2020年度 博物館実習 4日目
博物館実習の4日目は、見る側と見せる側の両方の立場から展示を考える実習でした。午前中は、第2展示室の触れる展示にある、視覚障がい者用の点字の解説文を解読し、視覚障がい者にとって必要な情報が書かれているかの確認を行いました。解読したところ、展示の解説としては成り立っていますが、視覚障がい者にとって必要な情報はあまり載っていなかったと思います。展示物が見えていない人の立場で考えてみると、色や形などの展示物自身の構成が書かれていないとすべての人が触れる点字とは言えないのではないでしょうか。また、点字の解説文は、子どもの視覚障がい者には難しいのも問題点でした。午前中の作業で、全観覧者にわかりやすく伝えるためには、様々な立場から考えて展示をする必要があることを改めて考えさせられました。
午後からは、貝類の分類をエクセルを使いデジタル化する作業を行いました。実際に採取したり寄贈された貝類をパソコン上でデータ化することで、デジタル資料としてだれでも閲覧が可能な資料ができるそうです。実際にパソコンで打ち込んでいると、かなりの時間がかかり、非常に大変な作業であることがよくわかりました。博物館内にある展示の管理や収蔵庫の整理だけが学芸員の仕事ではないことがよくわかりました。
今回、点字の解読や資料のデジタル化の作業を行うことで、観覧者側の立場から展示を考えることの大変さが少しは理解できたと思います。来館者の目に見えないところでの仕事の多さにも驚きました。今回の実習で、大学では学べないことをたくさん学べたと思います。ありがとうございました。
岡山理科大学 M.K