2021年度 博物館実習11/12
こんにちは、4班 K大学 Y.T です。
今日は動物研究室のIさんと、寄贈品の整理を行いました。整理したのはカタツムリの貝殻です。雨の日に家の前で見かけるようなものから、見たことないくらいド派手な黄色のものまで、さまざまな種類の貝殻にふれました。
個人の収集家から寄贈された標本は、封筒やビニールに入っていたり、ビンに詰められていたりします。博物館で保管するためには、標本をプラスチックの容器に入れ替えなければなりません。そこで、標本とラベルをケースに移し替え。寄贈者の名前の名前を書いたラベルを追加しました。
今日は、二つのことで苦労し、より良い方法を模索しました。
一つ目は、ラベルを収納する位置決めです。標本の移し替えが終わってから、学芸員は標本の登録を行います。これを終えて初めて、標本は博物館に所属します。しかし、ラベルが見にくい位置に置いてあると、標本登録の際にケースを開けて種名や産地を確認せねばならず、二度手間になります。そこで、ラベルが見やすく、さらに標本が隠れすぎないように収納することを考えて取り組みました。
二つ目は、瓶詰めされている標本を取り出すことです。
古い標本ほど、瓶詰めに使用されているコルクが劣化していました。コルクを抜こうとすると、上の部分だけがもげるのです。もげてしまったものは、ピンセットで慎重に取り出します。しかし、なかなかうまく取れてくれませんでした。コルクがボロボロになると、標本を汚染してしまうので、できるだけコルクを傷つけないように取りました。どうしてもコルクが取れないものは、コルクを破壊して標本を取り出し、丁寧に標本のみをケースに移し替えました。
今日のもう一つの仕事は、標本リストの作成です。寄贈された標本の中でも、ワシントン条約(種の保存法)に定められている種の標本リストを作成しました。博物館は、展示目的で譲渡された希少な標本を政府に届け出る必要があるためです。博物館で働くには、地域に根差した視点だけでなく、国際条約のようなグローバルな視点も必要であると実感しました。