博物館にきた質問

1999年7月8月9月10月11月12月
1999年上半期


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1999年12月

1999/12/25
Q.ゼニガメを冬眠させたい。今段ボールに入っているが、これでうまくいくか?【Tel】
A.うまく行くかもしれないが…。落ち葉などを入れて、水中でも陸上でも潜り込めるようにした水槽に入れて、温度が低い場所に置いておいた方がいいと思う。
 
(解説:段ボールに入れた上に、暖房の入った部屋にいるらしい)


1999/12/22
Q.イソヒヨドリの求愛行動の写真はないか?【Tel】
A.ない。
 
(解説:イラストを描くのに資料がいるんだそうです。またマニアなイラストだこと)

1999/12/21
Q.イミダスにウイルスがプロテアーゼ複合体を放出すると書いてあった。このプロテアーゼ複合体の正式名は?【Tel】
A.プロテアーゼは、ペプチド結合を加水分解する酵素類の総称。ウイルスが放出するプロテアーゼ複合体自体には、これ以上の正式名称はないと思う。
 
(解説:ずれた答えなのですが、なぜか納得してくれました。何が尋ねたかったのかな?)

1999/12/15
Q.オオタカは絶滅危惧種か?【Tel】
A.1991年の環境庁版レッドデータブックによると、危急種になっている。
 
(解説:大学のレポートか何かのために調べているようでした)

Q.大阪府でダイシャクシギの越冬例はあるか?【Tel】
A.ほとんどないと思う。
 
(解説:泉南で12月にはいってダイシャクシギを観察したそうです)

Q.ハクチョウはカギなどの形になって飛ぶが、他の鳥はどんな形になって飛ぶ?カギの形になって飛ぶ時、先頭がリーダー?【Tel】
A.他にガン、ツル、ウなどもカギの形になって飛ぶ。他の鳥はとくに決まった形にならないことが多い。リーダーは存在しないと思う。
 
(解説:いつもの気象協会のネタ探しでした)

1999/12/13
Q.昼間公園にいるドバトは、どうして公園の樹にとまって寝ないで、わざわざ建物に来て眠るのか?【Tel】
A.もともとドバトは樹にとまらない鳥で、巣も岩崖などにつくっていた。人間がつくったビルなどは、岩崖に似てるからではないかと思う。
 
(解説:ドバトの糞害に困っていて、問い合わせてきたそうです。いかにドバトに困らされているについて、マシンガントークで延々と説明して下さいました)

1999/12/7
Q.長居公園周辺に一年中いるきれいな鳥は何?【Tel】
A.カワセミなんかはいかが。
 
(解説:長居近くの新築マンションの広告に何か鳥をデザインに使おうと問い合わせてきたそうです)

Q.動物が後ろ向きに動くのには、どんな意味があるのか?【Tel】
A.意味を考える以前に、動物にとってどっちが前かがまず問題になる。一般的にはスナホリガニは常に後ろ向きに動いているが、普通の進行方向を前と考えれば常に前向きに動いていることになる。
 
(解説:毎日放送の「ちちんプイプイ」という番組からの問い合わせです。その後どうなったのやら)

1999/12/3
Q.奄美大島の喜界島の海岸でアヒル特有の足取りでよたよたと歩いている大きな鳥を見つけました。逃げないで写真のモデルになってくしたおかげで、私のような素人でも近くで大きく鮮明に写真が撮れました。「バリケン」という鳥だと聞きましたが、「バリケン」とはどんな鳥でしょうか?
【メール】
A.バリケンは、南米に生息するノバリケン(Cairina moschata)を家禽化したもので、ジャコウアヒルとも呼ばれます。肉用の家禽で、台湾などではよく飼われているそうです。日本でもときどき飼われています。また池や川などで、放された(逃げ出した?)個体をしばしば見かけます。羽色はもっと白い部分の多いものから、写真のように全体が黒いものまで様々です。
 
(解説:この質問に答えようと調べて、初めてバリケンが肉用の家禽だと知りました。てっきり卵を食べると思ってた。肉も卵も食べたことないけど…)

1999年11月

1999/11/26
Q.人のDNAは何塩基対ある?【Tel】
A.数十億塩基対以上はあったと思うけど…。
 
(解説:正確な数字を知らないので困っていたら、いつのまにか違う話題になったので助かった。何の話題に変わったかは忘れてしまった)


1999/11/25
Q.和歌山県にアカゲラはいるか?【Tel】
A.いる。
 
(解説:楽な質問。でもなんでこんなことを問い合わせてくるのかな)

1999/11/24
Q.メジロとウグイスはいつ頃から、人間に飼われているのか?【Tel】
A.わからない。
 
(解説:これまた子どもの宿題のために父親が問い合わせてきました)

Q.大阪市内の倉庫で、細長い小さな糞が見つかった。何の糞か?【Tel】
A.ネズミ類かイタチ類と思う。
 
(解説:保健所からの問い合わせです。糞の感じからはイタチのようです)

1999/11/20
Q.足跡の写真を同定して欲しい。【来館】
A.鳥とイタチ類の足跡だが、それ以上詳しいことはわからない。
 
(解説:小学生の研究の手伝いをしておられるそうで。小学生は何を研究してるんやろ)

