皮むき日記
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●2018年12月15日 オオムシクイ、ルリビタキ、ヒヨドリ
なにわホネホネ団の活動日。今年度の鳥剥き9日目の19種20羽目(内、1種1羽は動物園物)。
・オオムシクイ
(OMNH A8042:2009年11月、大阪市此花区産)
中身はかなり傷んでいて、とくに左胸から腹が腐ってる。でも剥けるからなぁ。尾羽が抜けそうだけど、かろうじて耐えた。汚れているから洗いたかったけど、腐っているので断念。
・ルリビタキ
(OMNH A8041:2010年2月、京都市山科区産)
ネコが捕ってきたらしい。傷だらけで、羽根が汚れ、ほぼペッタンコ。下腹部に穴が開いていたので、その穴を利用して剥いた。洗うと羽根が抜けまくってドキドキしたが、けっこう可愛く仕上がった。
・ヒヨドリ(OMNH A8033:2018年12月、大阪府堺市産)
瀕死の状態で保護されたらしい。尾がなく、左翼に羽根がない。剥いてみると、右翼の根元や首の後ろにもキズ。押さえてむしられていたといったところだろうか。今日処理した中では、一番状態がいい…。
●2018年11月10日 ミユビシギ
なにわホネホネ団の活動日。今年度の鳥剥き8日目の16種17羽目(内、1種1羽は動物園物)。
・ミユビシギ(OMNH A8028:2018年9月、三重県津市産)
ぼんやりしてる所を、カラスに襲われ、それを助けたけど、死んでしまったとのこと。幼羽から第一回冬羽に変わるところのメス。ものすごく脂肪を蓄積していたので、面倒そう。と、思ったけど、皮が丈夫で脂肪が軟らかく、とても除去しやすかった。
●2018年10月13日 イソヒヨドリ、セグロセキレイ
なにわホネホネ団の活動日。今年度の鳥剥き7日目の15種16羽目(内、1種1羽は動物園物)。
・イソヒヨドリ(OMNH A8019:2018年4月、兵庫県西宮市産)
メスの成鳥で、卵巣がとても発達していた。が、けっこう羽根に青味もあって、剥いてる時は、雄の幼鳥かなぁ、と思ってたんだな。
・セグロセキレイ(OMNH A8020:2017年5月、奈良県吉野町産)
5月に拾われた幼鳥。巣立って間もない感じかと。頭骨が割れているのは、のんきに道を歩いていて、車にひかれたんだろうか。
●2018年10月8日 レッサーパンダ
なにわホネホネ団の活動日。
・レッサーパンダ(OMNH M3504:某動物園より)
ほとんど肉球がなくて、毛だらけの足の裏。肉球がないので、なのか知らないけど、指先がちょっと剥きにくい。尻尾は先が少し切れているようで、太めで終わる。尻尾の途中がゴツゴツしているのは何度か骨折してる?
レッサーパンダ科はイタチ科に近い。それなら鎖骨はあるはず、と探すもよく分からない。とそこに、蛙骨屋がやってきて、すぐに鎖骨を見つけてしまった。悔しい。場所は肩関節のすぐ近く、大きさは3mm×1mmほど。
●2018年9月9日 ハシボソミズナギドリ、コゲラ、カワラヒワ
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き6日目の13種14羽目(内、1種1羽は動物園物)。
・ハシボソミズナギドリ(OMNH A7989:2016年5月、三重県津市産)
一人予約者がキャンセルになったので(関空が使えないので、明日、別の空港から飛び立つには、今日来てる場合ではなくなった的な)、急遽剥くことになった。久しぶりで、肘関節のところのおまけのホネの存在をすっかり忘れていた…。やたら水っぽかったのは、保存状態の問題か?
