(2005年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、2006年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月、
2007年1-3月、4-6月)
以前、鹿角酒について尋ねに来ていろいろお世話になったという方が来たらしい。で、その時の御礼にとお土産を置いていかれたらしい。
いったい誰が対応したのかわからない。でも、なんとなく鹿角酒という言葉には聞き覚えがある。他のだれも聞き覚えすらない。ということで、おまえがお土産を受け取る権利があると言われて、渡された。
中から出てきたのは、ジャムの空き瓶に、液体が入っていて、中にコロコロした物が沈んでいる。そう、これが例の鹿角酒らしい。それも手作り。鹿の袋角を輪切りにしたとおぼしき物が二つ入っている。液体は黄色っぽくて、少し濁っている。
食べるによると、平成15年6月に25度の熊本麦焼酎に漬けたとある。
経験から言うと、爬虫類をアルコールに漬けるといい匂いがする。マムシ酒やハブ酒があるのもうなづける。でも、哺乳類をアルコールに漬けると、とても臭くなる。
70%のアルコールに漬けてすらあの臭い。ましてや25度のアルコールでは、あまり保存液としても期待できない。ということは、4年も経てば腐ってるとしか思えないのだが…。
せっかくもらったのに試さないわけにも行かない。でも、命の保証はない。とても悩ましい問題である。だれか一緒に死んでくれる人はいるだろうか?
近所の陸上競技場で、今日と明日、ミスターチルドレンのコンサートがあるらしい。午後5時開園と聞いていたので、外に出てみた。シーソーゲームを演奏していた。一緒に歌えるくらい聞こえてくる。500mは離れていると思うけどな〜。ここでこんだけ聞こえるなら、会場内ではどんだけ聞こえるんだろう?
そんなわけで、ちょっと寒いけど、べつにミスチルファンではないものの、外に出てタダでコンサートを聴いてしまったのであった。ミスチルファンは、とりあえず聞きに来たらどうだろう?
そういえば、同じ会場で、1ヶ月ほど前まで世界的な陸上競技大会が行われていた。あの時は、こんなに音も歓声も聞こえなかった。会場周辺のスタッフの数は死ぬほどいたけど、会場の盛り上がりはミスチルの方がはるかに上っぽい。
あさって観察会に行く。鳥を観察する気は端からない。両生爬虫類は一応観察する予定。カエルツボカビ症についても話をしなくては。でも、メインは哺乳類。
ウサギの糞、リスのエビフライ、カヤネズミの巣をがんばって探そうと思う。たぶんいるはず。でも、下見に行った時には見つけられなかった。
近頃は、なぜか哺乳類の調査ばかりしている。哺乳類関係の委員会に呼ばれたりもするし。あと哺乳類学会で発表でもしたら、完璧に哺乳類屋かもしれない。
そこまでするかはともかく、あと1年ほどは、このままなんちゃって哺乳類屋状態が続く予定。
昨日、なぜか北海道から兵庫県までやってきてヌートリアの調査をしている人から、ヌートリアについて色々教わった。忘れないように書いておこう。
一番の驚きは、ヌートリアが貝を食べることがあるということ。タニシやシジミではなく、イシガイやドブガイなどの大型の二枚貝を食べるらしい。殻を歯で割って、中の肉だけを食べるため、糞を見てもわからないだろうとのこと。完全に草食と思っていたのに…。殻を割って、中身の抜かれたイシガイやドブガイがあったら、要チェック。
あと、ヌートリアの効率のいい生息確認方法は? と尋ねたら、夜、強力ライトで照らすと言われた。河川沿いの調査でそんなん大変。第一、大阪の夜の河川沿いって、恐い人がけっこういて、事件とかも多いやん。みんなで分担して調査するのは怖すぎる。
と、文句を言ったら、糞を探してみてはという話になった。哺乳類の葉っぱの入った緑の糞なら、まあヌートリアに間違いないけど。草を食べたカモの糞と区別できるか、ちょっと自信がない。とりあえず、気をつけてみよう。
ワンドを中心に淀川の自然の近年の変化についての話を聞いた。驚くほど近年まで豊富な自然があったのだなー、と改めて感心。そして、ほんのこの数年の激変にも驚いた。
多くの氾濫原を有し、上流に巨椋池もひかえていた淀川だが、どんどん改変されその環境は悪化の一途。それをかろうじて押さえていたのが、明治時代からつくりはじめられたデレーケ水制というか、ワンドだった。と理解したらいいらしい。
そして、1980年代に本格化するワンドの破壊、そして淀川大堰の建設、さらに大量の土砂採取で、淀川の自然の衰退は決定的となった。
というのがあらすじ。
中でも最大の元凶は淀川大堰って感じ。感潮域をせばめて、微妙な塩分濃度に生息する生物の分布をせばめた。のみならず、その上流側に広い湛水域をつくってしまった。なんと枚方大橋辺りまで、水はほとんど流れておらず、細長い湖になってしまっている。その上、水位を調整してしまうので、雨が降っても水位が上がらない。水辺が水域と陸域にきちんと分かれてしまい、増水時に冠水するエリアがなくなった。けっかとして、適度な撹乱があってこそ維持される環境が失われた。ワンド以外にも多くの水生生物をはぐくんでいた水たまりがなくなり、ヨシ原は撹乱を受けないので遷移が進み、植生が変化し、木が侵入する。それに追い打ちをかけたのが、ワンドの埋立。
さらに湛水域の上流側、つまり枚方大橋より上流では、長年にわたる土砂採取で、河床が下がってしまった。結果として、ヨシ原は高台に取り残され乾燥化し、残されたワンドも干上がってしまった。これには、ダム建設などによって上流から供給されるが減少したのも問題だろうけど。
その中で、城北のワンドのイタセンパラは、2001年頃にはたくさんいたのがどんどん減って、ついに2006年、2007年には確認できなくなってしまった。
…
淀川大堰やワンド消失といった問題が、1980年代から起こっているのに、イタセンパラがいなくなったのは、ほんのここ数年。じゃあここ数年にいったい何があったのかが気になるけど残念ながらそれはわからないらしい。
鳥屋的にここ数年で淀川に起こった大変化といえば、戦前から続いていた豊里のツバメの集団ねぐらが、どんどん規模縮小していること。城北の対岸であることもあって、何か関係があるのかな?と思ってしまう。
さて、この他に淀川の自然についての話題といえば、外来種の増加。魚ではブルーギルやブラックバスだらけ。植物ではボタンウキクサ、ホテイアオイ、ナガエツルノゲイトウ、外来のオオアカウキクサ、そして近年ではミズヒマワリ。あるワンドを、ボタンウキクサ、ナガエツルノゲイトウ、ミズヒマワリの特定外来種の水草御三家が完全に埋めている写真はド迫力であった。
これが、イタセンパラの減少に関係あるのかも、やはりよくわからない。近年のイタセンパラの個体数のピークは、こうした外来水草がけっこう増えてからだったらしいし。
なにわともあれ淀川の自然を、その多様性を維持・回復させるのに一番必要なのは、水位を変動させることだと思う。淀川大堰をなくせとは言わないから、増水時でなくてもいいから、年に数回、水位を3mくらい上げ下げしたらどうだろう? 何mを何回したらいいのかは、よーく考えたらいいけど。そうしたコントロールされた水位変動を定期的に起こすだけで、淀川の自然はかなり維持できる気がする。
今日一番ショックだった出来事は、ふんどしが破れたこと。滋賀県に出掛けていたので、代えもないし、どうしようかと思った。
このふんどしを使い始めたのが、2005年6月。使い始めて半年くらいで、すでにかなり黄ばんできてて、紐も切れたりして、周りからはさっさと代えろと言われていた。でも、まだ使えるし、と思って使い続けて来たのだが、そろそろ本当に寿命かもしれない。
たしかに先月くらいから、傷みが激しいなとは思っていた。あちこちすり切れてきたし、なんか全体に生地が薄くなった気がしていた。とどめはどうやら、先日枚方に行った後、汚れていたのに、洗わずにぐしゃぐしゃと乾かしてしまった事にあるらしい。
今日、なにげに少し引っ張ったら、そのままビリビリと破れてしまった。とりあえず仕方がないから、向きを変えて使用を続けたわけだが、かなり具合が悪かった。
そんなわけで、そろそろふんどしを新調しようと思う。最近は、木綿ではなく、化繊のが流行らしい。でも、やっぱり木綿の使い心地も捨てがたいし、悩むところ。
この文章を読んだ人は、どう思うんだろう?
今日は、海南市に行って、和歌山県立自然博物館の前で空を見ていた。博物館には入らなかった。
博物館に入らずに前に陣取って、双眼鏡で空を見ている集団。受付のお姉さんは確実に変なの、と思ったはず。怒られるかと思ったけど、少人数だったせいか。面倒だったからか。何も言われなかった。その代わりに、博物館にやってくる親子連れは軒並み、
あれ、何が見えるン? あたしも見たい〜。
などと興味津々。尋ねてくる人もけっこういて、その時はちゃんと答えた。
渡っていくタカを見てるんです。
それで納得してくれていたから、きっとみんなタカが渡るということに違和感はないらしい。もっとも答えの半分はウソだけど。なんせ、大部分の時間、タカはまったく渡らず。タカなんて見ていない。もう帰ろうか、と思ったらタカが飛ぶ。それを何度か繰り返した後、ようやく諦めて帰ってきた。まあ、それなりに飛んだのでよかった。
タカは滅多に飛ばなかったけれど、イソヒヨドリは周囲を飛びまわっていた。そして囀りまくっていた。眼にできるのは、あまり蒼くない個体ばかり。囀っている個体もたいていほとんど蒼くない。若いオスが騒いでいるらしい。1羽が囀ると、他の個体も囀るのでなかなかにぎやか。若いオスは秋になわばりを持つんだろうか?
それに加えて謎だったのは、餌を運んでいる個体がいること。何度か、餌をくわえた個体が巣があってもおかしくないすき間に飛び込んでいった。中からヒナの声は聞こえなかったけれど、育雛中と考えていいんだろうか? 秋なのに?
そういえば、ちょうど1週間前にも茨木市で、餌をくわえたイソヒヨドリが電柱の穴に入っていくのを観察した。イソヒヨドリの秋の繁殖って、意外でもなくって、普通なんだろうか?
いつものため池を自転車で巡った。暑かった。釣り堀になってるとある池。せいぜいコサギやカイツブリがいる程度で、あまりたいした鳥はいない。ぜんぜん期待せずに目をやると。鳥が2羽浮いている。あー、カイツブリかー。
と思ったけど、片方がかなり大きい。あー、カイツブリの親子かー。でも、小さい方はすでに独り立ちしてそうなカイツブリの幼鳥。もう親とそんなに変わらない大きさのはず。で、大きい方を見てみると、なんか変。
眼が真っ赤。眼を通る線で模様が分かれていて、その上が茶色っぽく、その下の頬周辺は白っぽい。首は再び茶色っぽい。頭のてっぺん少し後ろ寄りが少し尖った感じ。頭央部から首の後ろにかけての羽は黒っぽく、頭頂から後頸にかけて線のようにつらなっていて、背中の黒につながっている。くちばしは黒っぽくて、先が白い。とくに上に反った感はない。
ってことは、ミミカイツブリ。
ただ、茶色味がありすぎるので、冬羽ではない。かといって、夏羽が残った茶色って感じでもない。一緒に並んでいるカイツブリの幼鳥に似た雰囲気。ミミカイツブリの幼鳥なの? でも、日本で繁殖してないはずだし、渡って来るにしてもまだ9月。ちょっと早い気がする。
帰ってきてから、「大阪府鳥類目録2001」を取り出す。×マークが付いてる。これは1988年から2001年の間に大阪府下で5回以内の記録しかないってこと。ちょっと嬉しいかも。
残念なことに今日に限ってカメラを持ってなかった。来月も行くんだけど、まだいるかなぁ。
熊本に行った。日帰りで行った。8時間以上電車に乗っていた。
今週末は熊本大学で日本鳥学会大会が開かれる。それに出るはずだったのだが、諸般の事情で、というか今週だとは気付かず、すでに予定がいっぱいで身動きとれず、参加を断念。先週は空けてあったのに…。
しかし、担当の委員会の会議には出ないといけない。よほどサボろうかとも思ったのだが、偶然にも標本を受け取るという仕事が入ったので、行くことにした。日帰りで。
朝出て、昼に到着。熊本大学に向かうべく、とりあえず路面電車に乗った。間違ってた。路面電車は熊本大学の目的のキャンパスには向かわない。仕方がないので、途中で降りてバスに乗り換えて、ぎりぎり会議に間に合った。
大会出席が目的で、会議がついでなら遅刻しても平気だが、会議が大きな目的で遅刻してたら何をしにきたのやら。というわけで、間に合ってよかった。
会議が早めに終わったので、大会の受付に行って、講演要旨集だけ売ってもらった。大会の受付には、種子散布研究会で出会う植物屋さんや哺乳類屋さん、天草の臨海実験所で5月に会ったベントス屋さん二人、メーリングリストでのみ知っていた虫屋さんがいた。鳥学会っぽくない、むしろ生態学会のようであった。
そして、もう一つの用事であるところの標本の受取。冷凍したスナメリを受け取った。かちんこちんであったが、微妙な臭いがした。このために持っていった学生時代以来使っていないキスリングに入れて、背負って帰ってきた。
熊本は暑い。気温というより、日射が大阪よりきつい感じ。さすが南国。でも、背中に氷を背負っているとけっこう涼しい。重いけど涼しいのはありがたい。
リレーツバメとのぞみを乗り継いで、氷スナメリを運んで帰ってきた。無事に大阪について、キスリングを開けてみると、微妙な臭いがした。中で少し解けてきたらしい。もう少し時間がかかっていたら、電車の中で悲惨なことになったかもしれない。
ちなみに天草のベントス屋さんの片方と偶然にもペアルックであった。色違いの鳥偏Tシャツ。記念写真を撮ってもらった。他にも欲しそうにしてる人がいたので、ネットショップで買える事を宣伝しておいた。受付で着て宣伝してくれたら、さらに売れるかもしれない。
もう一人のベントス屋も同じ鳥偏Tシャツを持っている。明日は、必ず着て受付に座るように!
