講演録

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2008年11月29日 13:45-14:45 日本動物学会近畿支部公開講演会 「都市の中の動物」

タイトル:「都市で繁殖する鳥類 大阪の都市公園を中心に」
場所:大阪駅前第2ビル 大阪市立大学文化交流センター
聴衆:約30名
経過と準備:
3月に依頼された。その直後に環動昆からもほとんど同じテーマで依頼された。実をいうと同じ講演会だとかなり長い間思っていた。8月になって要旨を要求されて、ようやく二つの別の講演会であることを認識。でも、同じテーマだし、環動昆は事実上客がいなかったし、同じ話でいいんじゃなかろうか? 一応、前日に約2時間かけて準備した。
講演内容:東京の都市緑地で繁殖する鳥の話のイントロはそのまま、大阪鳥類研究グループでの大阪の都市公園で繁殖する鳥の調査の紹介が中心で、市街地でのタカ類の繁殖の話をするのもそのまま。最後に大阪の市街地周辺の哺乳類の話を付け加えた。
反省:聴衆の半分以上は、動物学会の会員。ということは研究者筋で、内輪。本当の客は10名そこそこだったらしい。反応はよくわからなかった。講演の後、もう一人の講師と並んで前に座らされて、質問タイム。なぜか大阪のモグラが減ったかどうかまで質問された。


2008年11月20日 11:00-12:00 上小阪中学校 社会見学

タイトル:「大阪府の哺乳類の分布とその調査の仕方 なにわホネホネ団の紹介付き」
場所:大阪市立自然史博物館 講堂
聴衆:約170名+教師5名
経過と準備:
10月に先生二人が打ち合わせに来られる。以下、智弁学園奈良カレッジと同じような展開。やはり哺乳類の話をと言われる。両生類も、博物館の紹介も、とちょっと欲張りな感じ。前日に約3時間かけて準備。ホネホネ団も入れてみた
講演内容:大阪府の両生類とくにカエルの分布の話、大阪府の陸生哺乳類の分布と調査の仕方の話、そしてなにわホネホネ団の紹介から、博物館での学芸員の仕事について。
反省:やはりなにわホネホネ団の紹介が喰いつきがよかった。終わって講堂を出る時に、皮剥きしたい! とか、ホネホネ団に入りたい! とか大声で話している声が聞こえた。やはり女性であった。


2008年10月21日 10:15-11:05 智弁学園奈良カレッジ 社会見学

タイトル:「大阪府の哺乳類の分布とその調査の仕方 なにわホネホネ団の紹介付き」
場所:大阪市立自然史博物館 講堂
聴衆:90名弱
経過と準備:
9月に先生二人が打ち合わせに来られる。中学1年生を90人ほど連れてくるので、40-50分話をしてほしいとのこと。ホームページを見て指名されたらしい。学校団体が来館したときに学芸員の話を聞きたいという依頼は、こちらの都合がつき、ちゃんと打ち合わせが行われるのであれば、引き受けることになっている。というわけで、引き受けることになるのだが、何の話をして欲しいと言われているのかよくわからない。基本哺乳類らしい。キーワードは、哺乳類、里山、生態系、大阪、調査、外来生物、ホネホネ団。ホネホネ団の話でいいなら簡単。前日に5時間半かけて準備。
講演内容:大阪府の哺乳類リストを紹介の後、各種に付いて分布調査の仕方と分布図を解説、そして情報募集。続いて、なにわホネホネ団の活動紹介。スプラッタ画像付き。最後に来春発売予定の大阪の哺乳類の本の宣伝。
反省:昨年は植物担当が指名されたらしい。聴衆の大部分は中学2年生かな? やはりなにわホネホネ団の紹介が喰いつきがよかった。大物の皮剥きシーンを入れたから。あとはリスのエビフライの紹介とか、センサーカメラとか、ムササビの観察の話とかの反応がよかった気がする。約1ヶ月後にも同じく中学生に、やはり大阪の哺乳類の話をすることになっている。骨格はこのままで、受けそうな部分を増強してみよう。


2008年9月19日 14:00-15:00 第18回日本環境動物昆虫学会セミナー 「都市の動物相の変化」

タイトル:「大阪の都市緑地で繁殖する鳥類相と、その変遷について」
場所:関西大学100周年記念会館
聴衆:15名(主催者と他の演者を入れて)
経過と準備:
5年ぶりにお呼びがかかった。5月の終わりに最初の依頼があった。引き受けたけどすっかり忘れていたら、8月の終わりになって、要旨とレジュメを送れとのお達し。そんな話やったかな? とにかく前日に半日かけて準備。大阪の都市公園で繁殖する鳥の話は持ちネタなのだが、それだけでは寂しいので、文献から東京の例を引っぱりだしたり、この前つくった都市で繁殖するタカ類の話も盛り込む。
講演内容:東京の都市緑地で繁殖する鳥の話をイントロに使って、基本は大阪鳥類研究グループでの大阪の都市公園で繁殖する鳥の調査の紹介。ついでにカラスの巣材の話を交えて、泉大津のホテルでのハヤブサの繁殖の紹介を軸に都市で繁殖するタカの話。東京のタヌキの話に合わせて用意した長居公園のタヌキのスライドだったが、諸般の事情で軽く見せるだけにとどめる。
反省:とにかく広い会場に聴衆がちょっとだけ。台風が接近しているという日和だったのもあるだろうけど、やはり問題は高額の参加費。この次ぎ呼ばれても、同じように高額参加費をとるなら断ろうと思う。わざわざ行っても普及効果のコストパフォーマンスが悪すぎ。


