水質班が野外で収集するデータとその収集方法について説明します.
透明度・けんだく物色度表(PDFファイルで示します.実際のものと色調などが異なる場合があります)
【調査キット:消耗品】フィルター、pH試験紙
記録カード(PDFファイル(下記画像)で示します)
【各自で用意する物】筆記具、黒マジック、小さなバケツ、ものさし(30cm以上のものが望ましい)またはメジャー、調査地域の地図のコピー(道路地図などでよい)
※調査・採水場所は、一度決めたらできるだけ同じ場所で採水するようにしてください。
※各調査・採水場所ごとに調査カードを1枚使用する。
※採水はできれば雨の日・その翌日はやめてください(雨量にもよります)。水が濁っています。雨の日から2日後以降に採水してください。
(下記は記録カードのPDFファイル(画像をクリック))
水質調査記録カード 環境情報カード 環境情報カード
1-1.調査者氏名:観察を行った人や標本採集をした人の名前を必ず書いてください。
1-2.調査日:忘れないように
1-3.河川名:橋などに名前を書いていることがあります。もし川の名前がわからなければ、空欄でかまいません。小さい河川や水路の場合「田んぼ横の水路」「■■集落を流れる水路」などという書き方をしてください。
1-4.市町村名・大字:通常の住所です。採水をした場所の住所です。
1-5.調査地メモ:住所に反映されない、場所の情報を書いてください。橋の名前はここへ。他には環境庁メッシュコードや周りにある代表的な建物(橋の名前、国道、学校名、スーパー、神社やお寺など)などを書いてください。
1-6.河底の構造:川の底がコンクリートなどで整備されている場合は「コンクリート底」を、砂や礫などでできている時は「自然底」を、河底が見えない場合は「不明」を選んでください。コンクリート上を砂が覆っている場合も、「コンクリート底」を選んでください。
1-7.実際の底質:「コンクリート」「泥」「砂」「レキ」「岩盤」「不明(見えない場合)」から選んでください。採集場所の主な底質を選んでください。どれかに決めきれない時は複数を選んでも構いません。
「泥」:1/16mm 以下の粒子。粒子の大きさが肉眼で識別できないもの。手に取ればねちゃねちゃ。
「砂」:1/16〜2mm の粒子。粒子の大きさが肉眼で識別可能。手に取るとざらざら。
「レキ」:2mm 以上の粒子。1つの粒がものさしで測れる大きさ。
1-8.護岸:通常の水が流れる範囲の部分がどのような護岸になっているかを「両側コンクリート」「片側コンクリート」「両側自然状態」「その他( )」から選んでください。水位が減って(逆に増えて)、護岸の部分には水が接していなくても、通常の水位の時に水が接している部分について選んでください。石積みによる護岸などは「その他」を選んでください。
1-9. 川幅(流れの幅):観察や採集した場所・日の水が流れている範囲(水位によって変わります)の水の流れている幅を「1m 程度以下」「1m-2m程度」「2m-5m程度」「5m程度以上」から選んでください。おおよその目安で構いません。「1m 程度以下」はまたいでわたれる幅、「1m-2m程度」は飛んでわたれる幅、「2m-5m程度」は飛んでは渡れないけど大きくない川、「5m程度以上」は通常のイメージしている川くらいを目安にしてください。大きな川で流れが分かれている場合は、標本を採集したり観察した対象がいた流路について答えてください。
1-10.水深:採水した場所の水深を選んでください。おおよそで構いませんし、多くの場合、橋の上からの採水ですので必ずしも選ばなくても構いません。観察や採集したまさにその場所の水深を「30cm 以下(長靴で入れる)」「30-90cm(胴長で入れる)」「90cm 以上(入れない)」から選んでください。
1-11.天気:採水の時の天気
1-12.気温:できるだけ目盛りの1/10まで読んでください(後の水温の場合も同様)
1-13.周りの土地利用:堤防に立って川の外側を見た時の、川の周辺の大まかな土地利用(最も広い面積が利用されている項目)を選択してください。調査者が来た方角の川の周りの状況で構いません。