1999/11/16
Q.2ヶ月前、ソウシチョウという鳥をひきとったのですが、先週死んでしまいました。ところが、色々調べているうちに、本当にソウシチョウだったのか、わからなくなってしまったのです。どのHPもソウシチョウとして、オレンジ色の縞がついた、派手な感じの写真が紹介されていたのですが、私が飼っていたのは、茶色がかった灰色で、尾が黒と白の縞模様でした。鳴き声は丁度携帯電話の着信音のような声で「プープー」と鳴きます。よく、雄がとても派手な生き物がいますが、ソウシチョウもそうなのでしょうか?また、私が飼っていた鳥は、つい最近、はじめて卵を産んだのですが、そのために中毒症になって死んでしまう、ということはあるのでしょうか?もともと中国の鳥、ということですが、暑さ、寒さに弱い鳥なのでしょうか?また、購入して1年もたっていないはずなのですが、ソウシチョウの寿命は本当はどれくらいなのでしょうか?【メール】
A.飼っておられた鳥がソウシチョウでないことはたしかだと思います。ソウシチョウは雌雄ともにほとんど同じ羽色で、派手な鳥です。
 お書きになっている特徴から判断すると、問題の鳥はキンカチョウのメスではないかと思います。鳴き声と尾羽の特徴は一致します。もしキンカチョウなら、くちばしはオレンジ色、目と嘴の間が白く、目の下に縦に黒い線があります。
 キンカチョウはオーストラリア原産の鳥ですが、長年ペットとして日本でも飼われているので、とくに暑さ寒さに弱いということはないと思います。寿命は大雑把に言って、3-4年というところでしょうか。もちろんそれより長い短いはありえます。卵を産んだために…、という部分はよく知りません。
 
(解説:その後、お礼のメールが来ました。キンカチョウであっていたようです。どこでソウシチョウになったのやら)

1999/11/15
Q.淡路島産の鳥の標本は所蔵しているか?【Tel】
A.ない。
 
(解説:淡路島の鳥について調べているんだそうです)

Q.ベランダのクーラーの室外機の下にドバトが巣をつくって、今ヒナがいる。何日で巣立つか?【Tel】
A.約2-3週間。
 
(解説:不潔なので出ていって欲しいんだそうです。卵の段階で採ってしまえばいいものを。と思うのに、それはかわいそうでできないらしい)

1999/11/14
Q.仮剥製の鳥を同定して欲しい。【来館】
A.シロハラ、ヤブサメ、アオジ、スズメ。
 
(解説:自作の仮剥製だそうです。頭を裏返した後、目の周囲をきちんと戻していなくて、顔がよくわからない仮剥製になっていました)

1999/11/13
Q.オオタカが最初にレッドデータブックに載ったのはいつか?日本にオオタカは何羽いるか?【Tel】
A.環境庁のレッドデータブックが出版されたのが1991年(報告がまとめられたのは1989年)。日本にいるオオタカの個体数はわからない。
 
(解説:学校で調べていると言ってました。30-40才くらいの女性。学校の先生なのか、子どもの代わりに調べているお母さんか)

1999/11/12
Q.大阪周辺でオシドリを見たい。どこに行けばいいか?【Tel】
A.堺市のにさんざい古墳・履中陵、松原市と羽曳野市の境の大塚山古墳などには、毎年来る。ただし12月に入った方が、個体数は多くなると思う。
 
(解説:摂津市の方。あいにく北摂で来るところを知らないなあ。茨木市の継体陵には来たかな?)

1999/11/11
Q.大阪城の掘でアカハシハジロが撮影された。珍しいか?【Tel】
A.動物園などから逃げ出したものでなければ、とても珍しい。
 
(解説:サンケイ新聞からの問い合わせ。翌日の朝刊にでたらしい。アカハシハジロをメジロガモに、サンケイ新聞を毎日新聞に置き換えれば、この前とまったく同じやり取り)

Q.北海道の阿寒町でかつて冬にタンチョウへの給餌をしていると聞いた。今も阿寒町はあるか?【来館】
A.ある。今も給餌している。
 
(解説:かなり高齢の方。長ーーい前置きの後、ようやくでてきた質問はあまり鳥には関係ありませんでした)

1999/11/10
Q.淀川で鳥を見ているが、今年はユリカモメは少ないか?【Tel】
A.少ないかどうかはよくわからないが、渡来するのが遅いように思う。まだあまり内陸にはやってきていない。
 
(解説:ほかにも次々といろんな質問が、矢継ぎ早に)

Q.近畿版の鳥類レッドデータブックが出版されるという事を聞きましたが、いつ、どこで購入できるのですか?【メール】
A.近畿の鳥のレッドデータブックは、おおむね内容はできており、現在原稿を作成している段階です。順調にいけば、来春、京都大学出版会から刊行される予定です。
 
(解説:事務局として制作に関わっているので、偶然か正しい相手に問い合わせたと言えるでしょう。順調に原稿ができあがって、予定通り出版されればいいなあ)

1999/11/9
Q.博物館にクジャクの剥製はあるか?【Tel】
A.ない。
 
(解説:尾をひろげている絵を描きたいんだそうです。じゃあたとえ仮剥製があってもあかんやん。なんでも天王寺動物園に問い合わせたら、クジャクはいないと言われたらしい。こないだまでいたのになあ…。それに死体ももらってない!)

1999/11/8
Q.大阪城公園の堀のカモはなぜ集まる傾向があるのか?【Tel】
A.大阪城の堀ではあまり関係ないでしょうが、捕食者を早く見つけるなどの対捕食者戦略と考えることができると思います。
 
(解説:気象教会からの質問。天気予報の前振りのネタ探しでしょう)

Q.500m先でコンサートのような大きな音をたてると、鳥の生息に影響するか?【Tel】
A.どの程度の大きさで、どんな種類の音かによる。一般的には、都会の鳥は少々の音には、すぐに慣れると思う。突発的に大きな音がすれば飛ぶかも知れないが…。
 
(解説:某地方公共団体からの問い合わせ。とある野鳥の生息地の近くにコンサート会場を建てる計画があるらしい)

1999/11/5
Q.我家の亀は、今年初めての冬を迎えます。このごろ元気だけはあるのですが、えさをあんまり食べなくなってきてしまいました。ちょっと心配です。家の中にいるのですが冬眠させたほうがいいのですか? 冬眠させるのならどうすればよいのでしょうか?【メール】
A.カメは、摂氏20度前後の温度だと、食欲はないけど、冬眠も出来ないという状況になります。冬眠させるなら、摂氏10度以下にする。冬眠させないなら、暖房して摂氏25度以上に保つ。のどちらかを選んで下さい。中途半端な温度のままにしておくと死んでしまうと思います。
 冬眠させるなら、暖房のない陽のあたらない部屋、あるいは屋外なら家の北側に置くなどして、温度が下がるようにしてください。水中で冬眠させるなら、水を多めにして、カメが隠れられるように砂や落ち葉を入れます。あとは4月頃までそっとしておく。
 ただし生まれて一年目のカメは冬眠に失敗しやすいので、暖房して冬眠させない方がいいそうです。また熱帯のカメは温度を下げても冬眠しません。くわしくはカメの飼い方の本を参考にして下さい。
 
(解説:どっちみちカメの飼い方の本を見ながら答えてるので、本を買ってもらった方が早いんですけど…。それにしてもどうして個人アドレス宛に、カメの質問がくるんだろう?)

