2018年夏季博物館実習 5日目

博物館実習最終日は、植物案内のイベントの補助スタッフをしました。
午前中に下見を行い、午後2時半から一般のお客様と一緒に植物園の中を散策しました。
植物園の中は、先日の台風で折れた枝や葉がたくさん落ちていました。その中からネタにできそうな木を見繕っていきました。例えば、どんぐりには、アラカシのように花が咲いたその年の秋に実を結ぶ1年成のものと、クヌギやマテバシイのように花が咲いた翌年の秋に実を結ぶ2年成のものがあります。2年成のどんぐりは、1年目は小さなどんぐりの赤ちゃんをつくります。今まであまり意識して植物を観察したことがなかったので、新しい発見をたくさんできました。
午後からは一般のお客様と一緒に植物案内本番です。午前中に見て回った所の中で、面白そうなところをピックアップして案内しました。今日は実習生がたくさんいるということで、簡易的な顕微鏡と野外用のミニ実体顕微鏡をもっていきました。顕微鏡はプレパラートを作る必要があり、あまり野外観察には使わないのですが、今回はカバーガラスの代わりにセロテープを使うという強行手段をとり、道中で発見したサルスベリの花の花粉やサルノコシカケの胞子をその場で観察しました。
植物案内に参加してくださった方は皆さん積極的で、落ちている枝や葉を手に取って観察したり、学芸員に質問したりメモを取ったりしていて、私自身もいい刺激を受けました。また座学と違い、実際に植物を観察しながら学べるのは、分かりやすくおもしろいし、博物館の利点だと思いました。
博物館実習をしてきて、普段は入れない収蔵庫の標本を見たり、学芸員の実際の仕事のお手伝いをすることができて、とてもいい経験になりました。5日間ありがとうございました。
(K大学 I.O)

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