・コゲラ(OMNH A7995:2014年7月、大阪府茨木市産)
長年の(たぶん普通の冷蔵庫の)冷凍室での保存の結果、内臓はトロトロ。生殖巣から性別は判らないけど、頭にけっこう多数の赤い羽根。ってことは雄なんだろうなぁ。
舌骨の先が、鼻孔まで届かず、目の間で終わっていたのだけど、コゲラはこんなもん? ちなみに舌はほとんど出していない状態。
・カワラヒワ(OMNH A7995:2015年4月、大阪府茨木市産)
長年の(たぶん普通の冷蔵庫の)冷凍室での保存の結果、内臓はトロトロ、口からドリップを吐きまくり、それでいて頭は乾燥していて嘴が開かない…。水に漬けて処理すれば良かったかもしれないが、漬けなかったので皮が動きにくく、開口部が開き気味に…。
●2018年8月13日 オオクイナ、ハクセキレイ
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き5日目の10種11羽目(内、1種1羽は動物園物)。
・オオクイナ(OMNH A7972:2018年7月、沖縄県石垣市産)
首から上の羽根が短めなのは、幼鳥だからかな。喉は白っぽいけど、首は赤茶色い羽根が生えつつある感じ。それでいて卵巣はけっこう発達してる。
・ハクセキレイ(OMNH A7968:2018年1月、兵庫県姫路市産)
三列風切が長くてかっこい。メス。SOはいってしまってるが、幼鳥なんだろう。
●2018年8月11日 コアラ
なにわホネホネ団の活動日。なぜかコアラがあいていたので剥かせてもらった。脚2本と、尾から首までの胴体。頭は一緒に前肢を剥いていた高校生に譲った。もう一人が後肢の片方を剥いた。
・コアラ(OMNH M3488:某動物園より)
なにより新鮮な肉が皮が、ユーカリの匂いでとてもリラックスできる感じ。
前足が鋭い爪の5本指、後足の指が太い爪付きの2本と細くて引っ付いた2本、というのはカンガルーによく似てる。でも、後足に爪の無いもう1本があって、さらに6本目の指のような突起があって、木の枝を上手に掴む感じになってるのはカンガルーと違う。
歯は、門歯が縦に3本ずつ並ぶ以外は、ネズミみたいな感じなんだけど。門歯と臼歯の間に変な構造がある。下側では舌先が平らになっている。で、上顎の下側に舌先の平らなのと対称になる感じの肉ひだが付いてる。上下合わせて、丸い形をつくってるというか。門歯と臼歯の間で枝を挟むと具合がよさそうな…。
●2018年7月8日 コシアカツバメ、イソヒヨドリ、メジロ
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き4日目の8種9羽目(内、1種1羽は動物園物)。
・コシアカツバメ(OMNH A7969:2018年5月、大阪府阪南市産)
脂肪無くてとても綺麗な個体。なんだけど、内臓だけ傷んでいて、性別が判断できず。見た目は完全に雄だけど。
・イソヒヨドリ(OMNH A7970:2018年6月、大阪府阪南市産)
雌の巣立ちビナ。羽根が生えかけて、抜けないか心配したが、風切羽が1枚抜けただけで問題なく剥けた。
・メジロ(OMNH A7968:2012年6月、大阪府東大阪市産)
完全にミイラ状態なので、水に浸けてふやかして剥くことに。が、傷んでいたらしく、羽根が抜けまくり。尾羽全部抜けたし、頭もボロボロに。これならミイラのままの方がよかった…。ミイラを処理するかどうかの判断は難しい。
●2018年7月1日 キツネ、ヒツジ
なにわホネホネ団の活動日。イタチ祭りのはずが、ヒツジが来てしまい、もうなんでもありの日。
・キツネ(OMNH M3481:2018年5月、大阪府交野市産)
もうすぐキツネは気軽に剥けなくなる、かもしれないので、剥き納め。ってわけでもないけど、キツネを選んだ。
表面は綺麗な個体だったが、内臓の一部は緑色になっていた。死因はよく分からないが、左後肢のかかとが脱臼していた。そして右前肢の手首の少し先から先がない。指は1本だけ残っている。ホネの境目でとれた感じは、くくり罠とかにかかったのだろうか。とれた部分は、肉が盛り上がって肉球のようになっていた。先の無い足を地面につけて歩いていたんじゃ無いかと思う。
・ヒツジ(OMNH M3479:某動物園より)
ヒツジが死んだから運び込みたいという連絡があって、すぐに持ってこられたのだけど、死んですぐに連絡があった訳じゃなさそう。全体的に青緑色。剥いてみると、胸郭に血がたまっていて、頭部がかなり傷んでいた。
とりあえず皮剥きの最後だけに参加して、その勢いで内臓を確保した。表面や頭の痛み具合に比べると内臓は比較的新鮮。液浸で保存することにする。ただ第一胃がパンパンなので、嵩を減らすために中身を出す。中身は大部分飼料でるところの干し草っぽいものだが、少しだけど紙も混じっている。動物園でヒツジに紙を与える困った奴がいるらしい。
●2018年6月30日 キリン
なにわホネホネ団の活動日。頭部の神経系を見たいというリクエストを受けていたので、言われた場所を壊さないように、自分で処理。
・キリン(OMNH M3476:某動物園より)
生まれてすぐに亡くなった個体。蹄のカバーがあり、臼歯にもカバーが付いてる感じ。角にはホネが入ってなくて、とにかく生まれたて感満載。舌の付け根がピンクで先の方が黒い。黒い部分の上側には、さらに黒い斑点が付いている。目の下辺りの上顎にも、おはじき大の一対の黒斑があった。こんな見えない場所の模様になんか意味があるんだろうか?
