池島も昨年見損ねただけに、感慨ひとしお。でも、今日はあかんかった〜。

かつては5000羽クラスのツバメが集まっていたのに、とっても少ない。さらに遠くを飛んでるからインパクトも少ない。

池島のツバメのねぐらは昨年あたりからできたと言われている。豊里に集まっていたツバメが、一部わかれたのか?
池島と豊里を合わせれば、約4000羽。ちょうどそんなもんかもしれない。

【追記】
知人から豊里のツバメのねぐらについての情報をいただいた。例年と違って今年は、左岸の城北わんど側に多く集まっているとか。右岸側から見てたので、少ないのは当たり前…。


2005年7月30日 ミミズの標本の作り方

ミミズ祭りがあった。あまり盛り上がらなかった。でも、せっかくなので、いろいろなミミズの本をながめてみた。

で、ミミズの標本の作り方を覚えたので、ここで紹介しよう。

用意頂くのは、生きたミミズ数匹、浅い皿状の物1ヶ、細長い容器、ミミズより長く皿より短い棒を2本(割り箸で可)、アルコール少々、ホルマリン適量。

まず皿に浅く水をはって、ミミズを投入。ミミズは楽しく、動きまわり、泥などが落ちる。
そこへアルコール少々。ミミズの動きが悪くなる。さらにアルコールを少々。ミミズが…(以下同じ)。数回繰り替えした後、待機。やがて、ミミズに麻酔が効いてくる。
麻酔状態のミミズの両側を、棒ではさんでまっすくにし、そのまま10%ホルマリンに浸けて、一晩。
まっすぐになったミミズの標本のできあがり。標本は、固定後もホルマリンに入れたまま、試験管などのまっすぐな入れ物に入れて保存。

ちなみにアルコールで麻酔せずにホルマリンに投入すると、ミミズが自切したり、分泌物を出したりするので、よろしくないとか。今まで入れてたぞ…。
ミミズの標本はまっすぐでなくてはならないとか。今まではみんな曲がってたぞ…。

シーボルトミミズのような大物も、まっすぐにするのかは、大いに謎。入れ物がないし。


2005年7月29日 首輪をつける +難読地名8

夏といえば日焼けのシーズン。日焼けの仕方でいろんな跡がつく。
毎日プールに通ってた小学生のときは、水着の跡。これはけっこう健康的。毎日クラブ練習をしてた高校生の時は、短パンとストッキングの間の太股から膝だけが黒かった。これは格好悪い。

で、大人になった今はというと、首輪ができた。かなり変(みたい…)。

今シーズンはため池めぐりの年。暑い中を、1日約5時間ウロウロする。首には双眼鏡。
どうやら双眼鏡のひもには、定位置があるようで、そこだけ日焼けしない。結果、見事に首輪が完成。
とくに7月後半は炎天下をよく歩いたせいか、今年の首輪は見事! ってゆうか、今日は首のあたりの日焼けがヒリヒリしてい痛い。

自分では首輪は見えないので、指摘されてようやく気付く。けっこうみんな気付いてるらしい。
なんで首輪ができたのかわかる人は笑うだけ。でも、わからん人は、なんやと思ってるんやろか? 変わったネックレス?

さて、話はかわって、全国7116名の難読地名ファンのみなさま。今日歩いた奈良県桜井市編です。なかなか読みにくい地名が多い地域です。とりあえずTOP10を選んでみました。いくつ読めるかな?