2008年8月6日 17:10-18:00 池島・福万寺カワセミ楽会 「池島の野鳥のお話&夕暮れ観察会」

タイトル:「市街地で繁殖するタカ 都会派のタカの食と住」
場所:大阪府立池島高等学校 1階会議室
聴衆:約40名
経過と準備:
2年ほど前から近くでハヤブサが繁殖をはじめたので、ツバメの集団ねぐらの観察会と合わせて、1時間ほど話をしてくれ〜、とのメールがきました。てっきりツバメの話をするんだと思ってOKしたら、リクエストはハヤブサの話でした。準備は前日の夜に2時間ほど資料を引っぱりだして、内容を考え、当日の朝から4時間で画像をスキャンしパワポを組み立てるという泥縄方式でした。
講演内容:現在日本の市街地周辺での繁殖が知られている6種のタカを紹介、泉大津と福井でのハヤブサの人工建造物での繁殖例を紹介して、市街地に進出するタカの特徴を考えて、最後に都会派のタカがものすごく増えたらどうなるかを少し考えてお終い。
反省:また呼ばれたのは前回が好評だったから、というのは主催者のお言葉。今回も好評ならまた呼んでいただけるのでしょう。自分としては、笑いは少しはとれたけど、充分意義のある内容だったのかはよくわからない。むしろ講演のあと、時間つなぎにツバメの集団塒の解説を30分ほどしたのですが、こっちの方がうけがよかった気がします。まったく用意していないのにいきなり30分しゃべれる。これぞ持ちネタ。


2008年7月25日 15:00-15:15 ダーウィン展ギャラリートーク

タイトル:ガラパゴス諸島の鳥
場所:大阪市立自然史博物ネイチャーホール
聴衆:約30名
経過と準備:
当日の午前中、30分ほど関連の本や図鑑を見て、話すことを確認した。
講演内容:まずぶら下がっている鳥3種についての説明(展示室にはまったく説明がない!)。それから、海鳥つながりで、ガラパゴスコバネウの話へ。ガラパゴスコバネウは島間ですらほとんど移動しないから、将来島ごとに種分化するかも、というネタ振りからダーウィンフィンチへ。ラックからグラント夫妻への、ダーウィンフィンチの研究の歴史と何が研究者の注目を集めたかについて簡単に解説。
反省:午後3時に明らかに聞きに集まって来てくれた人が10名弱。はじめます〜、と言ったら、もう少し集まってきた。話してる間にどこかに行った人はいなかったし、話している間に聴衆は増えたし、それなりに話を聞いてくれたのだから、きっとそれなりによかったんだろう。15分程度という短さがよかった気がする。心残りは、ダーウィンフィンチの仮剥製の出来に付いてのコメントを付け忘れたこと。


2008年6月7日 15:00-16:15 自然史オープンセミナー

タイトル:展示室で学ぶ生き物のくらしシリーズ2「生きもの同士の様々な関係」
場所:大阪市立自然史博物館 集会室 + 第5展示室
聴衆:28名
経過と準備:
この4月の終わりに第5展示室がオープンするのだから、それをネタに生態学のセミナーをすることになり、第2回目を担当させていただくことになった。全4回の担当者が相談して中身を決めているのではなく、なんとなく重なりが少なくなるように軽く打ち合わせをしただけ。あとは自分の担当コーナーを軸に、話を組み立てる感じか。直前2日間。合計約10時間で準備した。
講演内容:まず前半は室内で講議形式、後半は展示室にいって解説。間接的相互作用と棲み込み連鎖をキーワードにして、さまざまな種間相互作用の概念を紹介する。直接的相互作用、食物網を介した間接的相互作用、相互作用の変更、棲み場所を介した種間相互作用の順。
反省:全部で持ち時間は1時間半。45分話をして、45分展示室で解説の予定だった。話し終わったら、1時間15分経っていた。しゃべりすぎ。それに話は難しすぎたらしい。もっと簡単に、画像とか実例を楽しく盛り込んだ方がよかったみたい。なんせ、小学生が3人混じってたし。まあ、寝てたのは大人で、子どもはみんな起きてたけど。


