2022年度博物館実習3日目(8月26日)
滋賀県立大学のI.Sです。
今回は博物館実習の3日目ということで、私達の班では地史研究室の西野さんの下で、図書資料や標本資料のデータ化と、植物化石標本の整理を行いました。
図書資料のデータ化とは、館のデータベースに登録するために、博物館に寄贈された図書のタイトルや出版社等の情報を抜き出して入力する作業になります。一見地味ながら膨大な量の図書を扱う自然史博物館では、図書を整理し後々利用することを考えると、とても重要な作業になります。
同じく標本資料のデータ化も、標本に関する採取地等のデータを整理しておくことで、後に活用する時に非常に効率的に作業が出来るようになります。
しかし古い資料になると、普段見慣れない漢字や旧字体の資料も複数出てきますので、それらを解読しながら作業を進めていくのは、実は楽しかったりもしました。“和爾”、このような漢字を見たまま読める人は少ないでしょう。ヒントは「因幡の白兎」を読むと分かるかもしれません。
植物化石標本の整理は、寄贈された状態そのままの標本を、館の規格の標本箱に移していく作業になります。今回扱った標本は普通の木箱に収められており、そのまま積み上げて置いておくと、いざ地震が来た時に大変なことになるのは目に見えています。博物館に送られてくる標本資料は様々な入れ物に入っていますので、それら入れ物を館の規格に合わせてあげることが、標本整理の第一歩になります。
入れ物が標本の保存に適していない場合も当然ありますので、貴重な標本を保存し、利用していくためにも、資料のデータ化と同じく非常に重要な作業になります。
このような標本を整理し保存するための作業は、大学内に博物館でも無い限り経験することは多くありません。それこそ普段は出来ないような作業を体験させていただき、非常に有意義な実習となりました。