皮むき日記
2004年、2005年、2006年、2007年、2008年、2009年、2010年、2011年
2012年1月、2月、3月、4月、5月、6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月
●2012年12月26日 ヒクイドリ
冷凍室を空けるために大物の皮剥き。今年は走鳥3種を剥いたことになる。今年度の鳥剥き56日目の76種92羽目(内、動物園物が3種3羽)。
・ヒクイドリ(OMNH A6841:某動物園より)
ダチョウに比べたら小さい。と思ったけど、けっきょく4時間かかった。ダチョウとあまりかわらん。翼の先に爪みたいなのがあるけど、どうも固くて太い羽軸らしい。風切っぽいのは、とにかく固くて太い羽軸の化け物。尾羽はない。だから尾端骨は丸い。
●2012年12月23日 ハイイロミズナギドリ
なにわホネホネ団クリスマス恒例マラソン2日目。今年度の鳥剥き55日目の75種91羽目(内、動物園物が2種2羽)。
・ハイイロミズナギドリ(OMNH A6834:2011年6月、三重県津市産)
一緒に拾われてきたハシボソミズナギドリはとても状態がいいのに、こちらは半腐り。でも、貴重なので仮剥製に。頭はちょっとはげてしまった…。
●2012年12月22日 ヤマシギ、スズガモ
なにわホネホネ団クリスマス恒例マラソン初日。今年度の鳥剥き54日目の74種90羽目(内、動物園物が2種2羽)。
・ヤマシギ(OMNH A6826:2012年11月、大阪市北区産)
ヤマシギはやっぱり皮が破れ易い。知ってるから慎重に剥いてるのに…。
・スズガモ(OMNH A6828:2012年4月、三重県明和町産)
・スズガモ(OMNH A6831:2010年12月、千葉県銚子市産)
オスとメス。大きさがとても違うのに驚く。こんなに性的二型があったとは。目の上にはっきり塩腺がある。スズガモの頭の形は塩腺で決まってる部分が大きいと思う。
●2012年12月13日 ダチョウ
先週届いたダチョウをようやく皮剥き。寒いので半屋外に置いておいたら、大丈夫だった。今年度の鳥剥き53日目の73種87羽目(内、動物園物が2種2羽)。
・ダチョウ(OMNH A6825:某動物園より)
メスなら小さいかと思ったら、やっぱり重かった。二人がかりでも引きずらないと動かない。机に載せられず、床で作業。腰と膝が痛い。翼の第1指と第2指につめがある。脂肪は取りきれないまま、今日は挫折。5時間かかった。
●2012年12月8日 ハクセキレイ、シジュウカラ、トラツグミ、ヒガラ、オナガ
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き52日目の72種86羽目(内、動物園物が1種1羽)。
・ハクセキレイ(OMNH A6821:2012年10月、兵庫県姫路市産)
メスの幼鳥。幼鳥の風切の羽軸は上から見ると黒いけど、下から見るとあまり黒くない。
・ヒガラ(OMNH A6815:2012年10月、北海道札幌市産)
・シジュウカラ(OMNH A6816:2012年11月、北海道札幌市産)
体重は1.5倍、全長と尾長は1.3倍、他の長さはおおむね1.2倍。ヒガラは小柄で寸詰まりのシジュウカラ。小さい鳥は、剥くところが少ないので40分弱で終わる。
・トラツグミ(OMNH A6820:2012年11月、大阪市平野区産)
脂肪を蓄積しまくったトラツグミは、皮が破れ易い。ビリビリになってしまった。まあ、破れが連結しない限り、たいせいには影響ないけど。
・オナガ(OMNH A6824:2012年7月、神奈川県海老名市産)
初めてオナガを剥いた。ヒヨドリより少し大きい程度。ただし尾が長い。とまあ小さいけど、頭はしっかりとカラス。頭が大きく裏返しにくいし、鼻孔の上に羽根がかぶさって隠れている。
●2012年11月26-27日 キリン
なにわホネホネ団鳥剥き団の活動日だったはずが、急きょキリン剥きに。
・キリン(OMNH M2642:某動物園より)
オスの大人キリンの体重は、メスの1.5倍の1t超。脚1本で100kgからあるらしい。というわけで、持ち上げられない。ひっくり返すのも大変。仕方が無いので、地面で作業。腰が痛い。
尻尾剥くのに約30分、首を剥くのに約1時間、脚1本剥くのに約2時間。頭剥くのになんと5時間もかかった。額から角がぼこぼこしていて普通には剥けない。メスを差し込んで、皮の上から見ながら、手探りで剥く。時間がかかる。
●2012年11月18日 ヤマドリ
なにわホネホネ団の活動日。今年度の鳥剥き51日目の70種81羽目(内、動物園物が1種1羽)。
・ヤマドリ(OMNH A680*:2012年11月、富山県立山町産)
