2024年夏 博物館実習3日目(8.23)

本日の実習では、植物スケッチ等の資料整理を行いました。資料作者の三木茂は、メタセコイアを再発見したことで知られる著名な植物学者です。博物館では、寄贈された資料を利用可能な形で保管するという使命があり、本日の作業もそのためのひとつです。

整理前の資料は、三木博士が論文執筆のために用いた様々な植物の図版が混在している状態でした。写真も混じる資料群から、写真/スケッチ、地質図/植物、針葉樹/広葉樹、と徐々に細かく分類していき、最終的には各論文に使われた図をひとまとめに保管することを目標に作業を進めていきます。論文を片手に資料を探し集めてまとめる作業はさながら神経衰弱のようで、「こんな図を探して集めてます〜」「どっかで見た気がするぞ…!」と作業部屋ではつぶやきが飛び交っていました。

資料作成当時はパソコンが発達していなかったため、地図も地形図も挿絵もすべて手書きで作成されており、その緻密な仕事ぶりに魅入りながらの作業となりました。作業終了時には、寄贈資料全体の半分近くの図版を、論文ごとにまとめることができました。

今後、三木博士の遺したすべての資料を論文ごとにまとめて保管し、デジタルデータにもすることで、より利用しやすい資料として保管することを目指しています。三木博士の細密で美しい原画を、いつかあなたも展示で目にすることになるかもしれません。

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