2016年 秋期学芸員実習 1日目

 本日から5日間、よろしくお願いします。
 1日目の実習内容はオリエンテーションと館内の見学でした。
午前中は、配布された博物館実習資料に基づいて、大阪自然史博物館の特徴や抱えている問題点について、話が進められました。
 大阪自然史博物館の特徴としては、「自然史博物館友の会」との関係の深さを一番に挙げられていました。当館の考え方として、博物館は自発的な学習を促す場だ、ということを何度もおっしゃられていましたが、その考え方を貫いた結果が、自発的な学習を博物館を利用して積極的に行おうとする人々の集まりである「自然史博物館友の会」という形で現れているのだと感じました。また、普段できないような行事を友の会で行ったり、特別展の展示を友の会のメンバーの方々と協力して作ったり、標本の元となる死骸を友の会の方から提供してもらったり、など自然史博物館の活動には、友の会の協力が欠かせないものになっており、その惜しみない協力が大阪自然史博物館が50年近くも続いた一つの要素なのかなと思いました。
 大阪自然史博物館が抱えている問題としては、展示の初期費用はつくが、更新を行うための追加費用がつかないために創館当時から更新されていない展示がいくつかある、ということなどの予算についての問題が多く挙がっていましたが、予算をかけずに済む工夫をたくさん凝らしていることがよくわかりました。
 午後からは、冷蔵室、一般収蔵庫、特別収蔵庫、液浸収蔵庫、各展示室、および特別展の見学をさせていただきました。冷蔵室では、燻蒸して虫害を防ぐ効果を利用していること、収蔵庫では、資料をできるだけ置けるように棚を上下2層に分けてあることなど、様々な工夫が凝らされていました。展示室の見学では、コストパフォーマンス、メンテナンスの視点から色々お話を伺いましたが、限られた予算の中で来館者が見たいと思う展示を作ることの難しさがよくわかりました。また、展示を作るには、メンテナンス、展示を見る側な、ど、あらゆる視点で配慮を必要とするのだと感じました。
 大阪自然史博物館の現状を知った初日の実習を終えて、残りの4日間でもっと博物館がよくなるように貢献したいと思いました。2日目以降もよろしくお願いします。


 

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