額に少しキズがある以外は、綺麗なメス。脚の鱗が、前面に大きなのが並び、横から後面に細かいのが並んでるのが、すごい極端。初めて気付いた。そのうがパンパンで、ドングリ、ヤマノイモむかご等等がでてきた。
●2012年10月14日 イカル、シメ、ガビチョウ、シジュウカラ、ホオジロ
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き50日目の69種79羽目(内、動物園物が1種1羽)。
・イカル(OMNH A6802:2008年12月、埼玉県寄居町産)
・シメ(OMNH A6803:2008年12月、埼玉県寄居町産)
どちらもごつい嘴。それを動かすための筋肉が頭蓋に張り付いてる。さらに太い腱までまであるのを発見。
・ガビチョウ(OMNH A6797:2009年8月、埼玉県寄居町産)
巣立ちビナ。ヒナで翼は丸く、脚は長い。顔もちゃんとガビチョウ顔。
・シジュウカラ(OMNH A6806:2008-2009年頃、埼玉県寄居町産)
シジュウカラは眼が前よりに付いてるなあ。そして正面から見ると寄り目気味。
・ホオジロ(OMNH A6805:1999年3月、埼玉県寄居町産)
古いだけあって、乾燥してる。頭はカピカピ。湿らせて剥こうかと思ったが、皮がすぐ破れるので断念。時間をかけて軟化すればよかったのだが、時間がなくって。
●2012年9月30日 セグロジャッカル
なにわホネホネ団の活動日。台風が来て大変。
・セグロジャッカル(OMNH M2629:某動物園より)
背が黒くて耳の大きなキツネ。って感じ。耳は、長いだけでなく、幅も広い。毛はフワフワでとても触り心地がいい。足先の毛足が長くて、爪の回りは爪をかくさんばかり、肉球の周りは7mmほど飛び出している。雪の上を歩くわけではないし、砂漠ようのスペック?
●2012年9月20日 シロハラミズナギドリ
今年度の鳥剥き49日目の69種75羽目(内、動物園物が1種1羽)。
・シロハラミズナギドリ(OMNH A6789:2012年9月、兵庫県淡路市産)
淡路島に海鳥調査にいって、港で死体を拾った。コンビニで氷を買って、冷やして持って帰ってきた。で、その日の内に皮剥き。腹は開いていて、首の皮はないけど、あとはちゃんと皮剥きできた。頭と胴体は泣き別れ。腹回りは洗ったら綺麗になった。シロハラミズナギドリなので、片翼は開いた状態で乾かそう。
●2012年9月9日 ハイタカ、ハヤブサ、バン
なにわホネホネ団の活動日。今日は鳥の日。今年度の鳥剥き48日目の68種74羽目(内、動物園物が1種1羽)。
・ハイタカ(OMNH A6774:2012年1月、大阪府四条畷市産)
餓死したんだと思う。胸筋はほとんどなく、竜骨突起はとがしまくり。内臓も萎縮して、腹腔はすかすか。おかげで生殖器も確認できず。皮自体は剥きやすい。
・バン(OMNH A6784:2011年9月、大阪府堺市産)
車にひかれたんだろう。胴体の左サイドが裂けている。胴体も頭も平べったく、内臓が飛び出てる。でも、けっこう新鮮なので、裂け目から剥いてみた。けっこう仮剥製っぽくなった。
・ハヤブサ(OMNH A6788:2004年6月、大阪府泉大津市産)
車に何度もひかれたらしくぺったんこ。でも貴重な資料なのでなんとか残したい。皮を剥くというより骨と肉を取り去って、洗って乾かしてみた。けっこう仮剥製っぽくはなる。でも、嘴がくだけてなくなってるから変な顔。これまた胴体の左サイドが裂けている。
●2012年8月25日 ヤマガラ
今年度の鳥剥き47日目の67種71羽目(内、動物園物が1種1羽)。
・ヤマガラ(OMNH A6773:2012年8月、和歌山県産)
出先だったけど、死体をもらったので剥いた。カッターナイフだけでも、けっこうなんとかなる。
●2012年7月15日 エミュー
なにわホネホネ団の活動日。今年度の鳥剥き46日目の67種70羽目(内、動物園物が1種1羽)。
・エミュー(OMNH A6757:某動物園より)
ダチョウより少し小さい。その差は大きい。エミューは一人で剥いて、仮剥製にしようかと思うけど、ダチョウはけっこう覚悟がいる。
●2012年6月23日 ヒメウ
なにわホネホネ団の活動日。通常の仮剥製作りではなく、ミイラを水に戻して、ホネ優先で剥いた。中身はホネに、確保できた皮は、中性洗剤で洗って、ドライヤーで乾かした。
・ヒメウ(OMNH A6068:2012年4月、三重県津市産)
頭は緑っぽいけど、首は青色光沢。腹と背は緑色光沢でとても綺麗。脚の付け根辺りに少し白い羽根が生えている。通常の黒い羽根の間から、細めの白い羽根が生えてる感じ。
●2012年6月16日 ジョウビタキ
今年度の鳥剥き45日目の66種69羽目。
・ジョウビタキ(OMNH A6751:2008年11月、熊本県上天草市産)
口の中がとても黄色い。レモンイエロー。SOはいってるのに、GC斑はあるように見えるんだけど??
