2021年度博物館実習(秋) 最終日!
こんにちは~、大阪市立大学のM.Nです。
とうとう実習最終日になりました。
今日はボーリング調査で得られた地質柱状図のデータ化作業を行いました。
まず収蔵庫内にあるボーリング試料を見せていただきました。最初に見せてもらったのは、直径約8センチ、長さ約1メートルのホールコアボーリングというボーリング試料です。兵庫県南部地震を受けて、大阪平野の断層などを調べておこうということで掘られた試料だといいます。大阪市大で研究されたあと、自然史博物館で保管をしているものだと聞き、自分の大学との関わりを垣間見ました。
また、地下鉄や市営住宅などを建てる前の地盤調査用に掘られたボーリング試料も見せていただきました。木箱のなかには小さな瓶に入った試料がたくさん入っていました。瓶の中に入っている土は掘ってから時間が経っているため水分が抜け固くなっていましたが、そこに水を混ぜると、6000年前にたまった海の地層であれば歯磨き粉程度の柔らかさにまでなるといいます。そんなに柔らかな地盤の上に住んでいるとはなかなか気づかないので驚きですね。地盤調査をし、硬い地層を探して杭をうって建物を建てていることにありがたみを感じます。
収蔵庫内には先ほど紹介したようなボーリング試料が大量に保管してあります。大学等が研究目的に使うときは貸し出したり、特別展で展示したりすることもあるそうですが、博物館にとって大事なのは資料を保管しておくことであると教えてもらいました。とはいえ、地盤調査をするたびにボーリング試料が送られてくるとあっというまに収納スペースが埋まっていくので大変だなぁと思いました。
収蔵庫内の見学をした後は、紙のボーリング柱状図をデジタル化する作業を行いました。柱状図にはどのような地層がどのくらいの厚さで存在しているかや地層の色、硬さが記されています。紙ベースの柱状図をxml形式でデジタル化することで、ほかの研究機関、公的機関とのシェアが簡単になるという利点があります。また収蔵庫内には多数のボーリング試料があったことからも、データ化して管理しておくと扱いやすくなると思いました。オフィスワークのような感じで、紙に書かれた情報を打っていくのは少し目が疲れましたが(笑)、PDF化した柱状図を見ると、地層の種類ごとに色が塗られた状態で完成していて、いいものができあがったような達成感がありました。
ただ、1枚の柱状図をデータ化するのに50分くらいかかったので、一日に何枚もするのは疲れますね。学芸員さん尊敬です。
おつかれさまでした!!