2017年夏 博物館実習 3日目 2班
今日、私たちの班では魚類について学びました。魚類は、コイやサケなどの硬骨魚類や、サメやエイなどの軟骨魚類などがいますが、全部で約3~5万ほどの種があるそうです。今回は、主にその魚類の標本の保存・管理の作業を行いました。
魚類標本は、液浸標本といって、瓶の中に標本を入れて保存液につける形がほとんどになります。今回は、この液浸標本の作製の仕上げを手伝わせていただきました。すでにホルマリンで固定され、水洗を終えた状態の標本について、まずそれぞれの標準体長を計測し、記録します。記録し終わった標本から、各種・採集地点ごとに標本瓶に入れ、保存液を入れます。瓶の蓋には、標本番号・種名・採集地点を記載します。このようにして作られた標本は、収蔵庫に保管されます。収蔵庫では、標本は分類群ごとに並べて置かれています。魚類の場合はそれぞれの科で番号が決められており、その番号の棚をまず探し、さらにそこで同じ種が置いてある棚を探して標本を置いていきます。科番号の棚を探すのも大変でしたが、同じ種の棚がなかなか見つからず手こずりました。
また、標本の情報は台帳にも記帳します。台帳には和名、採集日、採集地点のほか、採集地点の緯度・経度、採集方法まで細かく記載します。
午後からは、収蔵庫に保管されている標本の点検を行いました。長期間保管されているものは、標本瓶の中の保存液が減ってしまうため、保存液を補充します。標本の数が多く、5人で協力してもほんの一部しか点検することができませんでした。数多くの標本を作製したり、台帳を記帳したりと、標本の管理だけでもこれほど多くの作業が必要で、大変な作業であると感じました。
最後に時間があったので、収蔵庫の標本を自由に見ることができました。収蔵庫には、見たことのないような珍しいものまで、様々な標本があり、興味深かったです。標本作製も含め、普段では経験できないようなことをさせていただき、とても貴重な体験でした。ありがとうございました。実習も早いものであと残り2日、頑張っていきたいと思います。(2班 実習生H.M)