●2012年6月13日 キビタキ
今年度の鳥剥き44日目の66種68羽目。
・キビタキ(OMNH A6750:2008年5月、大阪市此花区産)
茶色い幼羽と、黒い成羽のものすごいまだら。頭も翼も尾もまだら。ということは、秋は茶色かったんやね? そして春に換羽? 喉から腹は黄色いが、黒くなるはずの部分に、茶色い部分が残る。頭はおおむね黒いが眼の後ろから後頭部にかけて帯状に茶色。嘴の少し上にも茶色。大雨覆と三列風切は黒いが、次列と初列の風切は茶色。初列雨覆も茶色。尾羽は、中央の2枚だけが黒い。上尾筒は一番先に茶色が残ってる。こんな順番で換羽するとは知らなかった。
●2012年6月9日 オオルリ
今年度の鳥剥き43日目の66種67羽目。
・オオルリ(OMNH A6749:2007年10月、大阪市東住吉区産)
脂肪たっぷりの個体で、思わず時間がかかってしまった。皮下脂肪が多いと皮が破れやすい気がするので。ヤマシギの後だけに、口がパカっと開くのが印象的。口はヤマシギの倍以上ある。
●2012年6月6日 ヤマシギ
今年度の鳥剥き42日目の66種66羽目。
・ヤマシギ(OMNH A6748:2012年3月、大阪府守口市産)
SOはD。でも、ヤマシギの場合、幼鳥と言っていいのかよく分からない。顎の筋肉を丁寧にとってみると、顎関節が関節してない。3-4mm隙き間がある。へんなの。
●2012年6月5日 オナガガモ
今年度の鳥剥き41日目の65種65羽目。
・オナガガモ(OMNH A6747:2007年12月、兵庫県西宮市産)
なぜか首の周りにグルっとキズがあって、首がちぎれそう。誰かがちぎろうとしたんだろうか? 散弾みたいな物も一つ出てきた。
●2012年6月3日 キジ
今年度の鳥剥き40日目の64種64羽目。
・キジ(OMNH A6746:2012年5月、奈良県奈良市産)
背中に大きくキズが開き、腹にもキズ。尾と右脚はとれかけ。内臓は喰われてなくなってる。でもまあ、皮むきはできる。かろうじてバラバラになってない程度の出来やけど…。
●2012年5月30日 クイナ
今年度の鳥剥き39日目の63種63羽目。
・クイナ(OMNH A6743:1998年10月、大阪市中央区産)
濡れた新聞紙に包んで2日間、冷蔵庫で軟化させてみた。かなり柔らかくなった。でも、濡れた状態での皮剥きは、裏返した時、羽根がまとまって抜けるリスクがありそう。あと、乾かすのに時間がかかる…。でも14年前の乾いた死体も仮剥製にできた。
●2012年5月22日 バン
今年度の鳥剥き38日目の62種62羽目。
・バン(OMNH A6742:2009年4月、大阪府富田林市産)
めっちゃ痩せていて、剥きやすい。お尻が汚れていたので、尻の周辺だけ洗う。ちょっと回復。
●2012年5月21日 アカエリヒレアシシギ
今年度の鳥剥き37日目の62種62羽目。
・アカエリヒレアシシギ(OMNH A6741:2007年5月、長崎県大村市産)
ものすごい脂肪蓄積。そして白い羽根。汚さないように気をつけると時間がかかった。下に綿羽が充実してる。先だけ合わさるピンセットのような嘴、カイツブリのような水かき。胴体はホオジロくらいで、頭骨はムシクイ並み。とても小顔。コチドリ同様、SOはB.。
●2012年5月20日 コチドリ
今年度の鳥剥き36日目の60種60羽目。
・コチドリ(OMNH A6740:2008年5月、岡山県岡山市産)
精巣が大きいので繁殖参加個体ではないかという感じ。なのにSOはC。どういうタイミングでSOは完成するのかな?
