博物館実習4日目(1月10日)
こんにちは。こちらの博物館で実習をさせていただいている、広島大学のH.Mと申します。
今回は本日の実習で行ったことと、その感想を以下に記します。
まず、午前中は論文に記載するための化石標本の撮影を行いました。初めにホワイトニングという塩化アンモニウムを用いる手法で白染めをした後に撮影をしました。化石標本は年代によりますが、色よりも形が重要ということで、ホワイトニングをすることで形や小さな突起を分かりやすくすることができることを学びました。撮影の際には、化石の置く位置やカメラの位置、ライトの当て方など見た目以上に気をつけることが多く、誰が見ても分かりやすい写真を撮影することは想像以上に大変でした。撮影後は編集を行い、何枚か撮った写真を合成することで全体的にピントのあった美しい写真となることを知りました。
午後は標本ラベル作りを行いました。化石標本ラベルには、標本番号、種名、産地、地層・年代、採掘者、採掘年を書く欄がありました。既に書かれている情報が正しいかどうかを調べ、違った場合は文献探しに発展し、新たな知見を追記する作業は非常に興味深かったです。後に研究者に利用されることを推定して出来るだけ多くの正しい情報を標本と共に残す必要があることを学びました。
本日の実習を通し、標本は集めただけの状態では活用することは難しいことを痛感しました。そして、標本データの整理は、今後その標本が研究用または展示用として活用されるかどうかを左右する重要な過程であることを再認識しました。