2024年度 冬季博物館実習5日目(1月16日)

 こんにちは。博物館実習最終日を担当する、S大学のY.Sです。

 最終日に私の班では学芸員の松井さん指導の下、ホルマリンで固定した標本をアルコールに置換し瓶詰めする作業を行いました。エタノールを注ぐ際、全ての瓶でエターノールをどこまで注ぐのかを統一していましたが、これには時間経過によってエタノールの量が減ったときに、補充が必要な瓶を見つけやすくするという意味があるそうです。資料を保管して終わりでは無く、定期的にメンテナンスを行い良い状態を保つことが重要なのだということを改めて実感しました。

 標本を作製する際、研究に用いるために組織切片を切り出し、保存することがあるそうです。博物館の役割のひとつに調査・研究があり、研究目的で組織切片の貸し出しを行う事があるそうですが、貸し出すことで徐々に標本が少なくなっていき、資料の収集・保存という役割ももつ博物館としては心苦しい物があるとの話をききました。調査・研究と資料の保存を両立できる方法を考えていくことが必要だと思いました。

 その後、瓶詰めした標本を収蔵庫に科番号順に配架する作業を行いました。一度間違った場所に置かれた標本は半永久的に見つからなくなる可能性があるとのことで、配架場所を間違えることの無いよう、緊張感を持って臨みました。

 標本作成や配架だけでなく、作業する中で、あまり見る機会のない深海魚を見たり、魚についての小話をきいたりと、普段出来ないような貴重な体験をすることができ、充実した一日となりました。