今日は、枚方市の東の端っこを歩いた。
昨年までは、大和川水系を調査していた。京阪奈丘陵の南部というか、主に南西部にあたる奈良県側をウロウロしていたことになる。
今年からは淀川水系の調査。といってもほぼ大阪府域が中心。同じ京阪奈丘陵でも、北西部を調査することになる。地図をながめながら、昨年までウロウロしていた風景を思い出し、ようやく京阪奈丘陵の奈良県側と大阪府側がつながった。あの道を大阪府に抜けたら、ここに出るのか〜と、風景がつながった。
風景がつながると、頭の中の地図が拡がった気がする。これは地図をながめているだけでは、さっぱり。誰でもそうなんだろうか?
あとは、京都府側をウロウロしたらいいのだが、まだ断片的にしか行ったことがないので、風景はつながらない。京阪奈丘陵の全体像が見えてくるのはまだまだ先になりそう。
河川下流部の平野にある都市が、水源である山に水源涵養林を維持する。安定した水資源の確保という意味なんだろう。同時に、水系に振った雨水が一気に海に流れずに、いったんプールされるという意味で、水害対策にもなるだろう。そんなこんなで、水源涵養林の維持は重要である。それそれとして。
水源の林は、別に水を綺麗にするという意味はあまりないどころか…。と、なぜか今日、考える機会があった。
湖沼のヨシ原は下流へ流す水を浄化してるかもしれない。浄化してるのは、工業廃水、家庭排水、農業廃水なんかに含まれる有機物やなんか。でも、山林は。たとえば酸性雨の効果を多少は変えたりするのかもしれないけど、山林を流れ出てからの水質悪化の方が圧倒的に大きいだろうから。そんなのほとんど関係ない。
てな感じで説明してるのを横で聞きながら思った。
海産物豊かな海を維持するために、山に木を植えるてな話がある。牡蠣を育てる林とか。ってことは、山林は海への栄養塩類の供給源にほかならないわけで。飲料水や水質という観点からすると。むしろ水質浄化どころか、水質を悪化させてるのでは? 栄養塩類だけでなく、当然、有機物も供給しそうだし。もちろん家庭排水なんかの効果の方が圧倒的に高そうだけど。
牡蠣を育てるには、山に木を植えなくても、陸で人間が適度に活動してれば充分な気がする。今は過度に活動しているので問題なんだけど。
猪名川って、淀川水系のような淀川水系のようでないような。と思ってたけど、神崎川に合流するのね。じゃあ、立場は安威川と同じ。これを淀川水系ファミリーに入れないと、安威川もファミリーからはずれてしまうのである。
とはいうものの、河川敷の広さは、本家の淀川には負けるものの、他のファミリーと比べると群を抜いている。本家を脅かしかねない分家ということで、そのうち余野川、箕面川、千里川なんかを従えて新たなファミリーを立ち上げるかも知れない。
そんなことを考えながら、今日は、猪名川沿いを上流から下流に向かって歩き、日没時に神崎川との合流にたどりついた。
本当は、ヌートリアを探すはずなのだが、さっぱり出会わず。こうした川沿いを歩く調査では、ヌートリアの分布は押さえられないのかな〜、とちょっと弱気。
ヌートリア期待で、河口を日暮れ時にもってきたのに、ヌートリアの姿はなし。なぜかイソシギ数羽が鳴き交わしながら飛びまわっていた。
ほかには鳥がおらん。と思ったら新幹線の橋桁に並ぶカワウが目に入った。そういえばカワウのねぐらがあるって聞いてたっけ。さっそく数えてみる。でも、反対側の見えない橋桁にも飛んできたカワウがとまる。全数のカウントは無理〜。と思って、ふと変なものに気付く。反対側の橋桁の下に何かが飛び出している。双眼鏡で見てみると、カワウの尾だった。等間隔で尾が見えている姿はちょっと面白い。尾が見えないカワウもいるだろうけど、尾の数で、ある程度は見えない側のカワウの数も数えられそう。
午後6時10分を過ぎると、アブラコウモリが増えてきた。こんな都会でもたくさんアブラコウモリがいるらしい。ヒナコウモリでも混じってないかな〜、と思ったけどさっぱりわからんかった。
小さい頃、週2回、尼崎から大阪市内のスイミングスクールに通っていた。国道2号線を走るチンチン電車に乗っていく。当時、クーラーというハイカラな物はなかったと思う。夏は窓を全開にしていた。それで困るのは、左門殿川と神崎川を渡る時、近づいただけでもわかるほど、ものすごーく臭かった。
あれから何年経ったのか。今日、行った神崎川は全然臭くなかった。まあ、近頃の神崎川が臭くないのは、知ってたけど、間近に見た神崎川は予想以上に綺麗だった。なんせ、ササバモ、ホザキノフサモ、オオカナダモ、水草が大量に繁茂している。水質に敏感で、透明度も要求する水草がこんなに生えてるってことは、それなりの水質になったんだろう。
まさかあの神崎川に、直接手を浸けて、水草を採取する日が来るとは思ってなかった。ちょっと気を遣うだけで、けっこう自然は回復するんだなぁ、と思った。
人の言葉の真似をするスズメがいるという話は、以前から聞いていたが、今日話しているところのビデオを見せてもらった。いやー、驚いた。本当に人の言葉を話している。ちょっと変わった声を出してるのを、無理矢理人の言葉に当てはめてるのだと思ってたけど、あれは本当に人の言葉を物まねしているように聞こえる。
(あとで追加予定)
今日は翼竜をたくさん見た。見れば見るほど妙な動物。思ったことを忘れないように書いておく。
骨格を見て、まず目がいくのは、でっかい頭と妙な突起物。太い首、太い上腕骨、長い翼。そして、体の後半部分の貧弱さ。頸椎の太さと比べると、腰椎の貧弱さには笑ってしまう。後肢も細くて小さい。
というわけで、後肢、翼まわり、頭まわりについて、いくつか考えた事。
あの貧弱な後肢では、地面を蹴ることはできなさそう。地上では前肢に体重をかけて、軽く支える程度しかできなさそう。貧弱で、4本指が全部前向きの後肢を見ると、アマツバメ類によく似ている。木の枝などに止まる時に、爪を引っかけて乗っかるのかもしれない。そし普段は、アマツバメ類のように、基本的にずーっと飛んだまま暮らしていたのかもしれないとも思う。
翼まわりで気になったのは、胸骨に竜骨突起がないこと。肩胛骨辺りもあまり発達しているとは思えない。いったいどこに飛ぶための筋肉が付くのかな? といくつもの骨格標本を見て歩いた。鳥やコウモリと比べて特徴的なのは、鎖骨が太くてしっかりしていること。両側の鎖骨で円弧を描いて、そのまま肩胛骨にしっかりつながっている。そして鎖骨の横側から、上腕骨の間に空間が確保されている感じ。どうも鎖骨に筋肉が付いて、翼を動かしていた感じ。太い鎖骨と肩胛骨はがっちり固められてる感じなので、いい支点になるんじゃなかろうか。でも、翼の可動範囲はあまり広くなさそう。
上腕骨は長い翼を支えるためか、とても太い。そして、鳥やコウモリと比べるととても短い。鎖骨とのつながりと関係あるのかな?
さて、翼の可動範囲が少なかろうと、多少でも翼を操作できれば、飛ぶことは可能だろう。羽ばたき飛行ができたとは思えないが、滑空や帆翔はできるはず。でも、問題はどうやって離陸するか。あの後肢では助走はできないんじゃないかと思う。とすると、高い場所から飛び降りるしかないんじゃなかろうか? 崖の上とか、木の上とか(木にはけっこう登れそう)。ところが、助走無しで、翼に風を受けて、垂直に飛び上がれるという説が主力だとか。どんなに強い風やねん!
大きな頭を支えるためか、首の骨はとても太い。あと、鳥よりもむしろ哺乳類に似ていて、大きくて首の長い種でも、首の骨の数はほとんどかわらないらしく、代わりに一つ一つの首の骨が長くなっている。ケツァルコアトルスなんて、キリンのようなもの。ほとんど首は曲がらないに違いない。
一般的に嘴のように口は長く伸びている。で、その先に歯がある種と、歯がない種がある。大型種は歯がないことが多い。それと関係あるかもしれないが、歯がない種の方が、頭に妙な突起が発達しているらしい。
頭の突起の機能については、いろいろな説があるらしい。今は性選択の結果という説が有力とか。あの馬鹿でっかい頭を見ていると、あの頭を首だけで支えるのは大変そう。飛んでる時の抵抗も大きいし。少なくとも頭の上から後頭部にかけての突起は、そこから背中につながる膜というより、皮膚が伸びていて、首の上側や背中で頭を吊っていたと考えたくなったけど、どんなもんかな?
で、実は頭まわりで一番気になったのは、眼の大きさ。ランフォリンクスとかアンハングエラみたいな、小型〜中型の歯のある種はあまり気にならない。眼が大きいし、脳も大きそう。脳の構造も検討されているようで、視覚に頼って活動していたのは確実。しかし問題は、大型種を中心とする歯のない種。あの眼は小さ過ぎると思う。それに脳も小さそう。とても視覚に頼って活動する動物とは思えない。それでいて、頭に突起が多い。鼻孔が開いてるとおぼしき上顎も妙に大きく変な形になっていたりする。飛ぶ動物で、眼が小さく、鼻周りに妙な構造。これって、コウモリに似てるよね。ということで思ったのは、翼竜の中にはエコーロケーションしてる種がいたんじゃなかろうかということ。メロンは化石に残らないだろうし。
さて、翼竜の食性についても、いろいろ書いてあった。ほとんど根拠が書いてない。書いてあっても、ほんまかいなって感じ。
全体的に、解説を鵜呑みにせず、自分で考えてみよう、という展示であった。
ハイイロチョッキリって知ってる?
一昨日、京都へ向かう新快速の中、そんな言葉を耳にした。身の回りでそんな類の会話は珍しくないけど、新快速の中で耳にするのは珍しい。思わず、そっちを見やった。
話していたのは、年配の女性二人。もしかしたら、違う言葉を取り違えたのかも。と思ったら、ドングリを取ってきてハイイロチョッキリを飼う話が展開しはじめた。やっぱり聞き違いではなかったらしい。
どうやら話している方の知り合いが、ハイイロチョッキリを飼っていて、撮った写真を見せながら、色々と解説してくれたらしい。その様子を細かく説明してくれる。話している方自身は、気持ち悪いと思っているらしいのだが、その割には話は細かい。吻が長くて、大きくしてみると毛が一杯生えていて、気持ち悪い〜。と言ってるが、気持ち悪いというのは、興味があるということの裏返しか?
そのハイイロチョッキリ好きの知り合いは、娘さんもそういった類が好きらしい。また、鳥も好きでバードウォッチングツアーに行ってみたり、植物も好きで云々。
もしかしたら、こっちの知ってる人かもしれないと思って、名前がでてこないかよーく聞いていたのだが、残念ながらわからずじまい。狭い世界なので、知り合いである可能性は高いかも。
声を掛けたらどうだろうと考えなくもなかったが、ナンパのようなので止めておいた。
A書店から、とある社会教育系の辞典が刊行されるらしい。他人事のような気もするが、なぜか執筆者の一人に名を連ねている。原稿書いたのに、随分と音沙汰がない。どうなっているのかと思ったりするわけもなく、すっかり忘れていたら、今日進行状況のご報告がやってきた。
なんでも、この辞典の執筆者は、310名に及ぶらしい。この分野でそんなに執筆者がいるのかなぁ。って感じだが、だからこそ、こっちにまで執筆依頼がきたのだろう。
で、この310名の内、15名ほどがまだ原稿を提出していないとのこと。だから刊行が遅れているんだとか。これだけ人数が多いとそんな奴も混じるんだねえ。310名中の15名ってことは、5%弱。全体的に見れば、比較的優秀な方ではないかと思うけど。
思い起こせば、この原稿の最初の締め切りは、昨年の今頃だったと思う。で、放っておいて、昨年の年末に提出した。今年の3月には、やりとりをして改訂までしたはず。
原稿の提出が遅くなったと少し反省したが、まだまだ初稿も入れてない強者がいるらしい。自分の器の小ささを思い知る。
進行状況のご報告には、年内なら修正稿を送ってくれたら差し替える、とある。自分的にはすでに終わった原稿、だれが今さら書き換えるかいな。どっちかと言えば、二度と見たくないのに。もちろん辞典が出版されても、自分が書いた項目を見る気はない。ほかのみなさんも、くれぐれも見ないように。
そういえば、少なくとも昨年の夏には完成原稿を渡したはずなのに、さっぱり出版されない本がもう1冊ある。これも分担執筆。ここには強者が混じっていたのかなぁ?
近頃の若い者は、柔らかいものばかり食べているので、顎が細くなって、そのせいで歯並びが悪くなってる。なんて話を聞くことがある。もちろん人間の話。
イタチといえば、逃げ回るネズミなんかを追いかけて、捕まえて食べる。骨も囓ったりするんだろう。大学時代、イタチの飼育を手伝っていたけど、餌はニワトリの頭だった。毎日1頭に一つの頭をあげる。喜んで食べて、翌日には綺麗な骨にして、巣箱にため込んでいた。きんと骨もかじっていたと思う。
でも、近頃の都会のイタチは、けっこう残飯をあさるそうな。残り物の人間の食べ物なんだから、当然柔らかいはず。柔らかい物ばかり食べていたら、顎が小さくなって、歯並びが悪くなる。
なんてことは、考えたこともなかった。
今日は、団長とイタチの皮むきをしていた。団長が嬉しそうに、見て見てとイタチの頭を持ってやってきた。下顎の切歯の歯並びが、まっすぐ一列ではなく、交互に前後になってるという。言われてから見てみると、たいていのイタチがそうなっていた。いずれも都会で採集されたイタチだった。
柔らかい物ばかり食べて、歯並びが悪くなるのは人間だけではないのかもしれない。それともイタチってもともとそうなん?
