2018年度 冬季博物館実習(2019/01/16)

 博物館実習3日目からは班行動になりました。
 3日目は植物化石の研究をされている塚腰学芸員に担当していただきました。
 午前は一般収蔵庫へ移動して化石の分類についての説明があり、とある葉の化石を見させていただきました。それは、一見普通の葉の標本に見えても、ルーペを使って観察してみると、何百万年前もの葉であるのに葉脈が綺麗に残っており、葉を見て感動したのは生まれて初めてでした。
 そして、メタセコイアの発見者である三木茂さんの残した植物化石を見させていただきました。古びた棚と黄ばんだプレパラートが非常に印象的で、年季を感じるものでした。
 その後、書庫へ移動して地質図福の資料整理を行いました。それらの資料は書庫奥の階段を上がってすぐの棚に仕舞ったのですが、その棚それぞれにどの地方の資料が入っているのかが分かるよう、ガムテープに記して貼りました。その際、私の文字が博物館の書庫に残るのは光栄なことだと思いながら書きました。力仕事ではありましたが、整理作業は好きなので楽しみながら作業できたと思っています。
 午後は実習室で顕微鏡を使って植物化石のクリーニングをし、その後植物園に植えられている現生のフウの実を観察しました。公園でよく見かけはするものの、しっかり観察することがなかったフウの実を今回じっくり観察して、面白い発見や風化過程を知ることができました。その日の帰り道にフウの実を見かけるとつい拾い上げて観察したくなりました。
 私の所属は歴史遺産学科なので分野は少し違いましたが、歴史的価値のあるものを対象に研究するという点では同じだと思っています。その中でも化石は、博物館でしか見られないというイメージがあったのですが、今回の実習で意外にも身近な存在であることを実感しました。
(京都T大学 K.M)