小夫、吉隠、初瀬、外山、茅原、豊前、生田、忍阪、多武峰、鹿路。 おまけで、纏向。

ATOKが変換できなかったのは、忍阪。纏向は、現在は住所表示には使われていないけど、山や川の名前に使われている地名。これは捨てがたい。


2005年7月28日 ぞうりで歩く

新庄町南部、御所市北部のため池を巡り歩きにいった。平地を歩くだけと思って、ぞうりで行ってみた。

5時間ほどかけて、25のため池をめぐる。平地とはいえ、ぞうりで歩くのは疲れる。不必要に疲れる。妙に足の裏が痛い〜。ぞうりは長距離歩くのには適さない気がする…。

思えば、昨年も同じように、ぞうりで行って後悔したことがあった。どうやら毎年繰り返してるらしい。年中行事というか、学習してないというか。

ところで、話はかわって、畜産業について。
御所市北部には、養鶏場が集中してるエリアがある。なぜか中にタマネギがぶら下がってたりする。
新庄町南部では、けっこう乳牛を飼ってる。山手のラッテ何たらでは、新鮮な牛乳が飲めたり、乳製品を売ってたりするらしいんやけど、坂を登っていくのが面倒で挫折。いつか行ってみたいな〜。


2005年7月27日 ミミズミミズミミズ!

ミミズ研究会という団体が、ミミズ公開実習というのをやっていた。どんな変わった人たちが集まるのかと思いきや、けっこう普通の若者が多くてびっくり。

なぜだ〜、と思ったら、どうやら大学の単位に振替の効くような実習なんだとか。博物館でも単位を出せれば、若者がもっとやってくるかもねー。

廊下には、ポスター発表のようなものが貼り出されていておもしろい。ちょっとした学会大会気分。
ミミズがいたら、ダニ群集の種多様度が高くなったり。シカがいない方が、ミミズの種類が多かったりするらしい。

発表者には、横浜国立大学関係者が多い。どうやら、横浜国立大学は、ミミズを含めた土壌動物研究のCOEになってるみたいやね。
このミミズ公開実習は、この3日間も続くとか。そして土曜日には、同じくミミズ研究会によるミミズまつりがある。この辺りでは、いまミミズが流行中〜。

ミミズを研究したい人は、横国へ!
その前に、ミミズ好きの人は、ぜひミミズまつりへ!


2005年7月26日 クマゼミ5500匹を捕獲!

この前の土日、大阪市南部にある長居公園では、虫取り網をもった大量の人々が、ゾロゾロ、ウロウロしてて、一種異様な光景だった。世の中にはたくさん捕虫網があるんだなぁ〜。のべ約350人もいたそうな。

この集団、よってたかって公園内のクマゼミを、約5500匹も捕まえたんだという。そんなにたくさんのクマゼミがいるんだなぁ〜。
といっても、やかましいクマゼミを駆除してるんではなく、捕まえたクマゼミの翅にマークして、放しただけ。

このマーク付きのクマゼミを、もう一度見つければ、
クマゼミがどのくらい移動するのか? とか、
クマゼミはどのくらいの間生きているのか? とかがわかる。

マーク付きのクマゼミを見つけたら、クマゼミ団扇とか、クマゼミ下敷きをもらえる。欲しい人は、見つけて報告しよう!
ちょっと欲しいので、気を付けているんだけど、マーク付きのクマゼミはさっぱりいない。

ってことは、長居公園には、5500匹をはるかに超えるクマゼミがいるんだなぁ〜。
そら、うるさいはずや‥。

きちんと再捕獲データをとれば、長居公園に何匹いるか推定できそう。


2005年7月25日 モズクガニ

今日一番笑ったこと。

「ため池と水田の生き物図鑑 動物編」という本がでた。ちょっと前に植物編が出て、今度は動物編。宣伝のチラシを見ると、いろんな動物が載っているらしい。
昆虫や貝、魚、両生爬虫類、鳥類といったメジャーな動物群は、他にも図鑑があるからいいけど。淡水カイメン、マミズクラゲ、ヒル、ミミズなどマイナーな動物が扱われているというので、けっこう期待してた。

で、書店でちょっと立ち読みしてみた。

モクズガニの項。解説文はモクズガニになってるけど、写真のキャプションが全部モズクガニ!
書店で思わず声をあげて笑ってしまった〜。

たしかにギャグでモズクガニって言ったり、ひとにモズクガニって教え込んで喜んだりしてるけど、こんな印刷物に堂々と載ってるとは〜。

全体をざっと見たけど、ヒバカリと称してジムグリの写真が載ってたりする。校正がちょっと甘過ぎでは? 微妙な本。

載ってるヒルの種類も少ないしな〜。買うか買わないか悩み中。


2005年7月24日 直径2cmのピンポン玉

ここで問題。
直径2cmのピンポン玉の正体はなーんだ?

