令和元年度 夏期博物館実習5日目〜標本同定会にて〜

実習5日目は博物館内で開催された特別行事、「標本の名前を調べよう」に参加させて頂き、同定をする様子を見学しました。
参加者の方が持って来られた資料の中で1番多かったカテゴリーは、植物でした。そのため私も今回は植物ブースで感じたことを特に書きたいと思います。
植物ブースには学芸員の方より植物に詳しい先生方が多数おられて、手元には実体顕微鏡やルーペ、図鑑といった同定に必要な道具が揃っていました。しかし先生方はほぼ図鑑などの資料は使わず、頭脳のみで種類を言い当てていく姿に圧倒されました。何を見て種類を判断しているのか伺ってみたところ、経験で大まかな種類は分かるが、最終的には採集場所や季節、形態的特徴を加味して総合的に判断しているそうです。
また特に興味深いと思ったのは、そこで同定された植物における情報を、詳しい方同士でも交換し合っていたという点です。例えば、オウシュウマンネングサは近年の交雑による変異で形態が多様化しており、形態的特徴だけでは種類を同定しにくいという事などです。自分でインターネットや本を見て調べるのも良いですが、こういった交流の場があることで、現場を見ておられる方のリアルな情報を聞くことができるというのも標本同定会の大きな意味の1つだと思いました。
(3班 K大学 F.M)

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