やさしい自然かんさつ会「海辺のしぜん」

5月14日に、長崎海岸(大阪府泉南郡岬町)にて、やさしい自然かんさつ会「海辺のしぜん」を開催しました。
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前日の13日、補助スタッフの事前研修として、長崎海岸で採集調査を行いました。天気も海況も今一つでしたが、参加者はお構いなしで磯に張り付き、生き物を探しました。
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夜、近くの民宿にて、種同定の勉強会をしている様子です。恒例の有山さんの熱心な海藻レクチャーがありました。海藻の触感や匂いも、同定ポイントになるそうです。
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真ん中の1個体はアサリ、その他はヒメアサリです。今回のイベントとは直接関係ありませんが、今年の大阪湾生き物一斉調査のテーマは「アサリとヒメアサリ」。ということで、勉強にも熱が入りました。山西元館長、石田学芸員によれば、アサリの方がヒメアサリよりも水管が長いということでした。このため、アサリではヒメアサリよりも貝殻の中に水管をしまうためのスペースが大きくなり、貝殻の内側に残る外套膜の跡の湾入(外套湾入)が深くなるということでした。他にも、アサリの方が貝殻の模様(放射肋)がくっきりしている、という違いがあるそうです。この日の調査ではこの1個体を除き全てヒメアサリでした。ヒメアサリの方が外海の影響が強く塩分の高い環境に生息しているそうです。
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14日、イベント当日。前日とは打って変わって、天気も海況も抜群の一日でした。参加率も高く、賑やかなイベントとなりました。生き物を捕まえたときの少年少女たちのキラキラした表情と、張り切りすぎて深い所まで行ってしまいスタッフに注意されるお父さん達が印象的でした。
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班ごとに採集した生き物を分別している様子。たくさんの種が採れました。
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採集後、講師陣によるまとめの様子。種の同定はもちろんのこと、生態や進化にまで言及した解説に惹きこまれました。自然をもっと好きになるような、もっと大切にしたくなるようなお話でした。各班、講師の解説は、拍手喝采で幕を閉じました。
これからもしばらく磯観察のベストシーズンは続きます。是非、海に足を運び、生き物たちに会いに行ってみてくださいね。

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