2022年度冬期博物館実習4日目
博物館実習、四日目の日誌を担当します、近畿大学のS.Yです。この日は、前川先生指導の元、収蔵庫内の鉱物の記録作業を行いました。
初めに、収蔵庫内を案内してもらい、収蔵庫に関する説明を受けました。限られたスペースでどのように大量の標本を収蔵しているか、資料や標本の入手方法等のリアルなお話や、収蔵庫のスペース、整理をする人手が足りていない等の現在の博物館が抱える問題も教えていただきました。
その後、収蔵庫内の鉱物の記録作業を体験させて頂きました。鉱物の記録作業の流れとしては、鉱物を一つずつ写真に撮り、パソコンに鉱物の種類、鉱物名、採掘場所を記録すると言ったものでした。鉱物を手に取る際には、ゴム手袋をする必要がありました。これは、皮脂による鉱物の酸化を防ぐためです。また、常温に置いているだけでも、錆などが付いてしまうそうです。鉱物は植物や動物の標本よりも劣化しにくいイメージがありましたが、そのような所でも、劣化の要因は有るのだなと思いました。
今回、記録した鉱物は全て海外のもので、普段は目にすることのない鉱物を見ることができ、記録作業も楽しくできました。博物館は、国内の鉱物や地層などを研究しているイメージがあったので、海外の鉱物がこれほど多く集まっていることにも驚きました。
この実習を通して、学芸員の仕事の一つである、資料の保管作業の一部を体験することができました。保管というのは、ただしまっておくのではなく、資料情報を記録として残し、資料が劣化、紛失しないように管理することで、学芸員は、そのために様々な点に注意を払って仕事をしているのだと知ることができました。