1-14.その他気付いたこと:適宜スケッチなどを交えてください。例)河川工事中、黒い排水が流れこんでいる、水位が前回より異常に低い、原因不明の濁りあり、など
くみ上げた水は一度捨てて(バケツを洗うため)、再度採水したものをサンプリング用とする。
採水後、すぐに水温を測って記録カードに記入する。
※橋の上から採水できない場合
河床に降りて採水してください。できるだけ流れのある部分で採水してください。ただし事故には十分注意すること。
3-2.「幅0.5mmの線、1mm間隔」の二重十字線の上に置き、ガラス管の上から除く。
3-3.二重線の交差している部分がはっきりと見える場合は3-4へ、見えない場合は3-5へ。
3-4.「幅0.3mmの線、0.5mm間隔」の二重十字線の上に置く。それでもはっきり見える場合は「幅0.1mmの線、0.3mm間隔」の二重十字線の上に置く。
3-5.ガラス管内の水の量を少しずつ減らしていって、はっきり見えたところでやめる。その水の高さを物差しまたはメジャーでガラス管の底から測り、その結果を記録カードに記入する。
※透明度が高い場合、「幅0.1mmの線、0.3mm間隔」もはっきり見える時があります(特に冬季)。その時は「幅0.1mmの線、0.3mm間隔で25cm以上」と記入してください。
4-2.書かれているpH値を記録カードに記入する。標準色列表から色がずれている場合、大きい側にずれているか、小さい側にずれているか記入する。
5-2.フィルターホルダーにピンセットを使ってフィルターを入れる。パッキンがちゃんと入っているか、フィルターがきっちり入っているかを注意する。
※大和川調査に参加した人は、フィルターの種類が違いますので注意してください。
5-3.50ml注射器に水を入れ、フィルターをつけたホルダーとセットにし、50ml全部をフィルターを通して濾過(ろか)する。濾過した水は白のポリびんに採る。
注射器が固くて50mlろ過できない場合は、20ml注射器に水を入れ、20ml全部をフィルターを通してろ過する。無理に注射器を押し出すと、先が折れてしまうので注意!
5-4.ホルダーからピンセットを使ってフィルターを取り出す。フィルターのけんだく物の色をけんだく物色度表と比べて、記録カードに記入する。
5-5.フィルターをねじ口試験管に入れる。
5-6.5-2から5-5を繰り返し、ポリびんいっぱい(100ml)に水を採集する。つまり50ml注射器なら2回、20ml注射器なら5回。ただし、50mlで簡単ろ過できた時は、フィルターを交換せず、そのままろ過を続けてよい。
5-6.フィルターを入れたねじ口試験管とポリびんにマジックでサンプル番号を書く。同じ番号は記録カードにも書く。また,試験管に入れたろ紙を用いてろ過した水のおよその量(50mlあるいは20ml注射器で1回だけろ過した場合は,それぞれ50ml,あるいは20ml)とカードに記録する。
サンプル番号は5桁で、1万の位が採水回数(2回目採水なら2)、1000・100の位が川の番号、10・1の位が各試料の番号になっており、それぞれ下流側から番号がふられています。
※つまり水は1ヵ所につき、ろ過した水100ml、ろ過していない水100mlの計200ml採水する。
■水およびフィルターサンプルの保存:持ち帰った後は、共にすみやかに冷蔵庫に入れて保存してください。
※水質調査持ち物リスト
【調査キット】水温計、ピンセット、注射器50ml、フィルターホルダー(パッキン付)、ポリびん(白と茶色2種類)、ねじ口試験管、ポリビーカー、ガラス管、透明度・けんだく物色度表(PDFファイルで示します.実際のものと色調などが異なる場合があります)
【調査キット:消耗品】フィルター、pH試験紙
記録カード(PDFファイル(下記画像)で示します)
【各自で用意する物】筆記具、黒マジック、小さなバケツ、ものさし(30cm以上のものが望ましい)またはメジャー、調査地域の地図のコピー(道路地図などでよい)
※調査・採水場所は、一度決めたらできるだけ同じ場所で採水するようにしてください。
※各調査・採水場所ごとに調査カードを1枚使用する。
※採水はできれば雨の日・その翌日はやめてください(雨量にもよります)。水が濁っています。雨の日から2日後以降に採水してください。