ここんところ(と言ってもまだ3日目だが)、夜になるとイタチと戯れる日々が続く。昼間に戯れればいいようなものだが、昼間は観察会や調査や雑用があったり、夜の疲れで寝てしまったりしてしまう。結果として、夜のお仕事ということになる。まあ、相手はイタチなので、夜が似合いでもある。
作業は日をまたぐので、昨日なんぞは、気が付いたら日が変わっていて、日記を書くのを断念した。
そんなわけで、今日もイタチ仕事。
イタチの処理自体は楽しいのだけれど、臭いがちょっと問題。イタチなので、当然のイタチ臭。これが問題。タヌキ臭なら一晩寝て風呂に入ったら消えるけど、イタチ臭は消えない。タヌキ臭は薄くなると、むしろちょっといい臭い。でもイタチ臭は薄くなっても、気持ち悪い。そして、タヌキ臭はすぐに慣れるけど、イタチ臭にはなかなか慣れない。
さらに問題は、肛門の両横にある臭腺。もちろんここに臭腺があるのは知ってるけど、いまはスピード勝負。しばしば臭腺を切ってしまう。切ると黄色い液体が出てくる。濃縮したイタチ臭がただよう。この臭いをずっと嗅いでると、イタチ臭に酔いそうになる。
さて、一番の悲劇は、イタチ臭に嫌気がさし、急ぎながらも、臭腺を無傷で取ろうなどど血迷った時に起きた。ちょっと寝ぼけてたんだと思う。軽く押さえながら臭腺を除去、と思ったら臭腺を切ってしまった。中から黄色い液体が飛び出し。顔にかかった。口にも入った。味? 味よりも臭い。とにかく大あわてでうがいした。顔も洗った。服につかなかったのはせめてもの幸いだった。
寝ぼけてきたら、臭腺を切ってる方が安全。
【追記】
結局、イタチ仕事は4晩続き、合計26匹の皮を剥いた。もう一生分のイタチの皮むきをした気がする。が、まだ冷凍庫には大阪府産以外がたくさん眠っている…。
有精卵を孵化させた烏骨鶏のヒナがやってきた。孵化後約3週間。風切羽や尾羽が生えつつあり、もうヒヨコとは呼べない感じ。ヒナの成長って驚くほど早い。でも、顔はヒヨコのまま。とても可愛い。
ただ、体が大きくなるのに合わせて、声がとてもでかくなった。入れ物に入れて放っておくと、ずーっと鳴いてる。ときどきウズラのような声が混じって面白いけど。ずーっと続くと五月蠅い。
誰かがかまってくれると、鳴き声は小さくなる。どうやら淋しいらしい。というわけで、肩に載せて作業をした。おとなしく乗っていてとても可愛い。ときどきフンをするのを除けば。
おもしろがって、頭にも載っけてみた。新たな鳥のかぶり物をしてるようなもので、違和感がない。というのが大方の評。そんなもんかな?と見上げたら、目玉を突かれた。
眼鏡をかけているので、鳥に顔を近づけても普通は平気。というわけで、油断していた。上目遣いだったので、眼鏡のすき間から狙われた。その時は、なんともなかったのだが、時間が経っても、突かれた眼に少し違和感。視力も落ちている。このまま復活しないと困る。
というわけで、鳥に顔を近づける時は、眼を突かれないように、注意しよう。
【追記】
一晩寝たら、突かれた眼の視力も戻っていた。あー、よかった。
拾って送って下さい〜。ただし、大阪府産のを。
今日は、ずっとイタチの処理。今まで何年もためこんでいたイタチの死体の内、大阪府産のを一斉放出。
イタチの死体が37体ならんでいる光景はけっこう壮観。大きさ、色合い、顔の模様。かなりヴァリエーションがあるのがわかる。
在来種のニホンイタチと、移入種のチョウセンイタチが混じっているから、変異幅はいっそう大きいんだろうけど。性的二型の激しい種でもあるから、大きさの変も大きいんだろうけど。個体差ってのもかなりありそう。
きちんと記録して、測定して、標本にして。ニホンイタチとチョウセンイタチの大阪府下での分布の違いを明らかにしたいと思っているのだが、37体というのは、処理するには大変でも、データ量としては少ない。
というわけで、大阪府下でイタチの死体を拾ったら、ぜひ送って下さい。市街地の真ん中から、山の中まで、場所は問いません。腐っていてもかまいません。頭骨が砕けていてもかまいません。ただ、ペッタンコはいりません。
毎年、近所の公園の樹木果実が、どのように減っていって、いつなくなるのかを調べている。果実をつける木を選んで、さらに枝に印を付けて、その枝になっている果実を、1〜2週間に数える。
以前は、年中やっていたのだけれど、熟してない果実を数えるのも面倒なので、ここ数年は9月に始めて、果実がなくなるまで続けることにしている。果実がなくなるタイミングは年によって違い、最大で3ヶ月以上も差がある。昨シーズンは1月頃になくなった。
さて、そして9月。半年以上ぶりに、果実を数えるシーズンがやってきた。というわけで、今日はシーズン最初の果実カウントをした。
基本的に毎年同じ木、可能であれば同じ枝を数える事にしている。毎年の果実の成り具合、減り具合が比較できるだろうと思うから。つまり、半年以上間をあけて、以前数えていた木を、枝を見つけなくてはならない。もちろん木には印を付けてある。枝にも印を付けてある。調査している木の位置は地図上に記録してある。だが、しかーし、初心者は恐らく地図を見ながら、印を探しても見つけられないに違いない。まず、地図上の位置にそれらしい木はいくつもあったりする。印は取れていたりする。枝は折られていたりする。つまり、昨シーズン調査していた枝を見つけるのは、大部分記憶頼りなのだ。
毎年、シーズン最初の調査は、ちょっとドキドキする。昨シーズンの標識枝はどこだったっけ? でも不思議なもので、近くまで行けば、なんとなく調査木がどれかはすぐに思い出す。調査木に近よれば、どの枝を数えていたのかは、たいてい思い出す。木や枝につける印を見つけて確信を深めるわけだけど、記憶だけで9割以上は大丈夫。
なかなかの記憶力だなぁ〜、って毎年思うのだけれど、これって普通?
ちなみに調査木をまわるルートも毎年決まっている。現場に行かずに個々の調査木を思い出すには、その調査ルートを順にたどって思い出す。でないと思い出さない木がある。これも普通?
ヘビを捕まえると大騒ぎ。というのが都会人のお決まりのパターン。というか、都会人は市街地でヘビを見たら捕まえなくては、あるいは駆除しなくては、と思うらしく、野外にそっとしておいてくれない。
今日も例によって、大阪市内で捕まえたというヘビとご対面した。捕まえた場所は、大阪市阿倍野区の小さな公園。たいそうに大きなビニール袋を二重にして入れてあった。捕まえてきた人は毒蛇かも!と思うのかテンションが高め。でも、マムシがいるわけもないので、こっちはいたって呑気に扱う。
なんとなく袋を開けて、のぞいてみる。汚いものが見える。一瞬死んで腐ったヘビかと思った。生きてるの? と尋ねたら、動いた。生きてるらしい。
どうみてもアオダイショウなので、適当に手を入れてみる。なぜか周りから叫び声が上がる。ここで出すの〜? おとなしいヘビなので、適当につかんで引っ張り出す。脱皮途中というか、脱皮に失敗してるというか、まだらに皮がはげて、とっても汚く見える。捕まえる時に、脱皮間近の皮がはげたのか?
なんというヘビ?と尋ねられるので、アオダイショウと答える。それで一件落着。
ヘビはもらった。せっかく大阪市内で平和に暮らしていたのに、見つかってしまったばかりに、こうして捕まえられてしまうとは可愛そうに。
と、思いつつ、もらったのだから標本にする。大阪市内でも、けっこう普通に生息してるのは知ってるけど、なかなか捕まえる機会はないので(人家周辺でヘビ採りはなかなかしにくい)、けっこう貴重な標本。
ヌートリアの観察会の下見に、昆陽池に行った。予定通りの場所にヌートリアがいた。夕方だったので、正午前後にもいるかは少し気になるところだが、まあ生息しているのは確かなので、一瞬にして下見は完了。
ヌートリアは3頭。おばあちゃん二人組から食パンをもらって食べていた。食パンをもらって、くわえて水の中に。と思ったら、同じく食パン待ちをしているコブハクチョウの攻撃を受ける。かなり激しくつつかれそうになって、仕方なく陸上で食べ始める。
ヌートリアにちぎった食パンを手渡ししつつの、おばあちゃん達の会話。
可愛いなぁ。頭なでたいけど、噛まれたら大変やから、我慢してんねん。
そのおばあちゃん達のすぐ近くには看板が立っている。
「ヌートリアに注意。噛まれないようにして下さい。餌を与えないで下さい。」
少なくとも看板の前半は読んでるらしい。
野生動物への給餌には、問題がいろいろある。今どき、ハクチョウへの給餌も自粛ムードなのに。ましてや移入種に餌を与えるなんて。とはいってもドバトやネコに大量に餌を与える人は後を絶たない。しかし、ヌートリアは特定外来生物。餌を与えていいんだろうか?
「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(いわゆる外来生物法)の第四条「特定外来生物は、飼養等をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。」 基本飼ってはいけないということ。
野外で暮らしてるとはいえ、毎日のように餌を与えているとしたら、飼っていることにならないか? 所有権を主張しなければいいのか?
とまあ、いろいろ疑問の残る状況ではあるのだけれど。
・ヌートリアって、餌をもらわなければ芝生を機嫌良く食べるだけ。つまり給餌の有無はその生存にあまり関係なさそう。
・昆陽池は水系としては、ほぼ孤立しているので、ここでヌートリアが増えても、他への波及はほとんどなさそう。
・そして何より、機嫌良く餌をあげているおばあちゃんに意見をするのは、なかなかに敷居が高い。
というわけで、放置してきてしまった。ちょっと反省か…。
昨日から今日にかけて、処理せずにたまっていたメールの返事をして、おおむね処理してしまった。次ぎに、テーブルの上の片づけにとりかかって、物が一杯だったのをあらかた片づけた。テーブルは白かったんだ〜、という感じ。テーブルの上から発見された多数のお菓子をたくさん食べて、ちょっと気持ち悪いくらい。飼っているオタマジャクシの水も替えた。
綺麗になったテーブルと、綺麗になったオタマジャクシの水を見た奴が曰く、
なんかよっぽどしたくない仕事があるんやね。
なかなかに鋭い。取りかかったものの嫌になって、1ヶ月先送りにした。催促が来てしまったので、取りかかったけど、またもや1週間先送りにしたとある仕事。テーブルも片づけてしまったので、仕方なく取り組んだ。割と簡単に終わった。まあ、そんなもん。たぶん先送りにしている間に、頭の中のどこかで何かの整理がついて、すぐに終わったのだと信じよう。
で、似たような仕事がまだ2本残っている。同じ奴が曰く、
年中、そんなことしてるね。
そうかもしれない。そんな暇があったら、自分で書けよと、いつも思うな〜。
ぜんぜん関係ない二題話。
鳥の巣談義をしてる中で見せていただいた。アカショウビンがスズメバチの大きな丸い巣に開いた穴の中に飛び込んでいく写真。前年のスズメバチの巣だろうか。とにかくスズメバチの古巣にアカショウビンが営巣したのだという。枯れた木に、自分で穴を開けて営巣することもあるアカショウビンのこと、穴が開けやすいスズメバチの巣は手頃な営巣場所だったんだろう。
どうせなら、使用中のスズメバチの巣に営巣したら、面白いと思うのだけれど、さすがに巣を壊したら、スズメバチの攻撃が激しいかな〜。ハチの巣の近くに営巣する鳥はけっこういるのだけれど、ハチの巣自体に営巣するのは初めて見た。
突然、闘児虫って知ってる? と尋ねられる。虫は担当ではないと答えると、どうも虫ではないらしいという。とりあえず詳しい話を聞いてみる。
昔、とあるブログに載っていたとか。山の中のとある旅館で、常連客にだけこっそり出される鍋料理があって、それはそれはうまいのだとか。材料が出に入ったら、常連客にだけ連絡が行き、こっそり集まって舌鼓を打つそうな。その鍋の材料が闘児虫。
なんでも、モルモット位の形と大きさの動物で、毛が生えていないんだとか。夜、とある木の下に酒を入れた入れ物を置いておくと、夜の間に闘児虫がやってきて、酒を呑んで酔っぱらって赤くなってヘロヘロの状態の闘児虫を、朝行って捕まえるそうな。
モルモット大ってかなり大きい。毛がないって事は哺乳類ではないけど、固い殻もないようなので、昆虫や爬虫類ではなさそう。両生類なんだろうか??
だれか、闘児虫の正体知ってる?
今日は、大学生3人にタヌキやアライグマの骨のクリーニングと仕分けをしてもらった。
皮をはいで、袋に入れて、水に浸けて腐らせて、忘れた頃に取り出して、水洗いして、乾かしたもの。1頭分の骨が袋の中にゴチャゴチャと、ゴミや虫の死骸と一緒に入っている。ここから骨を取り出して、骨に付いてるゴミを取り除いて、後から使いやすいように、パーツごとに大まかに仕分ける。
まずは、お手本を見せた。経験から、頭骨が割れていないタヌキの大人を選んだ。驚いた事に寛骨周辺も割れてなかった。というか骨がまったく折れていない。交通事故で死んだのではなさそう。というわけで、お手本にはぴったり。処理も簡単。さすがは経験者!