ただ、死んでから冷凍するまでに皮が傷んでる様子で、皮を掴んだり、押しつけたりすると毛がまとまって抜けてしまう。頭から首や、脚でその傾向が強くて、この後の皮処理も考えると、あまり綺麗な皮は残せそうになくて残念。
●2018年6月9日 ツグミ、アカハシハジロ
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き3日目の5種6羽目(内、1種1羽は動物園物)。
・ツグミ(OMNH A7955:2017年4月、大阪府貝塚市産)
脂肪のぜんぜんない雌。春の渡りも近いのに、脂肪ためてなくって大丈夫なのか心配。
・アカハシハジロ(OMNH A7952:某動物園より)
雄のエクリプス。思いのほか可愛い。これまた脂肪がぜんぜん無くて剥きやすかったのだけど、 動物園で脂肪のないカモって不思議な感じ。
●2018年5月4日 シロハラ、キビタキ
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き2日目の3種4羽目(内、0種0羽は動物園物)。
・シロハラ(OMNH A7944:2018年4月、愛媛県新居浜市産)
肉は腐りまくって、とても臭く、内臓はとけてる。けど、肉は原形をとどめていて、皮は腹と腰以外は、かろうじて堪えてる。というわけで剥けてしまう…。仕方なく剥いた。頭も痛んでいる。できれば洗いたいけど、洗えそうにないので断念。
・キビタキ(OMNH A7941:2018年4月、三重県津市産)
一転して新鮮な個体。脂肪は大量だけど、腐ってないのが一番。
●2018年5月3日 ドール
なにわホネホネ団の活動日。ドールは初めてなので、無理矢理乱入。
・ドール(OMNH M3456:某動物園より)
尻尾と頭と胴体の大部分と、後足の先を剥いた。尻尾を剥いてる時が一番、イヌ臭かった。肉球よりも臭かった。足跡はキツネのような縦長。吻が短くて、頭骨はあまりキツネっぽくないけど、他は大きな尻尾の黒っぽいキツネのよう。思ったより鎖骨が大きく、棒状ではなく肩甲骨のような変な形。あと鎖骨が付いてる場所が、妙に内側。
●2018年4月30日 ヤマガラ、キビタキ
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き1日目の2種2羽目(内、0種0羽は動物園物)。
・ヤマガラ(OMNH A7924:2011年9月、兵庫県神戸市産)
久しぶりの小さな鳥で、感覚を取り戻すのに少し手間取った。というかやや失敗。
・キビタキ(OMNH A7926:2008年10月、兵庫県神戸市産)
脂肪は少ないが、内臓が腐りまくり。尻尾辺りがうまく剥けず、尻尾が抜けた!と思ったのに、抜けなかった。おかしいなぁ。
●2018年4月29日 ジャガー、スマトラトラ
なにわホネホネ団の活動日。哺乳類の皮剥きは、あまり参加させてもらえないのが常なのだが、なんと意外と群がる人数が少なかったので、参加してみた。
・ジャガー(OMNH M3454:某動物園より)
後ろ足1本と頭の半分、そして胴体の大部分を剥いたった。スマトラトラより測定値は、すべて小さいが、並べるとこちらが大きく見えたのは不思議。頭小さめだけど、尻尾が太いからだろうか。
・スマトラトラ(OMNH M3455:某動物園より)
頭を剥いた。ジャガーより頭が大きいというか、口が大きいらしい。というのも、口から簡単に頭を全部剥けたから。なぜか脂肪がとても黄色かった。
●2018年3月31日 ウトウ、オオハム
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き18日目の31種39羽目(内、0種0羽は動物園物)。
・ウトウ(OMNH A7901:2018年2月、千葉県銚子市産)
■。
・オオハム(OMNH A7900:2018年3月、三重県鈴鹿市産)
■。
●2018年2月12日 ハイタカ、カワセミ、リュウキュウコノハズク
バックヤードツアー向けに見せる鳥の皮剥き2日目。今年度の鳥剥き17日目の29種37羽目(内、0種0羽は動物園物)。
・ハイタカ(OMNH A7856:2018年1月、大阪市東住吉区産)
長居公園で死んでいたという。博物館以外の建物に衝突したものらしい。これまた雌。この冬はハイタカが多いらしく、ハイタカの死体がたくさん届くのだけど、今までに処理したのは、すべて雌。どうしてかな?
