2018年夏季博物館実習2日目(4班)
8月22日、夏期の実習の2日目として、4班は、「土壌の剥ぎ取り標本の作成」をメインに行いました。
標本の作成とはいえども、
標本自体は学芸員の方が淡路島にてとってこられたものを扱ったため、
1、土壌の剥ぎ取り標本の修繕
2、土壌の剥ぎ取り標本の張り付け
をやらせていただきました。
剥ぎ取り標本とは
地面の断面に接着剤を染み込ませ、布へくっつけたのち剥がした地層や土壌の断面を切り取った標本となります。
標本の作成において、
1および2で用いる接着剤がそれぞれ違い
1では、固まっても柔軟性のあるトマックNS10(標本の凹凸に対応できるため)
2では、エポキシ系にマイクロバルーンを混ぜたもの(非常に固くなり、確りと固定される)
を用いるなど、学芸員の方に特性を教えていただきながら作業をしました。
実際、固まった接着剤を触る機会もありましたが、非常に性質が異なるため、特性と用途を考え、適当に利用することは、当然ではありますが非常に大切なことだと感じました。
(エポキシ系接着剤の混合過程では、途中からかなり重くなりました。)
(どちらの接着剤も服等につくと取れないため、捨てても良い服orエプロンをし、行いました。)
(接着剤で板と標本を張り合わせた後、乾くまでは重しをのせて待ちます(今回はここまでで終了しました。))
大阪市立自然史博物館では、剥ぎ取り標本を2のように、板に張り付け保存していますが、巻き取り筒状にして保存する館や場合もあるそうです。
この場合、スペースの節約にはなりますが少なからず折りぐせなどはついてしまうとのことでした。
(折りぐせの悪い点には、学術的には問題はないですが、展示として普及活動を行う際には見映えが悪くなってしまうなど…)
一概にどれが絶対的正解の標本・保存法とは言えるものではないと思いますが、同じように残りの実習でも、実際の現場でそれぞれの学芸員の方が用いようと考える保存方法やこだわりを理解し自分の考えに取り込んでいければ、私的にもよい実習となるであろうと感じました。
(4班 G大学 K.T)