2022年度冬期博物館実習5日目
北海道大学のNKです。
博物館実習の5日目には昆虫研究室の長田学芸員に昆虫研究室と昆虫標本についての紹介をして頂きました。
実際に標本を見せて頂きながら、新種記載や分類の変更の情報を収集し、最新の分類に合うように標本の整理を行っていることをお聞きしました。また、長田さんの専門である鱗翅目については更に詳しい解説をして頂きました。
大阪自然史博物館にはオガサワラセセリなどの日本国内でも絶滅の危機にある種の貴重な標本もいくつか収蔵しており、それを保存していくことは重要な仕事の1つであるとのことでした。
また、展示でよく使用している世界の変わった鱗翅目についての解説もして頂いた。大きかったり、模様に特徴があったりと人々を惹きつける種が昆虫には多くおり、そのような種を紹介することで人々に昆虫に興味を持ってもらうことが大事だと教えて頂きました。
最後に、長田さんの研究についてのお話をお聞きしました。シイタケを食害するガの仲間が専門であり、その分類学的研究をしてらっしゃるとのお話でした。日本国内にその分類群の研究者は非常に少なく、農業被害を抑えるためにもその研究は重要だとのことでした。博物館の仕事の傍ら、農業試験場などと連携して研究を進めているとおっしゃっていました。
展示、標本管理、研究と学芸員の仕事の幅広い側面を見せて頂き、大変実りのある実習をさせて頂きました。