ほぼ完全な球体で、直径は2cm弱。重さは約4g。色は真っ白。外側は、少し柔らかめの感じで、おそらく強く押さえたら凹む。
中が透けて見えていて、液体みたいなものが9分目くらいまで入っていて、ふるとチャポチャポしてる。

三重県で手に入れたというのを見せられた。シマヘビがくわえているのを横取りしたそうな。っていうか、その謎の物体と一緒にシマヘビを捕まえたそうな。

えっ? わからない?
それではヒントを

まず、これはある動物の卵。殻が薄く柔らかめということから鳥ではない。となると、爬虫類の卵。

多くの爬虫類の卵は、球ではなく、細長い。ピンポン玉みたいな卵で思い出すのは、ウミガメ類の卵やけど、これは小さい。また、多くのカメの卵も、球ではなく、細長い。

直径2cmの球形の卵といえば…、

正解! スッポンでした。

ウミガメにスッポン。この二つの水生のカメの卵は球形。ほかの水生のカメの卵も球形?


2005年7月23日 夕方の平城宮跡

夕方から奈良の平城宮跡に行った。午後6時過ぎから、1時間半ほど。上を見てた。

平城宮跡は、だだっぴろーい草原みたいな場所で、西より中ほどにちょっとしたヨシ原がある。そこがツバメの集団ねぐらが形成される。

日没の午後7時になっても、あたりには十数羽程度のツバメしかいない。
それが午後7時10分を過ぎて、薄暗くなってきた頃から、あたりを飛びまわるツバメの数が急に増えてくる。あれよあれよというまに、数え切れないほどのツバメが、360度を乱舞する。何度見てもすごい光景。

この感動を記録に! と思って写真を撮ろうとしても、これが手強い。薄暗い中で、高速で飛びまわっている相手を撮すのは難しい。さらに肉眼では全天に乱舞しているツバメの大群も、その一部を切り取ったらさほど迫力がない。

デジカメがあったので撮ってはみたものの、薄暗い中に、ゴミが点々と写っているだけ。感動が伝わりそうにない…。


2005年7月22日 スーパーレインボーガーネット

Kさんが、なんか持ってウロウロしてるのを発見。のぞくと、なんやらキラキラしてて綺麗。直方体をちょっとひしゃげさせたような形で、油膜のような色合いの鉱物。

きっと銅やら亜鉛やらといった金属鉱物に違いない。と思って見てると、

「これガーネットやで」

うそばっかり。色がぜんぜん違うやん。

「スーパーレインボーガーネットってゆうねん」

おお! なんかの秘密兵器か必殺技のような名前!

どうやら採集会にひっついていって採集してきたらしい。場所を聞いても教えてくれない。けっこう珍しいもので、それなりに高価で、産地は内緒らしい。

宝石で通用しそう。小さいのを少しもらった。


2005年7月21日 足つぼマッサージ

摂津峡に行った。高槻市北部の住宅地に隣接してるけど、渓谷になってる場所。
近所の人は、けっこう泳ぎにくる場所らしく。自転車で乗り付けて、泳いでいる小学生がけっこう多い。

泳ぎはしなかったけど、暑いのでもっぱら水の中に入って、じゃばじゃば。魚やオタマジャクシをすくったり、ふんどしを洗ったり。
靴もズボンもビショビショやけど、足を水に浸けてると涼しい。

ただ、川底は石がゴロゴロしてて。裸足でウロウロしてると足の裏が痛い。ちょうど足つぼマッサージをされてるかのよう。
痛いってことは、どこか内蔵でも悪いのか? そもそも所構わず足の裏のつぼを刺激するのは、体にいいのか、悪いのか?