(下記は記録カードのPDFファイル(画像をクリック))
水質調査記録カード 環境情報カード 環境情報カード
1.採水地点の決定・周囲の様子の記載
採水・調査をする場所を決めれば、地図で採水場所を確認し、地図に番号を書く(1、2、3・・・)。
記録カードに従って、調査者氏名、日時、川の名前、調査場所(住所)、橋の名前など、河底の構造、実際の底質、護岸、川幅、水深(ここまでは各班の共通項目です)、天気、気温、周りの土地利用、その他気付いたことなどを記入する。個々の項目については以下。1-1.調査者氏名:観察を行った人や標本採集をした人の名前を必ず書いてください。
1-2.調査日:忘れないように
1-3.河川名:橋などに名前を書いていることがあります。もし川の名前がわからなければ、空欄でかまいません。小さい河川や水路の場合「田んぼ横の水路」「■■集落を流れる水路」などという書き方をしてください。
1-4.市町村名・大字:通常の住所です。採水をした場所の住所です。
1-5.調査地メモ:住所に反映されない、場所の情報を書いてください。橋の名前はここへ。他には環境庁メッシュコードや周りにある代表的な建物(橋の名前、国道、学校名、スーパー、神社やお寺など)などを書いてください。
1-6.河底の構造:川の底がコンクリートなどで整備されている場合は「コンクリート底」を、砂や礫などでできている時は「自然底」を、河底が見えない場合は「不明」を選んでください。コンクリート上を砂が覆っている場合も、「コンクリート底」を選んでください。
1-7.実際の底質:「コンクリート」「泥」「砂」「レキ」「岩盤」「不明(見えない場合)」から選んでください。採集場所の主な底質を選んでください。どれかに決めきれない時は複数を選んでも構いません。
「泥」:1/16mm 以下の粒子。粒子の大きさが肉眼で識別できないもの。手に取ればねちゃねちゃ。
「砂」:1/16〜2mm の粒子。粒子の大きさが肉眼で識別可能。手に取るとざらざら。
「レキ」:2mm 以上の粒子。1つの粒がものさしで測れる大きさ。
1-8.護岸:通常の水が流れる範囲の部分がどのような護岸になっているかを「両側コンクリート」「片側コンクリート」「両側自然状態」「その他( )」から選んでください。水位が減って(逆に増えて)、護岸の部分には水が接していなくても、通常の水位の時に水が接している部分について選んでください。石積みによる護岸などは「その他」を選んでください。
1-9. 川幅(流れの幅):観察や採集した場所・日の水が流れている範囲(水位によって変わります)の水の流れている幅を「1m 程度以下」「1m-2m程度」「2m-5m程度」「5m程度以上」から選んでください。おおよその目安で構いません。「1m 程度以下」はまたいでわたれる幅、「1m-2m程度」は飛んでわたれる幅、「2m-5m程度」は飛んでは渡れないけど大きくない川、「5m程度以上」は通常のイメージしている川くらいを目安にしてください。大きな川で流れが分かれている場合は、標本を採集したり観察した対象がいた流路について答えてください。
1-10.水深:採水した場所の水深を選んでください。おおよそで構いませんし、多くの場合、橋の上からの採水ですので必ずしも選ばなくても構いません。観察や採集したまさにその場所の水深を「30cm 以下(長靴で入れる)」「30-90cm(胴長で入れる)」「90cm 以上(入れない)」から選んでください。
1-11.天気:採水の時の天気
1-12.気温:できるだけ目盛りの1/10まで読んでください(後の水温の場合も同様)
1-13.周りの土地利用:堤防に立って川の外側を見た時の、川の周辺の大まかな土地利用(最も広い面積が利用されている項目)を選択してください。調査者が来た方角の川の周りの状況で構いません。
1-14.その他気付いたこと:適宜スケッチなどを交えてください。例)河川工事中、黒い排水が流れこんでいる、水位が前回より異常に低い、原因不明の濁りあり、など
2.採水
