2018年夏期博物館実習2日目(2班)

実習2日目、2班は植物分野の実習として「果実標本の整理」を行いました。
果実標本は実際にはほとんど整理が完了しており、科名ごとに分けてダンボールにて保管されていましたが、今後の展示に向けての最終整理をするという目的で、標本とデータベースの照合作業を行いました。
作業をする中で一番苦労をしたのは、果実標本のラベルは、押葉標本のようにラベルフォーマットが決まっていないそうで、標本の採集者やラベル作成者によって書き方が異なり、年代ごとの差や個人の癖が出ていて面白くもありましたが、情報が読み取りにくかったことです。
大阪市立自然史博物館には、果実標本だけで1,000点近くの標本が保存されており、班員4人がかりで1日かけて、やっと照合作業を終えることができました。地味な作業ではありましたが集中力と体力が必要で、終了後はかなり疲労感がありました。
ただこの照合作業は、実際には、担当の学芸員の方1人で定時後や他の業務の空き時間に行うものとのことで、「学芸員ってもしかして、かなりブラックなのでは…」と思ってしまいました(ご指導頂いた学芸員のHさんによると、「前職にくらべればはるかに楽」とのことでしたので、私の体力がなさすぎるだけかもしれません…)。
大阪市立自然史博物館には、植物担当の学芸員の方は2名在籍されていて、その2人で約40万点の植物標本を管理されているそうです。さらに毎年5千点程の標本が増えていくそうです。実習初日のオリエンテーションでもお話がありましたが、博物館あるあるの「空いたスペースにはモノを置く」というのは、博物館では自然なことで仕方がないんだということを感じました(ただし、仕方がないとはいえ、
控えめにいっても裏側はかなり散らかっている印象を受けました)。
人不足、スペース不足、予算不足…。そんな大変な状況の中、来場者の為に面白い展示を考えて提供してくださっている学芸員の皆様に改めて感謝をしなければと思います。
明日以降もまだ実習は続きますので、いろいろな分野の学芸員の方から面白いお話が聞けるのをとても楽しみにしています。
(2班 Y大学 Y.F)

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