2023年度夏期博物館実習2日目(8月24日)
8月24日(木)のブログ担当の京都橘大学のO.Mです。
実習2日目は、班ごとに実習を行いました。4班は担当学芸員である植物研究室の佐久間さんのご指導のもと作業を行いました。
午前は展示ブースの清掃を行いました。比較的簡単に清掃できるような作りのブースでも大変な作業であると感じました。より複雑なものはかなり骨の折れる作業であるのだと思いました。今回清掃を行うきっかけになったのは、タバコシバンムシがケース内に発生していたためです。この虫は植物系に被害を与える生物なのだそうです。他にもカツオブシムシという動物系に被害を与える生物がいると教えていただきました。清掃後は実際に顕微鏡を使いタバコシバンムシの観察をしました。2~3mm程の赤褐色のカブトムシの雌やコガネムシのような見た目をしていました。食性が幅広い為、被害が拡大しやすくなるそうです。被害を受けると二度と元の状態には戻りません。博物館資料を虫やカビから守ること対策をすることや発生した場合は即対応するということが重要であると感じました。
午後は収蔵庫内の収蔵品の海藻類の写真撮影と郵送されたキノコの標本のデータ入力をしました。植物標本は乾燥しているので崩れやすく取り扱いには細心の注意を払う必要があります。植物標本は台紙に貼ってあり、移動させる場合は水平又は垂直に動かし裏返すことはしてはいけません。植物標本を撮影台に設置し、撮影を行いました。またキノコの標本のデータ入力も行いました。標本には採取場所、採取者、日付、名称、ナンバリングがされており、この情報をパソコンに入力しました。写真や収蔵品をデータ化するということは、博物館に直接訪れることの出来ない人にも情報を提供することが出来るという利点になると思います。学芸員の仕事が増え、負担になることもありますが、多くの人が研究活動を行いやすい環境を整えるということでも重要な仕事であると思いました。直接資料を扱う機会が多く様々な経験ができ良かったと思います。