2022年度冬季博物館実習4日目(1月11日)
こんにちは。近畿大学のM.Aです。
実習4日目は、骨格標本作成の過程の一つである骨の洗浄を行いました。
骨格標本を作るには、まず動物の死体から皮、内臓を取り除き、虫や微生物の働きによって肉を腐敗させ、骨だけの状態にします。肉を腐敗させる方法はいくつかありますが、今回は砂場の上に置く方法でした。ある程度の時間が経った後、歯ブラシやメスなどを使い、骨を傷つけないよう残った肉や筋、砂、虫の死骸を取り除きながら洗います。また、骨は部位ごとに分けられて袋に入れられており、これは左右の手足など見分けが付きにくい骨同士が混ざらないようにするためです。そのため、洗浄を行っている最中でも、他の部位と混同しないよう、気をつけながら洗浄しました。
私が洗浄を行った部位は、キリンの後ろ足、イルカの肋骨でした。キリンの後ろ足には種子骨と呼ばれる小さな骨が沢山あり無くさないようにすること、イルカの肋骨には細長い骨が多いため力加減に気をつけることを意識して行いました。
また、骨格標本をする大変さは動物によって異なり、特に、背骨や肋骨の骨の数が多いヘビやイルカ、骨のサイズが大きいクジラやゾウが難しいと知りました。今後、博物館で骨格標本が展示されている時は、そういったところに注目してみたいと思います。学芸員の仕事の一部を知ることができただけでなく、動物の骨格についても知識を深められ、とても学びの多い実習でした。