さて、初心者3人組は何を選んだかというと、
一人は、タヌキの大人を選んでいた。頭骨は割れていたが、その他は壊れていない。さっさと仕分けをして、背骨を並べて遊んでいた。
二人目は、子どものアライグマを選んでいた。背骨が一部壊れていたし、脊椎骨や四肢の骨の骨化も不充分で端が分かれてしまう。でも、頭骨周辺は壊れていない。それなりに仕分けを終えて、あとは頭骨と下顎骨に歯を入れて楽しんでいた。
最後の一人も、子どものアライグマを選んでいた。頭骨は粉々、背骨はバラバラ。骨を選び出すだけで大変そう。一番遅くまでかかって、ようやく仕分けたことにしたけど、全然仕分けれてない。なんせ粉々なので。きっと背骨の形も歯の形もわからなかったに違いない(歯も折れまくっていた)。
経験は大切。それがなければ引きの強さに頼るしかない。経験がなく、引きも弱いと苦労をするんだなぁ。
大阪近辺で採集してきた主として樹木液果の種子のコレクション。鳥屋なんだけど、鳥のフンから出てくるので、興味がある。で、まあ集めたわけ。せっかくなので、小さな透明なケースに入れて、引き出しに並べて一般公開。もしかしたら、他にも鳥のフンから出てくる種子を調べる人がいるかもしれない。そうでなくても、種子自体、いろんな形があって、並べて見るとなかなか楽しい。
というわけで、手にとって調べたり楽しんだりできるようにしてる。が、なかにはいらんことをする奴がいて、わざわざケースを開けて、引き出しにばらまいてくれる。だいたい夏休み明けには悲惨な事になってることが多く、今日はそれを久しぶりに整理した。昨年も一度同じ事をしたな〜。
とりあえず、引き出しに散らばっている種子を一つのシャーレに集める。あとは、小さなシャーレに分類して入れていく。大きなのは肉眼で見ながら指でつまんで、小さなのは実体顕微鏡でのぞきながらピンセットで。小さくて似たような種子であっても、実体顕微鏡でのぞくと、たいてい区別ができる。あまりに似た種の種子を混ぜられたら、分別できなくなるけど、今のところそこまでひどくない。
さて、実体顕微鏡をのぞきながら作業をしてたら、夏休みの宿題をしにきたとおぼしき子ども達が寄ってきた。何してるかと尋ねられたので、種子を種類ごとに分けてることを説明。格好いい〜、と言われる。実体顕微鏡をのぞきながら作業している様子がかっこよかったらしい。ちょっと嬉しくなって、実体顕微鏡で種子をのぞかせてみる。ちょうどヒサカキの種子がたくさん入っていた。見えたとか見えてないとか、綺麗とかどうしたとかいいながら、数人で盛り上がっていた。
とまあそんなこんなで、種子の分別はほぼ終了。種名を決めるのが面倒なのは、保留にしてしまったが…。保留にしたのを片づけようとしたら、昨年保留にしたのが出てきた。どんどん保留がたまっていきそうな気がする。
人を連れてヌートリアを見に行くこととなった。
最初は淀川のどこかに行こうと思った。下見に行ったけど、見つからず。もちろん薮をかき分けてごそごそ探しまくればいるかもしれない。少なくともフィールドサインは見つかるだろう。でも、あまり人を連れて行く感じではノ。
結局、安易にK池に行くことにした。見られることだけは保証されてる。問題は一瞬で見られるので、一瞬で終わってしまうこと。
翼竜って、中生代にいた空飛ぶ爬虫類のあの翼竜。今日、とある会議の席で、なぜか翼竜の食性の話題がでた。なんでも、植物や貝を食べていたと考えられる例があるらしい。
多数派が、植物食や貝類食とは思えないし、そういう意味でもないと思う。じゃあ、多数派が何を喰ってたのかはよく知らない。個人的には、なんとなくコンドルやハゲワシイメージで、腐肉食かと思っていた。
というわけで、植物や貝を食べる翼竜って! と驚いた。
翼竜はセルラーゼ活性を持っていたのか? それとも共生細菌とか? あるいは軽く細胞質を消化するだけ?
貝は丸呑みだろうな〜。貝殻を割るだけの強い胃を持っていたんだろうか?
そもそもどこで、どうやって採食してたんだろう?
どんどん色んな疑問が…。
詳しくは、翼竜の特別展でも見に行ったらいいんだろう。けど、見る機会があるかな〜?
夏休みの自由研究の成果を見せてもらった。小ぎれいなファイル(紙媒体)と烏骨鶏のヒナ。孵化後約1週間。めちゃめちゃ可愛い〜。
自由研究なにしようかと尋ねられたので、鳥の卵がどうこうと言ってたので、有精卵を買って来て、孵化させてみたらええねん。と無責任に言い放った。本当に孵化させるとは思わなかった。
手作り孵卵器は、プラスティックの水槽と、電気スタンドと、濡れ雑巾でできた簡単なもの。それでも5個の有精卵を暖めて、1羽孵ったのだから優秀。内、1個は中が見えるようにと、殻を一部割って窓を作ったせいで発生に失敗した感じ。それを除けば、孵化率25%。
有精卵を買う時に、孵化させたいと言ったら、消毒してない有精卵を、冷蔵せずに送ってくれたそう。同じように有精卵を孵化させる時の参考にしよう。
孵ったヒナは烏骨鶏なので、変わってる。綿羽は白っぽく、皮膚は黒い。1本の指先まで羽毛の列が続いている。そして予定通りの多趾。第1趾が2本ある。ただ、この2本の第1趾はどちらも地面につかず、前向きの3本趾だけで立っている。
このヒナの雌雄を尋ねられた。とりあえず総排泄口をめくって、中を見てみる。皮膚は中まで黒い。オスにあるという1対の突起はさっぱりわからなかった。皮膚が黒くて見づらいからという事にしておいた。
今日は、自転車でため池めぐり。
8月も終わりになって、鳥の繁殖期もおわりだなぁ。と思いきや、まだ営巣してる鳥がいた。
カイツブリは、今日みた範囲では、もう営巣しておらず、せいぜいヒナを連れているだけだった。この鳥は年中繁殖することがあるから、営巣しててもいいんだけど。
代わりにでもないけど、バンが営巣しているのを見つけた。この鳥も秋に営巣するのが珍しくないので、騒ぐこともないのだが、驚いたのはその巣場所。池の真ん中に巣があった。周囲のヒシを集めて積み上げて巣をつくっている。なにが驚くかといえば、それなりに水深があるはずの場所なので、おそらくその巣は浮巣になっているってこと。カイツブリじゃあるまいし、バンも浮巣をつくるんだなぁ。それとも浮いてないのか? それだと縦に1m近くある巣ってことになる。いずれにしても鳥の巣コレクションに加えたい一品。
別の池には、昨年から小規模なサギのコロニーができている。昨年はアオサギだけが繁殖していたが、今年はゴイサギとコサギもくわわっている。今日見たところ、アオサギの営巣は終わっていたが、ゴイサギとコサギはまだ熱心に営巣していた。とても狭い場所なので、アオサギが営巣している間は、ゴイサギとコサギが営巣する場所があまりない。そんな関係で、アオサギの営巣が終わってから、ゴイサギとコサギががんばって営巣しているのかなと思う。時間的すみ分けとでもいおうか。その内に、アオサギの繁殖期と、ゴイサギ・コサギの繁殖期が重ならなくなったら面白いな。
今日は茨木市方面へ。そして、飛んでるコウモリ調査におけるバスセンサスという新技を開発した。ようは、バスに乗って、飛んでるコウモリを探すだけなのだが、そこには色々と細かいノウハウがあるのである。
バスセンサスの最大の利点は、バスは徒歩よりも早いということに尽きる。徒歩ではカバーできないエリアをあっというまカバーできる。
少なくとも街中であれば、バス停や交差点の名前によって、いちいち地図を見なくても、現在位置を確認、記録できる。
問題点は、バスセンサスできる時間帯が限られること。肉眼で効率よく飛んでるコウモリが確認できるのは、コウモリが飛び始める日没頃から、日没後30分ほどまでの短い間だけ。
真っ暗でもバットディテクターを使えばいいようなものだが、走っているバスの中からでは、一瞬しか感知できず、違うものが出した似たような音かどうか確認できないのが問題。
というわけで、今日の日没時刻は、18:36。18:50にバスに乗って、19:05までバスセンサスを行った。バスセンサスに適した時間になっても、その時間帯になかなかバスが来てくれない。という問題もある。
バスの走る時間帯は決まっているが、日没時刻はずれていくので、同じ路線に何度も乗れば、一通りのバス路線のセンサスができるんじゃないかと思う。
さて、飛んでるコウモリの情報をくれる人の中には、バスに乗らず、自分で車を運転して、同様のセンサス調査をしてくれている人もいるらしい。その人曰く、
日没前後にコウモリを見ながら車を走らせるのは、ちょっと危険ですね。
もちろん危険。走ってる時に見ずに、止まった時だけ見るように!
大仏といえば奈良の大仏、鎌倉の大仏。でも、大阪にも大仏があるのをご存じだろうか? 大阪に生まれて20数年(数には二桁の数字を入れても可)、恥ずかしながら、私は今日知った。
能勢町と言えば、大阪の最北端。そこに大阪の大仏があった。その名は、摂津大仏だそうな。たしかに能勢町も摂津の国には違いないが、摂津の大仏なのに、えらく北の端の方にあるな〜。
それはさておき、この摂津大仏は、大仏好きのマニアのおじさんが造ったのではなく、あまり馴染みのない新興の宗教団体さんが造ったのでもなく、ちゃんと(?)仏教のお寺にあるらしい。それもけっこう由緒あるように見える(つまり金ぴかではなく、古びて見えるということだが…)。大きさもけっこうありそう。
とまあ、かなり曖昧な記述がならぶ。が、それはしょうがない。なんせ遠くから見ただけなのだ。近づこうかとも思ったのだが、しんどそうなので止めた。なんせこの大仏、釈迦ヶ嶽(標高512m)という山の山頂近くにあるのだ。標高450mくらいのとこかなぁ。とにかくわざわざ登って、目の前で大きさを確認して、由来の文章を読んで、とまでする気力が起きなかった(時間もなかった)。
ちなみに大仏の少し下に、大仏より大きそうな、金ぴかの菩薩像らしきものも立っている。そこすら行く気力がなかったし(本当に時間もなかった)。
そんなわけで、元気な人は一度、大阪が誇る(?)摂津大仏を見に行ってみよう。大阪から、能勢電とバスを乗り継げば、公共交通機関で日帰り可能! ついでに辺りで、アブラコウモリを探してこよう。まあ、今日探した限りではいなさそうだったけど。
追伸
ネットで調べると大阪にはもう一つ、東大阪市に石切大仏というのが存在するらしい。大仏の世界も奥が深い。
最近できたというツバメの集団ねぐらを見に行った。周囲を住宅と学校に囲まれた小さな池。その6割方がヨシ原になっていて、そこにとまるらしい。
午後6時10分に付いたが、ツバメの姿はない。ということで近所の神社に寄り道に行く。帰ってきたら、午後6時25分。ツバメがたくさんいて、すでにヨシにとまっている! 慌てて、数を数え始めた。
とにかくツバメがすぐにヨシにとまる。周囲をあまり旋回しない。幸い、東側にヨシがなく、そこから池の内側を含めて、ツバメがとまっているのを一渡り見渡せる。でなければ数を数えられないところ。
明るいうちからすぐ近くのヨシにとまってくれるので、ヨシにとまったツバメの写真が撮れる。とにかくヨシにとまったツバメを見たいなら良い場所。一つ難点は、周囲が高い金網で完全に覆われていること。金網のすき間からしかツバメが見えない。あまりいい写真にはならない。
すぐにヨシ原にとまってしまうのは、周囲が住宅地で、開けてないからではないかと思う。周囲が農耕地だったり、池がもう少し大きければ、ツバメの乱舞がもっと見られたんだろう。
気付くとあれよあれよというまに、ヨシにとまるツバメが増えていく。やたら飛びまわって、ヨシにとまっているのが見えない場所よりは、個体数の評価はしやすいのかもしれない。
実物を持ってるのに、さらに模型を欲しがるのも変な話。でも、身近にも欲しがる人がいたので、きっと他にもいるに違いない。まあ、常に持参してるとはいえ、見るのはなかなか難しいし、目の前で見るのはほぼ不可能なので、模型にしたらゆっくりながめられるというもの。究極のナルシズムのような気もするが…。
ともかく、そんなナルシストのみなさんに朗報。CTなどの二次元連続断層画像データをもとに、石膏で立体模型を作成してくれる業者があるらしい。頭蓋骨の場合、作成費用は一つ約6万円(一つで充分やろ)。
ただ、一般庶民的に問題なのは、CTのデータを業者に渡す必要があること。多くの過程にCTはないだろう。病院に行って、さりげなくCTをとってもらっても、そのデータをもらえるとは思えない(頼んだらもらえるのか?)。一部の研究者は、研究用にマイクロCTなるものを持っていたりするそうなので、そんな知り合いがいたら頼んだらいいだろう。
とにかく、どうしても自分の頭蓋骨の模型を作りたければ、つてをたどりまくってでも、CTスキャンのデータを入手すべし。そっちの方にお金がかかりそうな気がするな〜。