1999/11/4
Q.大阪市西区に住んでいるが、植木鉢の植木にアマガエルがついている。どうやって冬越しさせればいいか?【Tel】
A.下に潜り込む土があるなら、必要なら潜り込んで冬眠すると思う。とくに何もしなくていいでしょう。
 
(解説:野生のアマガエルなのですが、家族の一員のようにかわいがってるようで…)

Q.大阪城の掘でメジロガモが撮影された。珍しいか?【Tel】
A.動物園などから逃げ出したものでなければ、とても珍しい。
 
(解説:毎日新聞からの問い合わせ。翌日の朝刊にでたらしい。これは見に行きたくなる鳥でしたが、一日しかいなかったらしい。残念)

Q.絶滅した動物について調べている。何でもいいから教えて欲しい。適当に本をコピーして送って欲しい。【Tel】
A.今までに地球上で絶滅した生物は、ものすごくたくさんいる。何でもいいからと言われても答えられない。もっと具体的に尋ねてください。またコピーサービスは行っていない。博物館には参考になる本があるので、自分で調べに来て下さい。
 
(解説:堺市の小学4年生くらいの女の子からの質問。ただしいちいち電話口で後ろの男と相談して、それを伝えているだけらしい。後ろにいるのは、兄貴か先生か。どっちにせよ学校の授業か宿題のようです。答えようのない曖昧な質問の上に、本当に調べようとする意志も感じられない。教育的配慮からするとどう対応すればいいんだ? 総合学習ってやつが本格導入されると、こんなんが増えるんでしょうねえ)

Q.北摂で絶滅した(減った)動物(とくに鳥)について調べている。適当な文献はないか?【Tel】
A.北摂で絶滅した鳥は思いつかないが、減った鳥は多い。ただし北摂の鳥の減少についてのまとまった文献はない。
 
(解説:茨木市北部のお母さんからの質問。子どもの学校の宿題を代わりに調べているらしい。これはこれで問題やね。それにしても、やけに絶滅について調べるのが流行ってるのはなぜ?)

1999/11/2
Q.フクロウとミミズクの違いは?【Tel】
A.耳羽がないのがフクロウ、あるのがミミズクだが、シマフクロウやアオバズクなど当てはまらないのもある。
 
(解説:毎日放送ラジオからの質問。他にもフクロウ関係の質問がいくつか。何事かと思ったら「ごめんやす馬場章夫」の取材に伺いたい。というのの前振りでした。結局、11月9日に来て、1時間半も取材して帰っていきました。放送は11月10日だったらしいが、聞いてません)

1999年10月

1999/10/21
Q.学校で1.5cmくらいのアマガエルを捕まえた。飼い方は?【Tel】
A.基本的には生きた動物を食べる。手に入る餌に餌付かせるのが難しい。これからの季節は冬眠という問題もある。学校に逃がしてあげたほうがいい。
 
(解説:一緒にコオロギも捕まえてきたそうです。そっちを飼いなさい)

Q.写真の鳥はオオタカか?【来館】
A.(猛禽の識別は得意ではない、と断りつつ)オオタカではない。おそらくサシバ。
 
(解説:堺市からの問い合わせです。先日、サンケイ新聞や朝日新聞に載った堺市鉢ヶ峯のオオタカの記事に使われた写真を確認にきました。見せられた写真の中には、本物のオオタカの成鳥の写真も混じっていました。こっちを新聞に載せたらよかったのに)


1999/10/19
Q.小豆島でバケツにアマガエルのオタマジャクシが3匹入っているのが、見つかった。珍しいか?【Tel】
A.珍しくない。
 
(解説:読売新聞からの問い合わせ。例によってポイントは珍しいかどうかだけ。それにしてもいったい誰が、こんな話題を新聞社に持ち込むのか)

1999/10/17
Q.北アメリカのbluebirdというのはどんな鳥?【来館】
A.ルリツグミEastern Bluebird (Sialia sialis)、チャカタルリツグミWestern Bluebird (Sialia mexicana)、ムジルリツグミMountain Bluebird (Sialia currucoides)の3種がいて、いずれも頭から背側が青い、モズくらいの大きさの鳥。
 
(解説:近所の人との会話で出てきて、わざわざ調べに来られたそうです。どんな会話があったのかな)

1999/10/14
Q.アナコンダは一番力の強いヘビか? クロカイマンは南米で一番危険なヘビか?【Tel】
A.わからない。
 
(解説:一番困る質問の一つでしょう。危険かどうかと尋ねられてもなあ)

1999/10/13
Q.交野市で脇腹にオレンジ色の部分があるヘビを見た。何というヘビか?【来館】
A.はっきりとはわからないが、脇が赤味がかるのは、ヤマカガシかジムグリだと思う。
 
(解説:今度見たら捕まえてきてください。と頼んだら嫌がられました)

1999/10/6
Q.大阪市東淀川区にもイタチは生息しているか?【Tel】
A.イタチはいると思う。
 
(解説:倉庫でノミが発生して困っていて、犯人を捜しているそうです。イタチのノミって、人間につくのかな?)

1999/10/5
Q.学校で、花壇や池を放置して生き物を呼ぼうとすることを何という?【Tel】
A.学校ビオトープのことだと思う。
 
(解説:何の質問だったんでしょう? クロスワードパズルかな)

Q.東京と大阪の都市のカラスとドバトを比較したい。【Tel】
A.東京の都市鳥研究会に相談しなさい。
 
(解説:と、よそに振りました。サンケイ新聞からの問い合わせでした)

Q.家のアルミサッシに茶色い楕円状のものがひっついていた。ヤモリの卵か?【Tel】
A.ヤモリの卵は白いので、違うと思う。何か虫の卵か繭では?
 
