2024年度 夏季博物館実習4日目

こんにちは、H大学のH.Uです。

ここでは4日目の実習の作業について報告させていただきます。

本日も班ごとに分かれての実習作業を行いました。我々の班は、昆虫標本の作製及び整理を担当しました。

・昆虫標本の整理

今回取り扱った標本は、外部の研究者の方が個人で収集された資料です。博物館に寄贈されるにあたり、専用の箱に移しかえる作業を行いました(全体の数としては、ドイツ箱10個程度です)。一見地道に思えるかもしれませんが、このプロセスは、標本が博物館のコレクションとして適切に管理されるための重要なものです。移し替えた標本はグループごとに整理し、資料受入書に数量を記入しました。

・昆虫標本の作製

各自で昆虫の標本を作成する作業を行いました。用意されたのは、ミヤマクワガタとタマムシの2種類です。既に軟化(乾燥し固まった昆虫をお湯でほぐすステップ)が終えられており、足や触覚の位置も調整しやすかったです。昆虫針で垂直に貫通させ、ピンセットを用いて微調整を行います。実際に自分で標本を作成し、求められる作業の細かさと費やす時間などを体感する事が出来ました。その上で実習初日に案内していただいた収蔵庫の中の大量の資料を思い返すと、これまでに蓄積された調査研究の膨大さを身をもって理解しました。

今回の実習を通じて、博物館における標本の整理や作成作業が、大きな社会的意義を持つ事を実感できました。外部の研究者とも協働しながら、現在のデータをのこし未来の研究の情報源とすることの重要性を学び、同時にそのバトンの一部を自分が握ることができ光栄に思っています。 丁寧にご指導していただき、誠にありがとうございました。