とにかく、たっぷり足つぼを刺激した。


2005年7月20日 葛城市を歩く +難読地名7

今日は、當麻町南部から新庄町北部のため池をめぐった。當麻町と新庄町は、合併して葛城市になったらしい。でも、持ってる地図は二つの町に分かれているし、分けた方が便利。

山の中ではなく、人家周辺を歩き回るので、飲み物も食べ物も途中調達と思って、なんにも持っていかなかった。
が、甘かった。大阪市内にはこれでもか!と腐るほどあるコンビニが、新庄町にはさっぱりない。自販機もなかなか見あたらない。渇きのあまり倒れるかと思った。

とにかく暑くて、田んぼの水もお湯みたい。そんなお湯の中で生きられる動物は限られるんだろう。カブトエビはほぼ死に絶えてるし、カエルはヌマガエルしか見あたらない。スクミリンゴガイがあまり見あたらないのは意外。

さて、話はかわって、全国7115名の難読地名ファンのみなさま。今回は奈良県葛城市編。當麻町にはあまり難読地名はないけれど、新庄町の地名はなかなか手強いです。勝手に選んだトップ5は、

当麻、忍海、新村、道穂、薑。

最初だけ當麻町から、あとは新庄町。道穂は北と南があるけど、ここでは合わせました。最後はまるで読めませんでした…。


2005年7月19日 香芝市の池 +難読地名6

今日は、香芝市南部から當麻町北部の池をまわった。近鉄五位堂駅で降りて、近鉄当麻寺駅から乗ったので、さほど移動していないようだが、27の池を5時間かけてグルグルめぐる。暑くて死にそう。

ここら辺りの池は養魚池が多いらしい。カワウよけとおぼしきテグスが、これでもか! というくらい張ってある池がけっこう多い。
テグスの効果はあるようで、細かくテグスが張ってある池にはカワウはいない。でも、ちょっと間隔があいた場所があると、すかさずカワウが入り込んでいて笑える。

このテグス、カイツブリにはあんまり影響なさそうで、テグスの下で、ふつうに営巣してる。かえってカラス除けになって、カイツブリの繁殖成功は高まるかもしれない。

一方、サギ類にとっては危険物らしい。池の端にいたアオサギが、ため池の鳥を見に来た怪しい人影に驚いて飛び立ち、テグスにぶつかって水面に落ちた。ごめんよ〜。その後、ちゃんと飛んでいったからダメージは少なかったみたいだが、あれで怪我することもありそう。

さて、話はかわって、全国7114名の難読地名ファンのみなさま。今回は奈良県香芝市編。とはいっても、あまり難読はない。とりあえず読み方に自信がもてなさそうなのを2つ。

狐井、穴虫。

前者は3回目に正解する感じ。後者は一発で当たるはず。


2005年7月18日 アライグマの指

アライグマの皮をむいた。

なにわホネホネ団の活動ではあるけれど、本隊は三重へ遠征。留守番組は、少人数で細々と、ってゆうか昼間皮むきをしてたのは一人だけ。ちょっと寂しい。

でも、一人でアライグマを剥けた。ほとんどタヌキと同じサイズ。2時間もあれば剥けそうなものなのに、3時間以上かかった。

魔が差したというかなんというか、足先を開かずに、筒剥きしようとしたのであった。アライグマは指が長い、筒剥きに死ぬほど時間がかかった。

筒向きは足1本で断念。あとの足先は開きにした。あーめんどかった。


2005年7月17日 砂金を取るコツ

今日は、砂金を取るコツを伝授してもらったので、忘れないようにメモしておく。決して他言は無用のこと。

まず砂金の取れる川に行く。どこに砂金の取れる川があるのかはふれない。おそらく厳重なる秘密なのだろう。

持ち物は、深めの皿というか、浅めの椀というか、そんなもの。さらにスコップ、ピンセット、小瓶、ルーペ。

ここと思う場所で、砂をスコップですくって、椀に入れる。水の中でグルグルまわして、上の方の砂を流していく。最後に砂金が残ったらおなぐさみ。ピンセットでつまんで、小瓶にいれる。砂金は小さいのでルーペがあると便利なんだという。