●2012年5月19日 キジバト
今年度の鳥剥き35日目の59種59羽目。
・キジバト(OMNH A6739:2008年6月、大阪府摂津市産)
巣立ちビナ。そのうの中にピジョンミルクがいっぱい。
●2012年5月18日 ハイタカ
今年度の鳥剥き34日目の58種58羽目。
・ハイタカ(OMNH A6738:2006年3月、大阪府泉佐野市産)
前日に包んでる新聞に水をかけて、ビニール袋に密閉して、冷蔵庫で解凍、軟化。
精巣が細長い。
眼から口が汚れて傷んでいるので、首から上を洗う。そこそこ復活。
●2012年5月17日 アカハラ、ミヤマホオジロ
今年度の鳥剥き33日目の57種57羽目。
・アカハラ(OMNH A6736:2008年11月、大阪府八尾市産)
胸と両脇腹にキズ。羽根がぬけまくる。
・ミヤマホオジロ(OMNH A6737:2011年11月、大阪市北区産)
SO=D。アオジなら成鳥、ミヤマホオジロはどうだっけ?
●2012年5月16日 ハシブトガラス
今年度の鳥剥き32日目の55種55羽目。
・ハシブトガラス(OMNH A6734:2012年3月、大阪府藤井寺市産)
口の中が真っ黒な成鳥雌。北海道産のハシブトガラスと並べてみる。全長は同じくらい。でも、くちばしは北海道の方がちょっとごつい感じ。ちなみに北海道のは雄の成鳥。性差かな?
●2012年5月15日 コシアカツバメ、アカショウビン
今年度の鳥剥き31日目の54種54羽目。
・コシアカツバメ(OMNH A6732:2007年7月、滋賀県草津市産)
巣立ちヒナ。口の中は黄色い。細かい粉がいっぱい落ちると思ったら、ほぼすべて小さいダニだった。
・アカショウビン(OMNH A6733:2008年6月、京都市西京区産)
まぶたがしっかりしてる。外側に白っぽい羽根、瞬膜もぶ厚め。腰の青は、下の方は水色で、背側に濃いめの青がある。雄の成鳥だけど、喉の下と腹に少し黒っぽい斑が残る。
●2012年5月14日 アオサギ、ハシボソガラス
今年度の鳥剥き30日目の52種52羽目。
・アオサギ(OMNH A6730:2008年4月、大阪市鶴見区産)
小さい巣内ヒナ。上嘴の先の白いのは卵歯? 全体に水っぽい。胸が小さく、腹がやたらでかい。粉綿羽はまだない。首の皮は伸びず、頭が裏返せない。
・ハシボソガラス(OMNH A6731:2012年5月、大阪府堺市産)
巣立ちヒナ。黒と灰色のシマシマ。風切羽、雨覆、尾羽から、頭、背中、腹。どうやらすべての羽根がシマシマになってるらしい。
●2012年5月13日 カワラヒワ、ミソサザイ
今年度の鳥剥き29日目の50種50羽目。
・カワラヒワ(OMNH A6728:2012年2月、大阪市東住吉区産)
そのうに何か分からない種子がいっぱい。と同時に昆虫幼虫が1匹。
・ミソサザイ(OMNH A6729:2007年11月、北海道岩見沢市産)
8.6g。最近剥いたのでは、エナガ6.0g、センダイムシクイ7.2g、ヤブサメ8.8g。絶対に日本最小じゃない!
