2023年度夏期博物館実習4日目(8月26日)

 こんにちは!岐阜大学のU.Nです。2023年度の夏期博物館実習に参加させていただいたので、今回は4日目の実習内容を紹介しようと思います。
 今日の午前の実習ではまず、博物館の裏側を見学しました。担当してくださった学芸員さんはチョウを専門としていたため、昆虫研究室や昆虫標本作製室、大量の書籍が保管されている書庫、標本が保存されている収蔵庫など様々な場所を見せてもらいました。研究室や書庫に置かれている書籍をちらりと見ましたが、ほとんど全てが英語で、わずかにある日本語の本も専門用語であふれていました。担当学芸員さんいわく、論文や研究に必要な書籍はほとんど英語で書かれているから、学芸員に英語スキルは必須とのこと…。今後論文を読む機会が増えるであろう私には、うぅっとなるお言葉でした。ひととおり収蔵庫の見学が終わった後にはチョウとガの分類、トンボの分類を行いました。チョウとガは触角、トンボは頭と体の大きさで分類できることを初めて知り、実際に分けられるのがとても楽しく勉強になりました。その後虫を標本にする際の注意点などを聴き、虫を採集した場所、日付、採集者をラベルとして残すことの大切さを学びました。貴重な標本、ラベルがなければ価値はなし、という事実には衝撃を受けました。せっかくの標本がそんなことになったら悔やんでも悔やみきれませんよね…。
 午後は希少な日本のチョウ、珍しい世界のチョウの観察から始まりました。生息している地域や体や翅の色・形の特徴、ラベルから読み取れる当時の環境の解説を聴きながら実物の標本を観察できるという非常に貴重な体験でした。日本で生息域が減少して天然記念物に登録されて保護されているチョウや、外国の密林に生息しており発見が困難なチョウなど、本当に貴重な経験でした。見せてもらったチョウはカラフルな色や独特の形をしているものが多く、面白くてついつい興奮してしまいました!チョウの観察の後は、担当学芸員さんが取り組んでいる研究内容の話を聴きました。研究論文も読みながら、研究対象のシイタケの害虫であるガの識別方法などを教えてもらいました。学芸員がどのように自身の研究を進めていくのか、博物館の仕事との兼ね合いについて聞けたため学芸員の大変さを学びました。
 今日の実習ではほとんど見ることができない様々なチョウを見たり、分類の方法など珍しくて楽しい学びを得ることができました。もう4日目だということが信じられないくらい時間があっという間に感じます…。今日も充実した一日でした!

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