博物館実習4日目
実習4日目が終わりました。3班は植物分野に関する実習を行いました。
今日は友の会のイベントである「ビオトープの日」で、午前中は友の会の方達とビオトープやため池、圃場の草刈りを行いました。子供たちもたくさん参加されていて、とても賑やかなものでした。草刈りがメインでしたが、バッタやトンボ、カマキリなどを捕まえる子、ビオトープに入って泥団子を作る子、土の中に埋まっていた貝殻集めに夢中になる子など、それぞれが思い思いに今日のイベントを楽しんでいるように思えました。その一方で、汗だくになりながら、蚊にいたるところを刺されながらの草刈りはとても大変で、友の会の方々のサポートがどれほど大きなものかを実感しました。大学の実習で、ビオトープの管理や、草刈りを行うことがあるので慣れているつもりではありましたが、やはりこの作業は何度やっても大変なものです。参加されていた方が、この博物館はイベントが多く、市民との距離が近いと仰っていました。今日のイベントに参加し、それを身を持って感じることができました。当館は実際に参加して学べる機会が多く設けられており、子供たちの環境教育の場、レクリエーションの場として大変重要な存在であると思いました。また、学芸員は研究や資料保存に限らず、イベント企画から今回のような草刈りまで、多岐に渡る仕事をこなす必要があり、学芸員という仕事の大変さを改めて感じることができた時間でもありました。
午後は午前中の暑い中での作業とはうって変わり、温度管理のされた収蔵庫にて、植物標本のタイプ標本の説明を受け、その後配架作業を行いました。標本にはタイプ標本というものがあり、中でもホロタイプ標本は唯一無二の標本で、記載する際に使われるとても重要なものだと学びました。また、当館に保存されている標本は質が良く、見分ける際に重要になる花や実がついたもの、ラベルがしっかりついたものが多いようです。普段見ることのないカボチャやトウガラシなどの標本も見せていただき、野菜も標本にできることに驚きました。次に配架作業に取り組みました。配架作業とは、新しく寄贈された標本を種ごとに区別された保管庫へ移動させる作業をいいます。この作業が予想以上に大変であり、植物を見て科を分類し、さらにその学名を知らなくてはなりません。私は知識が乏しく、図鑑を何度も引き時間をかけてやっとの思いで正しい保管庫へ移すことができました。この作業を通して、学芸員には幅広い知識、技術が必要であること、また自分の知識の無さを痛感しました。作業の後、収蔵庫の清掃を行ったのですが、この清掃も大切なことで、綺麗にするのはもちろんのこと、標本を食べる虫がいないかチェックするうえでも必要な作業になるようです。最後に収蔵庫に入れるナフタレンの補充をして実習は終了しました。
今日の実習はどの作業も大変なものでしたが、それぞれ終わると達成感が得られるものでした。残るところあと1日となりましたが、最後まで気を抜かず多くのことを学んでいきたいと思います。