口の中黄色い。腹から下尾筒にかけて白っぽい羽根がけっこう混じる。
●2012年5月12日 アトリ、マヒワ
今年度の鳥剥き28日目の48種48羽目。
・アトリ(OMNH A6726:2008年2月、兵庫県篠山市産)
下小雨覆が黄色くてきれい。上下、とくに下嘴の根元辺りが、内側に巻いている。
・マヒワ(OMNH A6727:2008年11月、大阪府四条畷市産)
雌の幼鳥なのにけっこう黄色い。
●2012年5月10日 タヒバリ、イカル
今年度の鳥剥き27日目の46種46羽目。
・タヒバリ(OMNH A6724:2007年3月、島根県隠岐の島町産)
三列風切先端より、初列風切先端が4mm突出。ヒバリは三列風切はとりたてて長くないのに、タヒバリは長い。
・イカル(OMNH A6725:2008年10月、大阪府河内長野市産)
翼上面で黒くないのは、三列風切と大雨覆の内側3枚ほど。翼の白斑は、下面(5枚)より上面(7枚)が大きい。顎関節がごつい。頭蓋側にとてもしっかりしたホネ。
●2012年5月8日 ヒバリ
今年度の鳥剥き26日目の44種44羽目。
・ヒバリ(OMNH A6723:2010年7月、千葉県白井市産)
雌の成鳥で、立派な抱卵斑付き。初列風切の一番外(P9)の外弁が淡色。嘴の微妙なカーブがかっこいい。下嘴もカーブしてるのね。
●2012年5月7日 マミジロ、タシギ
今年度の鳥剥き25日目の43種43羽目。今日はトリが一緒。
・マミジロ(OMNH A6720:2010年10月、大阪市天王寺区産)
口の中は黄色。翼の下はトラツグミ模様。風切羽と下大雨覆でできてる模様。
・タシギ(OMNH A6721:2004年9月、奈良県生駒市産)
頭が乾燥していて、喉が破れる。嘴の先から1cmほどまで、嘴の上下ともに舌が入る溝がある。逆に言えば、先端の1cmほどにはみぞはなくって、嘴の上下とも内側は平たい。物をしっかりはさめる感じ。
●2012年5月6日 オオヨシキリ、ダチョウ
今年度の鳥剥き24日目の41種41羽目。なにわホネホネ団の活動日でダチョウの皮も少し剥いたが、あまり参加していないので、数には入れないでおこう。
・オオヨシキリ(OMNH A6717:2009年8月、大阪府貝塚市産)
頭が破れてて、右胸にも大きなキズ。左目とれず。ちょっと散々な出来かも。
・ダチョウ(OMNH A6719:某大学より)
首から頭と、右脚、尾椎を剥いた。とても変わった鳥。
●2012年4月30日 カワウ
今年度の鳥剥き23日目の40種40羽目。
・カワウ(OMNH A6713:2012年4月、大阪府守口市産)
首の後ろに3つほど丸いキズがあって、首から背中にめっちゃ出血。血を吐きまくる。と言う点以外は、状態のいい幼鳥。不思議な構造があちこちにある。ふしょの後側の皮が平たく拡がっていて、ただでさえ縦に平べったいふしょの面積を広げてる。長い嘴の中にとっても短い舌が入ってるが、その上面は縦に隆起がある。下嘴は先端までみぞが走ってる。
●2012年4月29日 ホオジロ、エゾビタキ
今年度の鳥剥き22日目の39種39羽目。
・ホオジロ(OMNH A6711:2008年上半期、兵庫県神戸市産)
雌の幼鳥。頭は乾燥してる。眼は乾き、嘴は開かないけど、脳は柔らかい。このくらいだと剥きやすい。
・エゾビタキ(OMNH A6712:2011年10月、大阪市北区産)
三列風切と大雨覆の先端と外弁に白斑。下嘴は黒、嘴の付け根の合わせ目がオレンジがかった黄色。
●2012年4月28日 メボソムシクイ、セグロセキレイ
今年度の鳥剥き21日目の37種37羽目。
・メボソムシクイ(OMNH A6709:2011年10月、大阪市北区産)
思ったより黄色い。エゾムシクイとの区別に困ったりするけど、ちゃんと見ればむしろセンダイムシクイに似てる。P10は、初列雨覆より5mmほど長い。ってことは、いわゆるオオムシクイ?
・セグロセキレイ(OMNH A6710:2008年2月、大阪府大東市産)
脛部の羽根は黒い。初列風切の羽軸は黒いけど、次列風切の羽軸はおおむね白。裏から見たら全部白。くちばしは先が合わさっていて、半ばには少しすきまがある。ピンセットみたい。頭の黒い羽根はおおむね根元まで黒っぽいけど、喉から胸や、背から腰の黒い羽根の根元の方はけっこう白くなってる。
●2012年4月27日 ムクドリ
今年度の鳥剥き20日目の35種35羽目。
・ムクドリ(OMNH A6708:2007年12月、奈良県五條市産)
綺麗なオスの冬羽。腹から下尾筒が真っ白で綺麗。
●2012年4月26日 ミフウズラ、エナガ
今年度の鳥剥き19日目の34種34羽目。
・ミフウズラ(OMNH A6706:2003年10月、沖縄県石垣市産)
確かに3本指。変な感じ。そして尾羽がない。抜けてるんじゃなく、本当にないみたい。あと、胸骨が縦長、叉骨の切れ込みが深い。で、なぜか肩甲骨がしっかりしてる。そのうはないみたい。精巣が大きかったけど、秋に繁殖するのか?
