博物館実習 (2019.1.18)

実習最終日は、グループで主に昆虫の標本資料の整理をさせて頂きました。
私達が扱った標本資料は新潟県で個人の方が収集されていたものを自然史博物館が引き受けたもので、実際に全資料を見せていただいた時に想像以上に膨大な数のドイツ箱が積み上げられていて驚きました。
具体的な作業は、その膨大な数の昆虫標本をそのままでは収蔵するスペースを大きく取ってしまうために同じ系統の標本をなるべく間を開けずにピンを打ち直して整頓すること、同時に必要な情報をまとめたタグを1つ1つつけていくというものでした。
いざ始めてみると単純作業の繰り返しで集中力のいる作業でした。昆虫の触角や脚は少し手を触れただけでも取れてしまう可能性があるため慎重に行いました。大変な作業ではありましたが目の前の標本の昆虫が何年も前に生きていて、標本にされたことでこの時代に残っていることや、採集した人はどのような気持ちで沢山の標本を作っていたかと想像をめぐらせながら作業していると時間が経つのが早かったです。
今回整理した標本以外にもたくさんの資料が収蔵されているともお聞きし、中には戦前のものもあると知り、博物館に収蔵されている資料が多様な時代・場所から収集されている事を改めて認識しました。本来ならば跡形もなくなってしまうようなものが標本になり、次世代に資料として残る事の意味そのものや、それらを管理し多くの人に提示する役割をもつ学芸員の存在意義を考えさせられた実習期間でした。
Ⅿ大学・I

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