さて、ここまでは当たり前。問題は、砂金が取れると言う川のどこに砂金がよくあるかである。くどいようだが、以下はくれぐれも内密に。
なんでも基盤岩が水底に出ているところでは、水流に流された砂金はコロコロ転がって、基盤岩の終わりの辺りに落ちてたまるらしい。基盤岩が終わった砂地とか、基盤岩の切れ目の溝とか、そこが狙い目なんだとか。

そうした知識を駆使して採集したという砂金を見せてもらった。確かにそこそこ取れている。しかし、何日もかけてこれだけ? という量でもある。

どうやら砂金採りで喰っていくのは、なかなか大変である。大阪でプロを目指すのはお薦めできないということを、付け加えておこう。


2005年7月16日 槙尾山へ行くバスがなくなった!

今日、泉北高速鉄道の終点、和泉中央駅に行った。父鬼に行くバスを待ってた。

ふと見ると、7月1日からなんやら色々変わったらしい。延伸になった路線もあれば、廃止になった路線もある。
廃止になった路線は、「槙尾山口〜槇尾山」。へぇ〜。ええーーっ! じゃあ槙尾山へはどうやって行くんや! 槇尾山口から歩く? かなり距離あるでー。それに植林だらけでつまらん〜。

なにより、槙尾山までバスが来ることを前提に、自然観察地図を作ってる! 改訂までは行かなくても訂正がいるかな。

父鬼へ行くバスは、槙尾山口を通る。山へ行くとおぼしき人達が、槇尾山口でけっこうたくさん降りていった。それでも槙尾山に行くのかぁ。


2005年7月15日 ミロクの世界

明日から夏休みいっぱい(ほんとちょっと過ぎまで)、子ども向けのワークショップがある。そのタイトルはと見ると、ミロクの世界…。

妙に宗教がかってるな〜。仏教徒はいいけど、クリスチャンやムスリムの子は参加しにくかろう。そもそも近頃じゃあ無宗教の家の方が多いんじゃ? だいたい小学生の頃から、仏教に興味がある子なんているのかな〜。

でも内容は、けっこうおもしろそう。電子顕微鏡を多用して、いろんなものをメチャメチャ大きくして見せてもらえるらしい。
神は細部に宿るっていうけど、仏さまも細部に宿るってことかなぁー。だからミロクなんだね。

ワークショップは、夏休み前後のすべての毎週土日+祝日にあるけど。なーんと、ほぼ日替わりメニュー。ほとんど毎回違う物が見られる。なーんて、豪華な! 毎週かよってもいいかもしれない。

しかし、ミロクって…。えっ‥、ミクロ?


2005年7月14日 パネルの定形サイズの進化について

展示用のパネルを毎日数十枚打ち出してる。いくつかのサイズ設定があって、その通りに打ち出しているつもりが、微妙に違っているらしい。ちょっと大きくなったり、小さくなったり。おかしいなぁ〜。

プリントアウトをパネルに仕立てる時にも、また微妙に大きさの違いがある。定形に切り出してあるCPパネルにも、切り出した人による変異があるし。

そもそも定形サイズにも、40cm×50cmと、42cm×51cm(これはドイツ箱サイズ)という微妙な2パターンがあるからややこしい。

そんなわけで、定形で作られているはずのパネルの大きさに、微妙な個体差が見られる。今のところ定形!という強い淘汰圧がかかっているから、1cm程度の幅の中に個体差は留まっているけど、淘汰圧が弱くなると、さらに個体差は大きくなって、やがて新たな定形サイズが確立されるのかもしれない。

そういえば、60cm×60cmサイズのはずが、いつのまにか59cm×59cmというサイズが大手をふって許容されている。まだ定形サイズという位置は占めていないので、亜定形サイズとでも呼ぶべきだろう。

寝不足だと、忙しいはずなのに仕事もせずに、こんなことをつらつら考えていたり。


2005年7月13日 今は何日かな?