・エナガ(OMNH A6707:2009年6月、大阪府千早赤阪村産)
尾羽が全長の約半分〜。そしてめっちゃ小さい。小さいけど、それほどホネは華奢ではない。むしろムシクイの方が脚のホネとかは細い気がする。
●2012年4月24日 ガビチョウ、ジョウビタキ
今年度の鳥剥き18日目の32種32羽目。
・ガビチョウ(OMNH A6704:2008年11月、埼玉県越生町産)
翼がめっちゃ丸い。尾羽も丸い。そして尾羽にめっちゃ成長線が入る。体羽の中の方は灰色っぽい。そして羽根がめっちゃフワフワ。触り心地がいい。フクロウにちょっとまける程度。
・ジョウビタキ(OMNH A6705:2006年12月、山口県岩国市産)
オスの白斑は、次列風切と三列風切だけにあって、一番白が大きいのが、一番長い三列風切。そこから両側に白斑は小さくなって行く。
●2012年4月23日 コジュケイ、アオバト
今年度の鳥剥き17日目の30種30羽目。
・コジュケイ(OMNH A6702:2006年9月、奈良県川上村産)
一見綺麗けど、中が腐ってるパターン。内臓腐ってて、腹の羽根がまとめて抜けた〜。仕方がないので、それも一緒に保存。
小さいけど、はっきり水掻きがある。水を掻く機会はなさそうなので、水掻きではないのか?
・アオバト(OMNH A6703:2012年4月、大阪府池田市産)
外傷があって皮が破れてるわ、脂肪をためまくってるわ、一番面倒な皮剥き。なんと2時間もかかってしまった。
気になったのは、ふしょ。途中まで羽根が生えてる。ドバトやキジバトとは違う。樹上生だからかな?
●2012年4月21日 ヒヨドリ、ソウシチョウ
今年度の鳥剥き16日目の28種28羽目。
・ヒヨドリ(OMNH A6700:2006年9月、奈良県川上村産)
9月終わりの幼鳥。次列風切の一番内側2枚に幼羽が残り、尾羽は成羽が伸びつつあるところ。中央の尾羽は伸びきって、外に行くほど短いので、キジの尾羽みたいになってる。
・ソウシチョウ(OMNH A6701:2009年1月、神奈川県相模原市産)
上尾筒の一番長い先に、白があって、尾羽の途中に白い線が入ってるように見える。そして、尾羽は、外に広がり気味の不思議な形。なんのために尾にこってるんだか。
●2012年4月20日 シロハラ、コゲラ
今年度の鳥剥き15日目の26種26羽目。
・シロハラ(OMNH A6698:2010年11月、沖縄県西原町産)
頭黒い。喉というか、下嘴の下が白い。下嘴の根元の脇も白い。案の定、オスの成鳥。
・コゲラ(OMNH A6699:2010年5月、大阪府茨木市産)
舌をひっぱると、嘴の先端より先に13mmほど飛び出る。しほう長が14mmと、ほぼ嘴と同じ長さ。
●2012年4月19日 シメ、メジロ
今年度の鳥剥き14日目の24種24羽目。
・シメ(OMNH A6696:2006年2月、大阪府枚方市産)
次列風切は外弁が青光沢、初列風切は先端が青光沢。翼を閉じた時にちょうど見える部分が青光沢。何か意味があるんだろうな。頭蓋の左右はびしっと筋肉が覆っていて、頭頂には軽く隆起もあって、嘴の力がいかにも強そう。一番なぞは舌。でかい嘴の半分くらいまでしか舌は届いていない。で、なぜか左右が上にめくりあがった感じで、筒状になってる。水を吸ったりできそうな気がする。
・メジロ(OMNH A6697:2012年3月、大阪府枚方市産)
眼の色は黒っぽい、目の前に少しだけ黄色い部分がある。っていう部分がメジロのチェックポイントだっけ。卵巣がとても大きくて、すぐに産卵できそうな感じであった。もう産卵期ってことだろう。
●2012年4月18日 トラツグミ
今年度の鳥剥き13日目の22種22羽目。
・トラツグミ(OMNH A6695:2007年10月、大阪府八尾市産)
皮がいっぱい破れた。もとからあったキズは仕方がないけど、新たにいくつも破ってしまった。他のツグミ類と比べると皮が圧倒的に薄いと思う。
●2012年4月16日 キセキレイ、ツバメ
今年度の鳥剥き12日目の21種21羽目。
・キセキレイ(OMNH A6693:2009年10月、奈良県葛城市産)
キセキレイは綺麗。胸、腹、腰の黄色はそれぞれ違う黄色。腰の緑がかった黄色が一番お気に入り。
・ツバメ(OMNH A6694:2009年7月、大阪府箕面市産)
幼鳥なので、箕面辺りで巣立った個体だろう。けど、腹から下雨覆にかけてが、真っ白ではなく、赤みがかってる。幼鳥はこんなもん? それとも腹が赤い系統なのかな? でもそんなん日本で繁殖してる?
