2020年度博物館実習
実習も折り返しで3日目になりました。私たち2班は今日は昆虫についての作業を行いました。
午前中は収蔵庫で様々な昆虫の標本を見せていただきました。一般の方や他の施設の方など様々な方からの寄贈による標本もかなりあるというお話。ほとんどの標本が学芸員の方によって得られていると思っていたので、意外でした。色々な方々の協力で博物館の標本は成り立っているんだなあと思いました。また、学芸員の方のお話で特に印象に残ったのは、ある時代の昆虫相を把握するためには、綺麗な昆虫やメジャーな昆虫だけでなく、様々な昆虫を幅広く採集することが大事だというお話でした。
収蔵庫で昆虫の標本を見た後は、実際に私たちが標本作成を行いました。ウスバカゲロウという昆虫の標本作成へのラベル付け作業が中心でした。また、ラベルを付けた後は種同定を行い、種ごとに分けていきました。昨日は鳥へのラベル付けを行ったのですが、その作業よりもとても細かい作業で、最初はなかなか上手くいきませんでした。しかし、数をこなすごとに段々と慣れ、徐々に作業スピードも上がってきました。種同定も最初の方は何分もかかって行っていましたが、徐々にパッと見ただけで、目星がつけられるようになってきました。全てのラベル付けと種同定作業が終わった後、学芸員の方が、実はこの種は最近5種に分かれたんだよ、というお話をしてくださいました。その種は、数がとても多く、こんなに同じ種を集めてどうするんや…というぐらいの数でした。しかし、学芸員の先生が5種に分けてみると、実際はとても個体数の少ない種もいて、驚きました。今後、種分化したときのためにも標本は数を集めておくことも重要なんだなあと感じました。私たちは検索表を用いて種同定を行いましたが、学芸員の先生はパッと見ただけで種を分け、さらにはまだ未記載の種まで見ただけで分けていて、さすがだなあと思いました。
タグ付けの作業はとても地道ですが、標本をきちんと管理するためにもとても大事な学芸員の仕事たまなあと感じました。明日からも頑張りたいと思います!
M大学 K.H