博物館実習 4日目 3班

博物館実習4日目です。本日の3班は植物に携わりました。
 午前中は隣の植物園にドングリを拾いに行きました。ドングリは山にも身近な公園にもあり、興味を持たれる方が多いそうで、ドングリ関連のイベントは人気なのだそうです。
見分けるときはまずドングリの帽子を見てその形や模様を見ました。そこから、毛の有無や軸にたくさんまとまってついているかなどをみてドングリの種類を判断しました。ドングリはみんな似ているし見分けられる自信がなかったのですが、ポイントを抑えると簡単に種類がわかりうれしかったです。これをきっかけに覚えて、役立てたいと思います。種類によってドングリを落とす時期が少しずれており、今回採取できなかったドングリもありました。植物園を回っただけで11種類ものドングリが採取されました。日本に生息するドングリは20種類ほどなのでその半数以上も採取できて驚きました。今回拾ったドングリは来年の行事で使うそうです。その行事でどんなことをするのかは教えていただけなかったので、来年、そのイベントに参加したいと思っています。
 また、貸し出しキットなるものがあると知りました。貸し出しキットは理科のみならず、他教科でも植物や動物が関連するところで学校教育に役立てられるように作られています。ドングリの貸し出しキットもありましたが、タンポポのキットが興味深かったです。花が咲くまでの写真やセイヨウタンポポとカンサイタンポポの違いを見られる資料が入っていました。とても力を入れて作られていて、このキットを使った授業が受けてみたかったと思いました。
 午後は1班が午前中にしていたソーティングを行いました。ソーティングとは、標本を科ごとに分けることです。今回分けた標本は個人採集者からの寄贈や大学との交換で入手したそうです。大阪市立自然史博物館では新エングラー体系に従って分類し保管されているそうです。標本にはラベルがついています。ラベルにはいつどこで誰が採集したかを必ず記載しなければなりません。しかし、学名や和名はあったほうが良いですが、記載する必要はないそうです。なぜなら、研究者が見れば種類がわかるから出そうです。今回は、幸い、学名も和名も記載のない標本はなかったので、素人の私たちでも図鑑やインターネットを使いながら科を調べていくことができました。
 植物標本は同じ個体から複数の標本を作ることができます。そうしてつくられた標本をduplicateといいます。直訳すると「控え」という意味です。同じ標本を複数つくり、いくつかの場所の収蔵庫に保管することで、災害などで一つが失われてもほかの収蔵庫には残すことができます。また、研究の再現性を確認するために他の場所に保管された同じ植物の標本を使用して実験するということもあるそうです。これは植物ならではできることです。
 標本は今後何年も保管され、地理的・時間的スケールをたどるような研究やさらなる研究に用いられる資料となるものもあるでしょう。標本があればそのかたち、組織やDNAなどを用いて目的に応じた研究ができます。標本は貴重な地球の財産だと感じました。
明日で実習が終了します。違う場所で学んできた大学生と情報を交換しながら、実際に働く学芸員から多くのことを吸収できたように思います。ラスト一日、悔いのないように行動していきます!最後までよろしくお願いします!

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