2024年夏季博物館実習4日目(8月24日)
2024年度夏季博物館実習の1班の4日目のブログを担当させていただきます同志社大学のY.K.です。
4日目は、昆虫研究室の長田学芸員の下で実習を行いました。午前中は、研究室や標本作成室、書庫などの詳しい説明を受けた後に、収蔵庫に移動して標本の観察や整理を行いました。標本の観察では、実際の標本を観察しながら、その種の解説をしていただいたり、ラベルなど標本を扱うにおいて重要なことの説明をしていただきました。標本の整理では、蝶と蛾が混ざって入ったドイツ箱から、触覚の形に注目して、蛾を別のドイツ箱に移動させる作業や、トンボが入っているドイツ箱から、翅の形に注目して、均翅亜目と不均翅亜目に分け、不均翅亜目を別のドイツ箱に移動させる作業を行いました。特に蝶と蛾を分ける作業の方では、標本によって触覚を見分けにくいのが存在し、難しかったです。
午後は、引き続き標本の観察と標本の展示の仕方の注意点、長田学芸員が現在行っている研究の話などを聞かせて頂きました。標本の観察では、普段の展示では見ることができない標本の裏側や普段は展示しないような貴重な標本を見せて頂きました。標本の展示の注意点に関しては、光に関してや長期間同じ標本を展示しているリスクに関して教えて頂きました。長田さんの研究に関しては、標本や論文を見ながらシイタケの害虫に関する研究の説明をして下さりました。学芸員の人はあまり研究する時間が取れないイメージがあったので、実際に研究している話を聞けてより学芸員の仕事のイメージが湧きました。また、研究の話を聞いて、展示をほとんどすることのない標本などをなぜ博物館が収集するのかの実例を目の当たりにすることができ、博物館の重要さを再認識することができました。
本日の実習を通して学芸員の仕事の内容や資料の大切さを改めて認識することができ、とても有意義な体験ができました。