飛んでるコウモリ探しに、まるけんさんにお借りした新兵器を導入した。バッタは出てこなかったが、バットはたくさんディテクトできた。
今日は、JR阪和線をやっつけた。駅で降りて、コウモリを探して、電車に乗って。また次の駅で降りてこ、コウモリを探して、電車に乗って。以下同文。を2時間半ほど繰り返した。ちゃんと降りて調べた駅が9駅。すべてでコウモリを確認した。45kHzで確認してるから、アブラコウモリと判断していいんだろう。
というわけで、新兵器は飛んでるコウモリの種名判定に役立つ。のみならず、飛んでるコウモリの発見効率を格段に上げてくれる。新兵器と肉眼での探索とで、どの程度差があるのかなと思って、新兵器を使いつつ、肉眼でもがんばってコウモリを探した。しかし、結局新兵器でコウモリを確認した9駅いずれでも、肉眼では見つけられず…。
おそらく、肉眼での調査でも、コウモリの密度が高い場所では問題ないんだと思う。コウモリの密度が少々低くても、充分な時間、あるいは観察しやすい夕暮れ時の調査なら問題ないんだと思う。
でも、コウモリの密度がとても低い時(今回はどの駅でも同時に1匹しか飛んでなかったし、その声も時々しか確認できなかった)。短時間で効率よくコウモリを見つけなくてはならない時。そしてコウモリが灯りの周辺に来ないと見えない夜遅くに調査する時。新兵器なしの調査はちょっとあり得ない感じ。
もし新兵器がなかったら、今晩は無駄に終わるところだった。まるけんさん、ありがとう〜。
近所に住んでるのに、近所で働いているのに、外側の事務所やレストランやユースホステルには行ったことがあるのに、長居陸上競技場の中には入ったことがなかった。
そんな近くて遠い長居陸上競技場の中に初めて入った。外から見る以上に、でっかい施設だった。で、鳥屋的に見ると、ハト対策の徹底ぶりに驚いた。ハトが乗りそうな場所には軒並みテグス系が張られている。入りそうなところには、網が張られている。ハト対策は万全に近い。
しかしハト対策の後にありがちな事に、スズメが入り込んでいる。とくに観客の通るところ、座るところに糞が落ちるのが問題らしい。どうしたもんだろう。
対策その1:スズメの入らない目の網を張りまくる。
対策その2:スズメの糞が落ちてこないように、危険な場所の上にシート等を張る。
対策その3:使っていない時間帯に鳥除けの音を流す。
いずれにしても、スズメが入ってくる時間帯と季節と場所と個体数を明らかにしないと、決定的な対策も打てない。とりあえず、対処療法ってことになるのかな。
ただ、この時期になってもまだ、巣内とおぼしきスズメのヒナの声がしていた。少なくとも営巣場所になっているらしい。それだけなら、放っておいても来年の春まで大丈夫そうなんだけど…。
イルカの日のはずで、スナメリだのカマイルカだの、冷凍庫にたまっているものを用意はした。が、なかなかイルカの日が始まらない。結局イルカはひとに押しつけて、主にクマの皮の続きをやっていた。
ついでに一部バラバラのクマとイノシシの頭を煮てみた。クマの頭はなかなか煮上がらないのに、イノシシの頭はすぐに煮えて、肉もよくとれた。
クマの皮は、大きさの割に意外と薄く、シカ皮よりもはるかに処理しやすい。でも、耳の軟骨取りには時間がかかった。と、楽しく処理していたら、左耳の後ろあたりの首の皮下からマイクロチップが出てきた。だれが入れたのかな? 心当たりのある人はご連絡を。
今日は二日目。小鳥祭り。
思い起こせば、昨年の8月11日にも鳥剥き大会を開いた。その時の参加者はわずか4人。淋しく鳥の皮を剥いた。
ところが今日は、11人もの参加があり、大盛況であった。なんせ材料が足らなくて、団長が泣く泣く参加を断念したほどである。一年でこの様変わり。4人で淋しく皮むきしたときと比べると隔世の感がある。
まあ、腕の方はピンキリ。すでにマスタークラスが2人。准マスタークラスが2人。レギュラークラスが3人、ビギナークラスが3人。とまあ密かにクラス分けしている。ちなみに残るクラスは、最上位のウィザード。
マスター以上は好きな材料を選べる。レギュラーは材料を絞った中から選べる。ビギナーは基本的に材料を押しつけられる。という具合になっている。
普通は、何回かビギナークラスを体験したら、ランクアップするんだけど、永遠のビギナーもいる。不器用というだけの人もいたりするけど、多くの永遠のビギナーの特徴は、ひとの説明を聞いていないか、無視すること。逆に、一瞬でマスタークラスになる人もいる。そんな人は、ひとの説明を一度聞いたら要点を押さえてしまい、すぐに自分でもできるようになる。
ビギナー向けには、最初に説明しながらの模範演技をするのだが、その時の反応を見ていたら、どっち寄りのタイプかはだいたいわかる。永遠のビギナーは、肝心な部分をまるで見ていない。優れものは、質問も的確だったりする。
とまあ、偉そうに書いたけど、同じような事をひとから思われてるんだろうなー。そして、ひとの話をまるで聞いていないタイプとしては、永遠のビギナー寄りかもしれない。
毎年恒例(?)の夏のホネホネ合宿。といっても泊まるわけではない。ただ、3日連続なだけ。毎日、皮むき、脂肪取り、骨洗い三昧。楽しいような疲れるような。でも、標本の処理が進む。冷凍庫が広くなる。また、死体をもらいにいける。というわけで、ここでがんばらねばならないわけ。
初日は午後からイノシカクマ祭り。ひたすらクマの皮むきと、皮の肉・脂肪取りをした。先日、磯で指先を切っていて、痛い。さらにメスでキズを増やしてなお痛い。何時間もやってると指先がしわしわになった。そして指先に力が入らなくなった。でも、初めてのツキノワグマなので嬉しい。
さて、明日は小鳥祭り。けっこう参加者がいるけど、なんせ小鳥なので、冷凍庫はあまり広くならない。
今日は、貝塚市にあるツバメの集団ねぐらを見に行った。少なくとも2年前からあるらしい。
ここと言われて、驚いた。細長い池の南側に、しょぼしょぼーと生えているヨシ。丈はそれなりに高いが、ヨシ原の幅がない。いたっていい加減な目分量では、2〜3m程度。
ほんまにこんなヨシ原にツバメが集まるんかな?
集まったとしても数はしれてるんじゃ?
と思っていたら、あれよあれよという間に、ツバメが集まった。数の評価は難しかったけど、大ざっぱに約5千羽程度か。しょぼいヨシ原に、どさーととまっている。
ツバメとまり、こうべを垂れる、ヨシ原かな
全部のツバメがどうにかヨシにとまったらしい。ヨシが思いっきりこうべを垂れている。
ヨシ原の長さは、これまた大ざっぱに見積もって50m位。ヨシ原の幅を2mとすると、集団ねぐらの面積は、100平方メートル。そこに約5000羽がとまったとすると、約50羽/平方メートル。
ヨシの生える密度って、けっこう幅があるらしいけど、10〜50本/平方メートル程度のものか。けっこう密には生えていたので、50本/平方メートルとすると、ヨシ1本に1羽とまってる計算になる。
密に生えてるヨシ原なら、2×50mもあれば、5000羽のツバメが寝るのに、さほど無理はないのかもしれない。意外と狭くていいんだなぁ、というのが実感。
一昨日は、阪南2区。今日は、汐見と助松。泉北から泉南にかけての3ヶ所の埋立地を見に行くことができた。いずれも囲われた内部に干潟ができている。そこに来ているシギチドリ類を見に行こうという企画なのだが、なぜか海岸動物を採集するのに熱中していた。本当に鳥屋なんだろうか??
阪南2区は、わざわざ埋立地の一部を入江状にして人工干潟をつくってある。海に面しているといっていい干潟状態。そのせいか海岸動物の多様度も高い。なにより、磯物ではなく、干潟物の動物がいる。岩にはヒザラガイや笠貝も多い。コシダカガンガラもいる。なかなか楽しい。
汐見埋立地は、外側を堤防で囲って、埋め立てていってる途中の残された海。池のような感じになっていて、周囲は産廃だらけ。一応海とつながっているので、干満があるし、海岸動物もいる。タテジマフジツボが多く、場所によったらマガキやムラサキイガイも固着している。とはいえ、あとはタマキビとイシダタミが目立つ程度。多様性は低い。なにより干潟部分にはほとんど生物がいない。少し掘ると真っ黒な還元層がすぐに出てくる。ただ、小さなカニはたくさんいた。
助松の埋立地で見に行ったのは、野鳥園予定地(いつまで予定地やねん!とは関係者の声)。やはり、周囲は囲われていて、池状態で残された部分に干潟ができている。ここも干潟部分にはほとんど海岸動物は見あたらない。転石にはタテジマフジツボが付いているくらい。がんばって探すと、少しはカニがいた。
とまあ、3ヶ所は、この順で海岸動物の多様性は明らかに減少、そしておそらく現存量も少なくなっている。シギ・チドリ類はこうした海岸動物を食べているはずなので、その現存量と相関した個体数なり多様性が期待できる。
かと思いきや、そうでもない…。なんでかな?? ここではチェックしていない小さな動物の量が問題なのかも。
今日の大阪の最高気温は35.3℃。そんな猛暑の最中、影一つない埋立地に行ってきた。干潟の鳥を見て、干潟や磯風の場所の海岸生物を採集。
人間とは勝手なもので、おもしろい物さえあれば、炎天下でも平気。楽しく観察・採集をしている。一通り観察・採集をしたと思ったとたん、猛暑が響く。暑い〜。
オバシギやトウネンがすぐ近くまで来てくれて、盛り上がっていたら暑くない。でも、一段落して我に戻ると暑い。石をひっくり返して、おもしろい物が見つかると暑くない。もう見た物ばっかり、と思うととたんに暑い。
あまりに暑いので、ずぼんが濡れるのもかまわず、海水の中に足をつけた。涼しい〜。同行者がズボンが濡れてると指摘してくれたが、これはいつものことなんだな。
とまあ、そんなわけで楽しかったのだが、2時間が限界であった。直射日光には強い方ではあるんだけど。
ちなみに明後日も埋立地に行く予定。やはり炎天下っぽい。参加者は、必ず帽子をかぶってくるように! と言ってる本人は、帽子嫌いなのでかぶらないのだが…。
諸般の事情というか、お出かけのついでに、真っ暗な東大阪市を歩き回った。もちろん飛んでるコウモリを探して。
基本的には、池、川、水路、田畑を目指して歩く。ここはと思う辺りでは、街灯や看板の明かりの周りに目をこらす。飛んでいたら、だいたい押さえられてるんじゃないかと思う。
目的の池や川に向かう途中でも、視線はやや上。光の周辺にコウモリが飛ぶ影がないか注意しながら進む。上ばかり見ていると、道に迷う。駅の周辺をうろついては、駅に戻って移動を繰り返す予定が、枚岡駅から東花園まで歩く羽目になった。3ヶ所でコウモリを見つけたからいいけど…。
コウモリの影を探しながら夜の街中をセンサスしている感じ。視線が高めなのを除けば、双眼鏡を出してるわけでなし、さほど怪しい感じではない。その証拠にパトロール中のお巡りさんにも職務質問されなかった。
枚岡駅から東花園駅まで、1時間弱かかって歩いて、コウモリがいたのは3ヶ所6匹。あんまり多くなかった。
これから1ヶ月ほど(もしかしたらもっと長く)、毎日のように夜遊びをする。午後4時過ぎに出掛けて、午後9時過ぎに帰ってくる感じか。行くのは大阪の各地。当面は電車に乗りまくり。
大阪の一番端っこの駅で降りて、ウロウロ。また電車に乗って次ぎの駅で降りて、また周辺をウロウロ。まるで鉄っちゃんのようである。が、目的はまったく違っていて、コウモリを探してるだけ。薄暗い中、双眼鏡をぶら下げて、上を向いてウロウロ。かなり怪しい。捕まらないことを祈ろう。
というわけで、今日は第一弾。南海高野線編。河内天見駅で降りて、周辺でサクサクっとコウモリを見つけて、次々と駅を制覇していく。予定であったが、のっけからこけた。河内天見駅周辺で1時間以上ねばったがコウモリを確認できず。農作業をしているおじいさんとも話したけど、コウモリは飛んでないという。おじいさんが見逃してる可能性もあるが、少なくとも多くないのは確かだろう。
続く、千早口駅周辺でもコウモリは確認できず。山間部にはコウモリはいないに違いないと考えながら帰ってきた。時間があれば、いつかリベンジしよう。
街中に戻ってきて、千代田駅と狭山駅の周辺では、軽くコウモリを確認。とりあえず成果はあったからよかった。
それにしても、この調査は意外な落とし穴がそこここに。
まず観察しやすい日没前後にコウモリが少ない駅に下りてしまうと、その日の調査効率が急落する。どのくらい粘って諦めるかが難しいところ。
そして最大のネックは電車賃がかかること。駅のホームからコウモリが見えればいいのだけれど、駅を出て周辺の池や田んぼ周りを見ないといけないし…。
幸い大阪府は、鉄道網が発達している。大部分の市町村の主要部分は、駅周辺をウロウロすればカバーできてしまう。こんな事が可能なのは、大阪府以外は東京都ぐらいではなかろうか?
