博物館にきた質問
2000年6月
2000/6
Q.?【Tel】
A.。
(解説:)
2000年5月
2000/5
Q.?【Tel】
A.。
(解説:)
2000年4月
2000/4/5
Q.京都御苑の池で、1mほどのスッポンを見た。こんなに大きくなるのか?【Tel】
A.日本産のスッポンは通常35cm程度の大きさ。75cmといった大きな個体の記録の個体もあるが、1mは疑問。ペットとして入った外国産のスッポンの可能性はある。
(解説:それは見間違いやろう。という言葉は慎みました。外国産のスッポンには本当に巨大なのがいます。そんなのがいたら、ちょっと恐い)
Q.軒先の巣にツバメが乗ったまま死んでいる。【Tel】
A.かわいそうですねえ。
(解説:これは質問ではなかったです。なぜかけっこうあることです)
2000/4/4
Q.コウテイペンギンは90日も絶食して卵を抱くのか?【Tel】
A.かなり長期間、絶食状態で連続して抱卵するのは確か。それが90日とは限らないが、90日くらいになることはあるらしい。
(解説:こんな答えでいかがでしょう)
2000/4/2
Q.鳥の羽を同定して欲しい?【来館】
A.トラツグミとアオバト。
(解説:簡単に同定できる羽でよかった)
Q.からすの寿命はどのくらいですか?【メール】
A.ヨーロッパで調べられたハシボソガラスの例では、平均寿命は、2-3年。ただし長生きをした例では、19年以上生きた記録もあります。
(解説:例によって、ヨーロッパの鳥のハンドブックを参照しました)
2000年3月
2000/3/30
Q.サギの本剥製はあるか?【Tel】
A.展示室にコサギの本剥製が展示されています。
(解説:絵を描きたいんだそうです)
Q.コブハクチョウの抱卵期間は?【Tel】
A.おおよそ30-40日。
(解説:近所の池で卵を抱いているんだそうです)
2000/3/29
Q.タヌキは、天然記念物や保護動物になっているか?【Tel】
A.天然記念物ではない。哺乳類は、ネズミ類やモグラ類を除いて、すべて保護されている。保護動物というものは、定められていない。
(解説:どうして多くの人は”保護動物”ってのがあると信じてるんでしょうか?)
2000/3/27
Q.ゴミの集積場にカラスが来て困る。何か対策は?【Tel】
A.カラスがいたずらできないように、ふたをしたり、カバーをかける。テグスを張ると、カラスが警戒して近寄らないと聞いたことがある。
(解説:簡単で気の利いた対策を知ってたら、大もうけできるって)
2000/3/24
Q.カモメは夜(22時30分頃)飛ぶのでしょうか?【メール】
A.一般的にいえば、カモメ類は昼行性で、夜は開水面に浮かんで寝るとされています。ただ、これは必ずしも、夜間は絶対に飛ばないという意味ではありません。
(解説:そりゃ飛ぶことはあるだろうねえ。ということなんやけど、問題は、夜に飛んでいた鳥の正体です。これはいろいろ尋ねてみたのですが、よくわかりませんでした。カモメ類ではなさそうですが)
2000/3/22
Q.足先の黒いコサギを見つけた。これは南方系の亜種か?【Tel】
A.南方系の亜種かもしれないし、個体変異の範囲のうちかもしれない。詳しいことはわからない。
(解説:確かに南方系のコサギの亜種、インドネシア辺りのEgretta
garzetta nigripesや、オーストラリアのE. garzetta immaculataなんかは、足先が黒いんですね。でもそれだけで決めていいのかな?)