・カワセミ(OMNH A7858:1998年7月、大阪府吹田市産)
カピカピのミイラ状態でとても軽い。と思ったら20年前のものだった。1日水に漬けたのだけど、ぜんぜん染みこまず。仕方がないので剥く場所に水を多めに垂らしつつ処理した。胴体はそれで剥けた。が、首から頭は返せなかったんで、後頭部を切った。
ミイラ状態なので、皮は剥きにくいが、脂肪はむしろ処理しやすい。水を付ける前なら、脂肪がポロポロとれる。水をかけると戻ってドロドロになるので、加減が難しい。古い脂肪は、古い油の臭いなのだけど、どこか薬品臭くもあって、団長はサルミアッキみたいな臭いと言っていた。
・リュウキュウコノハズク(OMNH A7854:2017年12月、沖縄県与那国町産)
メッチャ腐ってて、メッチャ臭い。けど、剥けた。臭いのさえ我慢すれば、割と良い感じに仕上がりそう。って、思ってたら、頭が一番腐ってた…。頭がずる剥けに、そして嘴が抜ける…。最後にショックが大きい。
●2018年2月11日 フクロウ、オオタカ、シジュウカラ
バックヤードツアー向けに見せる鳥の皮剥き。今年度の鳥剥き16日目の28種34羽目(内、0種0羽は動物園物)。
・フクロウ(OMNH A7855:2018年1月、大阪府交野市産)
地面にいる時に、キツネにやられたんじゃないかという話だったが、外傷はなく、右耳の中に出血があった程度。とても痩せているので、餓死ではないかと思う。
・オオタカ(OMNH A7857:2010年5月、大阪府吹田市産)
全身真っ白の綿羽で、尾羽はわずかに伸びかけ、風切も少ししか伸びていない。首のとこに少し生えかけの正羽がある。骨はまだまだフニャフニャだけど、脚だけは比較的しっかりしてるのはさすが。
気管を切ると中から液体が出てきた。これが死因に関係あるのか?
・シジュウカラ(OMNH A7860:2015年5月、大阪府吹田市産)
頭が乾いていて、でも剥ける。立派な雄で、腹腔を開けなくても、外からオレンジがかった精巣が見える。
●2018年2月10日 ハシボソミズナギドリ、カラスバト
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き15日目の26種31羽目(内、0種0羽は動物園物)。
・ハシボソミズナギドリ(OMNH A7863:2016年5月、三重県鈴鹿市産)
例によって餓死して打ち上げられた幼鳥。長いのと丸いの2種類のハジラミが付いていた。
・カラスバト(OMNH A7853:2017年◆月、鹿児島県屋久島町産)
体重500gと小さめのキジバトの2倍ほどの大きさ。一見黒いけど、頭の緑から背の赤へと全身に構造色。そこもカラスという名前に相応しい。ミドリガシラカラスバトという名前を付けたくなる。
初めて剥く鳥なので盛り上がる。それでいて、ハトなので、丁寧に慎重に剥いたら4時間もかかった…。
結果から言えば、皮はあまり薄くなくて、そんなに破れない。ドバトくらいのイメージ。
繁殖モードの雄の成鳥らしく、精巣の長径は11mmと大きく、そのうにはピジョンミルクが入っている。そのうには、他に果実と種子が入ってるがほとんど同じ種類っぽい。1匹だけ小さな陸貝も。
首の下端での器官の位置が、左側になっていた。普通の鳥は右側なのに不思議。そのうに食べたものがパンパンに入っていたからとしてもおかしくないかなぁ。
●2018年1月31日 カリフォルニアアシカ
なにわホネホネ団の活動日。冷凍室を空けないといけないので、冷凍室に放り込んでいたアシカを急遽処理することに。
・カリフォルニアアシカ(OMNH M3396:某動物園より)
夕方になって見に行ったら、手足が剥く途中で残ってた…。鰭の先の軟骨まで剥こうとするからやな。軟骨は、ホネとして残せないから、皮に残しておいていいのに。それを伝えてなかったから頑張ったんやね。