バケツにロープをくくりつけて、橋の上から採水してください。流れの中心で採るようにする(流れの止まったところではなく、できるだけ流れているところの水)。底の砂・泥・ヘドロなどをいっしょに採らないように注意する。橋から落ちないように十分注意!!くみ上げた水は一度捨てて(バケツを洗うため)、再度採水したものをサンプリング用とする。
採水後、すぐに水温を測って記録カードに記入する。
※橋の上から採水できない場合
河床に降りて採水してください。できるだけ流れのある部分で採水してください。ただし事故には十分注意すること。
3.透明度調査
3-1.ポリビーカーを使って、ガラス管に水をいっぱいに入れる。3-2.「幅0.5mmの線、1mm間隔」の二重十字線の上に置き、ガラス管の上から除く。
3-3.二重線の交差している部分がはっきりと見える場合は3-4へ、見えない場合は3-5へ。
3-4.「幅0.3mmの線、0.5mm間隔」の二重十字線の上に置く。それでもはっきり見える場合は「幅0.1mmの線、0.3mm間隔」の二重十字線の上に置く。
3-5.ガラス管内の水の量を少しずつ減らしていって、はっきり見えたところでやめる。その水の高さを物差しまたはメジャーでガラス管の底から測り、その結果を記録カードに記入する。
※透明度が高い場合、「幅0.1mmの線、0.3mm間隔」もはっきり見える時があります(特に冬季)。その時は「幅0.1mmの線、0.3mm間隔で25cm以上」と記入してください。
4.pH測定
4-1.ポリビーカーに水を採り、川の水にph試験紙の先を浸し、とりあげてすぐ標準色列と見比べる(透明度・けんだく物色度表の裏面下)。時間が経つと変色します。バケツに直接試験紙を入れないように。試験紙の試薬が溶け出します。4-2.書かれているpH値を記録カードに記入する。標準色列表から色がずれている場合、大きい側にずれているか、小さい側にずれているか記入する。
5.けんだく物調査
5-1.50mlの注射器に水を取り、押し出して水を捨てる(注射器を洗うため)。5-2.フィルターホルダーにピンセットを使ってフィルターを入れる。パッキンがちゃんと入っているか、フィルターがきっちり入っているかを注意する。
※大和川調査に参加した人は、フィルターの種類が違いますので注意してください。
5-3.50ml注射器に水を入れ、フィルターをつけたホルダーとセットにし、50ml全部をフィルターを通して濾過(ろか)する。濾過した水は白のポリびんに採る。
注射器が固くて50mlろ過できない場合は、20ml注射器に水を入れ、20ml全部をフィルターを通してろ過する。無理に注射器を押し出すと、先が折れてしまうので注意!
5-4.ホルダーからピンセットを使ってフィルターを取り出す。フィルターのけんだく物の色をけんだく物色度表と比べて、記録カードに記入する。
5-5.フィルターをねじ口試験管に入れる。
5-6.5-2から5-5を繰り返し、ポリびんいっぱい(100ml)に水を採集する。つまり50ml注射器なら2回、20ml注射器なら5回。ただし、50mlで簡単ろ過できた時は、フィルターを交換せず、そのままろ過を続けてよい。
5-6.フィルターを入れたねじ口試験管とポリびんにマジックでサンプル番号を書く。同じ番号は記録カードにも書く。また,試験管に入れたろ紙を用いてろ過した水のおよその量(50mlあるいは20ml注射器で1回だけろ過した場合は,それぞれ50ml,あるいは20ml)とカードに記録する。
サンプル番号は5桁で、1万の位が採水回数(2回目採水なら2)、1000・100の位が川の番号、10・1の位が各試料の番号になっており、それぞれ下流側から番号がふられています。
6.採水2
茶色のポリびんに、直接ポリびんいっぱい(100ml)に水を採る(濾過しない)。これにもサンプル番号をマジックで記載する。※つまり水は1ヵ所につき、ろ過した水100ml、ろ過していない水100mlの計200ml採水する。
■水およびフィルターサンプルの保存:持ち帰った後は、共にすみやかに冷蔵庫に入れて保存してください。
このホームページ作成には、財団法人日本生命財団学際的総合研究助成「環境保全と地盤防災のための大阪平野の地下水資源の健全な活用法の構築」(研究代表者:益田晴恵)の一部を使用した。