●2012年4月15日 ハクセキレイ
今年度の鳥剥き11日目の19種19羽目。
・ハクセキレイ(OMNH A6692:2009年10月、大阪市此花区産)
仮剥製になったら見にくいので、翼を開いて写真を撮っておこう。ちなみに風切羽の羽軸は黒い。大雨覆は、全体に白いけど先の方には黒が入る。他に真っ白なエリアなし。頭はけっこう黒い。オスの幼鳥かなと思ったら、あたってた。
●2012年4月14日 ウグイス、シマセンニュウ
今年度の鳥剥き10日目の18種18羽目。
・ウグイス(OMNH A6690:2008年11月、大阪府熊取町産)
・シマセンニュウ(OMNH A6691:2005年6月、京都府京丹後市産)
並べてみると、同じ眉線が目立たないコンビでも、嘴がすらっと長いシマセンニュウのがはるかにかっこいい。そのシマセンニュウは、7年も前の死体だが、問題なく剥けた。頭がちょっと乾いてた程度。密閉して、ちゃんと冷凍しておけば、長もちする。
●2012年4月13日 コルリ
3日あいてしまったが、鳥剥き復活。今年度9日目の16種16羽目。
・コルリ(OMNH A6689:2011年9月、大阪市天王寺区産)
脚の長い鳥は、脛部の羽が気になる。コルリの脛部は、黒い。
●2012年4月9日 ヒレンジャク
毎日鳥剥きが途絶えてしまった…。でも心機一転、引き続き鳥剥きを。今年度8日目の15種15羽目。
・ヒレンジャク(OMNH A6688:2011年4月、大阪市浪速区産)
去年は4月に大阪市内にレンジャクがいたんだなぁ。そして中身は、脂肪だらけ。腹、胸、背だけでなく、喉元にまで脂肪がたまっていた。渡りから繁殖とエネルギーが必要な活動に備えてたんだろうなぁ。
●2012年4月7日 エゾムシクイ
毎日鳥剥き7日目の14種14羽目。
・エゾムシクイ(OMNH A6687:2011年9月、大阪市北区産)
こちらにもレモンイエローの分かりにくい縦斑がある。他に下雨覆にもレモンイエローが混じる。
●2012年4月6日 センダイムシクイ
毎日鳥剥き6日目。
・センダイムシクイ(OMNH A6686:2011年8月、大阪市北区産)
白い胸にレモンイエローの目立たない線が入ってるのは以前から気付いていたが、改めてよく見ると縦斑と呼べるレベルでいくつも線が入っているのに気付いた。
●2012年4月5日 アオジ、ヤマガラ、ヤブサメ
毎日鳥剥き5日目。
・アオジ(OMNH A6683:2010年11月、大阪市北区産)
頭羽を見るとメス、生殖巣を見てもメス。
・ヤマガラ(OMNH A6684:2011年4月、兵庫県神戸市産)
脚に細いテグスが巻き付く。直接の死因はネコに捕られたらしいけど、テグスが絡まってるからネコにやられやすかったかも。
・ヤブサメ(OMNH A6685:2011年4月、兵庫県神戸市産)
眼も脳も嘴も乾燥。でも頭は裏返せた。ただ、さすがの脳ブラシもひからびた脳は掻き出せず。
●2012年4月4日 ルリビタキ、カワセミ
毎日鳥剥き4日目。
・ルリビタキ(OMNH A6681:2007年12月、兵庫県神戸市産)
頭が乾ききっていた。濡らして剥こうと思ったが、喉が破れて断念。
・カワセミ(OMNH A6682:2009年1月、広島県福山市産)
雌の幼鳥。下嘴が赤い。のみならず口角にも赤が入っていて、朱を入れたようで綺麗。とても女の子らしい。
●2012年4月3日 オオルリ、シジュウカラ
毎日鳥剥き3日目。
・オオルリ(OMNH A6679:2010年10月、和歌山県紀ノ川市産)
新鮮かと思ったら、内臓が腐りはじめてた。とたんに羽根が抜ける。
・シジュウカラ(OMNH A6680:2012年1月、埼玉県さいたま市産)
ネコが捕ってきたとのこと。確かに牙の跡らしき穴が2つ。
●2012年4月2日 ノゴマ、スズメ、クロツグミ
なにわホネホネ団の活動の勢いで、今日も鳥の皮剥き。
・ノゴマ(OMNH A6676:2009年11月、大阪市平野区産)
めっちゃ腐ってた。そして脂肪もいっぱい。いっぱい羽根が抜けて、腹もいっぱい開いてしまった。でも、ギリギリ剥けてしまう。最悪パターン。もう少し腐ってたら、仮剥製は断念するのに…。
・スズメ(OMNH A6677:2012年2月、北海道江別市産)
北海道産ということで、大阪のとは違うかな、と思って剥いてみたんだけど、違いは感じなかった。測定値をまた比べてみよう。
・クロツグミ(OMNH A6678:2011年9月、大阪市北区産)
オスの幼鳥。翼下面の雨覆は黒くてほんのり茶色が混じる。下嘴の根元、両脇と下側に白い部分がある。これは幼鳥だからかな?