というわけで、大阪府下の全鉄道路線を制覇するのである。やはり鉄っちゃんのようである。次は、JR阪和線か南海本線の予定。
午後から川遊びに行った。到着したらカンカン照り。さっさと川に行って足を水に浸けよう。というわけで、さっそくズボンをはいたまま川の中へ。膝上くらいまでを水に浸ける。1週間前に、同じズボンで海に入ったもので、ズボンは塩を吹いていた。今日、川の水で塩を洗ってしまおうという寸法。よくできた行事計画である。
水に浸かったのはいいけれど、今日は水網を忘れてきてしまった。仕方がないのでコンビニで買った150円の捕虫網を手にしてるのだが、使い勝手が悪い。水網が恋しい。
と思っていたら、南の方の山が雲で隠れている。雨が降ってるらしい。そういえば雷の音がする。とたんに河川が増水しないか注意しながらの川遊びになった。やがて、近くで雷がなって雨が降り出したので、いったん陸へ。でも、雨はすぐに止んだ。増水の危険はまだあるのだが、せっかく来たので、また川遊びに戻る。しばらく遊んでいると、みるみる水が増えてくる。危ないので、また岸に上がる。
水量が増えてくると、水は濁ってきて、草やゴミをどんどん運んでくるようになった。浅い部分でも歩きにくい。今まで水が流れていなかった水路に水が入り、中州がどんどん水中に没していく。陸にいたはずが島になりそうになって、あわてて岸に戻る。でもって、水が増えていく様子をながめる。
今日は、川遊びというより、増水を見に来たみたい。
もっと激しい増水だったら、あんなにのんびり川遊びを続けていたら危なかったかもしれない。
楽しく川遊びをして、増水をながめたのはいいけれど。水際で転んだり、水が増えたのを無視したりしたおかげで、パンツまで濡れた。帰りの電車はガラガラなのに、座れなかった。ガラガラの電車の中で、網を持って立ってる集団。けっこう異様な光景だったにちがいない。
京都府舞鶴市と福井県高浜町周辺をウロウロしてきた。この辺りは、クマゼミの声はほとんどせず、代わりにミンミンゼミが鳴いている。一番多いのはアブラゼミ。ニイニイゼミも多い。とまあ、この夏はセミの事が気になる。
夜は、海岸の芝生の上にシュラフをしいて、その上に転がって寝る予定だった。夕方頃から雷が鳴ってるなー、と思っていたら、暗くなったことに激しい雨が降り出した。外に置いてあった荷物やら、荷物を入れるようのテントやらを慌てて片づけて、建物内に避難。結局、食堂の床で寝ることになった。気分がだいぶ違う…。
一番入口近くに寝たのが悪かったのか、早朝から動き始める勤勉な人たちの足音で朝方何度も目が覚める。最初に目覚めた時は、ヒグラシだけが鳴いていた。次に目が覚めた時には、ニイニイゼミも鳴き出していた。午前5時半になると、人の動きが多くなって寝てられない。仕方がないので起きてみると、アブラゼミが鳴いていた。起きてしばらくしてから外をウロウロしてみると、ミンミンゼミも鳴いていた。
というわけで、ヒグラシ→ニイニイゼミ→アブラゼミ→ミンミンゼミという、セミの早起きの順番についてのデータが得られた。ただ、寝ぼけてた可能性は完全には否定できないのだが…。
小学生は遠足の前日に興奮しすぎて、熱を出したりするらしい。
昨日の夜、なんか体がだるいな〜、と思っていたら、発熱していた。38.6℃。自分的には近年まれにみる画期的な高熱である。熱が出ている以外は、腹は問題なく、頭痛はなく、吐き気もなく、なんともない感じ。とりあえず晩飯を作ってみたものの、食欲がなくなり、そのまま寝ることに。
で、今日は昼過ぎまで寝てた。ようやく熱はさがった。というわけで、明日から遠足。本来は今日からだったのだが、台風(及びHさん)のおかげで一日減った。一日減らなかったら行けなかったので、結果的にはよかったかも。
生態学の醍醐味は、一見なんの関係もなさそうに見える現象に、関係性が見いだされる事だと思う。風が吹けば、桶屋がもうかる、っていうあれ。これはきっと生態学だけではなく、複雑系の研究にすべからく当てはまりそう。というか、自分はそこに面白さを見いだしそう。
Hという人がいるのだが、これが自他共に認めざるを得ない雨男。なにか行事を担当すると必ず雨を降らせる。どうせ雨天中止だからと、心づもりができるくらい。
明日から、2泊3日で遊びに行く予定だったのだが、またもやHさんが雨を降らしてくれた。雨どころが台風を呼ぶ始末。おかげで、2泊3日が1泊2日に変更になってしまった…。
関係者からはブーイングの嵐。もう合宿に連れて行ってやらない!という意見もあった。本人も反論できないところが笑える。
とまあ、そんなわけで、明日は暇になった。3日間留守するために、いろんな仕事を調整し、冷蔵庫の食糧も計画的に減らしていたのに〜。明日は日頃手が回っていない仕事でもして、あとは外食という線が濃厚。
タイトルの意味は、ハトがウサギを呼んだというわけ。北京の蝶がニューヨークの天気を変えられるなら、日本のハトが、日本に台風を呼んでもおかしくない。
昨日、和歌山のとある小さな公園の小さな池で採集した植物。その池は、一部にスイレンが植えられている以外は、全面をこの植物が、ミジンコウキクサにまみれながら覆っていた。
丸い葉っぱの浮葉植物。葉っぱの裏には空気を含んだような場所。トチカガミ?にしては変だし…。素人判断はこの程度。持って帰ってきて、水草屋さんに見せたら即答された。
けっこう売られているようだが、あの様子では野外に出たら、はびこる可能性がけっこうあるように思う。池で水草を見る時には、注目の必要があるかも。
それにしても、南米出身のハリウッドの映画スターみたいな名前でなく、もっと日本語らしい名前があればいいのに。初めて聞く人は、なんのことかと思ってしまう。
今日は、和歌山のとある河口干潟に行った。ものすごく快晴で暑いが、足を水につけていると涼しい。ただ、はだしで草履はお奨めできない。何度も足をカキ礁で切ってしまった。まあ、さほど出血はしないのだが、衛生上いかがなものか。そして痛い。
そんな干潟での一日。とても愉快なことがあったので記録しておこう。
最初はハクセンシオマネキやイソスジエビを捕まえて喜んでいたのだが、ここにはワカウラツボがいるはず、という声を受けて、石をひっくり返して探し始めた。すぐに、石の裏にひっついている、白くて透明感のある二枚貝を発見。貝に詳しいという触れ込みの奴に見せたら、種名がわからないという。専門家が悩むと嬉しくなってしまうもの。いきおい貝モードに突入。石の裏をひっくり返しまくる。ワカウラツボは見つからないものの、ミヤコドリっぽいのやシラギクガイっぽいのがみつかる。そのまま石をひっくり返しながら進んでいくと、狭いエリアにヨシが生えていた。フトヘナタリがいるかも、オカミミガイは無理でも、その近縁種を見つけたら、また専門家を困らせられる。
と思った時、近くで、声がする。
「やばいかも」
何がやばいねん。と思いつつ無視してたら、また声がする。
「ほんまにやばいかも」
俺はおもろい貝を探すのに忙しいねん!と思いつつ横を見てみると、RM(名誉のためにイニシャルにしておこう)がふくらはぎまで泥の中に沈んでいた。
ギャグかな?と思ったけど、本当に沈んでしまったらしい。片足抜いたら?と言うと、片足は抜けた。もう片方は、膝上まで沈んだ。こうなると自力では抜け出せそうにない。やがて、貝屋も加わって、とりあえず見物。干潟での悪い例として写真も撮影(この写真は某出版社から出る干潟の本に掲載予定)。
と、楽しんでいたら、さらに沈んでいく様子。仕方がないから近くにあった新聞紙を半分にたたんだくらいの板を渡してやる。その板に片足を乗せて、ようやく泥からの脱出に成功。あー、おもしろかった。
面白かったけど、一人で干潟に行くのはやめよう、と思った。
原稿の締め切りに追われているのだが、ヒグラシの鳴き声での分布調査の呼びかけが目にとまった。夕方、大阪各地の社寺に行って耳をすませばいいだけらしい。ヒグラシの声は間違えようがないので、とても敷居の低い調査。夕涼みがてら出掛けてみようかなと思う。
しかし、夕方は原稿書きをはじめ、雑用に追われる時間帯。かなりその気にならないと調査にいけない。だいたい、みずから始めた飛んでるコウモリ類の分布調査にもほとんど貢献できていない。8月には、がんばってデータのないエリアを見て回ろうと思う。ついでにヒグラシも調べてこようと思う。思うけど、できるかな〜。
ヒグラシ調査の勝負は8月いっぱい。時間帯は、日没前30-40分頃らしい。詳しくは、
http://www.omnh.jp/shiyake/higurashi.html
ちなみに、蜩と書いてヒグラシと読むらしい。何度見てもタイと思ってしまう…。
とある事情でいくつかのNPOの収入源をながめてみた。
NPOの収入源を、おおざっぱに、会費収入、自主事業収入、委託事業収入、寄付金収入(助成金を含む)、その他の収入に分けてみる。会費収入やその他の収入はいずこもたいした割合を占めない。というわけで、残る3つの収入のバランスで、NPOを分類することが可能。
おもしろい事に、子ども分野の活動をしているNPOの収入には、一般的に自主事業収入と寄付金+助成金が占める割合が高い。活動資金を稼げる活動をしっかりしている上に、寄付金や助成金も集めやすいらしい。
一方、環境分野の活動しているNPOでは、子ども分野よりも委託事業収入の割合が高めで、寄付金+助成金の割合が低め。寄付金+助成金があまりない団体も見られる。もちろん団体による差が大きいけど。
さて、NPOが安定した活動をするには、安定した収入源が必要。そんな観点で見た場合、自主事業収入は、事業が軌道に乗れば比較的安定した収入が期待できる。寄付金もそれなりに経年的に集めていけるもの。しかし、助成金や委託事業というのは、中身次第ではけっこう不安定。とくに役所系の委託事業というのは一年かせいぜい数年で終わることが多い。委託事業が取れたからといって、事業規模を拡大すると、委託事業が終わった時に四苦八苦することになる。単発の委託事業で食いつなぐのはなかなかに難しい。
そんなわけで、委託事業収入の占める割合の高いNPOは、自主事業収入や寄付金収入などをコンスタントに確保したり、安定した委託事業収入の口を見つける必要があるに違いない。
ちなみによく知ってるとあるNPOの収入は、自主事業収入49.9%、委託事業収入36.5%、寄付金+助成金収入7.8%、その他の収入5.7%、会費収入0.1%。
他のNPOと比べると、寄付金+助成金収入の割合が少なすぎ(10%切ってるNPOってほぼないし…)。代わりに委託事業収入の割合が高め。事業規模の維持に四苦八苦してるに違いない。
大阪市内の方から、庭で繁殖したヒヨドリの話を伺った。なかなか面白かったので、記録しておこう。
なんでも、今シーズンは2回もヒナが巣立ったらしい。4月終わり頃から繁殖行動が見られはじめ、最初のヒナが6月上旬に3羽巣立ち。少し間をあけてまた繁殖を始め、7月中旬に4羽が巣立ち。同じつがいが繁殖したのかと尋ねられたが、もちろんそれはわからない。ヒヨドリが1シーズンに複数回繁殖をした例はあったかな〜?
本当はもっと綺麗な鳥が庭で繁殖したらいいのに、と言いながらも、ものすごくヒヨドリの繁殖を熱心に観察しておられるよう。毎日何度も見ているとか。一度目の繁殖は、室内からガラス越しに見られたそうで、ヒヨドリの方も見られるのにすぐに慣れたそうな。でも、2回目は、室内からは見えず、普通には巣の中は見えない。で、ヒナが孵ると、毎日なんども脚立を持っていって登って見ていたらしい。さすがにヒナもそれには慣れないらしく、毎回ヒナは恐がり、周囲で親鳥が騒いでいたとか。どうもその影響で、ヒナは早めに巣から飛び出してしまったような感じ。とりあえず、今度からあまり巣をのぞきまくらないように注意。
そして、一番面白かったのは、2回目の繁殖で巣立った一番末っ子の話。早く巣から出てしまい、ほとんど移動できずに、巣の下に落ちたらしい。で、拾われて、巣のあった木にのっけておいたら、親鳥が給餌にきていたとか。それならそのままでいいようなものだが、親鳥の給餌が少ないと判断して、自分でもそのヒナに給餌をしてみたとのこと。あげたのは、マグロの赤身、かしわのささみ、ハモの湯引き。マグロとハモは食べたけど、かしわは食べなかったそう。ヒヨドリに魚の肉をあげてみるという発想が新鮮だった。
来年もまた来るといいね。
とある出版社から出ている中学生向けの地理の教科書に、一通り目を通すことになってしまった。中学校の地理なんて、中学生時代以来。
地球儀から始まって、最初はいろんな国名や世界地図。世界の略地図の書き方というのがけっこう楽しげ。たとえば南北アメリカは、三角形が二つ縦にひっついている、ってな感じ。書き順まで載ってたりする。
続いて、都道府県と日本地図。もちろん日本の略地図の書き方付き。九州は五角形にするとまとまりやすいらしい。
お次は、地図の見方をイントロに、日本各地の人口・産業・生活・文化の紹介。ヒントと実例と調べ方を教えるから、あとは自分で調べてねって感じの構成。実例は、山形県、東京都、福岡県。山形県への旅行計画を作ろう、などという課題が与えられる。やっぱりサクランボ狩りらしい。
続いて、同じ事を世界の国々で。中国、アメリカ、ドイツが実例として出てくる。どこを例に選ぶかを、どういう基準で決めたのか知りたいところ。
最後に日本全体の地形・気候・人口・産業・交通・文化などが紹介される。いちばん熱心にながめたのは、方言地図。
中学生の頃は、覚えることばかりであまり地理は楽しくなかった。が、いま改めてながめると、なかなか面白い。後に定期テストが待っていないというのが大きいんだろうけど…。
この声に似たカエルの声はないかと言われた。
とりあえず、送られてきた音声ファイルを開いてみる。
なんか変な声。
アマガエル風やけど、少しアオガエルの声のようでもある。外国のカエルの声かな? カエルの名前を尋ねられてるの? クルクルと振り回すとカエルのような声を出すおもちゃがあったな〜、あれの音なのかも。
本人と話して、ようやくわかった。
聞かされた声は、セミの声。キエリアブラゼミ。
そうかー。カエルの声かと思った。確かにカエルの声にしては、出だし、途中、最後とフレーズが変わってて変な感じやった。それを先に指摘しておけば〜。
とまあそんなわけで、東南アジアに行ったりしたら、セミとカエルの声を間違えたりしないように、ご注意を。
さらに直翅類と鳥の声が混じったら、わけがわからんやろうな〜。
ツチノコを捕まえたんだと思う。なぜなら、以前、ツチノコとして、テレビに出ていたヘビと同じ種類だから。
大阪府北部へ両生爬虫類を探しに行った。ヘビヘビと思っていたら、前方の道ばたにヘビがいた。長さは1mを少し超えるくらい。黒っぽい色合いのところどころに、赤みががった部分がある。何より特徴的なことに、胴体がやたらと太い。そして尻尾がとても細くて、胴体の後ろにチョロッと付いている。