Q.オオカミとフクロオオカミの違いは?【Tel】
A.オオカミは食肉類で、フクロオオカミは有袋類。有袋類には袋がある。そもそもフクロオオカミには縞模様がある。
(解説:こんな答えでよかったらしい。よかったよかった。これ以上突っ込まれたら困るところ)
2000/3/19
Q.モリアオガエルの卵の固まりを何と呼ぶのか?【Tel】
A.卵塊。
(解説:この質問は楽ちん)
2000/3/16
Q.オタマジャクシがカエルになって陸に上がるとき、上がる方角は決まっているのか?【Tel】
A.決まっているとは聞いたことがない。
(解説:思いもよらない質問でした)
2000/3/14
Q.奈良市に住んでいるが、庭にヘビが出た。マムシかアオダイショウかどっちか?【来館】
A.人家の周りで見られるのは、アオダイショウが多いが、どちらの可能性もある。
(解説:どっちやと尋ねられても、特徴を押さえておいてくれないとねえ)
Q.地震の前兆現象を探している。大阪のカラスやムクドリのねぐらは移動していないか?【Tel】
A.とくに移動したという話は聞かない。また仮に移動していたとしても、それは地震の前兆現象とは限らないと思います。
(解説:この質問はめちゃめちゃおもしろかった。何でも地震の前兆現象を知らせ合うネットワークがあるらしい。それによると、東京都杉並区のケヤキを心電図で調べているのだが、3月7-13日に波形に異常が現れた。で、それは京都方面で地震が起きる前兆現象なんだそう。質問者は、まじめに地震が起きることを心配していて、どうやったら多くの人に知らせて、被害を減らすことができるかに心を痛めておられます。どうして東京のケヤキが京都の地震を予知するのかという大きな謎を含めて、とても楽しい一時を過ごせました。また電話してきて欲しい)
2000/3/10
Q.タヌキとアナグマの見分け方は?【Tel】
A.確かに鼻筋が白くて、目の周りが黒いのは似てるけど…。
(解説:電話口で説明するのは、難しい…)
2000/3/9
Q.Short-tailed Pythonは、CITESに載っているか?【Tel】
A.付属書IIに載っています。
(解説:例によって、輸入業者からの質問。和名はなんだっけ?不思議なことに聞かれなかったので、調べなかった)
2000/3/4
Q.私の父がメジロを3匹飼っておりますが(許可をとって)個人での繁殖は難しいのでしょうか?また、雄雌の判別は素人でも出来ますでしょうか?【メール】
A.不可能かどうかは知りませんが、メジロをはじめとして、大部分の和鳥を飼育下で繁殖させるのは極めて難しいと聞いています。飼われているメジロはすべて野外で捕まえられたものと考えていいでしょう。充分に広いゲージで飼育するならともかく、鳥かごで繁殖させるのは無理かも知れません。
雌雄の識別は外見では難しく、私は調査中に捕まえても性別不明にしています。雌の方が雄よりも、小さめで、喉の黄色の色合いが鈍いといいますが、絶対の識別点ではありません。よく使えると言われている区別点は、地鳴きの違いで、雄はチュイーと柔らかく、雌はチィーと鋭く鳴くそうです。3羽いれば鳴き声の違いに注意していればわかるかもしれません。
その他に飼育している方から聞いたことがある区別点としては、胸から腹の中央を通る黄色い線が、雌よりも雄の方がはっきりしている、というのがあります。目先の色を指摘する方もいます。いずれもどこまで正しいのかは、よくわかりません。
(解説:メジロの雌雄の識別の確実なところはこっちが知りたい。こんなんは飼育してる人の方が詳しいでしょう)
2000/3/3
Q.西宮市大浜町の夙川河口で、「青G1」の足環をつけたユリカモメが見つかった。これは何か?【Tel】
A.京都市の鴨川で捕獲標識されたユリカモメ。捕獲日は、1986年1月7日なので、14歳以上の個体。