どうも日付の感覚がなくなってきてるらしい。
さーて、12日の日記でも書こう。と思ったら、13日になってしまっていた。

昨日は、午前3時。今日は、午前3時半。プリンターと遊んでいると、いつのまにか時間がたってる。

そもそも大物を打ち出せるプリンターは1台しかなく、それを3人ほどで奪い合いながらのフル稼働。
時間的棲み分けの結果、夜から朝方に打ち出し作業をすることになってるわけ。プリンターをめぐる競争に負けたともいう。

今から帰って、朝9時はきついな〜。


2005年7月11日 タヌキ11匹

堺のとある古墳にタヌキを見に行った。あっさり見れた。
2月には山にタヌキを見に行き、寒い中を延々と待った末に、見られずに帰ってきたのに! あまりに簡単に見れたので、妙にむなしい〜。

新聞に何度も載ってる有名な場所。餌付けされているそうで、見ている間にも、おじさんがやってきてエサを投げてた。

古墳の墳丘から続く壊れた橋の上にタヌキがたまっている。おじさんがエサを投げると前に寄ってくる。シャッターチャンス!
でも、おじさんの投げるエサは届かない。仕方がないので、一部のタヌキは泳いで、さらに手前に来て、水面に落ちたエサを取りに来る。泳ぐタヌキは初めて見た。ちょっとヌートリア風。泳ぐタヌキと、泳がないタヌキがいるらしいのもおもしろい。

ふつうタヌキはつがいだけで暮らすか、せいぜい一腹の子どもと暮らすだけのはず。11匹は多すぎ。複数の家族か、複数のクラッチが一緒にいることになる。エサをもらえるので子どもが分散しないんじゃないかと思う。

こうなると、公園でエサをもらって生きているドバトと変わらない。


2005年7月10日 打ち出し係

諸般の事情で、A3〜A1サイズの長方形のものを、この5日ほどの間に、大量にプリントアウトすることになった。少なくとも数十枚、もしかしたら100枚を超えるかも…。

で、今日はほぼ一日、その作業。打ち出すデザインを決めて、原稿をデザインに沿って仕立てて、あとはプリンターに仕事をお任せ。
プリンターはすぐにへそを曲げるし、大量の仕立て作業をしてると時としてびっくりするようなミスをする。そして道のりは遠い。

つくづく思うのは、デザインはセンス。残念ながら我が身にはセンスがない…。まあ、50日ほどのことだし、許してもらおう。

明日も、同じようにコンピュータとたわむれる一日かと思うと、ちょっとげっそり。フィールドに行きたいな〜。


2005年7月9日 雨の夜のムササビは?

河内長野市へムササビを見に行く予定やったけど、雨が降ったので断念。

雨がザーザー降っていたので(少なくとも中止を決断して時には)、断念するのが普通。というのは、どっちかと言えば、鳥屋の感覚。ムササビのついでに、ヨタカやフクロウの声をと思っていた。雨が降っては雨音がやかましくって鳥の声は聞こえない。そもそも鳥はあまり鳴かないと思う。じゃあ、ムササビは?

ムササビを見に行くことは何度もあるけど、雨の日に行ったことがない。雨でもムササビ的には問題ない気がするし、よほど豪雨でない限りは、普通に活動するのかな? それとも雨だと巣穴から出てこない?

断念したから、雨の日のムササビの生態については、謎のままになってしまったわけ。

だいたい鳥屋は雨が降ったらお休み。哺乳類屋は、雨が降っても活動するのかな? ムササビの生態以上に、気になるかも。


2005年7月8日 ヒメドロムシはいそうかな…

特定の環境にすむ生物にはまると、どこに行っても、その生物がいる環境かどうかということが気になりだす。

数年前、山のミミズを求めていた時は、リターが堆積してる場所ばかりに目がいくし。

昨年(そしてたぶん今年も)、カヤネズミの巣を探している時は、イネ科草本の草地に目がいって、山林から連続してるかとか、面積が広いかとかが気になるし。

今年の冬にアカガエルを探している時は、冬場に水の残っている田んぼが気になって。山林に近いかとか、連続してるかとか、深さが5〜20cm程度かなとかが気になってた。

そして今は、川底が気になる。浅めで、中位の石がゴロゴロしてるかどうか。川岸まで降りていけるか、手頃な足場はあるか。

どうやら、ふんどし洗いにはまってきたらしい。
今までの環境の見え方と違うのは、ヒメドロムシがいるかどうかだけでなく、ふんどし洗いができるかどうかが気になる点か‥。