●2012年4月1日 キビタキ、ツグミ
なにわホネホネ団の活動日。
・キビタキ(OMNH A6673:2011年4月、大阪府能勢市産)
・ツグミ(OMNH A6675:2012年3月、愛知県知多市産)
久しぶりに小さめの鳥を剥いたら、失敗ばかり。キビタキは頭が乾いていて、喉を破ってしまった。ツグミは余裕をかましていたら、首の脇を破ってしまった。もっと丁寧に剥こうと心に誓う。
●2012年3月31日 ダイサギ
なにわホネホネ団の活動日。
・ダイサギ(OMNH A6666:2011年9月、兵庫県丹波市産)
粉綿羽の色は、並んでたアオサギに比べると、かなり白かった。脚は黒いが、足の裏は黄色くなってた。
●2012年2月6日 アオバズク、ツミ、ハヤブサ
友の会向けの裏方見学ツアーのアトラクションで鳥の皮剥きです。
・ハイタカ(OMNH A3653:2011年12月、愛媛県松山市産)
鳥のお腹のまん中には普通羽が生えてないねん。といいながら吹いたら、いっぱいダウンが生えてた。ツミにも生えてた。タカは生えてる?
・ツミ(OMNH A3654:2012年1月、愛媛県宇和島市産)
メスのツミは、ハイタカオスと同じサイズだった。でも、頭はツミが大きい。翼や尾や脚はハイタカが長い。野外で観察して見分けるのは難しいけど、測定したらはっきりしてる。
・アオバズク(OMNH A3655:2011年11月、愛媛県松山市産)
フクロウの仲間は耳がでっかいねんで。と顔盤の横をめくってみせようとしたら、見当たらない。フクロウの仲間なのにアオバズクの耳は小さい。
●2012年1月22日 アオウミガメ
なにわホネホネ団の活動日。
・アオウミガメ(OMNH R7893:2011年12月、鹿児島県西之表市産)
少し傷んでいて、頭はすでにホネ化、肉は緑色だけど、まあまあ内臓が保存できるレベル。背甲長46cmほどの小型だけど、入れ物がないので、解体して液浸標本に。内臓の中からは紅藻が出てきた。
●2012年1月9日 ハイタカ、シジュウカラ、ウグイス、メジロ
子ども向けの裏方見学ツアーのアトラクションで鳥の皮剥き。ハイタカと4匹の小鳥達、というテーマ。
・カワセミ(OMNH A3643:2009年2月、大阪府箕面市産)
めっちゃ痩せてる。痩せ過ぎで内臓が萎縮していて、そのせいか生殖巣が分からん〜。
・シジュウカラ(OMNH A3644:2008年12月、大阪府泉佐野市産)
・ウグイス(OMNH A3645:2008年12月、大阪府泉佐野市産)
・メジロ(OMNH A3646:2008年12月、大阪府泉佐野市産)
まとめてもらった物だが、頭を中心に乾燥が進んでる。ウグイスの翼下面には黒い模様が入ってるねんね。初列風切の先の方が斜めに黒くなってる。
・メジロ(OMNH A3647:2009年2月、大阪府泉南市産)
上のメジロと比べると、腹が白い。たぶん上のメジロの腹に色が付き過ぎなんだと思う。上のメジロもかきわけると白い腹が出てくるから、両脇の茶色い羽が多いか、長いってこと?
●2012年1月8日 カワセミ、コガモ、キビタキ、モズ
毎年恒例、子ども向けの裏方見学ツアーのアトラクションで鳥の皮剥き。今回は小物ばかり。ちゃんと時間内にむけた。
・カワセミ(OMNH A3639:2011年11月、大阪市東住吉区産)
雄の幼鳥。外見通りであった。同じサイズのスズメ目の小鳥と比べると、肉がしっかりしてる気がする。
・コガモ(OMNH A3640:2010年11月、大阪府阪南市産)
ぜんぜん脂肪がなくて、ものすごく楽だった。が、頭が壊れていて、妙に頭だけ傷んでいた。臭い。
・キビタキ(OMNH A3641:2010年5月、大阪市中央区産)
めっちゃ綺麗な個体。
・モズ(OMNH A3642:2010年3月、大阪市北区産)
メス。卵巣はさほど発達していなかった。ということは幼鳥なのかなぁ。