あいにく、跳んで襲ってきたり、輪っかになってゴロゴロと坂を下っていったりはしなかったものの、その特徴からツチノコであることは一目瞭然。
さっそく捕まえてみた。噂と違って、とてもおとなしい。胴体をつかんでもかみついてくる様子はない。これならシマヘビの方が獰猛なくらい。見ると、胴体の中程がとくに太くなっている。これは何かな?と思ってさわっていると、口からヒキガエルが出てきた。驚いた。
もっと驚いたことに、ツチノコはヤマカガシに変わっていた。
ヤマカガシの首から出す毒はヒキガエルの毒と同じ成分で、それは食べたヒキガエルから手に入れているとかいないとか。聞いたことはあったけど、本当にヒキガエルを食べるんだなぁ。と感心した。その上、呑み込んでいたヒキガエルはとても大きい。あんな大きな物を呑み込めることにも驚いた。
ヒキガエルを呑んだままにしておけば、ツチノコだったのに…。それが少し残念。
一日、水をさわっていた気がする。
なにわホネホネ団の今日の活動は骨洗い。皮むきもいいけど、これこそ、ホネホネ団的な活動の最右翼。
タヌキ、イノシシ、テン、ハクビシン、ゴマフアザラシ。よりどりみどりだったので、いろんな種類を洗ってみた。
いろんな種の骨の違いを知るにはまたとないチャンス。少なくとも作業をしている間は、分かった気になる。歯の数、寛骨の形、肩胛骨の形、違いを見つけては喜んでみたり。同じタヌキであっても、歯の数や頭骨の形が違うのを見て感心してみたり。
抜けて落ちている歯を探して、元通りに差すのも楽しい。指の種子骨が揃っていたら嬉しい。
骨洗いは、発見と楽しみに満ちているのである。
なぜかメンバーの中には、骨洗いよりも皮むきが好きという者がいるのだが…。
ともかく、暑い夏の日は水遊びが一番。骨洗いは涼しかった。
今日は自転車でため池めぐり。出だしは曇っていて涼しかったのだが、だんだん晴れてきて暑くなった。仕方がないので、コンビニでアイスとジュースを買う。昼ご飯はアイスクリーム。
毎月まわっている池をめぐるだけではあるが、今の季節はカイツブリのヒナが多くて楽しい。
とある池ではカルガモのヒナがいた。4羽のヒナが、1羽ずつ池中に散らばっていた。そして、池の縁に沿って黙々と泳いでいる。まるでトレーニングでもしているよう。どうしてバラバラに泳ぎ回っているのかとっても不思議。母鳥も見あたらないしノ。
先月はアオサギが営巣していた池では、今月はゴイサギとコサギが営巣していた。アオサギの方は巣立ってしまったらしい。季節的すみ分けって感じ。
さて、今日の密かな目的はアカガシラサギ。10日ほど前、知り合いからアカガシラサギの画像が送られてきた。けっこう綺麗な夏羽。場所はなんと毎月見ている池。というわけで、今日はアカガシラサギの夏羽が見られるかもとワクワクしていたのであった。
結果は、アカガシラサギは見あたらず。調査のついでのこと、粘りに粘って探しまくったわけではないので、見逃したかもしれないけど。
というわけで、お楽しみは来月に持ち越し。
ナイトミュージアムは、おおむね午前9時に終了。起床は午前5時半。起きてからすでに盛りだくさんの3時間半。午前9時にして、すでに昼時の感じ。
ということは、午後6時は、けっこう夜遅い時間帯。寝不足だし、眠い。寝ぼけながらメールを書いていると、わけのわからないことを書いていてびっくり。
そんなわけで、ナイトミュージアムの心得。翌日は休日にすべし。他の参加者もそうなのかな〜。
今日はこれから博物館のお泊まり行事に参加。
まずは日没後の植物園を歩き回った。穴から出てきて、木に登るクマゼミの幼虫が多数。やがて、背中が割れ始めている個体、背中から少し出てきた個体、からだ半分が立ち上がった個体、はねが伸び始まった個体、はねが伸びきった個体。時間が足りない(根気も足りない)ので、1個体ですべてのプロセスを見ることはできなかったけど、あちこちの個体で一通りは見た感じ。
コウモリはたくさん飛んでいた。バットディテクターでも盛り上がった。発泡スチロールをこすると超音波が出て、はいいけれど、とくにコウモリが近寄ってくる気配はなかった。手をこすり会わせたり、高い声を出すと、アブラコウモリ程度の超音波は人間でも出せるようで、むしろそっちが盛り上がったかも。
下見ではカラスの集団ねぐらがあったから見に行ったけど、20羽程度しかおらず。ここ数日、タヌキが何度も観察されているけど、大勢で騒いでいると、見られるはずもなし。
お次は、夜の展示室めぐり。といっても、昼間と変わるはずがないんだけど‥。電気を消して、懐中電灯を持って回ったので、少しナイトな感じは出たかも。恐竜の骨は、下からライトを当てると、天井に映る影がなかなかカッコイイ。
で、午後11時過ぎに消灯。みんな素直に寝ている。こんな早く寝る週間がないので、寝られない。でも、明日の起床は午前5時半。明日は間違いなく寝不足の一日になる。
朝。午前5時半に一斉にライトが付いて、起こされる。歯みがきもそこそこに植物園へ1時間の散歩。帰ってきたら、朝食、解散。朝食の手作りミネストローネがうまかった。
オサガメを掘りに行ってきた。埋めて2週間。埋めた時、すでに腐ってパンパンだったが、充分形を保っていた。2週間後ならまだ形を保っているかと思ったのだが。砂地での肉の分解は早い。すでに浅い部分は骨になっていて、深く行くほど肉が残っている状態。一番深くに埋まっていた左前肢だけが形を保っていた。
背甲の皮の下の皮骨はすでにバラバラ。これを組み立てるのは無理っぽい。となると、できあがる背甲は、背骨から肋骨が出て、あとは背甲の周囲の骨を取り付けたようなもの。カメの甲羅っぽくない〜。
まあ、おかげで背甲を折りたたんで持って帰ってこれるので、運びやすいといえば、運びやすい。
新鮮なオサガメの死体を手に入れたら、背甲はそのまま乾かして乾燥標本にしたらいいのかと思う。でも、できたら皮骨が完璧に並んでいるオサガメの背甲の標本が見たい。…どうやって作るんだろう? 新鮮ならばらけないのか?
昆虫屋さんのはずのMさんが、なぜかさりげに自動撮影装置を買いました。セットしておくと、赤外線を感知して、自動的に撮影してくれる楽しい機械です。
昆虫屋さんが何に使うの?という疑問はさておき、嬉しくなったMさんは、公園の小さな池のほとりにセットしてみました。
それが昨日のこと。今日、なにが撮れたかな?と確認したMさんはビックリ。大急ぎで、その辺にいる人たちに見せてまわりました。見た人はみんな、
おおー!
と盛り上がります。
見てみると、そこにはタヌキが4頭、仲良く写っていました。
昨年2頭死んでいるのが見つかって、もういなくなったかと心配されていたけど、まだタヌキは公園で元気に暮らしていたのです。
さらに嬉しくなったMさんは、大阪の各地の山に自動撮影装置をセットして、大阪の色んな哺乳類の分布をどんどん調べてまわったとさ。めでたしめでたし。
先日、警察の人が来て、不審者対応の研修をしてくれた。不審者との闘い方、ではなく警察が来るまでの時間稼ぎの仕方に近い。
設定は、暴れそうな危ない奴、ナイフを出してきそうな奴がやってきた時。とりあえず、応接室などの部屋に入れて、隔離しておけということだった。基本はナイフにさされにくいポジションに立って、案内すること。あとはナイフが出てきたら、突き飛ばして逃げろ! いざとなった、助けて〜、と叫べ。という教え。逃げろと教えている中で、助けて〜と叫んでも誰も助けに来ない気がするが、突っ込むのはやめておいた。
ここは日本なので、銃を持った恐い人は想定外。アメリカの不審者対応は、もっと激しいものになるのかもしれない。
さて、今日はとある図書館に行った。8月からの展示の下見。職員と約束して行ったけど、みなさんカウンターで忙しそう。というわけで、勝手に下見をすることにした。
やおらメジャーを取り出して、ケースのサイズを計測。デジカメを取り出して、パシャパシャと撮影。
一段落してから、再びカウンターの方に行って、職員の方に声をかけた。ふと見ると、
「不審者を見たら、職員にお知らせ下さい」
という張り紙。
展示ケースを勝手に測定したり、撮影してるのは明らかに不審者。図書館の不審者対応はなってない、というか来館者の不審者対応がなってない。すみやかに職員に通報して、不審者を応接室に連れて行って、隔離する必要があったはず。ついでに冷たいお茶とお菓子を出してくれると、不審者としては嬉しい(しかし、お茶とお菓子に味を占めた不審者はまた来るに違いないので、あまり歓待するのはよくないかもしれない)。
ちなみに不審者を連れて行く時は、前に立たず、右手後方に立つべし。なぜなら、右利きの犯人は、右手後方を攻撃しにくいからだそうな。まあ、左利きの私には意味がない。不審者の利き手を見破る研修もしておく必要がありそう。
以前は、1000円前後の安いスニーカーや草履を買っていた。安物はすぐに穴が開く、どこか取れる、すり減る。コストパフォーマンスを考えても、地球の資源問題を考えても、それなりに高価な物を買った方が得である。
と言われて買ったスニーカー。初代は半年、二代目は一年弱。確かに長持ち。そんなわけで、草履も高価な物を買うことにした。実は先日買ったところなのだが、買って1週間ほどで左の底が取れてしまったのである。幸い、左足だけ生き残っていた先代の草履があったので、バツイチ同士で新たなペアを組んでもらっていたのだが、また壊れてきてしまい…。
というわけで奮発して買った草履は、姿形はまったく一緒なのに、値段は今までの3倍もする。3倍長持ちしますように。
京都に行ってきた。駅では、祇園祭のお囃子が流れ、そこかしこに和服の女性がいる。お祭り気分が盛り上がる。
そんなお祭りムードだらけの京都の町に繰り出した。三条京阪から少し下がって、白川沿いに散策。仁王門通りに出て、平安神宮の大鳥居を目にしたら、今度は疎水沿いに散策。そして丸太町まで。完全にデートコース。
ただ、手には水網。足下は水の中に入れるように草履履き。ぶら下げている手提げには、採集物を入れる容器。その上、似たような格好の集団で移動。
祭りというコンテクストで見るなら、謎の仮装集団といったところ。その仮装集団は、やたらと水の中をのぞき込み、水際まで行けると見たら必ずおりていき、水網を振り回す。と思ったら、やおら集まってきて、その中からは、なにやら説明らしき謎めいた声が聞こえてくる。怪しい信仰宗教の修行にも見えるかもしれない。
要はたいへん場違いな集団であったということ。祇園祭真っ盛りの京都市内で観察会は無理がある。
まあ、明日だったら山鉾巡行にかちあったので、今日でよかったとも言えるが。ちなみにその道沿いも山鉾が通るらしい。
といっても、アメリカザリガニの。
琵琶湖の烏丸半島というところに行った。本来鳥を見に行ったはずだった。でも、今ひとつ鳥がいない。昔だったらブーブー言っただけだったろうが、今は違う。鳥はさっさと諦めて、違う物を観察しはじめる。とりあえず貝類。そしてカエル類。水草もながめてみたり。近頃興味の幅がけっこう広い。
ハスの花の前で弁当を食べていたら、木の枝に紐をつけて、その先にスルメをぶら下げて、水の中に垂らしている親子がいた。アメリカザリガニを釣っているらしい。楽しそうなので、真似をしてみる。糸もスルメもない。仕方がないので、折り取ったヨシに、カールみたいなお菓子を突き刺して、水の中のアメリカザリガニの目の前に。すぐにつかんでくれる。釣れた!と思ったら、お菓子が取れてしまった…。
と嘆いていたら、さっきザリガニ釣りをしていた親子が、釣り道具をくれた。もう充分楽しんだので帰るという。ありがたく頂いて、ザリガニ釣りをはじめる。
当然、大物を狙う。餌に反応するのだが、餌を食べるのだが、餌をしっかりとつかんでくれない。ひっぱると放す。釣れない…。
仕方がないので小物を狙う。小物はお馬鹿で、しっかりつかんでくれる。割と簡単に釣れる。
さすがは大物個体は、長生きしているだけはある。餌は食べても釣られない。あの調子なら、さらに長生きして、超大物になるに違いない。
そんなわけで、長生きの秘訣。目の前においしそうな餌がぶら下がっても、しっかり食い付いてはいけない。端っこからちびりちびりと、少しずつ食べる。そして餌が去っても、決して追ってはいけない。
ザリガニ釣りは人生訓に満ちているのである。
について軽くデータを取った。軽く集計した。その結果を、ここで発表。
データは、大阪市南部の某公園のサクラの木を、5月後半に4日間、合計4時間観察したもの。時期的には、この公園でサクラの果実が食べ尽くされる途中から終わりにかけて。
サクラの木にやってきたのは、多い順に、ヒヨドリ、ムクドリ、スズメ、キジバトの4種。滞在時間で言えば、ヒヨドリ62%とムクドリ35%でほとんどを占める。
食べたサクラの果実は合計102個。採食した果実数で言えば、スズメはまったく食べなかった。ヒヨドリ75.5%、ムクドリ23.5%。これまたこの2種でほとんどを占める。
たぶんメジロやハシブトガラスも食べることがあるんだと思うけど、今回の観察では来なかった。
ちょっと面白かった傾向は、ムクドリの比率が日を追って多くなってきたこと。来年は、果実が熟し始めた頃から、ヒヨドリとムクドリの比率に注目しながら、またデータを取ってみようかと思う。
樹木の果実をどんな鳥が食べているかなんて、見たら簡単にわかる事なんだけど、意外と調べられていない。また、時期や地域による違いもあるらしい。いろんな場所で色んな樹種について、似たようなデータを取ったら面白いはず。
というわけで、興味を持ったらぜひやってみよう!
この繁殖期は、大阪市内の公園をみんなで歩き回った。そのデータ整理をしてみた。5年に一度の調査の3回目。この10年間の変化が確認できておもしろい。
一番はっきりした変化は、ハシブトガラスが増加したことらしい。今では大部分の公園で記録されるようになった。一緒にカワラヒワもかなり増えた。コゲラも増えた。一方、シジュウカラとメジロは伸び悩み。
はっきり減ったのはモズ。今回の調査では確認できなかった。同じく、カイツブリやカルガモ、バンも減った感じ。といってもこちらは池のある公園に限られるので、もともとあまり多くはないが。
ちなみに前回の調査で記録され、今回躍進が期待されたエナガとヤマガラは確認できなかった。各公園一度しか調査してないので、見逃しはあるとは思うが、まったく記録できなかったとは、少なくとも躍進はしていない。
バードウォッチングに毛の生えたような(繁殖関連の行動を記録する部分が付け加わっただけ)調査だが、ボチボチと繰り返していくだけでなかなかに面白い結果がでてくる。
公園の様子はさほど大きく変わってないように思うのだが、繁殖する鳥類相が変化する。ということは、鳥が変わったのか? 気付かない部分で公園に変化があるのか? 公園も鳥も変わらず、単にゆっくりとした変化のプロセスを追跡しているのか? 変化の原因まで議論したいと思ったら、他になんのデータがいるのかな?
