2026年度夏季 博物館実習3日目(8/21)

こんにちは。2026年度 夏季博物館実習の3日目のブログを担当させていただきます、2班所属の大阪公立大学のHKと申します。

実習3日目となる8月21日は、無脊椎動物化石担当の前川学芸員のご指導のもと、標本スペース確保のための棚板増設作業をお手伝いさせていただきました。無脊椎動物化石担当の学芸員は岩石も担当されるとのことで、非常に幅広い知識が必要なのだと実感しました。

作業に入る前に、まずは展示室と収蔵庫内に置かれている動物化石についての基本的な説明をしていただきました。展示の見せ方の工夫やパネルのリニューアルなど、展示に関する課題はかなり多いようです。

午前中は、既存の棚板と地震による落下防止用のストッパーを一時的に取り外し、新たな位置に棚板を設置し直しました。慣れない力仕事で大変でしたが、班のメンバーと協力して進めました。

午後は午前中に引き続き作業を行い、仕上げとしてストッパーの取り付けを実施しました。棚の完成後は、下ろしていた資料(岩石・化石標本)を収納する配架作業を行いました。取り扱った資料の中には採集地などのデータ(ラベル情報)がないものも多数存在したため、データが付属するものと欠損しているものを明確に区分して配架していきました。岩石はとても重く、「運ぶ際に落としてしまったら…」と非常に緊張しながら慎重に作業を進めました。

作業と並行して、学芸員より岩石や化石に関する基礎的な解説をしていただきました。中でも、柔軟性を持つ「こんにゃく石」や、叩くと澄んだ音色を発する「サヌカイト(サヌカイト石琴)」が非常に印象的でした。他にも、地中奥深くに存在していた石や火山の噴火で出た石など、多様な石を間近で見ることができる貴重な機会となりました。さらに、岩石の同定手法についても質問させていただきました。主に肉眼で判断し、岩石を構成する鉱物の組み合わせと、採集地の地質情報が同定の重要な鍵となることを学びました。

今回は4人がかりで終日作業にあたったにもかかわらず、完了したのは棚2基分のみであり、収蔵環境の整備がいかに多大な労力と時間を要するかを身をもって体感しました。しかし、棚板の増設によって新たな収蔵スペースが確保されることは、逼迫する資料保存の観点から非常に有意義なことです。

これまでの実習を通じて、多くの学芸員の方が標本整理の追いつかなさや、展示更新に関する課題をおっしゃっていました。そうした中で、今回の棚板の増設作業のような、資料に直接触れることのない物理的な環境整備もまた学芸員の重要な業務の一環なのだと知り、その職務範囲の広さと多忙さを改めて認識する1日となりました。