●2018年1月29日 アジアゾウ
大物がやってきた。大部分の皮剥きは終わっていて、肉取りも済んでいる。で、頭と尻尾だけを剥くことに。
・アジアゾウ(OMNH M3395:某動物園より)
クレーン無しに頭を剥くのはけっこう大変。重たくて転がせない。ロープかけて引っ張りつつ、なんとか剥いていく感じ。耳の穴には指が入る、鼻の孔には腕が入る。さすがに大きい。口の周りに剛毛が生えているのは知らなかった。うかつに触ると痛いくらい。
一番手間取ったのは鼻だった。
薄皮一枚を剥ぐだけでなく、点在するヒゲの毛根を切らないように注意が必要。ヒゲは根元にはほとんどなく、先に行くほど多い。どっちかと言えば側面に多い感じかなぁ。4人がかりで3時間かかった。
●2018年1月21日 シロハラ、キビタキ、ノゴマ
なにわホネホネ団鳥の日。今年度の鳥剥き14日目の24種29羽目(内、0種0羽は動物園物)。
・シロハラ(OMNH A7837:2017年11月、奈良県奈良市産)
となりで剥いていたシロハラと体重が一緒で、全長や全頭長、翼長はほとんど同じ。そして、こちらは雄で、隣は雌。なのに、こちらはけっこう脂肪を蓄積していて、隣は脂肪をほとんど蓄積していない。ってことは雌の方が体格が大きいって事になる。なんか不思議。
・キビタキ(OMNH A7843:2017年10月、大阪府箕面市産)
綺麗な雄成鳥。新鮮な個体なのに、下嘴が白い。どうしてだろう? 渡りの途中に窓ガラスに当たって落ちたっぽいのに、なぜか脂肪をほとんど蓄積していない。なぜだろう?
・ノゴマ(OMNH A7844:2017年10月、兵庫県尼崎市産)
こちらは脂肪をためた雄幼鳥。キビタキよりちょっと大きいだけだけど、それだけで随分剥きやすい。
●2018年1月8日 ハイタカ、ヤマシギ
博物館たんけん隊での皮剥きショー2日目。今年度の鳥剥き13日目の21種26羽目(内、0種0羽は動物園物)。
・ハイタカ(OMNH A7829:2017年11月、兵庫県神戸市産)
オオタカと並べると長さは同じようなもんでも、ヴォリュームが全然違うので、間違えようがない感じ。第三趾(前の真ん中の指)が、とても長いというハイタカの特徴も、隣のオオタカと比べると納得。
・ヤマシギ(OMNH A7830:2017年12月、大阪府堺市産)
竜骨突起は尖り気味で、叉骨の間に脂肪がないので、痩せてる。と思ったら脂肪だらけだった〜。手がベタベタでやりにくい〜。なんか脂肪の付き方が変だし、脂肪付ける前に胸肉を充実させろよ、と思った。渡りの季節が終わってるからかなぁ。
目の下に耳が来る変な頭骨だけど、眼窩の視神経の通る孔も、後ろよりっていうより、下よりにある感じ。
●2018年1月7日 オオタカ、トラツグミ
博物館たんけん隊での皮剥きショー初日。今年度の鳥剥き12日目の20種24羽目(内、0種0羽は動物園物)。
・オオタカ(OMNH A7828:2017年6月、大阪府交野市産)
巣内ヒナが巣から落ちて死んだという。落ち葉まみれで、ハエの卵まみれだけど、中身はけっこう新鮮だった。右上腕骨と右脛骨を骨折していて、右腰と右脛にキズ。落ちてから何かに襲われたけど、持って行かれる前に人に発見されたのかな。
まだ風切羽すら半ばまでしか生えていないのに、目の上のひさしはしっかりあった。
股関節がやたらと開く気がしたのだけど、巣内ヒナはこんなもんだろうか?
・トラツグミ(OMNH A7831:2017年12月、大阪市北区産)
ビルの窓ガラスに衝突したらしい。確かにそこそこ脳内出血がある。ただ、上背と胸に穴が開いてるので、ネコに噛まれたんじゃないかと思う。直接の死因がどっちだったのかは微妙かも。