2025年度 秋季博物館実習3日目(10月10日)
みなさん、こんにちは!
2025年度 秋季博物館実習4班、3日目のブログを担当します、和歌山大学のU.N.です。
本日は、植物研究室の長谷川学芸員のご指導のもと、植物の標本整理を行いました。
「標本整理」と一言でいっても、標本が収蔵されるまでには多くの手順を踏む必要があります。
まず、採取した植物標本を乾燥機で約1日乾燥させた後、台紙に固定し、ラベルを貼付します。その後、台紙に収蔵番号を印字し、データベースに登録します。さらに、害虫駆除のため約2週間、冷凍庫で冷凍燻蒸を行い、ようやく収蔵庫に配架されるのです。
このように収蔵までにも多くの工程がありますが、実は収蔵庫に配架する際にも、さらに慎重な作業が求められます。
冷凍燻蒸を終えた標本は、まず科ごとに分類され、次に学名のアルファベット順に並べ替えられ、決められた場所に正確に収納されます。
一度誤った場所に収めてしまうと、必要なときに見つけられなくなってしまうため、細心の注意が必要です。
私たち4班は、その中でも「標本を科ごとに分ける」という作業(いわゆる「ソート」)を担当しました。
標本のラベルを確認したり、長谷川学芸員に確認したりしながら科を特定し、同じ科の標本をまとめてジーナスカバーをかけ、小分けにして整理しました。
作業を通じて、私たちがふだん「雑草」と呼んでしまう草花も、大切な標本として保存されていることを知りました。いまは当たり前に見える草花も、100年後、200年後には絶滅しているかもしれません。その可能性を思うと、未来のために標本を残していく意義を改めて実感しました。
本日の実習を通じて、標本にするのにも時間や手間がかかるのにもかかわらず、収蔵にも時間や手間がかかり、標本を守るということの難しさを学んだ貴重な1日になりました。