2008年6月4日 10:10-11:40 大阪自然環境保全協会 自然環境市民大学 2008年

タイトル:「都会に棲息する鳥たちの繁殖活動」
場所:大阪市立自然史博物館 実習室 + 長居植物園
聴衆:35名
経過と準備:
一昨年、昨年に引き続き同じネタでと頼まれた。前日に30分ほどかけて、昨年のパワーポイントに少し手を入れた程度。
講演内容:午前中は室内で講義1時間半。大阪市内の都市公園で繁殖する鳥について、種数、巣場所、巣材、巣の形、広い公園に多いこと、ここ数十年での変遷について解説。それから、都市公園で繁殖する鳥の調べ方について説明。最後に博物館の友の会、夏の特別展の宣伝。昨年との違いは、2007年に調査した大阪市内の公園の結果を盛り込んだ程度。
反省:昨年よりは笑いがとれたと思う。


2008年5月13日 18:00-18:50 学芸ゼミ

タイトル:「大阪府の哺乳類の分布と生息状況 分布調査の中間報告」
場所:大阪市立自然史博物館 集会室
聴衆:約15名
経過と準備:
早くから担当なのはわかっていたけど、忙しくて準備は後回し。前日の夜に3時間、当日に2時間ほど。骨組みは使い回しなのだけど、周辺を整えるだけで時間がかかった。
講演内容:この一年の間、行ってきた大阪府の哺乳類の分布調査・情報収集の紹介、現時点でわかっている各種の分布図の説明、そしてそもそも分布調査をしている目的である『大阪周辺の哺乳類(仮称)』の目次案の説明。
反省:もっぱら本の目次案についてのコメントをもらった。それなりに面白いアイデアをもらえたと思う。


2008年2月5日 10:00-11:50 シニア自然大学

タイトル:「鳥の見方 珍鳥追っかけ、写真撮影以外の楽しみ方」
場所:大阪市立自然史博物館 集会室
聴衆:43名
経過と準備:
昨年10月に依頼される。1月とは別のグループらしい。鳥の見方な感じで好きなことを話していいと言われる。言われた通り好きなことを話すことにした。今までに作ったパワポを再編成、だがなぜか4時間近くかかってしまった…。
講演内容:鳥の見方として、鳥の暮らしや行動を見てみよう!ってことで基本的には、身近な鳥を対象にした調査結果の紹介を3発。その後、関連して実施している行事やプロジェクト、サークルの宣伝。最後に、今懸案のソウシチョウの情報募集。
反省:結局、自慢と宣伝だけではなかったか? という点はさておき、それなりに時間内に必要なことを話せたと思う。それなりに笑いもとれたと思う。


2008年1月17日 13:00-13:45 大阪コミュニケーションアート専門学校

タイトル:「学芸員の仕事」
場所:大阪市立自然史博物館 集会室
聴衆:約20名
経過と準備:
12月に講師二人来館。博物館の仕事などについて話して欲しいと言うことだったが、途中から植物園での鳥見も盛り込むことになった。その方が話す時間が減ってありがたい。動物園で働きたい人向けのコースらしい。というわけで、学芸員の仕事を一通り紹介しつつ、学芸員になる方法や博物館で働きたい人のためのアドバイスも盛り込んでみた。基本的には昨年、某大学で話した内容を少し改訂。動物園が好きなら哺乳類が好きかなってことで、先日話をした大阪の哺乳類の話もおまけで付けた。準備に約2時間。
講演内容:学芸員の仕事の4本柱について、自分がやってることを順に説明。さらにNPOやサークル活動を紹介。ついでに大阪の哺乳類相の紹介の後、各種の分布の説明。
反省:専門学校生は大学生と一緒。大部分は寝てた。起きてたのは1/3くらい? それはいいのだけれど、その後の植物園での鳥見には驚いた。ほとんど鳥を見る気はないらしい。熱心に見てるのは講師二人だけといっても過言ではない。講師のために植物園を歩いた感じ。その他は、大部分ブラブラとしたり、ふざけているだけだった。ちょっとでも鳥を見たのは、1/3くらい? 起きて話を聞いていたのと重なっていたのかもしれない。ふざけている様子は小学生レベル。といっては小学生に失礼かもしれない。小学生の方がよほど熱心に鳥を見る。講師二人は自分達が鳥を見てるだけで、実質注意したりしないのにも驚いた。ちなみに社会教育は自発性を尊重するので、見る気のないやつにわざわざ説明したりはしないのである。


2008年1月16日 10:10-11:45 シニア自然大学

タイトル:「冬の果実と鳥の関係」
場所:大阪市立自然史博物館 実習室
聴衆:約30名
経過と準備:
1月恒例の年中行事とかそうとしている。毎年話している持ちネタなので準備は15分ほど。パワポのタイトルを変えて、昨年学会用に作った図をいくつか盛り込んでみただけ。
講演内容:果実と鳥の関係を教科書的に話した後、長居植物園での研究結果を紹介。おもにはヒヨドリの個体数の季節変化と、果実が食べ尽くされるタイミングについて。
反省:例年並みで、それなりに好評。今年は鳥の糞をさわるのを異様に嫌う人が多かった。それどころか、果実から種子を取り出す作業すら手袋をしようとしてた。


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