(解説:ヤモリが恐くて引っ越した経験もあるという方でした。ヤモリではないと思うと言うと、泣いて喜んでもらえました。ヤモリはかわいいのに…。後日、問題の物が送られてきました。ゴキブリの卵嚢でした。ホッとされていました。ヤモリより、ゴキブリの方が気持ち悪いと思うゾ!)

1999/10/2
Q.タヌキについて調べている。姿を見たいが、餌付けをしてもかまわないか?【Tel】
A.餌付けは避けて欲しい。一般に野生動物をペットのように餌を与えてかわいがるのには同意できない。また、タヌキの場合、餌付けによって疥癬に感染しているのではないかとの疑いもある。
 
(解説:大東市の小学校の先生からの問い合わせです。数年後の総合学習を先取りして、タヌキを授業で調べているそうです)

Q.糸をひくアリを捕まえた。【来館】
A.アリではなく、クモの仲間のアリグモの一種。
 
(解説:本当は担当ではありませんが、普及センターの当番だったので、思わず答えてしまいました)

1999年9月

1999/9/30
Q.玄関先にコウモリの糞や幼獣が落ちていた。コウモリが住み着いていると思うか?【Tel】
A.思う。
 
(解説:住み着いているどころか、繁殖しているでしょう。どうやら家を建てた業者と、誰がコウモリ対策をするかでもめているようです)


1999/9/24
Q.ヒヨドリのヒナが落ちていたので、育てました。5週目になります。とても元気で、呼ぶとどこにいても飛んできます。ちゃんと他のヒヨドリの仲間になれるでしょうか?【メール】
A. 拾った時にどのくらいの大きさだったかはわかりませんが、孵った直後に拾ったとしても5週間は充分な長さです。どうやら自由に飛べるようですし、野生に戻すことを考えるべきでしょう。
 いきなり公園などで放すよりは、窓を開けて自由に出入りできるようにして、自分で飛び去るに任せるのが一番いい方法かと思います。また餌は入れ物に入れておき、自分で食べるに任せて、人間の手から与えないようにしてください。人間が与えていると、いつまでも甘えてくると思います。
 一人立ちしたヒヨドリがどのような暮らしをしているかについて、きちっとした研究はありませんが、どうやら若い鳥が集まって群になって行動しているようです。ある程度緑のある公園にでも行けば、そういった若い鳥の群を見ることができます。人間に育てられたからと言って、この群に加われないとは思えません。だからヒヨドリの仲間になれるかどうかはそれほど心配することはないと思います。
 人間に育てられたヒヨドリが、ヒヨドリの親に育てられたヒヨドリと違うのは、人間を恐がらないということでしょうか。不用意に人間に近づいて行ってしまうとしたら、困ったことになる可能性もあります。また将来、配偶者選びの時に問題が生じるかもしれません。
 
(解説:呼ぶと飛んでくるとかわいいでしょうねえ。このヒヨドリは10月17日現在、少しずつ一人立ちへの道を歩んでいるそうです)

Q.堺市の鉢ヶ峯にオオタカは生息しているか?【Tel】
A.いろんな方が観察されているので、生息しているのは間違いないと思う。
 
(解説:朝日新聞からの質問です。写真を持ち込まれて記事にするかどうかを検討する途中に問い合わせてきたようです。結局、記事になったのかな?)

1999/9/23
Q.クサガメを飼っている。例年3月頃に卵が孵るのに、今年は秋に孵った。どうなっているのだろう?【Tel】
A.クサガメは、秋と春のどちらででも、卵が孵ることがあるので、とくに異常ではないと思う。
 
(解説:今年は産卵が早かったってことでしょうか? こっちが尋ねたいなあ)

1999/9/22
Q.市街地にもヘビはいるか?【Tel】
A.アオダイショウは家屋によく住み着きます。大阪市内でもいます。
 
(解説:大阪市内にはシマヘビもいることを言い忘れました)

Q.仁徳陵にタヌキが住んでいるけど、市街地にタヌキがいるのは珍しいか?【来館】
A.タヌキは比較的人家周辺にも生息しているが、仁徳陵のように孤立した緑地(近くには河川や農耕地もない)に、生息しているのは珍しいと思う。
 
(解説:朝日新聞からの質問です。翌日新聞に写真付きで載っていました)

Q.イヌ、ネコの学名は何?【Tel】
A.属名なら、イヌはCanis、ネコはFelis。
 
(解説:獣医さんがカルテに患者にはわからない単語で患畜の種類を書きたいから、と電話してこられました。妙な質問です)

Q.スッポンかどうかの見分け方は何?【Tel】
A.とんがって突き出た鼻があれば日本産のカメで間違う相手はない。外国産のペットが逃げ出したのなら、話が難しくなるが…。
 
(解説:四条畷警察からの問い合わせです。スッポンが拾われて届けられたんだそうです。このスッポンは結局、扱いに困った警察が博物館に持ってこられました。6ヶ月は生かしておくという条件で。くわしくはこちら

1999/9/21
Q.コウモリが夜軒先に集まってくる。どうしてか?【Tel】
A.おそらく屋根裏かどこかにねぐらがあって、軒先から出入りしているのだと思います。夜観察して出入りしている場所がないか確かめてみて下さい。
 
(解説:どうしようとも尋ねられたので、糞が気になるなら受け皿でも取り付けて、見守ってあげてください。と答えておきました。ツバメと違って、気持ち悪いが先に立つようです)

1999/9/17
Q.アマガエルを見て、日本のどこで捕まえられたのか判断できるか?【Tel】
A.「日本カエル図鑑」によれば、ニホンアマガエルの国内での分化についての研究例はほとんどないとあるので、たぶん今のところ分からないと思います。標本として保存しておけば、将来わかるようになるかもしれませんが…。
 
