実習の最終日は秋祭り

2016年度秋季博物館実習・最終日のブログ担当、5班のYです。
本日は友の会秋祭り「海藻を楽しもう」が開催されました。
イベント内容は以下の通りです。
・海藻押し葉作り
・ところてん試食会
 
 まず1つ目の海藻押し葉作りでは、たくさんの種類の海藻が登場しました。その種類ざっと見た感じ20種類以上!(もう少しあった気も…)。海藻には大きく分けて、緑色の緑藻、赤色の紅藻、褐色の褐藻の3種類があります。今回はこの3種類の海藻からそれぞれ数種類登場し、机の上が少しずつ色味の異なる様々な色で彩られて、見ているだけでとっても綺麗でした。
 この海藻たちを押し葉標本にしたのですが、この方法が陸上に生えている植物の標本の作り方と少し異なります。陸上植物を標本にするときは、採集してきた植物の形を整えてはさみ紙に挟んでから新聞紙などの吸収紙で挟んで乾燥させ、できたものを台紙に貼り付けます。しかし海藻ははさみ紙に挟んで乾燥させるとはさみ紙に張り付いてしまって上手に剥がすことができません。そのため、まだ濡れている時点で台紙に貼り付けて、さらに吸収紙で挟む前にクッキングペーパーを上に載せます。これでどこにもくっつかずにきれいな標本を作ることができます。私も海藻の標本を作ったことがなかったので、クッキングペーパーを使うのには驚きでした。家でも簡単に海藻標本を作ることができそうです!
 2つ目のところてん試食会では、学芸員さんと実習生で午前中の内に作っておいたところてんを参加者みんなでいろんなタレで食べてみました。私の地元ではあまり食べる風習がないのか、初ところてんでした。煮ている最中も海藻の香りが漂ってきて海にいるような気分になってしまいました。食べるのも初めてなら作るのも初めて、ということで、参加者に混じって天付きで突かせてもらいました!意外と軽い力でプルっと出てきたので楽しくなってこっそり2回もしてしまいました。
 そして完成したところてんは黒蜜でいただいたのですが、食感がとても良くて美味しかったです。メープルシロップを少し足してみても美味しかったですよ。参加者の皆さんも思い思いのトッピングを持参してきており、ちょっとしたディップパーティーのようになっていました。フルーツを乗せている方もいて、とっても美味しそうでいいな〜と思いながら見ておりました。
 また、イベントの最中に標本にしている海藻を見て、「食べられるんですか?」と聞かれました。その時は正解を答えることができなかったのですが、後で聞いてみると海藻にも毒を持っているものもあるそうです。私見ですが、陸上植物よりも海藻の方が似て異なる種が多いよう見思えるので、もしご自分で採集して食べる時は十分注意してくださいね〜。
 博物館実習、短いようで、やっぱりアッという間に過ぎてしまった5日間でした。いつも大学で研究することのない分野を担当できる日も多くあり、昆虫・化石(岩石)・魚類・植物・哺乳類など実習内容以外で個人的にお話を伺ったことも合わせると、様々なものを見て聞いて匂って触れて食べて五感全てで感じ取ることができました。トラの鎖骨を触ることができたのは嬉しい体験でした。
 また、私は標本にとても興味があるのですが、今回の実習で毎日いろいろなものが収められている収蔵庫に入ることができたのは大変嬉しいことでした。びっしりと並んで研究されるのを待っているものたちが眠っている空気感、とても一言では表せませんが私にとっては心踊るような心地でした。
 秋まつりの最中にお子様と参加された方に将来何になるのと聞かれた時、いろいろなものが頭に浮かびました。この実習もこれからを考える際、大切な材料となります。小さい頃から今回のような博物館と直接関われるイベントに参加している子どもたちが、この出来事を材料にしてどのような将来を選択していくのか楽しみに思います。
 ものすごく長くなってしまいました、読んで頂いてありがとうございました。

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