(解説:朝日新聞からの問い合わせ。読者から妙な物を足につけたユリカモメの写真を撮った、と送られてきたらしい。偶然正しい場所に問い合わせたねえ)
Q.和歌山市の草地で、エノコログサに、草であんだ壺状の丸い物が付いていた。これは何か?【Tel】
A.たぶんカヤネズミの巣だと思います。
(解説:NHKからの問い合わせです。悩んだのはセッカのかどうか。電話口で、この程度の説明で確認するのは難しい)
Q.大正区の公園でスズメに餌を与えている。寿命はどのくらいか?【来館】
A.大雑把に言えば、平均2-3年程度だと思います。
(解説:毎日公園のスズメに餌をやりに行くそうです。ドバトにはやらないとか。スズメたちも覚えていて、姿を見ると、すぐ近くまで寄ってくるとか。様子を聞いていると、よくなついていて、楽しそうです)
2000/3/2
Q.スズメの骨格の図が欲しい。【Tel】
A.ハトの骨格のならあるが、スズメは見あたらない。
(解説:広島県の教育センターからの問い合わせです。ハトの骨格の図なら、持ってるそうです。たいして違わんやろう)
Q.ハブの生態について、詳しいことを知りたい。【Tel】
A.あまり詳しくは知らない。沖縄県衛生環境研究所のハブ研究室に問い合わせてください。
(解説:大阪府の機動隊からの問い合わせです。沖縄サミットで沖縄に派遣されるので、事前にハブの研修をしたいのだとか)
2000/3/1
Q.堺市鉢ヶ峰で撮影したカエルの名前が知りたい。【来館】
A.ニホンアカガエルかヤマアカガエル。特徴が写っていないので、どちらかわからない。
(解説:何枚か写真があるのですが、背側線も顎も上手に特徴がわからないように写っている。鉢ヶ峰には両方生息してるらしいし…。どっちみち標本が欲しいので、今度行ったら採集してくるように依頼)
2000年2月
2000/2/29
Q.尼崎市役所の前で見た黒い鳥の名前を知りたい。【Tel】
A.それだけではわからない。
(解説:とりあえずは、例によってムクドリかと思ったら、いろいろ尋ねると違うらしい。で、お手上げ。電話で種名を聞かれても厳しい)
2000/2/24
Q.堺の公園で、オオタカらしき猛禽を見た。なんという鳥か? 白と黒のセキレイらしき鳥も見た。何という鳥か? スズメよりも大きくて、くちばしの黄色い地上を歩いている鳥は何か?【Tel】
A.堺の大泉緑地にならこの冬オオタカが来ているらしい。オオタカであってる可能性が高いと思う。セキレイらしき鳥は、ハクセキレイorセグロセキレイ。最後のはムクドリだと思う。
(解説:ラジオ大阪からの問い合わせ。聴取者から問い合わせがあったそうです。オオタカがわかってムクドリを知らない人がいるとは…)
2000/2/22
Q.写真の鳥の名前を知りたい。【来館】
A.ウグイスとヒヨドリ。
(解説:ウグイスかと思ったけど、ウグイス色ではないので…。といっておられました。ありがちな話です)
Q.大変お忙しいとは思いますが、渡り鳥の飛行ルート(夏鳥、冬鳥とも)を知りたいのです。代表的なものでもよいので、教えていただけませんか。もしルートがわかるような書籍、文献が有りましたら教えていただければと思います。【メール】
A.おそらく日本に来る夏鳥・冬鳥の渡りのルートについてのご質問だと思いますが、残念ながら多くの鳥の渡りのルートはまだまだ未解明というのが正確なところだと思います。欧米では古くから標識調査が盛んに行われ、大部分の渡り鳥の渡りのルートは明らかになっています。しかし日本の標識調査は、近年盛んになってきてはいるものの、欧米の比ではなく、まだまだこれからです。
そんな中で比較的飛行ルートがよくわかっているグループについて、文献をあげておきます。