(解説:保健所からの質問です。なんでこんなことを尋ねるのかを、尋ねそこないました)

1999/9/16
Q.ムクドリが夕方街路樹に集まるのはなぜか。その場所はどのようにして決まってくるのか。【Tel】
A.夕方集まるのは、寝るためです。似たような街路樹がたくさんある中から、ある樹が選ばれる理由はよくわかりません。
 
(解説:朝日放送からの質問です。他にもドバトやムクドリを寄せ付けない方法などを尋ねられました。あやうく夕方の「ワイドABCDEーす」に出演されるとこでした)

1999/9/14
Q.トキの剥製の鑑定をしてくれる所を教えて欲しい。【Tel】
A.トキかどうかは見せてもらえばわかると思いますが、鑑定書は発行していません。他の博物館に問い合わせて下さい。
 
(解説:どうやらトキの剥製を持っていて、それを売るために鑑定書が欲しいらしい。くれるんなら欲しいんやけど…)

Q.鳥のヒナを保護して、飼っている。何という鳥か教えて欲しい。→写真同封【手紙】
A.ヒヨドリです。
 
(解説:例によって巣立ちビナを誘拐したようです。返事には、今度から誘拐しないように、と書きました)

1999/9/13
Q.ツバメを保護しました。外傷はみあたりませんが飛べないみたいです。これからどのようにしたらよいでしょうか?【メール】
A.まず獣医に連れていって見てもらって下さい。とくに翼が折れていないかどうか。レントゲンでも撮ってもらって。翼が骨折していた場合、早く処置しないと変な形で固まってしまい、二度と飛べなくなる恐れがあります。
 どこにお住まいか知りませんが、たいていの都道府県には、野生鳥獣を保護する施設、または治療してくれる指定の獣医がいます。そこなら無料で処置してくれます。どこに連れていったらいいかは、各都道府県の鳥獣保護行政の担当部局に問い合わせて下さい。大阪府なら環境農林水産部 緑の環境整備室になります(大阪府庁の電話番号は06-6941-0351です)。
 で、餌ですが、普通はミールワーム(餌用の甲虫の幼虫です。ふつう透明の丸い容器におがくずと一緒に入っています)と、すり餌(粉状の餌で、水で溶いて、ドロドロ状のを与えます)を与えます。もしヒナであれば、その他にビタミン剤も。いずれもペットショップで売っています。
 
(解説:巣立ちビナの誘拐ではない、本当の鳥の保護のようです。珍しい)

1999/9/12
Q.夕方になると、長居の交差点のところにスズメがたくさん集まっているが、何のためか?【来館】
A.寝るために集まっています。
 
(解説:とてもローカルな質問でした)

1999/9/10
Q.黄色いアマガエルは珍しいか?【Tel】
A.白いツバメと同程度の珍しさ。毎年一度くらいは新聞に載る。
 
(解説:サンケイ新聞からの問い合わせです。新聞に載ったのかな?)

1999/9/9
Q.大阪市東成区で、小さい丸い模様のあるヘビを見た。何というヘビか?【Tel】
A.十中八九、アオダイショウの幼蛇だと思う。
 
(解説:マムシかと思って心配されていたようです)

1999/9/8
Q.コウモリを捕まえて、名前を調べたい。どうしたらいいか?【Tel】
A.ネズミやモグラと違って、コウモリは勝手には捕獲できません。府県の担当部局に相談して下さい。
 
(解説:本当は、捕まえ方や、調べるための本を知りたかったのでしょうが…)

1999/9/5
Q.ヤモリは紙に丸い穴を開けるか?【Tel】
A.たぶん開けないと思います。
 
(解説:洗濯機のすき間にあった紙に丸い穴が開いていたそうです。犯人は誰かな?)

1999年8月

1999/8/28
Q.カエルの卵の数は?【Tel】
A.ニホンアマガエルの1匹の雌の蔵卵数は、250-800個。トノサマガエルなら1800-3000個。
 
(解説:孫の宿題のために尋ねてきたらしい。カエルの種類はなんでもいいんだそうな。何やその宿題? 孫に自分で調べさせんかい!って言えばよかった)


1999/8/27
Q.神戸市近辺のツバメの集団ねぐらの場所はどこか?【Tel】
A.今年も集まっているかどうかは知らないが、稲美町の加古大池、西区神出町の大鳥喰池、三田市の武庫川と山田川の合流点などに、以前は集まっていたと聞く。
 
(解説:神戸新聞からの問い合わせです)

Q.家にイタチが住み着いて困っている。どうしたらいい?【Tel】
A.追い出して、屋根裏に入り込むすき間をすべてふさぐ。追い出すには捕まえて、遠くに放してくるといいと思う。県の野生鳥獣の担当部局に相談すれば、イタチ用の罠を貸してくれるかも知れない。
 
(解説:大阪なら貸してくれます。大きなネズミ捕りの篭罠のようなものです。ちなみにこんな時、保健所の反応は冷たいらしい)

1999/8/26
Q.広島の渓流で採集したオタマジャクシがカエルになった。目と目の間に黒いV字型の模様がある。何というカエルか?【Tel】
A.カジカガエルで間違いないと思う。
 
(解説:オタマジャクシの間に質問されなくてよかった)

1999/8/24
Q.チドリは冬の季語だが、これは何というチドリのことか?【Tel】
A.シロチドリ、コチドリ、イカルチドリ、ケリは近畿で繁殖しており、年中見られる。メダイチドリやムナグロは、春と秋の渡りの季節の鳥。冬鳥のチドリと言えば、ダイゼンかタゲリ。ただしどちらも大型のチドリで、一般的なチドリのイメージとは違うかも知れない。季語が決められた大昔のチドリの生息状況がよく分からないこともあり、なぜチドリが冬の季語なのかよく分からない。
 
(解説:チドリが冬の季語とはおもわんかった。万葉人の考えることはわからん →と書いたら、万葉の時代に俳句や季語はなかった、と指摘されてしまいました。訂正したいと思います。’江戸時代の人の考えることはわからん’)

