博物館実習5日目(1月11日)
こんにちは。博物館実習5日目のブログを担当します南九州大学のS.Hです。
今回は、学芸員の横川さんのご指導の下行った実習の内容と、その感想を以下に記していこうと思います。
午前中の実習では、植物の押し葉標本の製作から収蔵されるまでのプロセスを見学させていただきました。まず初めに見学させていただき学びになったなのが、押し葉標本を製作するための機械と材料です。機械と材料は、どちらも標本を傷つけないために、また私たちの未来に長く残り継承できるようにと考えられて選んだものばかりでした。例えば、乾燥させた植物を台紙に張り付ける際に、ラミントンテープといわれる熱を加えることで固定したい部分だけに粘着効果をつけることができる特殊なテープを使い、植物本体に傷つけないようにしています。次に収蔵では、365日24時間徹底された温度湿度管理がされている特別収蔵庫で保管されており、その収蔵庫には35万点もの押し葉標本が収蔵されていることに驚きました。このように、様々な工夫のもとで製作され、私たちは約100年前の押し葉標本などを現代でも見ることができていることを知りました。
午後の実習では、大阪府の押し葉標本のソーティング作業を行いました。日本全国から来た植物を大阪府産とその他の都道府県で分ける作業を行いました。この作業では押し葉標本を直に触り選別をするため標本の破損などが無いように丁寧に行う必要がありましす。私が選別した植物はマスクサ、タチスゲ、ヌカスゲなどのスゲ属の植物を担当しました。このソーティング作業中に牧野富太郎が作成した押し葉標本や大阪市立自然科學博物館時代の標本などを目にすることができ歴史を感じるとともに感動しました。
本日の実習を通して、標本の製作から保存までのプロセスの大切と資料を一般の人に公開するうえで、よい資料を提供するために学芸員の想いや考えなど普段知ることができないことを学ぶことができました。