博物館実習5日目(1月11日)
こんにちは。2023年度冬季一般コース5日目の担当をさせて頂きます、大阪大学のR.E.です。博物館実習最終日の活動内容を報告させて頂きます。
本日は、中条学芸員と共に日本を中心とした世界の砂の標本の標本番号照合とその修正を行いました。具体的には、以前の実習生の方々が記入した標本番号と実際のサンプルのずれを、データシートと照らし合わせながら確認する作業になります。
正直なことを言うとかなり地道な作業で、標本番号からデーターシートに記載のある実際のサンプルデータ(産地など)を照合し、間違いがあれば修正するという作業をひたすらこなしました。しかし、このような地道な作業が学芸員の仕事の大きな割合を占めるものであるとともに、今後の研究や教育普及に対し、とても大切な作業であることは言うまでもありません。今回の作業でいうと、現在、砂というのは枯渇の危機にある資源の一つであり、各年代における組成や実物を知る、または伝える資料というものは大変貴重なものになりつつあります。このような教育普及の側面は、大学や国の研究所とは異なる博物館の重要な役割であると改めて実感しました。
今回の実習を通じて一番感じたことは、学芸員という職の仕事の多様さです。展示・イベントの運営や研究以外にも、上で述べたような地道な作業が多く、ただ博物館に訪れて、展示に触れるだけでは到底知りえないような体験をすることができました。一方で、これらをネガティブな側面とまとめるにはあまりにも魅力の多い仕事であるとも感じました。自身が収集・分類した資料が様々な研究に使用され、また、後世の子供たちや学生、一般社会の教育の一端となれるのはとても有意義なことであると思います。
今回の実習で様々な資料に触れ、それらの多くがアマチュアの方々に支えられていることが分かったので、今後機会があれば博物館に持ち込んでみようと思います。5日間ありがとうございました。