Q.コウモリはどこで寝る?【Tel】
A.種類にもよるが、洞窟や樹洞が多い。オオコウモリのように樹にとまって寝るのもいるし、アブラコウモリは人家などのいろんなすき間で寝る。
 
(解説:家の中でコウモリを拾って疑問に思ったようです)

1999/8/22
Q.吉野で拾った哺乳類の骨を同定して欲しい。【来館】
A.シカのような偶蹄類の下顎骨だが、断定できない。標本同定会のときに持ってきて欲しい。
 
(解説:樽野学芸員に見せればすぐにわかるんですけど、不在だったもので。結局、ニホンジカで正解でした)

1999/8/20
Q.ミナミイシガメはどんな水草を食べる?【Tel】
A.知りません。
 
(解説:なんやそんなことも知らんのか、と言われて、不覚にもムカッとしてしまった。そんなつまらんこといちいち知るか!とここで言い返しとこ)

1999/8/18
Q.私どもの家に今年もツバメが2組きましたが、片方は巣立つ前に突然雛がいなくなり、また片方は卵を残して巣をすてていまいました。なぜいなくなったのでしょうか?【メール】
A.突然ヒナがいなくなるのは、何かに食べられたか、人間に捕られたとしか考えられません。ツバメのヒナを捕る人はあまりいないので、たぶん捕食されたのでしょう。捕食者としては、カラス類、ネコ、イタチ類、ヘビ類などが有力です。
 卵が残っていた巣については、巣で何かがおきて親鳥が巣を放棄したか、親鳥が死んでしまったかのいずれかでしょう。卵の段階では、比較的ちょっとびっくりさせるだけで、巣を放棄してしまうことがあります。
 
(解説:調査をしていても、何に捕食されたのか、なぜ巣を放棄してしまったのかは、たいていわかりません。)

1999/8/16
Q.イシガメとクサガメの区別点は何?【Tel】
A.イシガメの背甲には中央に1本の隆起があるだけ、クサガメには中央の両側にも隆起がある(だから三本線)。イシガメの背甲の後縁はギザギザ、クサガメは比較的なめらか。イシガメの頭は黒い、クサガメの頭は(黒化個体もいるけど)ふつう緑っぽい地に黄色い模様。クサガメは臭い。
 
(解説:何年もどちらか知らずに飼ってるらしい)

1999/8/15
Q.長居公園で、たくさん地上を歩いていて、体は黒くて腰が白、くちばしと足が黄色い鳥は何?【来館】
A.ムクドリ。
 
(解説:ヒヨドリと信じていたらしく、なかなか納得してくれませんでした

Q.ツチノコは本当にいるのか?【来館】
A.きちんと確認された例はありません。
 
(解説:テレビでツチノコを撮影した。ってゆうのを見たけど、ヒキガエルでした。撮影した人曰く、ツチノコはグーグーと鳴くんだそうな。だから、それはヒキガエルだってば)

1999/8/13
Q.ヌマガエルが鳴くのに関係ある要因は何?【Tel】
A.温度、湿度、気圧、明るさなどが関係あるかも知れない。自分でいろいろ試してみて下さい。
 
(解説:夏休みの自由研究だそうです。自分で考えて調べんとね。第一よく知らんし

Q.ヒヨドリのヒナの放し方は?【来館】
A.充分飛ぶことができて、自分で餌をつついて食べるようになれば、そろそろ一人立ちできる。いきなり公園に連れていって放すよりも、窓を開けて自由に出入りできるようにして、自分から飛び去るようにした方がいいと思います。
 
(解説:巣立ちビナを拾って、すでにしばらく飼っていて、もうかなり飛べるようになってるんだそうです。話を聞くと、なついていてとてもかわいい

1999/8/12
Q.ヤモリの飼い方は?【Tel】
A.蓋のある入れ物に、隠れ場所と登る場所を入れる。餌は昆虫。ミールワームを食べると思う。水は霧吹きで水滴を与える。
 
(解説:最初イモリってゆうから、水槽に水を入れて。と説明してたのに、後からヤモリに変わりました。水を入れる前でよかった

Q.トカゲの卵の孵し方は?【Tel】
A.湿らせたミズゴケなどにのせ、約30度に保ち、1-3ヶ月。ただし、産んである卵の上下をひっくり返さないこと。
 
(解説:電話をしてきたとき、すでに卵を転がした後のようでした。果たして卵は孵ったのかな?

1999/8/9
Q.カナヘビの仔の餌は何?【Tel】
A.小さい昆虫。
 
(解説:飼育関係の質問は苦手

Q.にわとりは無精卵を毎日産んでいますね。その他の鳥は産んでいないと思うのですが。どうして、にわとりは毎日産めるのですか?【メール】
A.ニワトリは家禽ですので、毎日卵を産むように品種改良されてきたという側面も少なくありません。とくに年中卵を産むという性質は、野生のキジ目(ニワトリもこのグループの一員です)には見られないので、おそらく品種改良の結果だと思います。
 しかしもう一つ、毎日産んだ卵を取り除いている、というのも大きな要素です。多くの鳥は複数の卵を産んで繁殖しますが、一日に産む卵は必ずと言っていいほど1つです。毎日1つずつ卵を産んで、ある数になると産むのを止めます。毎日産んでいる卵を取り除いていくと、けっこう多くの鳥で、本来産むはずだった個数よりもたくさんの卵を産み続けされられます。
 つまりニワトリは卵を産んでも産んでも取られるので、毎日えんえんと産み足し続けていると考えられます。たいていの鳥の繁殖期は、一年のうち数カ月に過ぎませんから、その内に産まなくなるはずです。でもニワトリは年中繁殖できるように品種改良されたために、一年中産み続けているのでしょう。
 
(解説:そぼくな疑問に答えるのは難しい。少し悩んでしまいました

1999/8/6
Q.家の中にヤモリがいる。どうしたらいい?【Tel】
A.ヤモリは人間にかみついたり危害を加えることはありません。むしろ家の中のハエなどの虫を食べてくれます。かわいがってあげてください。
 