メンバーへ緊急連絡
数日前、オサガメが上がったとの連絡あり。例の浜に埋められたとのこと。日程を調整して、回収班が出動するので、至急都合を連絡されたし。事務局長
メンバー以外への告知
大阪湾ウミガメ・クジラ回収班は、なにわホネホネ団の秘密の下部組織である。大阪湾岸を中心に、ウミガメやクジラ・イルカが打ち上がったと聞けば、ただちに出動してその回収にあたり、標本として大阪市立自然史博物館に納めることを任務としている。
そのメンバー構成は非公開であり、謎につつまれている。なにわホネホネ団員だからといってメンバーとは限らない。なにわホネホネ団員ではないからといって油断していると、突然招集されることもある。
先頃は、新潟まで遠征して、イルカの骨を回収してきた。このようにその活動範囲は、大阪湾岸に限らない。もしウミガメやクジラ・イルカが打ち上がり、標本として博物館に提供してもいいという場合があれば、ぜひ連絡されたし。
新潟県の浜にイルカを埋めた。というのを掘りに行ってみた。まあ、新潟へのドライブ旅行なつもり。イルカが見つかるとは、あまり期待せずにでかけた。なぜなら、イルカを埋めている風景の写真はあるけど、目印は何も付けていないというのだ。その上、1mもの深さに埋めたという。広い浜を1mの深さで掘りまくれるはずがない。横に1mずれただけでも見つからないだろう。常識的には見つかるとは思わない。賭けるなら、絶対に見つからない方に賭ける。
思い起こせば数年前、キツネを埋めたという場所に掘りに出かけたことがある。ここと言われた場所を掘っても出てこない。仕方がないから、穴を横にドンドンひろげる。数時間かかって、そろそろ諦めかけたころにようやく見つかった。最初に示された場所から3mほどずれていたと思う。その3mが大きいねん!
午前11時頃、現地に到着。小雨が降ったり止んだり。イルカ掘りをする意欲は低め。写真を見ながら、ここ!と棒を立ててくれた。写真を見せてもらう。ぜんぜん場所ちゃうし。
というわけで、2枚の写真を頼りに場所を探す。背景に家と学校が写っている。その前に印のついたガードレールや電信柱。幸い全景と遠景があるので、撮影したピンポイントがわかる。幸い2枚の写真は撮影ポイントをずらしていたので、埋めた場所もほぼ正確にわかった。そして愕然とする。
イルカを埋めた場所の側には、海へ水が流れこむ細い水路があったのだが、その水路の幅がなぜか大きくなっていて、イルカを埋めたとおぼしき場所が、えぐれている。ちょうど高さ1mほどの崖になっている。イルカはちょうど水にさらわれていったのではないか?
仕方がないから、埋めたとおぼしき場所あたりの崖下を掘ってみることにした。シャベルを取りに行って、ついでにトイレに行って、シマヘビを見つけたので捕まえて、帰ってきたら言われた。
「イルカ見つかったよ」
けっこう後悔した。ここらへんに埋まってると思ったのに、発見の現場に居合わせないとは〜。
なんでも、ここらへんかな〜、と最初にシャベルをいれたら、見つかったらしい。あっさりしすぎ。そして、見つからない方に賭けないでよかった。
結果的には、まるで我々が掘りに来るのを見越して、上の砂をどけておいてくれたと思うくらい簡単に掘ることができた。とても浅い場所で、おそらくシャベルがなくても手で掘れただろう。
肉もほどよく腐っていて、メスをつかって肉を処理する必要はほとんどなし。かといって骨がバラバラになるほどでもなく、ほとんどベストのタイミング。
全部の骨を回収して、袋に入れて、仕事は一段落。約1時間で作業は終わってしまった。作業が終わったと思ったら、なぜか波が高くなってきて、さっき作業していた場所まで海水が流れこんできた。もしかしたら、数日後だったら、本当にイルカは波にさらわれていたのかもしれない。
というわけで、わけのわからないいくつもの強運に守られて、無事にイルカを掘り出して帰ってきたのであった。今度は、アカボウクジラやオウギハクジラなんかを埋めておいてくれるといいな〜。
生息状況がよくわかっていないというのが、現在の状況。というのがオチ。
『大阪府野生生物目録』(大阪府,2000:奥付はないけど、レッドデータブックと同じ年に出版のはずで、レッドデータブックにも奥付がないけど、知事のごあいさつは2000年3月付け)
によると、大阪府で記録されているコウモリ類は、キクガシラコウモリ、コキクガシラコウモリ、アブラコウモリ、ユビナガコウモリ、テングコウモリの5種。その後確認されたヒナコウモリはともかくとして、大昔に記録のあるヤマコウモリが抜けている。そして、各種の生息状況の把握もお寒い。
『大阪府における保護上重要な野生生物 大阪府レッドデータブック』(大阪府,2000)によると、テングコウモリが絶滅危惧I類、キクガシラコウモリ・コキクガシラコウモリ・ユビナガコウモリが絶滅危惧II類。それはいいけど、コキクガシラコウモリ以外の3種は、箕面の1ヶ所でのみ記録があることになっている。コキクガシラコウモリはそこに加えて生駒山地で記録があるそうな。箕面市以外でも豊能町などで確認されているし、キクガシラコウモリは河内長野でも見つかったりしている。きっと探せばもっといるに違いない。
リストになかったヒナコウモリは、堺市の他、枚方市でも見つかっている。もっとあちこちにいるかもしれない。一方、ヤマコウモリは大昔の岸和田の標本があるだけで、現状はさっぱり不明。
さらにアブラコウモリは、どこにでもいると思われているが、ろくに調査はされていない。ちなみに『大阪府野生生物目録』では、豊能地域と大阪市内だけに生息することになっている。これは文献調査では、他の地域からの報告を見つけられなかったということ。当然ながら減少しているかどうかも不明。
要はだれもろくにコウモリを調べてないらしい。
そんな状況を打破すべく(?)、飛んでるコウモリはたいていアブラコウモリと大胆宣言して、とりあえずアブラコウモリの分布を調べている。今日までに集まった場所を地図上に落としてみた。まだまだ足りない〜。というわけで、コウモリが飛んでいたら、観察日と詳しい場所をお知らせあれ。
ついでにヒナコウモリが見つからないかな〜。
箕面に行った。滝道を歩いて滝へ、さらに川沿いにのぼって、ビジターセンターまでを往復。
途中で、カルガモを見かけた。メスが、フワフワのヒナを9羽も連れていた。周囲には携帯カメラを手にした人だかり。確かに可愛い。一日中ずっと見ていたい気がする。が、目的は他にあるので、後ろ髪をひかれながら進んでいく。
帰り道、あのカルガモ親子はどうしてるかな〜、と思ったら、300mほど下流にいた。やはり、携帯カメラを手にした人だかり。
行きに見たのか午前10時過ぎ、帰りが午後3時前。5時間ほどで約300m下った事になる。時速60m。
流れのゆるいところはともかく、早瀬のぶぶんはヒナは流されるだけのよう。とすると、このカルガモ親子はドンドンドンドン下流に向かっているはずである。
夜は移動しないとしても、昼間約14時間なら、一日840m下る計算。
1週間前にはカルガモ親子には気付かなかった。5km以上上流にいた計算になるので、きっと箕面川ダムのダム湖にでもいたに違いない。そして、2週間ほどで猪名川に到着。5週間後には海にいる計算に。もちろんずっと一定のスピードで下っていったらの話で、どこかで止まるだろうけど…。
とまあそういうわけで、重大な事実に気付いた。フワフワのヒナを連れている水鳥が観察したら、繁殖記録として扱ってきたけど。確かに繁殖記録には違いないけど。河川で見た場合は相当遠方で営巣した可能性があるんだな〜。
カワガラスを観察に行くので、予習してたら気になる資料を発見。
・『滋賀の水鳥 図解ハンドブック』滋賀県小中学校教育研究会理科部会編、新学社
このシリーズはなかなかお薦めで、お気に入り。滋賀県といいつつ、近畿地方ではほぼ通用するし。観察会資料として手頃にコンパクトにまとまっている。線画の出来がいまいちではあるがノ。
で、カワガラスのページを開いたら、おもしろい記述を発見。
「食べ物:ノ水生昆虫を食べる、小魚やカニ・エビも捕らえる。」
カワガラスの生活図解の一コマには、
「あしに水かきがないので翼を使って泳ぎ、小魚をつかまえる。」
ウミスズメばりに泳いで魚を捕ってるカワガラスのイラスト付き。
カワガラスは水中を翼で飛ぶように泳ぐこともあるけれど、小魚を捕らえることもあるようだけど。ウミスズメのようにスイスイ泳いで魚をパクパク捕まえてるわけではなく、あくまでも主食は岸際や水底の水生昆虫。事実に反してないようでいて、誤解を招くような記述と思う。
大家さんとこに、家賃を払いに行った。毎月手渡しなのである。前月末に、翌月分を前払いという約束になっている。が、月末は何かと忙しく、他に覚えておくべきことも多く、しばしば家賃を払うのを忘れる。家賃を払わなきゃ、とは覚えていても、昼間に貯金を下ろす暇がなかったり、帰ってくるのが日付が変わる頃では、なかなか払えない。
大家さんとは長年のつきあいなので、数日過ぎてもとくに何も言われない。が、それが4日、5日と過ぎると、催促のお手紙がドアに張られる。
一昨日、ドアに催促のお手紙が張ってあった。それを見て、初めて家賃を払ってないことを思い出した。でも、昨日は午前様で払う暇がなく、今日なんとか払いに行けた。
とにかく6日も支払いが遅れているので、誤るところから始まる。といっても、今年に入ってちゃんと前払いをしたのは1回くらいしかないので、誤るのも慣れたものというかなんというか。いや、本当にきちんと払おうとは思うんだけど…。
で、今日はなんやら大家さんの様子が違う。怒られるのか!?とドキドキしてたら、来月から家賃の値段が変わるという。値上がりだ!とさらにドキドキしてたら、4000円の値下げだそうな…。
なんでも入居したときが、家賃相場の高い時だったとかで、そのまま長らく同じ家賃だったけど、近頃家賃相場が下がってきて、同じ間取りの他の人よりも家賃が高めになっていたとか。
毎月4000円も浮くとは嬉しい。定率減税はなくなるし、住民税は上がるし、という昨今。とても珍しいいい話。
でも、これって固定金利から変動金利へ移行したようなもの。今度家賃相場が上がりだしたら、一緒にどんどん家賃も上がったりするんだろうか? そこがちょっと不安。ずっと固定家賃を維持した方がいいんだろうか??
これからは今まで気にもとめてなかった家賃相場が気になるようになるかも。
今日は哺乳類の方。とりあえず日本哺乳類学会の学会誌を一通りながめてみた。もちろん急いでたから見逃しがあるかもしれない。が、セミを食べる哺乳類はあまり出てこない。
食肉類を中心にチェックした。食性が報告されていて、セミがでてくるのは、ニホンイタチとノネコ。
食性は報告されているけど、ヒグマ、ツキノワグマ、キツネ、クロテン、アライグマ、イリオモテヤマネコの食物リストにはセミは出てこなかった。昆虫はけっこう食べているけど、甲虫や直翅類など地上生の昆虫が中心。同定しきれていないサンプルも多そうなので、セミが混じっていても同定できなかっただけかもしれない。あるいは、セミが出現するシーズンは限られるので、そのシーズンをたまたまはずしているのかもしれない。
その他の情報源を見た限りでは、タヌキはセミを食べるという話はある。
テンの食物からは、昆虫は出てくるけど、セミはあがっていなかった。イタチは食べるのにノ。
きっと、けっこう昆虫を食べる中型食肉類は機会さえあればセミを食べるんだと思う。そんなデータはなかなか見つからないが。
食肉類以外では、リス類とイノシシとニホンザルが気になるところ。
こっからここまで、セミを食べる鳥とかで展示作って、と言われる。標本出すだけと思っていた。文字パネルとかレイアウトも考えないといけないらしい。どんな感じ?と尋ねると、基本お任せ、とのお答え。任されたくない。
鳥以外の脊椎動物を並べてもいいらしい。カエルは出てくるらしい。とりあえずセミを食べる鳥を調べてみる。国内の文献を軽く見た感じでは、ヒヨドリ、アオバズク、アカショウビン、チゴハヤブサがひっかかった。他に、見たことがあるところでは、ムクドリやカラスもかなりセミを食べてる。このあたりが中心か?
他にセミを食べる鳥と言えば、小型の猛禽類は食べてそう。あと、モズも食べてるかな〜?
セミを食べた鳥の糞からは、セミの目が出てくる。糞にでてくる昆虫の同定は難しいけど、これは簡単。植物の種子なみ。そういえば、初めて見た時は、なにか植物の種子だと思ったっけ。
こんな事になるなら、セミを食べてる動物に注意して観察しておけばよかった。
【追記】
ツミもセミを食べることがあるらしい。一方、チョウゲンボウもかなり昆虫を食べるが、甲虫、直翅類、トンボなどが中心でセミは見あたらず。生息環境の違い?
アオバズクがセミを食べるのはよく知られている。が、同じ小型フクロウ類で、けっこう昆虫も食べるコノハズクやオオコノハズクの食性のリストにはセミは見あたらない。あまり食べないのか?
について、考えなくてはならなくなった。干潟が好きだけど、干潟の鳥は苦手。っていうか、見るのはいいけど、説明って言われても…。とりあえずシギやチドリの嘴の形と、採食方法ってか? あまりパッとしないな〜。
たとえばベントス屋さんは、泥干潟と砂干潟ではベントス相に違いがあるてな話をする。とうぜん、ベントスを食べている鳥にも違いがあってしかるべき。
ゴカイなどが多い泥干潟ではゴカイ喰いが多く、カニが多い干潟ではカニ食いが多い。なんてことを言えればいいんだけど、鳥屋はあまりベントス相と、鳥類相との関係を調べてない気がする。
個人的には、砂干潟よりも泥干潟にシギ・チドリ類は多く、それはゴカイ喰いが集まるからではないかと思ってたりするのだが、データで示した例はないかな? ただ、少なくとも関西では、砂干潟には多くの人が立ち入るけど、泥干潟には立ち入らない(帰って来れなくなるし)。それが影響しているという仮説も否定できないかも。
箕面に行った。また昼間っからオオサンショウウオがいた。今度はデジカメを持っていた。というわけで、やっとオオサンショウウオの写真が撮れた。あまりうまく撮れてなかったけどノ。
本当の目的は、カワガラスを見ることだった。それも一応見た。まあ、オオサンショウウオを見たから、カワガラスが出なくてもよかったような気もする。
来週の日曜にも箕面に行く。その時も、オオサンショウウオが見られますように〜。
こんなに昼間に見られるなら、昼間に川沿いに歩いて、オオサンショウウオの分布調査ができるんじゃないかとも思うけど、無理かな?