【タカ類】サシバをはじめとするタカの秋に南へ渡る飛行ルートは、少なくとも国内については、多くの人の努力がかなりわかっています。これは、個体を捕まえて標識を付けなくても、おもだった場所に人を配置して、通過するタカ類の数を数えることで調査が可能だからです。BIRDERの1991年10月号に日本近辺の渡りルートが載っています。国内のルートをさらに詳しくは、Strix
Vol.8(1989)の35-123ページを見て下さい。
サシバの秋の渡りのルートを大雑把に言うと、一番メインのルートは、愛知県の伊良湖岬から西へ向かい、紀伊半島を横断し、四国を西へ、九州で南へ向かい、佐多岬から、琉球列島に沿って南下します。他にももう少し北の方から、滋賀県を抜けて、山陽を西へ、瀬戸内海を渡って、四国の所で先のルートと合流するルートもあります。
【シギ・チドリ類】干潟で採食するシギ・チドリ類は、シベリアやアラスカで繁殖して、遠くオーストラリア方面まで渡っていきます。日本は渡りの途中に通過するだけですが、中継地としての干潟の重要性のため、渡りのコースの調査が行われています。調査は、鳥を捕まえて、脚にフラッグと呼ばれる色付きのプラスティックの目印を取り付けて、フラッグを付けた個体の観察情報を集めるという方法です。BIRDERの1998年10月号に日本近辺の渡りルートが載っています。
【ツル・ハクチョウ・ガン】以前から、文字付きの首輪を付けて、渡りのルートの研究が行われています。ここ数年は、強力な発信器をつけて人工衛星を使って、渡りのルートを追跡することも行われるようになりました。文献としては、
・オオハクチョウ:Strix Vol.15(1997)の1-14ページ。青森から、北海道東部、サハリンを経由してシベリアへ渡っています。
・マガン:BIRDERの1997年1月号の34ページ
などがあります。
鹿児島の出水にくるナベヅルやマナヅルは、九州を北上し、朝鮮半島を通って、シベリアへ向かいます。途中、朝鮮の38度線の中立エリアで、休息するそうです。
(解説:こんな曖昧で、答えるのが面倒な質問は嫌いです)
2000/2/15
Q.ツバメの飛ぶ速さは?【Tel】
A.「The Cambridge Encyclopedia of
Ornithology」によれば、ツバメの飛ぶ速さは、9m/s。ちなみに、ドバトは13m/s、イエスズメ8-11m/s、ハシボソガラス14m/s。
(解説:どういう飛び方をしてる時のデータかよくわからないのですが、ツバメよりも、ハトやカラスの方が速いとは意外でした)
2000/2/9
Q.ウマとヒトの頭骨には、顕著な性差があるか?【Tel】
A.頭骨には、それほど顕著な差はないと思う。
(解説:徳島県庁からの問い合わせ。展示する際に、性別を表示すべきかどうか悩んでいるらしい。性別がわかっているなら、表示すればええやないか)
2000/2/8
Q.写真で、シカの頭部の剥製の同定をして欲しい。【Tel、Fax、メール】
A.角の先の方が写っていないのですが、見た所アカシカの一種のようです。
アカシカの分類はややこしいのですが、CITESには、
・付属書Iに、カシミールアカシカCervus elaphus hanglu
・付属書IIに、バクトリアシカCervus elaphus bakutrianus
・付属書IIIに、チュニジアのCervus elaphus barbarus
の3亜種が載っているので、亜種レベルでの同定が必要です。
残念ながら、私自身は頭部の写真だけで亜種レベルまでの同定はできません。シカの専門家にも問い合わせてみましたが、頭部の写真だけでは亜種までの同定は難しいとのことでした。
(解説:関空税関からの問い合わせ。電話で問い合わせがあって、写真をFAXで送ってきて、これではわからんというと画像がメールで添付されてきました。結局、CITESに引っかかるかどうかわからないのですが、どのように扱われるのでしょう?)