(解説:これまた定番の質問

Q.落ちていたキジバトの卵を拾いました。一応温めています家庭で孵す方法を教えてくださいませんか?【メール】
A.卵の孵し方のポイントは3点です。
 ・温度:ニワトリは摂氏37.6度に保ちます。小さい鳥ほど体温は高めなので、キジバトの場合は、摂氏38度から40度くらいの間でいいと思います。
 ・湿度:だいたい50-60%に保ちます。
 ・転卵:孵化予定の2日前くらいまでは、毎日3回程度卵をひっくり返します。
 この他に放冷といって、卵を一時的に冷やす必要がある種もありますが、キジバトでは必要ないと思います。
 このような条件を保つ孵卵器という機械もあるのですが、けっこう高くつきます。段ボール箱などを用意して、温度計と湿度計を入れて、裸電球などで温度をあげて(すき間の作り具合で温度を調節)、濡れたタオルなどで湿度を調節して。と、自家製孵卵器を作った方がいいでしょう。温度をあげるには何を使ってもいいのですが、卵に直接熱を加えるのではなく、卵を入れた空間の温度をあげてください(つまりホカロンの類は不可です)。
 キジバトの卵が孵るには約15日(条件によって多少前後します)かかります。がんばってください。
 
(解説:卵の孵し方の質問は多いけど、キジバトの卵は初めて。キジバトは孵ってからも大変なのを付け加えておけばよかった。第一かわいくないし…

Q.ブッポウソウと鳴く鳥は何?【Tel】
A.コノハズクです。
 
(解説:やりとりに約10秒。すばらしい。質問電話がみんなこんなに簡単に終わればいいのに…

1999/8/4
Q.ヘビは線香の煙を嫌うか?【Tel】
A.わかりません。沖縄県のハブの研究施設に問い合わせては?
 
(解説:ラジオ大阪からの問い合わせです

Q.ヒヨドリのヒナを拾った。どうしたらいい?【Tel】
A.きちんと親鳥に世話をされている巣立ちビナを誘拐してきた可能性が高いので、できるだけ早く元の場所に返して下さい。さもなければ、約1ヶ月育てることになります。
 
(解説:同じような質問にいったい何回答えたことやら…

1999/8/3
Q.コウモリの剥製をつくりたい。【Tel】
A.腹を開けて、皮を剥いて、手足と尾の根元で骨を切って、胴体と頭をはずす。中にはほう酸を振りかけて、乾かせば一応出来上がり。カッターナイフとピンセットとほう酸があれば、できると思います。
 
(解説:中学生からの質問です。結局、8月15日に作りにやってきました。でもコウモリの死体を冷蔵庫にも入れずに置いてあったらしいから、とっても臭かった

Q.大阪市立科学館の中でスズメのヒナを拾った。どうしたらいい?【Tel】
A.元気そうなら、すぐに一番近い入口の外に放して下さい。
 
(解説:拾ってすぐに連絡してきたので、放してもらうことができました。これが次の日やったら、世話せんと仕方がないところ

1999年7月

1999/7/29
Q.先日、子どもがキツツキのひなをもらったそうです。現在、体高10センチほどで、恐らくアオゲラではないかと思います。どうやって飼育していったらよいのかわかりません。飼育小屋や、食べ物など、また、飼育できるものかなど、教えてください。【メール】
A.まず、くれた人はどうやってそのキツツキを手に入れたのでしょうか?もし巣から採ったとしたら、それは密猟にあたります。飼育を考える以前に、もとの巣に戻すべきです。もし落ちているのを保護したとしても、野生の鳥を許可なくペットとして飼育することはできません。一時的に保護するのは構わないとしても、一人前になったら、放すことを考えてください。
 キツツキ類はすべて昆虫食です。他の昆虫食の鳥に与える餌で育てられると思います。基本的には・ミールワーム(甲虫の幼虫です。ペットショップで透明の丸い容器に入れて売っています)・すりえ(メジロやウグイス用の粉状の餌です。水でといて、柔らかい固まりにして与えます)・ビタミン剤(ビタミンが不足すると、脚や眼の成長がうまくいかないことがあるので、与えた方が無難です)を適当に混ぜて与えます。もちろん捕まえてきた虫を与えてもかまいません。もし充分に羽毛が生えていないくらい小さい場合は、多少保温してやる必要もあります。
 小さいうちは、箱状の入れ物に入れておいたらいいですが、脚がしっかりしてきたらとまり木を入れてやってください。キツツキは幹や枝に縦にとまるので、たてにもとまれるよう工夫してあげてください。
 
(解説:ふつうアオゲラのヒナを保護することはないから密猟したのをもらったんでしょうか。それっきり音沙汰がないので、どうなったことやら。


1999/7/27
Q.学校でコウモリの子どもを保護した。どうしたらいい?【Tel】
A.わかりません。
 
(解説:奈良教育大学の前田喜四雄さんにふってしまいました。ごめんなさい!

1999/7/24
Q.大阪市内のビルの屋上のペットショップで、ペットの餌がネズミにとられまくる。どうやったらうまく捕獲できる?【Tel】
A.環境から言ってクマネズミだと思う。クマネズミは捕獲が困難と聞くので、専門の業者に依頼した方がよい。
 
(解説:けっこう自分で捕獲しようと苦労した後、の相談だったようです

Q.ツバメのヒナを拾った。どうしたらいい?【Tel】
A.もとの場所に早く戻してください。
 
(解説:話をよくきくと、拾ったのはスズメの巣立ちビナです

1999/7/23
Q.ツバメは毎年同じ巣に戻ってきて繁殖するのか?【来館】
A.同じ巣で繁殖しているからと言って同じつがいとは限らない。でも、同じつがいが帰ってくることが多いのは事実。
 
