博物館実習3日目/3班

はじめまして。3班の博物館実習生Nです。
今日は朝から雲行きが怪しく、残念なことに昼前には大降りになってしまいました。
私達実習生は屋内での活動が中心なので大雨もさほど問題はありません。
が、各地の学校園から訪れていた子ども達には大アリ。
晴れていたら隣接している植物園でひろげていたであろうお弁当も、今日は屋根のあるシロナガスクジラの骨格標本「ナガスケ」の下でです。雨の遠足は残念ですが、じっくり「ナガスケ」を観れるいい機会になったかと思います。それに、雨の植物園っていうのもなかなかオツでいいですよね^^
さて、私達3班の今日の活動は「ナガスケ」同様、漂着したマッコウクジラの胃に入っていた内容物のソーティングでした。ソーティングというのは何種類か混在しているものを特徴などを頼りに分類していく作業です。今回は「イカの歯」です。
マッコウクジラが食べるものの9〜9.5割はイカ、ということなのですが(ものすごい偏食家ですね。他にも美味しいのいっぱい泳いでるやろうに。)、イカは大部分は胃の中で消化され、このマッコウクジラから回収できたのは消化しきれなかった歯と目の部分がほとんどのようでした。
この歯は「顎板」と呼ばれ上下で一対なのですが、「上顎」よりも「下顎」が特徴的ということで私達はこの「下顎」をマニュアルや検索表をもとにソーティングしていきました。はじめこそ全て同じようにしか見えず途方に暮れていましたが、しばらく続けていると一見しただけでわかるようなものも出始め、数をこなすことと、何より根気が大切なんやなあ、と感じました。
このソーティングが完了したら、このマッコウクジラの食べるイカの好みや、そのイカの分布、顎板の損傷具合からいつ捕食したのか等がわかるのだそうです。
本当に多くの地道な過程を経て、世の中の様々な事象が解明されているのだということを身をもって実感することができました。
私は美術科教員志望で、今回のソーティング経験が直接将来に活かせるわけではないのですが、今回の実習で勉強になったことや感じたことを教育の現場で活かし、少しでも子ども達に伝えていけたら、と思います。
明日で博物館内での実習は終了し、妙見山での普及行事で最終日を迎えてしまいますが、子どもの頃の遊び場だった思い出深いこの市立自然史博物館で実習ができて本当によかったです。
残り2日間も頑張ります。妙見山、晴れますように!

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