今日は大和川沿いを自転車で走った。大和川の下流部は、砂地ばかりで、ふんどし洗いにあまり適なさいな〜、と思った。

まあ、そもそも砂地にいないかどうか知らないんだけど、今まで狙った場所は小石の多い場所だったもので…。


2005年7月7日 悪いことができない…

昨日の夜のこと。帰る途中にあるスーパーによって、買い物をした。
近頃は午前0時までスーパーが開いてるので便利。帰りに寄って買い物をすることが多い。

スーパーではいわゆるレジ袋をくれるが、それを取っておいたら山のようになって、とっても邪魔になってきた。そこで近頃はレジ袋を断ることにしてる。
最初1〜2回断ったら、そのスーパーの夜番のレジの数名はすぐに覚えてくれて、今では何にも言わなくてもレジ袋を出さない。
一人一人のお客のニーズを覚えるなんて、さすが客商売! さっぱりお客さんの名前を覚えられない自分が情けない…。

それはさておき、いつものようにレジに並んで、牛乳を買おうとしたら、レジのお兄さんに突然話しかけられた。

「テレビに出てましたね。」

驚いた。確かに出たけど、夕方に一瞬だけのはず。油断していたので、うまく反応できず、ゴニョゴニョ言いながら、その場を立ち去る。

よーく考えたら、所属も名前も知られたってことでは?! 顔も名前も所属も知られてしまったのか…。テレビの力は恐ろしい。

近所で、うかつな事はできないらしい。


2005年7月6日 府道704号線

日本には国道というのがあるが、県道というのもある。これが北海道なら道道(道々と書いてあることもあるね)、大阪府なら府道。ちなみに東京都は都道なんだろうか?

今日は河南町をウロウロした。平石の集落から平石峠へ軽い登りを歩いていく。最初は舗装した車道だったのが、細くなってきて、舗装してない林道みたいなのになった辺り。ふとみると、道端に道路標識らしきものが立っている。

「府道 704 竹内河南線」

林道にしても小さめのこの道が、府道〜? まあ、軽自動車くらいなら通れるか。

と思いつつ、さらに進んでいくと、どんどん道が狭くなる。おいおい、軽自動車も通れるか怪しいぞ。
ってゆうか、そろそろ単車でないと無理。
と思ったら、階段がある。単車もオフロード仕様で…。

府道と言えばそれなりの幹線道路で、舗装してあって、自動車が通れる道と思ってたけど、そうでもないようで。
でも、なかなかよい感じの道なので、ぜひこのまま拡幅も舗装もなしで維持して欲しいところ。

ほかにも、こんな府道あるのかな?


2005年7月5日 ハンカチ洗い

昨日は、山に行くつもりが大雨だったので、挫折。久しぶりに一日家で、ゴロゴロして、本を読んだり。
で、今日こそ昨日予定の山へ行ってきた。

ちょうど花にくるカミキリの季節なのか。ヤマアジサイやらオカトラノオやら何たらショウマの細かい花にいろんなカミキリがやってきてた。ちょっと嬉しくなって、各種一揃い採集してみる。パッと見ただけでも7種はいる。
花に集まって交尾相手を探してもいるらしい。けっこう交尾してるペアもいる。独りもんに近付くとすぐに逃げるけど、交尾に熱中してるペアはぜんぜん逃げない。交尾中の二人を捕まえるといった無粋なことはせずに、独りもんばかりつかまえた。相手が見つからない上に、捕まえられるとは気の毒に。

