博物館実習5日目(1月11日)
こんにちは。博物館実習最終日のブログ担当の新潟大学のH.N.です。
本日は松井学芸員のご指導のもと、魚類標本の配架準備および配架作業を行いました。
魚類標本には標本番号が書かれた札が付けられており、標本が入ったボトルのフタには種名、標本番号、採集地が記入されています。今回は、標本に標本番号の札をつける作業と、標本をエタノールとともにボトルに入れ、フタに情報を記入する作業を行いました。初めて魚類の標本を触りましたが、生の魚と比較して想像以上に硬かったです。これは、ホルマリンという試薬に漬けることで、標本を固定しているそうです。各ヒレが綺麗に開かれた状態で固定されており、標本を作成した方のこだわりを感じました。
標本番号の札をつけるときは、傷を縫うときにつかう縫合針を使って口から魚の右側のエラに紐を通して札を付けました。魚類の写真を撮る際は左側面を写すのが一般的らしく、左側面は傷つけないように右側のエラを通すそうです。また、ボトルに入れる際は頭を下に入れるそうで、どの分野にも細かなルールがあることを実感しました。
標本をボトルに入れる際は、同じ採集地・種の場合は1つのボトルに入れていきます。この時に標本番号と標本台帳を照らし合わせながら種名を確認していくのですが、もし間違えて違う種を1つのボトルに入れてしまうと、その標本が見つけられなくなり、せっかくの標本が活用できなくなってしまいます。誰でもできる作業かもしれませんが、責任の伴う作業だと思いました。
続いての配架作業は、準備した標本を同じ科の標本が集められている棚に配置していく作業です。この時に間違った棚に標本をおいてしまうと、配架準備の時と同様にその標本が二度と見つからなくなってしまう可能性があります。配架作業も絶対に間違ったところに置かないよう、細心の注意を払って行いまいました。
今回の実習では学芸員の仕事や、自分の専門分野ではないほかの分野のお作法や標本管理方法も知ることができ、非常に新鮮でした。5日間本当にありがとうございました。