令和元年度 夏期博物館実習3日目
本日1班では、掃除と剥ぎ取り標本の仕上げを行いました。
収蔵庫のはき掃除では、収蔵庫に虫が入ると大切な資料が食べられてしまうため、ちりとりにごみを入れる前に集めたごみの中に虫がいないかしっかりチェックしました。
結果、ムカデとヤスデ、アシダカグモ、クロゴキブリ、そして資料を食べるルリホシカムシが見つかってしまいました、、しかしどれも少なく、またすでに死んでいたため心配はあまりないそうです、管理の大変さを感じました。
その後は剥ぎ取り標本の仕上げをおこないました。
剥ぎ取り標本は、むき出しの地層をそのままはぎ取って標本にするというとても斬新な物です。私も初めて見たのですが、断層や波の模様などをはっきりと見る事ができました。とても分かりやすくて良い標本だと思います。
しかし作業が大変なため、この標本を持っている博物館は少ないのだそうです。さらに、ぼろぼろと表面の砂や小石が落ちてきてしまうため今日はこの剥ぎ取り標本の表面に、薬品を入れたスプレーを吹きかけることによって、表面の砂が落ちないように、そして綺麗に観察できるようにコーティングしました。
また、ボーリングの資料についても見せていただきました。教科書でも目にするボーリング、実は2種類あるんだそうです。
1種類目は、みなさんもよく知ってると思いますが、地面から長い棒の形で地層を取り出すものです。
今日見せていただいたのは北津守で掘られた250mのとても長いボーリングでした。ただこのボーリング、実は1回掘るのに数億円かかるためなかなか行う事はできないのだそうです。1mごとに切断し、木箱に入れて保管してありました。
2種類目は、建物を建てる前にどこまで杭を打ち込めばいいか、地面の固さを調べるもの。
重りを決まった高さから落として何回落とせば30cm沈むか、という回数で地面の固さを調べるんだそうです。このボーリングの資料は1種類目と比べとてもコンパクトでした。50cmから1mごとに場所を決めて、地質を少しビンに入れて、資料として保存するそうです。
博物館実習では、博物館の裏側でしか知る事が出来ないことや学べることがとってもたくさんあって、毎日驚きと学びの連続です。今日で折り返し地点。明日からがまた楽しみです。
1班 R大学 A.M