2021年度実習4日目(2022.01.12)

こんにちは!
冬期博物館実習4日目担当の同志社女子大学のT.Yです。
4日目からは1班3人ずつに分かれて実習を行いました。私の班はI先生が担当していただきました。
午前中は動物の骨格標本や地盤調査で掘り出されたボーリングコアなどが収蔵されている、一般収蔵庫の掃除を行いました。この掃除は雑用!ではなく、きちんと目的があります。その目的とは、「資料にとって天敵の虫が発生していないか調査すること」です。1列を掃除するたびにゴミとにらめっこして、虫が紛れていないか調査しました。その結果、動物の骨や肉を食べるルリホシカムシ、紙を食べるシミの仲間、第1展示室の最初に大きな模型がある「G」の幼虫、アシナガグモが発見されました。
加えて、収蔵庫にとっては新種となる虫が発見されました。正確には「されてしまいました」のほうがいいかもしれません。その新種とは「カツオブシムシ」です。この虫はタンパク質であれば何でも食べるそうで、当博物館ではラスボス的な存在です。(個人的な意見です。)今回は一般収蔵庫でしたが、もし多くの標本を扱う収蔵庫であれば、、、と思うとゾッとしました。なぜなら、貴重な資料にとって非常に危険な保存環境になるからです。普段している掃除も博物館にとっては、後世に資料を受け継ぐために大変重要であることを再認識することができました。
掃除後はボーリングコアの解説をしていただきました。建物を建設する際に行われる地盤調査の一般的なものとタモリさんがブラブラするあの番組でしか見たことない研究用のものの2種類を見せていただきました。また、一般的な標本に付属しているボーリング柱状図の見方も教えて頂きました。1番印象的なお話は、1995年に起きた兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)をきっかけに都市部の平野部でボーリング調査が行われるようになったことです。研究目的以外に都市部を次の災害から守るためにも調査が活用されていることを知り、新たな博物館の役割を知ることができました。
午後はボーリング調査の紙ベースのボーリング柱状図・データを専用ソフトを使用してのデジタル化作業しました。最初はデータ入力方法の説明をいただきながら全員同じデータの作業を行いました。その後、各自違う実際のデータのデジタル化作業をしました。ソフトは初心者でも扱いやすく、とても便利性が高いものだと感じました。データを共有することで学術発展や防災対策にも役立てられるので重要性が高い必要な作業です。ところが膨大な量があるので、学芸員さんの負担の多さが感じられました。
最後に、、、最初の方に書いた虫の「G」については実際に足を運んで確認してみてくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
以上、4日目の日誌でした!

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