2000/2/7
Q.住宅などでスズメはどのくらいのスペースがあると巣を作るのでしょうか? またどんな場所を好み、どんな場所を嫌うのでしょうか? 住宅に穴が有った場合、どのくらいの大きさならば、スズメは入ってこないのでしょうか?【メール】
A.スズメは、建物のちょっとした穴やすき間に、枯れ草などの巣材を詰め込んで巣をつくります。
巣箱をかけて鳥を呼ぼうとするときのことを考えると、スズメ用の巣箱は直径3cmの巣穴をあけます。一方、スズメよりも少し小さいシジュウカラ用につくる時は、直径2.8cmの巣穴をあけます。これは経験的に、巣穴を2.8cmよりも大きくすると、シジュウカラよりも体が大きくて強いスズメが入ってしまうためです。逆に考えると、住宅でも直径2.8cmより小さい穴であれば、スズメは入らないと考えられます。
同様に巣箱をかけるときは、
・雨が入らないように入口を斜め下に向ける
・ヘビやイタチが入らないように、前に枝などの足がかりがある場所を避ける
といった点を注意します。逆に言えば、雨が吹き込んだり、ヘビやイタチが寄りつきやすい場所は、スズメも避けるかもしれません。
スズメの巣の巣材を引っぱり出してみると、たいていバレーボールくらいの量はあります。最低どのくらいのスペースが必要かはよくわかりませんが、形はともかく、けっこう広いスペースを使うことが多いようです。
(解説:住宅における鳥の巣対策を考えてるそうです。住宅関係のプロかな?)
2000/2/5
Q.展示でエンドレスに流すのに適した鳥の声のCDを探している。1種ずつ最初に種名のアナウンスが入ったものはないか?【Tel】
A.手元の鳥の声のCDを確認したが、ご要望の物はない。
(解説:昔NHKから出ていたカセットテープのようなのが欲しいんだそうです。そうそう、そういうのあったなあ。と昔話が懐かしい)
2000/2/4
Q.鳥の竜骨突起の中も中空か?【Tel】
A.他の骨と同様、中空の構造です。
(解説:たまたまデータのないゴミの骨があったので、切ってみました。知らんかった)
2000/2/1
Q.カイツブリの剥製が見たい。【来館】
A.どうぞ。
(解説:茶席で使う香盒というのを、カイツブリのデザインで作るために見たかったんだそうです。研究と見なしました)
Q.水に浮かんでいるカモが、時々羽をひろげて羽ばたくのは、のびをしているのか?【Tel】
A.たぶんそうでしょうね。
(解説:大阪気象協会からの問い合わせです。いつもながら難しい質問です)
2000年1月
2000/1/31
Q.堺市でオオタカが水浴びしているビデオが送られてきた。珍しいか?【Tel】
A.1月なら大阪市内の公園でもオオタカは見られるので、オオタカがいること自体は珍しくない。でも、水浴びをしている様子は、見ようと思っても普通の人は簡単には見られないので、それなりには珍しいと言ってもいいかもしれない。
(解説:NHKからの問い合わせです。ビデオを送ってきた人は、撮影場所を明かさなかったそうです。大泉緑地か北池ってとこでしょうか)
2000/1/27
Q.レッドデータブックには、あまり小鳥は入っていないのか?【Tel】
A.環境庁版のレッドデータブック(1991)を見ると、小笠原諸島や琉球列島に生息する固有種はたくさん入っている。本州で繁殖する鳥は、オオセッカとコジュリンだけ。
(解説:なんでもアカハラが入っているか知りたかっただけらしいのですが、どうしてこんな質問に…)
2000/1/26
Q.近畿圏の鳥関係で、冬の間にすぐに撮影できる”人間が生態系にインパクトを与える”というテーマのわかりやすい例はないか? 伊丹市の昆陽池では、いろんな種のカモが混在していて、そのせいで交雑が起こっているのか?【来館】
A.そんなに都合のいい例は、すぐには思いつかない。越冬地でカモが混在していても、それが種間の交雑につながるとは思わない。
(解説:朝日放送からの問い合わせです。行ってすぐに撮影できて、インパクトがあって。そんな都合のいいもんがあるかい!)