(解説:これはよく尋ねられる質問です

Q.自由研究に動物の寄生虫を調べたい。博物館に展示してあるか?【Tel】
A.あまり寄生虫の展示は多くない。東京の目黒寄生虫館をお勧めします。
 
(解説:中学1年生の代わりに母親が電話してきました。自分で電話させろ!と言うのをうっかり忘れていました

1999/7/21
Q.吹田市でコマドリみたいな声を聞いた。この正体は何?【Tel】
A.思いつかない。録音でもして、聞かせて欲しい。
 
(解説:あいまいな声や姿の説明をされても、たいてい回答不能です

Q.メジロを飼いたい。どうやって手に入れたらいいか?【Tel】
A.メジロは勝手に捕獲することはできないし、国産のメジロを売っていても、密猟の可能性が高いので飼うべきではない。ペットショップで販売している外国産のメジロなら違法ではない。
 
(解説:どうやら国産のを捕まえたかったらしいです

1999/7/20
Q.窓ガラスに激突したキジバトを拾ってしまいました。昔ドバトなら飼ったことがあるのですが、キジバトはどう世話をしたら良いものやらわかりません。キジバトの世話の仕方を教えてください。今は羽が抜けているせいか、ほとんど飛びません。ほとんど飛ばないから、ダンボールの上を空けっぱなしで、中に入れ、紐を渡して、それを止まり木がわりにしています。体重は150グラムほどです。餌は動物病院でもらった流動食と市販のハトの餌を無理矢理、押し込んでいます。【メール】
A.キジバトの飼い方は、ハト類一般とまったく同じで大丈夫です。ドバトを飼ったときのように世話をしてあげてください。ところで、体重が150gというのは、異様に軽いです。たぶん比較的最近巣立ちをしたばかりのヒナではないかと思います。
 
(解説:メールでのやりとりは情報量が多くて、けっこう時間がかかります。→このキジバトは結局オウム病だったそうで、死んでしまったそうです

Q.ヒヨドリはセミを食べるか?【来館】
A.よく食べます。
 
(解説:ヒヨドリがセミを食べるせいで、今年はセミが少ないんだそうです。そんなことないやろ

1999/7/16
Q.兵庫県芦屋市の市街地で7月にウグイスが鳴いているが、珍しいか?【手紙】
A.近畿ではウグイスは通常山手のササが生えているような環境で繁殖します。平地の市街地周辺でも、ササなどが生えていれば、繁殖してもおかしくないと思います。ただ博物館のある長居公園でも、7月になってウグイスが鳴くようになりました。山で繁殖を終えて平地に下りてきたのかも知れません。鳴いている理由は謎ですが、珍しくはないと思います。
 
(解説:実のところ、不思議に思っています。ひょっとしたら今年生まれた個体がもう鳴いてるのかも

Q.家の玄関にコウモリの巣がある。どうしたらいい?【Tel】
A.とくに問題がなければ、見守ってあげてください。
 
(解説:最近引っ越してきた家にコウモリが先に住んでいたんだそうです。先に住んでいたコウモリを追い出すのは悪いような気がする。ということらしいです

1999/7/14
Q.先日我が家の庭の木にキジバトが巣を作り、ヒナが巣立ちました。ところが巣立ち後、一週間ほど立って、また枝などを集めて、産卵に入る気配です。これは、同じカップルではなく、別のカップルがたまたま使い古しの巣を見つけて、産卵しようとしているのでしょうか?同じカップルが、すぐにまた産卵するとは思えないのですが…。【メール】
A.キジバトは、しばしば古巣を利用して繁殖します。同じ巣を同じつがいが利用することもあれば、別のつがいが利用することもあります。またハト類は、一般に年に何度も繁殖を繰り返します。極端な場合には、まだ巣にヒナがいるのに、次の繁殖の巣をつくり始めたりもします。そんなわけで、同じつがいが、巣立ち後一週間で、また同じ巣に産卵することは充分にあり得ます。もちろん別のつがいの可能性もあります。キジバトは繁殖する地域になわばりを持つ傾向がありますので、短期間の間に同じ巣が2回使われたら、同じつがいの可能性の方が高いと思います。
 
(解説:この質問はとても得意です

1999/7/8
Q.ツバメのヒナが巣から落ちた。どうしたらいいか?【Tel】
A.巣に戻してあげなさい。
 
(解説:親は一度落ちたヒナを育てない、と信じているようで。この説はけっこう聞くけど、何か根拠があるのかなあ?

Q.関東にトノサマガエルがおらず、代わりにトウキョウダルマガエルがいるのはなぜ?【Tel】
A.トノサマガエルとトウキョウダルマガエルの分布は、互いに相補的な関係にあるところから考えると、両種は競争的な関係にあるのかもしれない。しかし正確なところは知らない。
 
(解説:日本テレビからの問い合わせです。なんで東京の大学か博物館に尋ねないのかな

Q.奈良県の月ヶ瀬で、樹に付いた拳大の泡を見た。この正体は何?【Tel】
A.おそらくモリアオガエルの卵塊だと思います。
 
(解説:松原市の小学校の先生からの問い合わせです。モリアオガエルの卵塊を見たことないそうです

1999/7/6
Q.20年以上飼っているクサガメが最近元気がない。何か思いつく原因はないか?【Tel】
A.残念ながら思いつく原因はない。
 
(解説:20年以上も家族同様にかわいがっているそうです。心配なので、話を聞いて欲しかったってところのようです

Q.大阪市東成区のマンションの5階にヒヨドリが巣をかけた。珍しいか?【Tel】
A.比較的珍しいと思う。ベランダの鉢植えに巣をかけたのか、マンションの構造物に巣をかけたかを知りたい。
 
(解説:新聞社からの問い合わせでした。どんな場所に巣をかけたのか、調べて知らせると言ったくせに返事がありません

Q.砂漠で露をなめるだけで生きている動物がいるのか?【Tel】
A.動物は水だけでは生きていられないので、いません。
 
(解説:友人がそんな動物がいると言ってたんだそうです

1999/7/2
Q.Northern RavenとRed Kiteの和名は何?【メール】
A.ワタリガラスとアカトビ。
 
(解説:海外のテレビドキュメンタリーの字幕翻訳をしてるんだそうです

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