2025年度 秋季博物館実習 1班2日目(10月9日)
みなさんこんにちは.博物館実習1班の2日目を担当します,北海道大学のK. A です.
本日は横川学芸員のご指導のもと,植物標本に関する実習を受けました.
午前中は植物標本がどうやって博物館の収蔵庫へたどり着くのか,レクチャーを受け,実際に収蔵庫を案内していただきました.ちなみにみなさん,博物館の植物標本はどこから来ると思いますか?学芸員の方が採集することもありますが,博物館にある標本の大部分は市民の方や研究者の方が採集したものです.そのため,実際に標本のラベルを見ると,採集者の欄に学芸員以外の名前が多くみられます.博物館は採集者に寄贈していただいて,標本を保存・管理しているのです.
では,そんな標本はどのように収蔵庫で管理されているのでしょうか.収蔵庫内は迷路のようになっていて,植物標本が入っている棚は同じような見た目で,中にはびっしりと標本がつまっていて,一見どこに何があるか分かりにくく感じます.ただ,学芸員の方に「○○が見たい」とリクエストすると,すぐに見つけてしまいます.なぜでしょうか.実は,標本は収蔵庫内でちゃんと規則的に並んでいるのです.植物の場合は棚が分類順に並び,棚に科名が書かれていて,棚の中は種ごとにカバーを分けて整理してあります.なので,もし見たい植物があったら,それが何科なのかでザックリとした位置が分かってしまうのです.
午前中の後半から午後にかけては,寄贈された角野コレクションへのラベル貼りを行いました.ただラベルを貼るだけでなく,標本を観察したり,ラベルの情報を調べたり,図鑑を見てみたり,学芸員の方に質問したりしながら作業を進めました.レアなものだとラベルの学名に「!」や「!?」が書かれていて,角野先生の感情が伝わってきました.今回で,すでにマウントまでされていたものは,すべてラベル貼りが終了したみたいです.よかった.ただ,マウントされていない新聞紙に挟まれたままの標本が,数棚いっぱいにあるそうです… また,この膨大な量の角野コレクションは現在他の標本とは分けて置いてあるため,もし標本を配架することになったら,分類順にするために他の標本の総移動が必要になるかもしれないとのことです…