手頃な沢があったので、ふんどし洗いをしようと思って気づいた。マイふんどしを持ってきてない…。仕方がないので、タオル地の小さなハンカチでやってみることに。
角に石を置いて水底にセット。うーん、あんまりヒメドロムシがつかまる場所がなさそう〜。それでも一応、上流側の水底を引っかき回してみる。採れた。ふんどしでなくても採れるのか〜。簡単やん。

これならハンカチ洗い。この方が聞こえがいいなー。
ただ、タオル地は問題ありかも。やたらと、泥とかゴミがつくし…。


2005年7月3日 電顕で翼鏡をみる

近頃は、面倒な下ごしらえをしなくてもいい電子顕微鏡がある。昨年、手近なところにも1台そんなのがやってきた。
やってきたと思ったらすぐにお休みになってしまったけど、先頃復活。いろんな場面で活躍してる。

今日は、鳥の羽根を電顕で見てみた。ドバトの風切羽と一緒に、カモの翼鏡も見てみた。翼鏡というのは、カモの次列風切の光沢がある綺麗な色の部分のこと。
あの色は、色素によるのではなく、構造色。羽根の微細構造が光を反射して、色を作っているはず。だから、きっとその構造が見えるに違いない。

と、理屈では知ってても、本当に色の原因になっている構造が見えるとは思わなかった。次列風切の羽軸から左右に出ているのが羽枝、さらにその羽枝から左右に小羽枝が出ている。その小羽枝の片側が、倍くらい長くなっていて、先の方に問題の構造がある。
四角い手鏡を5〜10枚程度、縦につなげたような棒が小羽枝の先に付いている。一つ一つの四角が光を反射して、ああいった色を作りだしているに違いない(たぶん)。翼鏡とはよく言った。

今回はコガモ?の次列風切を見ただけ。色は緑色。青っぽい光沢のカルガモなんかの構造はどうなってるんかな〜? そういえば、オオルリの青も構造色だっけ? いろんな鳥の羽根を見たらおもしろそう。


2005年7月2日 カメにエサをやる

昨日、小さなカミツキガメが仲間入り。
これで、イシガメ、クサガメ、ミシシッピーアカミミガメ、スッポン、カミツキガメと一つの部屋に勢揃い。

カメの世話は飼育部(なにわホネホネ団内部にある任意団体)が行うのだけれど、今日は誰もいないので、エサをあげてみた。
エサは、市販のカメのエサ。パチンコ玉サイズの丸くて浮くの。

スッポンは食べない。かわいくない。初代はよく食べたんやけど‥。
アカミミガメは、いったん逃げてから食べに来る。ちょっとかわいくない。
イシガメとクサガメは、人の姿を見ただけで、ジタバタしてエサをねだる。よろこんで食べるし、手からも食べる。かわいい。

そしてカミツキガメもよく食べる。ほかのカメは一粒ずつ食べるのに、カミツキガメは4粒くらいを一度に呑み込む。体の大きさは同じくらいでも、でも口が圧倒的に大きい。
これは、かわいいとは言わないかもしれない。でも、見てるとおもしろい。あっという間になくなるので、ついついエサをやり過ぎそう。
そしてブタになるんだな。気を付けなくては‥。


2005年7月1日 サクランボがいっぱい

山形の実家からサクランボが送られてきた。残念ながら、自分の実家ではないので独り占めできないのだが、みんなでお相伴に預かっても十二分なくらいに大量! 今日は一日、仕事の合間に必ずサクランボを食べてた。
それにしても佐藤錦というのはうまい! 難点は、食べ始めると止まらなくなることと、タネを出さないといけないこと。

スイカやブドウならタネも食べてしまうけど、サクランボのタネはちょっと大きすぎる気がする。お尻から出てくるならいいけど、頭にサクラの木が生えてきそう。お尻から出てくるなら、近所の野外で排泄すれば、辺りは佐藤錦の林になるかな〜。そういえば必ず、野外で排泄するという伊沢正名という人もいるな〜。などと、話題も盛り上がる。

そんなわけで、サクランボをくれた永狸(コードネーム)、ごちそうさまでした〜。


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