2000/1/19
Q.日本では、ダーウィニズム(自然選択説)以外の進化論は、学会や博物館で扱われていないのか?【Tel】
A.現在のいわゆるネオ・ダーウィニズムは、自然選択説だけでなく、遺伝学などさまざまな要素を付け加えて大きく拡がっている。また進化においてどのくらい重要な役割を演じているかはともかくとして、自然選択というプロセスを否定する研究者はまずいない。もちろん進化についてわかっていないことは多々あるが、その研究はネオ・ダーウィニズムの枠組みの中に含まれうる。反ダーウィニズムを掲げる本なども見かけるが、宣伝のためのレッテル以上の意味合いはないと思う。したがって、あまり意味はないが、あえて言えばネオ・ダーウィニズム以外は扱っていないと言えると思う。
(解説:読売新聞からの問い合わせ。これから取材をはじめるための下取材と言ったところ。よほど気合いをいれて取材をしないと、妙な記事ができそうな、難しいテーマ)
2000/1/18
Q.ナミアゲハの幼虫を捕食する鳥にはどんなものがあるか?【Tel】
A.大阪近辺で樹上にいる鱗翅類の幼虫をよく食べる鳥としては、ヒヨドリやシジュウカラなどいろいろいると思う。でもナミアゲハの幼虫は臭い匂いを出すので、鳥はあまり好まないかもしれない。
(解説:とある出版社からの問い合わせ。ナミアゲハの幼虫が、カモフラージュによって鳥の捕食を避けている、というために鳥を登場させたいらしい)
2000/1/15
Q.昨日家の中で体長6cmぐらいのコウモリを発見しました。外の木に置いておいたら、今日一日中そこに居ます…。インターネットで調べたら、「コウモリは冬眠する」とありました。このままでは、死んでしまいますか?どうしたら良いでしょうか?教えてください。【メール】
A.このコウモリは、おそらくアブラコウモリだと思います。ご指摘の通り、今の季節は冬眠しています。体温を下げ、呼吸を少なくしているので、死んでいるみたいな状態です。実際に死んでしまう個体もいるので、この個体が生きているかどうかは、よくわかりません。
とりあえず冬眠中のコウモリと考えると、コウモリ自身が出ようと思えば出られるよう入口のある入れ物にいれて(2cm弱のすき間で充分)、外に飛んでいけるような場所に置いてやって下さい。ネコやイタチ、ヘビから安全な場所で、直射日光が当たらず、暖房がかかっていない場所が望ましいです。生きていれば4月頃になれば、自分で飛んでいくと思います。また、冬の間でも起きて飛ぶこともあるそうです。
あるいは最初に見つけた場所の近くに冬眠場所があったと考えられます。そこを探し出して、戻してやるのもいいでしょう。他に仲間もいるでしょうし。
(解説:コウモリの質問は苦手)
2000/1/7
Q.カラスの集団ねぐらでは、ハシボソガラスとハシブトガラスは混じるのか?【Tel】
A.ねぐらの中でどのようにとまって寝ているのかまでは知らないが、ねぐらに2種とも集まっているのはごく普通。
(解説:万博公園にあるねぐらを見に行ったのだそうです。約2000羽のカラスが集まってきたそうです。けっこう大きなねぐらです)
2000/1/5
Q.飼育されている伝書鳩の糞は、野生のドバトの糞よりも、人間への害はないのか?【Tel】
A.健康管理に気を付けて飼っているのなら、人体に害を与える病原菌を持っている可能性は、ある程度低いかも知れない。でも基本的に大差ないと思う。
(解説:裏の家でたくさんの伝書鳩を飼っていて、その糞害でもめているらしい。裏の家の人曰く、きちんとした物を食べさせているので、うちのハトの糞は汚くない。んだそうな。あまり関わりたくない)